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雀・三國無双 - (2015/08/22 (土) 09:39:08) の編集履歴(バックアップ)
雀・三國無双
【じゃんさんごくむそう】
ジャンル
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テーブル/麻雀
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※PS2版
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※PSP版
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※DS版
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対応機種
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プレイステーション2 プレイステーション・ポータブル ニンテンドーDS
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メディア
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【PS2】DVD-ROM 1枚 【PSP】UMD 1枚 【DS】1GbitDSカード
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発売元
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コーエー
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開発元
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コーエー(オメガフォース)
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発売日
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【PS2】2006年3月23日 【PSP/DS】2006年9月28日
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定価
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【PS2/PSP/DS】各4,800円(税別)
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プレイ人数
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【PS2】1人 【PSP】1~2人 【DS】1~4人
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セーブデータ
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【PS2】120KB以上 【PSP】288KB以上 【DS】キャラクターデータ3個
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通信機能
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【PSP】 アドホック通信(プレイヤー2人 対 COM武将2人のタッグ戦) 【DS】 DSダウンロードプレイ(最大4人での対戦) DSワイヤレスプレイ(プレイヤー2人 対 COM武将2人のタッグ戦)
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レーティング
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CERO:全年齢対象 ※PSP/DS版以降はCERO:A(全年齢対象)
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廉価版
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KOEI The Best: 【PS2】2007年12月27日発売 【PSP】2008年4月24日発売 【DS】2008年7月10日発売/各2,800円 コーエーテクモ定番シリーズ: 【PSP】2010年11月18日発売/1,500円 ※全て税別
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配信
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【PSP/PSV】2009年11月1日/1,143円 【PSV】UMD Passport:2011年12月6日/477円 ※全て税別
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判定
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なし
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ポイント
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理不尽すぎるコンピューターの強さ 苦行のやり込み要素 本編タイトルでは見られない武将の描写などは好評
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無双シリーズリンク
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概要
『真・三國無双4』に登場する無双武将(プレイアブルキャラクター)達を相手に麻雀対局を行うゲームで、コーエーが出しているゲームタイトル『麻雀大会』を元にしたタイトルとなっている。
魏伝・呉伝・蜀伝・そして国を超えた無双伝の4つのストーリーが展開される「無双闘牌」、様々なルールの大会でのトーナメント戦を勝ち抜きつつ、「雀帝」の称号を目指す「雀帝位戦」、ルールや面子などを自由に選んでの対局を楽しめる「自由対局」の3つのモードとプレイヤーや武将達の対戦成績を詳細に確認出来る「データベース」が用意されている。
DS版以外は無双闘牌の幕間デモや対局中の台詞が完全フルボイスとなっており、更に3つのモードそれぞれで武将に完勝する事で、その武将の対局前後や対局中の全ボイスを鑑賞出来るといった要素もある。
なお、キャラクターものの麻雀ゲームには色々なイカサマが出来たりするものが多いが、本作はそういった要素を排した本格的な対局をウリとしている。
このページでは可能な限り専門用語の類は使わないようにするが、流石に内容に触れる上で一切使わない事は不可能なため、最低限は使わざるを得ない点を悪しからずご容赦いただきたい。
無双闘牌のストーリー紹介
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軽度ながらもネタバレを含むため、クリックで展開
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魏伝
曹操は
鄴
で建築を進めていた銅雀台の竣工式の余興として「雀」の字繋がりで麻雀をしようと思い立った。
曹操に面子集めを命じられた夏侯惇は許昌の酒場で頭を抱えていた。
ただ単に面子を集めるだけならば自分と適当な2名を連れて行けばいいのだが、曹操はかなりの打ち手故に相手が弱すぎては怒り出してしまう。…もっとも負けたら負けたでむくれてしまうのだが。
そんなこんなで自分(夏侯惇)は確定としても、それ以外に連れて行く2名も相当の打ち手でなくてはならない。
たまたまその現場に居合わせた典韋や許褚の2名も武はともかく、麻雀に関してはフィールドが違いすぎて曹操を満足させることは出来そうにない。
その時、酒場にいたひとりの人間(プレイヤー)に許褚が目をつけ、プレイヤーは巻き込まれる形で夏侯惇と典韋と許褚の3人と卓を囲むことに。
対局を経て夏侯惇に麻雀の腕前を認められたプレイヤーは銅雀台での対局の参加と同時に各地を巡って一緒に打つに相応しいあとひとりを捜すハメになってしまった。
相手が弱いと怒り出し、負けたらむくれるのでは探しようがないとは言ってはいけないらしい。
呉伝
長沙の街中で孫堅と孫尚香と黄蓋の一行と出会ったプレイヤーは、出会って早々孫堅から頼みたい事があると言われた。
今回、建業にて孫権主催での大規模な宴会を開くことが決まり、その宴の席での酒や肴を手に入れるために呉将達は各地に散っている。
そして、孫堅達は将達が手に入れた食材の回収を買って出たのだが、孫尚香が「今、伝説と謳われた武器職人が建業に来ているので、帰って職人に武器を鍛えてもらいたい」と言いだした。
我侭も良い所だが流石にひとりで帰らせる訳にも行かず、さりとてここで3人揃って帰ってしまっては回収役がいなくなってしまう。
そこでプレイヤーに代わりに回収役として将達が集めた食材を回収すべく各地を回ってもらえないかというのだ。
シナリオの都合で話はとんとん拍子で進み、なぜか回収役の任を果たせるかを確かめるために3人と麻雀の卓を囲むことになった。
彼らとの対局を経て、回収役をこなすに十分な実力があると孫堅に認められたプレイヤーは食材の回収と麻雀の繋がりが解らないまま回収役に任じられ、各地の食材を回収するために奔走するハメになってしまった。
蜀伝
漢中にて。趙雲が馬超と龐統にひとつの知らせを持ってきた。
劉備が関羽・張飛の義兄弟と共に桃園で麻雀を打ちたがっているというのだが、卓を囲もうにも面子が3人しかいない。三麻(三人麻雀)なら3人で出来て全く問題無いじゃないかというのは禁句らしい。
そこであとひとり、三義兄弟と共に打つのに相応しい強い打ち手がいないかと蜀将に劉備が聞いて回っているらしいのだ。
彼らと共に、それも桃園の誓いが交わされた桃園で打つ卓につくとなれば、三義兄弟や水魚の交わりに最も近い、言わば4人目の義兄弟と言っても過言ではない。水魚の交わりならそのまま諸葛亮を誘えば良いじゃないかというのも禁句らしい。
劉備の仁徳に惚れて仕えている者が多い蜀において、それがどれ程魅力的に映るかは言うまでもない。
既に各地で対局が繰り広げられているらしく、当然趙雲達もその最後のひとりを争う戦いに名乗りを上げ、たまたまその場に居合わせたプレイヤーもまた巻き込まれるハメになってしまった。
無双伝
上の3つをクリアすると選べるようになるシナリオ。
とは言え、無双伝全体には大きなストーリーはなく、強いて言えば色々な要素でそれぞれの卓に集められた全ての武将を打ち負かし、「三國無双の雀士」たる実力を示すのが目的。
それまでのシナリオと違って国の垣根を越えた面子で卓を囲めるため、本編以上にぶっ壊れた理由で対局に至ることもあったりと本編を越えたプレイヤーへのご褒美という側面もあるにはある。
張郃や甄姫など、一部を除いて何故か魏軍勢が何かと割を食わされることが多い組み合わせであったりするのは、卓の面子を左慈が割り振ったからなのだろうか…。
卓は全部で16あり、卓を囲む場所は仙境と呼ばれる世俗から離れた場所。
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評価点
チョンボが出来ないようになっている
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例えば、役がひとつも無いのにアガリを宣言したり、テンパイになっていない状態でリーチをかけたりすると「チョンボ」となり、満貫相当の罰符を支払わなければならないが、本作の場合はチョンボになるような行動は出来ないようになっている。
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一例を挙げれば、フリテンの状態だと画面にフリテンの状態であることが表示され、他の武将がアガリ牌を捨ててもスルーされるようになっている。
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実の所、家庭用・PC用など問わず、コンピューター麻雀ゲームではそうでない(チョンボになる仕様)方が割合としては少ない。そのため
本来は評価と言えるほどの仕様でもない。
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…が、正直な話、
こういった所を挙げないと麻雀部分はお察し
だったりする。詳しくは下部問題点を参照頂きたい。
無双闘牌のシナリオが良い意味でぶっ壊れている
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上に大まかな概要を書いたが、既にこの段階でも色々ツッコミを入れたくなるがステージが進むほどにそれがどんどん強烈になっていく。
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中には戦の最中だというのに麻雀を打つためだけに一時休戦して敵味方入り乱れて卓を囲むなんてシチュエーションもある。
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シナリオだけではなく、対局中の台詞も色々とツッコミ所満載の面白いものが多い。
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PS2版とPSP版では武将達のボイスがむしろ本編タイトル以上に生き生きしているように思えるものも多く、このぶっ壊れたシナリオを一層盛り上げてくれる。
豊富な武将達のボイス
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DS版を除いてフルボイスとなっているが、対局中の台詞も非常に豊富。
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その内容も麻雀の対局中のものとは思えないものも非常に多い。
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中には八連荘等、普通に拝むことは難しいであろうものを含め、非常に細かくシチュエーションに応じた台詞が用意されている。
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本編タイトルでの台詞のセルフパロディも見受けられる。
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袁紹のツモアガリ時のボイスは必聴と言えるもので、多くのプレイヤーの印象に強く残っているようだ。
見ているだけで笑えてくる武将のカットイン
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対局中、様々な行動に応じてカットインが入って武将が喋るのだが、そのカットインの表情も本編タイトルではとても見られそうにないものが多い。
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思いっきり表情が崩れている(作画崩壊という意味ではなく)ものも多いため、これを見ているだけでも一種の顔芸として楽しめるものになっている。
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また、怒りにまかせて武器を向けてくるカットインが用意されている武将も多く、ニコニコ動画にて上がったプレイ動画には「※雀卓に武器を持ち込まないでください」といったタグが付くことも少なくない。
BGMの秀逸なアレンジ
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無双闘牌の対局中は呂布のテーマのアレンジ、それ以外は主に『真・三國無双4』のBGMのアレンジがかかるのだが、元となる曲の雰囲気を残しつつも、どこかまったりとした雰囲気で、麻雀対局中のBGMにあったものとなっている。
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なお、オーラス時にプレイヤーがトップでない時にかかるBGMは一転して非常に緊迫感溢れるものとなっており、シーンを選べば無双シリーズのアクションゲーム本編にも持ち込める曲となっていたりする。
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因みに、本編作品で勝利デモ時(VICTORY JUBILEE)、敗北デモ時(IN CONCLUTION)、戦死時(DEATH BLOW)にかかっていたお馴染みの短いジングルも、それぞれ左からプレイヤーがアガった時、他の武将がアガった時、プレイヤーが振り込んでしまった時にそれぞれアレンジされたものがかかる。
武将ごとの個性がある
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無双シリーズにおけるキャラクター付けに倣った打ち筋がそれぞれの武将に設定されている。
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だが、作中でそれが解るくらいに出ているかと言われると、正直反応に困る所があるが。
システム周りは概ね快適
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PS2やPSP版でもロードでイライラするといった事は無いし、操作性も特に問題になるような点もないため、そういう意味では快適なプレイが出来ると言える。
問題点
ハードルが高すぎる
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概要にも書いたがモードの内容は他にはないため、「麻雀に詳しく、かつ真・三國無双シリーズファンでなければ満足に楽しめないゲーム」となってしまっており、明らかにハードルが高すぎる。
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せめて無双武将が教えてくれる麻雀教室のようなモードがあれば、キャラゲーの要素としても十分に楽しめるだろうし、麻雀初心者や良く解らないといった無双シリーズファンでも取っつけるかも知れなかったのだが。
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初級者ゲーマーの多い無双シリーズファン向けに作られているのが明らかながらこの内容では、どう見ても不親切の誹りを免れないだろう。さらに…
コンピューターが強すぎる
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どの武将も総じてツモする牌が良すぎる上に、普通に考えても無茶なアガリを見せることも少なくない。
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ツモ牌が良すぎるために2~3巡目でリーチなんて事もザラで、大抵しっかりアガってくる。
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逆にプレイヤーはまずテンパイまで持っていくのが一苦労で、ようやくテンパイに持って行けたかと思えば、コンピューターに横から低い点数のアガリでかっ攫われたりとで、明らかにコンピューターの調整が異常。
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酷いと珍しく序盤でテンパイしたプレイヤーがリーチをかけたまま一向にアガれず、終盤、残り数回分しかツモ牌がない状態でコンピューターがリーチ、そのまま一発でアガったりする事も頻発する。
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これにより、せっかくの無双闘牌のシナリオも対局中のストレスのせいで満足に楽しめないという悪循環が出来上がってしまっている。
謎の「爆発度」という設定
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上に書いたが、イカサマなしをウリにしているはずなのだが、各武将には強さだけではなく「爆発度」という概念がある。
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これが高い武将は一度アガり出すと文字通り爆発を起こしているかのような勢いで連続してアガリを積み重ねるため、最早イカサマなしという言葉も虚しく響くものになってしまっている。
対局中の台詞
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主に無双闘牌では何かと縁故のある組み合わせで卓を囲むことになるのだが、対局中に挟まれる台詞に関してはそういった縁故が全く考慮されず、全て汎用の台詞となっている。
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そのため、諸葛亮に喧嘩腰の月英であったり、ある意味では史実通りとも言えるが、甄姫をひたすら罵倒する曹丕、曹操に見下すような物言いをする夏侯惇など、本編のファンからすれば違和感が強烈な描写が多々見受けられる。
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元々の台詞数が非常に豊富とは言え、キャラゲーの側面が強いゲームなだけにこういった面の配慮が少ないと言わざるを得ない。
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なお、補足しておくと対局中の台詞は先述したように汎用の台詞なので、この問題は無双闘牌だけのものではなく全てのモード共通となる。
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あくまでシチュエーションとして殊更気になってくるのが、ストーリーが明確に設定されている無双闘牌モードであるという話である。
ボイスコレクション収集が苦行
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条件も無双闘牌・自由対局・雀帝位戦それぞれのモードで自分が1位になりつつ相手を最下位にしなければならない上、そのコンピューターの強さが上記の通り異常で、しかも自分が勝ったとしても対象が最下位になるかはまた別の話という有様なため、1武将のボイスコレクションを開放するだけでも十分すぎるやり込みと言える。
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因みに本作に登場する武将は全部で48名…コンプリートした猛者はいるのか…?
DS版を買うメリットが少なすぎる
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ボイスの収録量が少ない上に、DS版ならではの要素がそれこそDSダウンロードプレイくらいしかない。
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対戦を楽しめるのは確かにメリットと言えるかも知れないが、それならわざわざこのソフトでなくても出来るものはある。
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むしろ、明らかにキャラゲーであるこのタイトルから考えるとボイスの収録量の少なさなどの欠点の方が目立つものとなっており、勿論コンピューターの異常な強さも改善されている訳でもないため、DS版を選ぶメリットがほとんどない。
総評
コンピューター麻雀の悪い所を集めてしまったと言わざるを得ない理不尽な内容だが、無双シリーズの特に武将ファンにはたまらない要素も少なくない。
だが悪い点に書いたような有様なので、麻雀に詳しくないファンはまず手を出せる代物ではないし、解っていたとしてもあまりの理不尽さにイライラが溜まってくる仕様となっているため、最終的には誰得と言わざるを得ない内容となってしまっている。
上に書いたような状況に偽りはないが、勝てる時は勝てる所もあるため、意外と詰みであったり無理ゲーにならないとも言えるが、それこそ気が狂いそうなまでのトライアンドエラーを繰り返してようやく1ステージ突破というのも少なくなく、多くのプレイヤーから一通りクリアする前に投げたという声が上がっている現状も無理はない。
せめてコンピューター戦が理不尽な難易度ではなく、初心者向けのモードが実装されていたのなら、もう少しファンアイテムとしての価値も上がったかも知れないと考えると、本当に惜しいタイトルである。
余談
張遼の空耳ネタについて
『真・三國無双2』が由来となっている張遼の空耳ネタは本作でも採用されている。
使うシチュエーションはともかく、本作では普通に聞こえるので、空耳のネタとして使えるものではない。
――「貴公らのリーチ…邪魔だーっ!」
プレイヤーの反応について
ゲーム内容自体は誰得レベルのものになってしまっているのは前述したが、それでも無双武将達の普段見ることが出来ないであろう描写と言う点では高い評価を得ている所もまた事実である本作。
それ故、本作発売以降に登場した武将までを含めた新バージョン、または戦国無双シリーズや無双OROCHIシリーズを舞台にして出して欲しいという意見も割合見られるものとなっている。
もっとも、「ゲーム部分はちゃんと調整して理不尽ではない難易度にしてくれ」という意見とセットなのは言うまでもないが。
麻雀に詳しくない方、途中で投げた方のために…
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要ニコニコ動画アカウント
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それぞれのプレイ動画へのリンクを張るので、良ければご覧いただきたい。
以降のリンクは動画ページにあるため、ここではその1のリンクだけを掲載する。
無双伝は対局シーンはカット、幕間デモをまとめたものとなっている。
なお、ニコニコ動画のアカウントを持っていない方はそれぞれのアカウント非所持者用リンクから見ることが出来るが、そのままではその2以降は見られないので注意。
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