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ソニック ヒーローズ - (2015/04/18 (土) 10:23:58) の編集履歴(バックアップ)


ソニック ヒーローズ

【そにっく ひーろーず】

ジャンル アクション


対応機種 プレイステーション2、XBOX、ゲームキューブ
発売・開発元 セガ
発売日 2003年12月30日
定価 7,140円(税込)
分類 賛否両論
ポイント チームを使い分けてゴールを目指せ
死んだはずのシャドウ、人気により復活
スピード感は抜群だがそれらを削ぐ要素多し
使用キャラはソニックアクションとしては多め
主題歌を初めBGM面は安定の高評価
ソニックシリーズリンク

概要

3機種マルチで展開されたソニックゲーム。3名で1チームとなったソニックキャラを操作し、状況に応じて交代しながら進めていくアクションゲーム。
プレイアブルは4チーム分存在、メンバーはチームごとに固定。

ベクター、エスピオ、チャーミーの3名が、本作でカオティクス以来の復活となった。ただし設定は変更され、以降の作品ではこちらの設定が用いられている。
ソニックアドベンチャーではステージごとの交代だったキャラをほぼ常時交代可能とし、キャラゲーとしてのソニックの側面を重視した内容となっているのが特徴。
また、長年子役が担当していたテイルスのボイスに、本業声優である広橋涼があてがわれており、以降のシリーズで定着した。
厳密には本作に先駆けて発売された『ソニックバトル』より広橋涼へと変更されたが、ほぼフルボイスで会話するのは本作が初めてである。

チームアクション

本作はキャラクターを交代しながら進んでいくアクションゲームとなっている。
本作にはスピード、フライ、パワー、3属性のフォーメーションが存在し、チームメンバーそれぞれに割り当てられている。
(フォーメーションとは名ばかりで、実際はほぼ操作キャラの変更によって出来ることが変わると考えて良い)
基本はメインとなる属性に準じたアクションを可能とするが、それぞれのキャラで出来ることは微妙に異なる。
ゲージをためるとチームブラストという技が使用でき、周囲の敵を一掃して行動不能の味方を復帰させるほか、チームによって固有の効果が一定時間与えられる。

  • チームの構成
    --チームソニック(ソニック、テイルス、ナックルズ) キャラクターもコースも全てにおいて基本・標準的な設定のチーム。これまでのシリーズ同様、挑戦状を送ってきたエッグマンを追ってゴール一直線を目指す。
    チームブラスト「ソニックオーバードライブ」ではライトアタックが炸裂し、更に一定時間ブルートルネードもライトアタックに変化。殲滅力が跳ね上がる。
    • チームダーク(シャドウ、ルージュ、オメガ)
      敵の配置数やコースの長さが強化され、上級者向けに設定されているチーム。
      チームブラスト「カオスインフェルノ」を発動すると、シャドウのカオスコントロールによって自分以外の時間が停止する。
    • チームローズ(エミー、クリーム、ビッグ)
      全てのコースが短縮され仕掛けや敵も削減されているなど、初心者向け設定のチーム。スペシャルステージの達成数も共有されるので、このチームで済ませても良い。
      チームブラスト「フラワーフェスティバル」を発動すると全員のレベルが1つ上がってバリアが付き、さらに一定時間無敵・スピードUPが同時に一定時間つく。
    • チームカオティクス(エスピオ、チャーミー、ベクター)
      謎の依頼をこなす探偵事務所のチーム。「敵に気づかれてはいけない」ミッション等が存在し、他チームとは明らかに別ゲーになっている。
      チームブラスト「カオティクスリサイタル」効果中は、倒した敵をリング5~20枚に変える。

スピード
名前の通り最高速を重視したフォーメーション。ソニックアドベンチャーシリーズにおけるソニックを踏襲した操作性を持つ。
ホーミングアタックに加え、豊富な固有アクションが使用可能。

  • スピードキャラ
    • ソニック:全てにおいて基本的な特性。ライトダッシュや三角飛びの他、キック、ブルートルネードなどの新技を持つ。
    • シャドウ:ソニックと同様。名前が違うだけでブラックトルネードもブルートルネードと同性能。
    • エミー:ハンマーにちなんだ技を使用するが、他のスピードキャラが持つ技を一切使えない。
    • エスピオ:手裏剣投げやこの葉隠れなどの独特な技を使う。三角飛びも使用可能。

フライ
空中でのホバリングを可能とする能力で、ソニックアドベンチャーシリーズなどにおけるテイルスの操作性に近い。
仲間を光の弾として打ち出し、敵を痺れさせるサンダーシュートが使用可能。

  • フライキャラ
    • テイルス:フライキャラにおける基本的な性能。単独ならダミーリングボムという相手を痺れさせる罠攻撃も使用できる。
    • ルージュ:テイルスとほぼ同性能。
    • クリーム:攻撃力の高いチャオアタックを使用できる。
    • チャーミー:単独なら尻の針で攻撃することが出来る。

パワー
範囲攻撃を得意とし、乱戦になった際に周囲の敵を一気に蹴散らすことが出来る攻撃アクション特化のキャラ。
滑空アクションのトライアングルダイブが使用可能。このフォームのアクションでのみ破壊できる障害物も多い。

  • パワーキャラ
    • ナックルズ:パワーキャラにおける基本的なな性能。地面に炎の衝撃波を放ち敵を蹴散らせる。
    • オメガ:内蔵火器を用いた射撃を行うため、リーチが広い。
    • ビッグ:釣り竿を振り回したりボディプレスで敵を攻撃する。
    • ベクター:音波や急降下パンチで敵を攻撃する。

評価点

  • 豊富なキャラをアクションゲームで使える
    • しかもそれぞれ単純に皮を取り替えただけではなく、キャラによって特殊能力も異なるため、周回プレイでも苦が少なめ。
    • ソニックはアドベンチャー以降、声優が付いたことやシナリオが濃密になった関係から、以前よりもキャラゲーとしての側面も強くなったが、ファンアイテムとしての本作は大変優秀である。
  • アドベンチャーシリーズを彷彿とさせるスピード感
    • スピードフォーメーションの際にステージをかっ飛ばす際は、実に爽快であり、好評。
    • 基本的には3つのフォーメーションを使いこなすのが主であり、必ずし常時最高速で走れるというわけではないが、そこを考慮しなければアドベンチャーを思わせるスピード感も表現出来ている。
  • BGMの良さ
    • 主題歌である「Sonic Heroes」だけでなく、ステージBGMなども大変優秀。ゲームシステムは好みでなくてもBGMは好きというファンもいるほど。
  • メタルソニックの復活
    • 次世代機への移行から、その存在感を薄くしていたメタルソニックが本作で復活し、黒幕の役目を担う。
    • ちなみに本作のメタルソニックはソニックと同じく金丸純一が声を当てている。しかしエフェクトが強いので、到底同じ声優がやっているようには聞こえないだろう。

問題点・賛否両論点

  • スピード感を削ぐ演出や調整の数々
    • 体力の高い敵の存在や必殺技演出などから、普通にプレイしている場合は、元来のスピード感がうまく引き出せないことが多数。
    • 実際、スピード感を評価しているのはあくまでもプレイヤースキルの高い生粋のソニックプレイヤーが主。
  • シャドウの復活
    • シャドウはその人気から本作での復活が決まった経緯があり、ご都合主義的な部分を完全に否定することは出来ない。
    • 前作のシナリオ面で評価されたシャドウの最期の余韻も、本作で良くも悪くもぶち壊しており、台無しとなってしまったという声も大きい。
    • 後に『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』というゲームがリリースされたのはシャドウの人気だけではなく、本作での復活劇の真相を暴くためという理由もある。
  • パワーキャラの格差
    • ビッグだけ微妙に使いづらい。竿を振り回す攻撃は一見範囲が広いようで実は扱いづらい。
  • カメラワークが悪い
    • シリーズにおいて多く言われている点だが、本作でもそれは例外ではなかった。
    • スピード感のあるゲーム故に、カメラワークが悪いというのは結構致命的で、一部プレイが難しくなるところも。
  • ロードが長い
    • 当時、最もロード時間が短いと言われたゲームキューブ版ですら耐え難いロード時間となっている。
    • むしろ他機種においてはあまりのロードの長さに辟易として、わざわざロード時間の短いゲームキューブ版を改めて買ったという人もいるほど。
  • 難易度調整の無茶苦茶さ
    • 例によって万人向けとは程遠いレベル設定となっている。とにかく極端で、特に後半はそれが顕著で挫折する人も多い。
    • アドベンチャーシリーズの後半にあったような、思わず目を背けたくなるほど厄介なステージ構成は、キャラ交代ありきを想定されるためある意味余計難しくなっている部分も。
    • これに加えてラストエピソードは全チームでクリアしないと出ないため、難しくてせっかくのストーリーがちゃんと最後まで見られないという声も。
  • PS2版のみ「30fps」となっており、GC・XBOX版よりもややレスポンスも悪くなっている。

総評

ソニックキャラが大好き、という人のためのアクションゲーム。
ゲームとしての完成度は悪くないが、ソニックアドベンチャーシリーズが優秀過ぎた故に比較され、低く見られがちな内容である。
事実、アドベンチャーの野暮ったい部分はそのままにされている点があり、本作のシステムによってそれらが目立ってしまったのは否めない。