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SOUND VOLTEX IV HEAVENLY HAVEN - (2017/08/20 (日) 13:02:25) の編集履歴(バックアップ)


SOUND VOLTEX IV HEAVENLY HAVEN

【さうんどぼるてっくす ふぉー へぶんりー へいぶん】

ジャンル 音楽シミュレーションゲーム
対応機種 アーケード
発売・開発元 コナミアミューズメント
稼働開始日 2016年12月21日
判定 なし
ポイント レベル・クリアランクの改定・新難易度追加
解禁不要な譜面が大幅に増え初心者に優しくなった
異常な解禁イベント楽曲の追加ペース
稼働告知が前日という見切り出港
SOUND VOLTEX
BOOTH? / II / III / IV
BEMANIシリーズリンク


概要・特徴

前作からインターフェースが変更され、白と青を基調とした明るいデザインとなった。
副題は直訳すれば「天国の港」であり、似たスペルの単語を掛け合わせたと思われる。登場するキャラクターもセーラー服を基調とした衣装となっている。

前作で敵役として初登場したキャラ「グレイス」とその一味が終盤での和解を経たことで、 今作からナビゲーションの補助やボルテ学園の教師などという形で本格登場をはじめる。


『IV』で実装された新要素

  • 新難易度「MAXIMUM」「HEAVENLY」の追加
    • 「MAXIMUM」は「EXHAUST」の上位譜面にあたり、実質第4難易度に位置する。「GRAVITY」とは違いIVで追加された曲全てに付与され、1曲につき最低4つの難易度の譜面が与えられるようになった。
    • 「HEAVENLY」はIIIでいう「GRAVITY」とほぼ同義的な難易度であり、BLASTER GATE(旧INFINITE BLASTER)により解禁できる旧曲の最上位譜面。
  • ミラー・ランダムオプションの追加
    • ミラーオプションはアナログデバイスも含めてすべてのノーツが左右反転する。一方ランダムオプションはBT・FXオブジェクトはそれぞれレーンごとにシャッフルされ、アナログデバイスは左右入れ替わる可能性がある。
    • 本作には稼働初期の譜面を中心にノーツが左右どちらかに偏っている譜面が少なからずあり、右利き・左利きによる有利不利が生じていたが、ミラーオプションの仕様によりその問題は解消された。
    • ランダムオプションに関しては、他音ゲーとは違い確実に腕1本を拘束されるアナログデバイスという本作独特の要素により、無理押しがほぼ全ての譜面で生じるためあまり役に立たないネタ要素と化してしまっている。
      • ただし全く使えないというわけではなく、「大宇宙ステージ(EXH)」など使う譜面によっては易化するケースもある。それも当たりを引けるかどうかの運次第だが……。
      • また、Lv12程度までの譜面をノーマルゲージでランダムプレイする分にはいつもと違う感覚で楽しめるし、上達のための足がかりにならないこともない。
    • なおミラー・ランダム共にスキルアナライザーでは使用不可となっている。beatmaniaIIDXと同様、公平性の観点からせめてミラーは使用可にしても良かったのでは……。
  • 新たなフォルダの追加・サブフォルダの導入
    • 獲得しているグレード、クリアマーク等のフォルダが追加された。またモード選択画面が廃され、スキルアナライザーモードはフォルダ扱いとして1曲目選曲時に限り選択できるという形になった。
    • フォルダ数の増加によりメインフォルダ・サブフォルダの階層フォルダ形式になった。例えば譜面レベルフォルダを開けてその中のレベルごとのフォルダを選択するとそのレベルの譜面が表示される。
    • 選曲画面でテンキーの3を押すことで選択しているフォルダ内でのランダムセレクトが可能になった。テンキーを押した時点で楽曲プレイとなるわけではなくどれかの楽曲にカーソルが合わさるだけなので、何度でも選択し直すことができる。
  • VOLFORCE SCOUTERの導入
    • アップデートにより実装された、プレイヤーの腕前を数値化するシステム。譜面ごとにレベルとスコアに応じてレートが算出され、レート上位20譜面の合計がボルフォースとして算出される。
      • 対象となるスコアはIVで記録したスコアのみであり、同じレベルでスコアが高くてもIII以前に記録したハイスコアであれば対象にならない場合がある。
    • スキルアナライザーとは違い、多くの譜面をプレイすることで自然に上がっていく。GITADORAのレートシステムを参考にしたものと思われる。
  • その他前作からの改善点・変更点
    • Hi-SPEED設定の上限が前作の7.0倍から8.0倍に上がった。
    • スタンダードスタートを選択しスキルアナライザー1曲目または2曲目でクラッシュした場合、通常の曲選択画面に戻って残りのトラックをプレイすることができるようになった。
    • BLASTER GATEのバリアートラックが複数曲ある場合、前作まではランダムで選出されていたが、今作はプレイヤーが得意な譜面を任意に選択できるようになった。

評価点

  • 新譜面難易度の追加によるプレイヤーごとの適正難易度のカバー力向上と楽曲間格差の改善
    • 今作での新難易度MAXIMUM譜面の追加により、EXHAUST譜面はレベル10~17(旧レベル15下位~中位程度)、MAXIMUM譜面はレベル14(旧レベル14下位程度)以上と、従来作品におけるEXHAUST譜面の役割がおおよそ二分化される形となった。
    • 以前はEXH譜面が旧レベル15や16の場合ADV譜面との難易度の開きが大きく、「この曲をやりたいのにADVは簡単すぎるがEXHは難しすぎる」という中級者層のニーズに応えきれていない問題があったが、彼らに対するカバー範囲も広くなり一定の救済効果が見込めるようになった。
    • また、ボーカル曲やテンポがゆったりめの曲に追加されやすい傾向が見られる。これまで最上位譜面がレベル12や13になっていた楽曲は高難易度しかやらない上級者には触れられず、結果としてどうしても譜面難易度による人気格差が大きく出てしまうという問題が存在していた。今作からどの楽曲にも最低旧レベル14、多くは旧レベル15相当の譜面がMXM譜面で追加され、そういった楽曲にも光が当てられやすくなったのは大きな改善と評価できるだろう。
    • ただしMAXIMUM譜面が与えられているのは今作から収録される楽曲のみであり、旧曲に対しては譜面追加はなされておらず必ずしも救済がなされているとは言い難いのが現状である。
  • 解禁不要な譜面が大幅に増加
    • 今作では大半の楽曲がBOOTH~IIのものはEXHAUST譜面譜面まで解禁不要*1、III~IVのものはADVANCED譜面まで解禁不要*2となり特に初心者にとっては解禁作業を経ずに様々な楽曲をより楽しめる環境となった。
      • 今作ではSKILL ANALYZERでスキル称号を獲得せずとも1曲目はLv16、2曲目はLv18の譜面までプレイ可能となっているのも後押しとなっている*3
      • 前作にてブロックでは解禁できず課金ガチャに勤しむか単純にプレイ回数を重ねるかで膨大な数のクレジットが必要だったMISSION解禁曲も、無条件解禁こそされなかったものの今作ではブロック解禁可能となっている。
      • 問題点の項目にあるBLASTER GATEについても初心者は基本的に解禁する必要のないものである。ただ、2017年8月10日より全譜面がBLASTER GATE解禁対象=同イベントで最低でもNOVICE譜面を解禁しないとプレイ自体できない楽曲がごく僅かだが登場してしまったが。
  • 選曲画面で曲・譜面のブロック解禁が可能に
    • 未解禁の譜面には必要ブロック数が表示され、選択すればその場でブロックを消費し解禁することができる。『MÚSECA』の仕様を踏襲したものと思われる。
    • III以前はブロックによる曲や譜面の解禁手段はプレイ終了後のステーションしか無く、新曲が追加されても最初の1クレはプレーすることができなかったが、これで追加後すぐに解禁してプレーできるようになった。
      • ただ、譜面解禁方法の変更に伴い前作に無かった後述の問題も生まれてしまっている。
  • 依然としてBEMANIシリーズトップクラスの楽曲追加ペース
    • 今作になっても相変わらず2週間に1度は必ず新曲が追加され、さまざまなジャンルの楽曲が増え続けている。
    • 2017年7月20日の楽曲配信を以て現行総収録楽曲数が1000曲を突破し、収録曲数においてもBEMANIシリーズを牽引する規模となっている。
      • アーケード用BEMANIシリーズとしてはこれ以前に『pop'n music』がSunny Park時点で先に1000曲突破を達成しており2機種目となる*4が、そちらが約15年という歳月を重ねての達成であることを鑑みると本機種は約5年半での達成であり、改めて本機種の楽曲追加ペースの速さを窺い知れる。
      • この2機種は他のBEMANIシリーズに比べ削除曲の比率が少ない(特に本機種ではかなり希少)という点も理由として挙げられる。
  • レベル改定による譜面難易度の細分化
    • 特に高難易度において同じ難易度の中での実質難易度の差が大きいというユーザーの声を受けて、旧レベル13~16の譜面について難易度の再編がなされた。
      • 同レベル内での難しさによって旧レベル13は新13~14、旧14は新14~16、旧15は新16~19、旧16は新19~20にそれぞれ細分化され、地雷の遭遇率はある程度改善された。

賛否両論点

  • クリアランクの大幅な改定
    • 今作ではスコアに応じたクリアランクにも見直しが図られた。A、AA、AAAがそれぞれ無印と+の2段階に分けられ、さらにスコア990万以上でSランクになりこれが新たな最高ランクとなった。
    • 基準となるスコアも変更がなされ、また曲終了時のEFFECTIVEゲージにクリアランクが影響せず完全にスコア依存となる。
      • 一律にスコア基準が甘くなっており、これにより解禁に特定のクリアランクが必要だった楽曲・譜面において解禁難易度が下がった。
    • 前作までは最高ランクがAAAだったため上級プレイヤーの多くは鳥埋めを目指していたが、前作のAAAボーダーはゲージ100%の状態で約978万点だったのに対し今作のAAAは970万点、AAA+は980万点となったため約978万点というボーダーは役立たずのものとなった。
    • このクリアランクの改定はレベル改定と相まって稼働時に一気に譜面ごとの達成状況が変わったため、多くの上級者プレイヤーはレベルごとの目標を再設定せざるを得なくなった。
  • 譜面新要素に乏しい
    • 今作で追加された新要素は叩くと特殊なエフェクトが鳴る「光るFXチップオブジェクト」のみで操作面に関してはIIIからの追加要素はない。
      • ポタンオブジェクトの種類が増えたII、それに加えアナログデバイスのパターンが大幅に自由化されたIIIと比べると地味な形だが、IIIの視点変更は不満の方が大きい新要素であり、変に遊びにくくなる新要素を追加するよりはこれで良いという声もある。

問題点

  • レベル改定の弊害
    • 一部の譜面についてはレベルの振り分けがおかしいと言われている。
      • 例えば「PANIC HOLIC(GRV)」は初見殺し要素が非常に多く旧レベル15の中でも強いという評価だったが、IVでは旧15としては弱めのレベル17になっており、細分化によって新たな地雷が少なからず生まれてしまっている。そもそもこれは音ゲーには絶対に避けて通れない宿命ではあるのだが……。
    • レベル12以下の譜面については一切レベルの改定がなかった。
      • 下手なレベル13より難しいといわれる「夕立、君と隠れ処(EXH)」や「Ops:Code(ADV)」等の地雷譜面はレベル12のまま変化なし。その他明らかに詐称・逆詐称とされている譜面もレベル12以下は一切改定されなかった。
      • 上限引き上げが改定の代わりになっている感があり、実際にレベル変更が行われたのは旧15の楽曲のみと、依然として上位プレイヤー・PASELI利用者重視の感が否めない。
    • また大幅改定直後は仕方ない事ではあるが、楽曲ごとの旧レベルが頭に染みついている人にとってはどのレベルになったかわかりづらくなってしまった。
  • 異常にハイペースな「POLICY BREAK」「BLASTER GATE」の楽曲・譜面追加
    • 稼働からわずか4ヶ月でPOLICY BREAKによる楽曲追加が5曲という例を見ないハイペースで、しかもボルテへの輸入(POLICY BREAK)が8クレで1曲設定のまま改善されていない。
      • 今までは間が空いていた為、一度解禁を逃すと次がいつになるかわからないと問題視されていたが、それは「常時開催にするか、せめて期間を延ばしてほしい」という話であって、今作のような連続開催は他の機種にかかりっきりにならざるをえず、ろくにボルテを遊べないという本末転倒な状態に陥ってしまっている。
    • BLASTER GATE(旧INFINITE BLASTER)も4か月間で早くも22もの新譜面が追加された。前作IIIでは約2年間で63譜面であり、ほぼ倍のペース。
      • こちらも解禁に時間か金額がかかる形式で、前作時点で不満の多い解禁形式だった。
      • 加えて、スキルアナライザーの最高段位「暴龍天」の挑戦権を得るための条件の一つにBLASTER GATEでの課題曲の譜面解禁が含まれており、その解禁の前にまずいくつかの楽曲の追加譜面をBLASTER GATEで順番に解禁する必要があるという、いわゆるリレー解禁の方式を取っている。その為、「暴龍天が欲しければ金を積め」といわんばかりの拝金主義が垣間見えるような仕様になっている。
    • 稼働開始時点で2曲の原曲移植曲を収録*5、前作から継続している「アゲッタモラッタ」、連動企画「NEW Generation 夏の流星フェスタ2016」の楽曲が今作ではほぼ全て無条件解禁となる、「ノスタルジア稼働記念 楽曲交換キャンペーン」等により『ノスタルジア』から1曲原曲移植*6とPOLICY BREAKを経由しない原曲移植は続いており、やはり「他BEMANI機種の楽曲の原曲は収録しない」というポリシーは既に形骸化しているしはっきり言ってPOLICY BREAKに存在意義はもはや存在しない
      • ちなみに2017年4月26日より『GITADORA』からの移植曲である「8 -eight-」がブロック解禁可能となっている。他のPOLICY BREAK移植曲もこうするべきなのだが、残念ながら現時点でブロック解禁できるのはこの1曲だけである。
  • 眩しくて見づらい新汎用背景
    • 稼働開始時より存在する汎用背景は異常に輝度が高く虹色にぴかぴか光り、視覚的にレーンが非常に見づらいうえ可視レーンの長さが短く感じられるなど評判が悪い。
    • IIIでも「BEMANI SUMMER DIARY 2015」楽曲など専用背景で見づらいものがいくつかあったが、こちらは汎用背景のため多くの曲に用意されているうえ今後も多用が予想される。『REFLEC BEAT』シリーズや『BeatStream』シリーズのように背景明度設定機能くらいは搭載して欲しいところである。
      • しかし新曲全てにこの汎用背景が使われているわけではないし、上記の専用背景群のようにほぼ静止画というわけでもない。ギリギリではあるがまだ個人差の範疇といったところか。
    • 2017年7月14日以降明るさを抑えた汎用背景が新たに4つ追加された。今後に期待したい。
  • わかりにくく不親切になったアピカ、クルー選択画面
    • 今作ではモード選択画面廃止に伴いアピールカード選択画面とネメシスクルー選択画面も統合されたが、この際にヘルプメッセージ等の表示がないので初見ではどうすればネメシスクルーを選択できるかわからなくなってしまっている。ちなみにやり方はアピールカード選択画面で両FXボタン同時押しである。
    • また、アピールカード選択とネメシスクルー選択の制限時間が共有となってしまったため、ネメシスクルーを複数所持しておりその時の気分でネメシスクルーとアピールカードを変更したいプレイヤーにとっては煩わしい仕様になってしまっている。現時点では前作のMISSIONのようにPURネメシスクルーの獲得が半ば必須かつネメシスクルーの使い分けが必要な要素が存在しないのが救いか。
      • 一応アピールカード選択画面で画面下に「FX同時押しで画面変更」と表示されるが、表示の小ささや表示位置的にやはりわかりにくく、特に今作から始めた新参プレイヤーにはこれだけで何のことかわかるはずもない。
      • ちなみに稼働から半年以上経った現在でも公式HPの「あそびかた」ページ内にネメシスクルー選択方法についての記載がない。なんとも不親切である。
  • 前回から改善されていない問題点
    • 楽曲は増える一方に関わらず、選曲できる時間は前作と変わっていない。効率よくフォルダで絞り込みをしないと目当ての楽曲を探し切れない可能性があるのは相変わらず。
      • 前述の通りランダムセレクト機能が追加されたがもちろん根本的な解決にはなっていない。
    • ステーションの制限時間は前作から半分の30秒に。楽曲のインプットが選曲画面に移行された影響と考えられるが、アピールカードジェネレーターは2回回すと残り時間に関わらず強制終了となる。
      • POLICY BREAK期間中では、まず移植曲解禁を先に行うとそれだけで制限時間の大半を消費してしまう。制限時間を有効活用したいならアピールカードジェネレーターを1回回す→次にPOLICY BREAK項目を選択という手順にすると良い。
  • 楽曲・譜面の一括インプットが不可能に
    • インプットが前作のSDVXステーションから選曲画面へ移行した関係で、インプットを行う際に1曲ずつ選択する必要があり、前作のように複数曲をまとめて選んだ後に一括インプットということができなくなった。
    • これにより未解禁譜面が大量にある場合は選曲時間を消費して解禁しなければならないのだが、非常に面倒かつ時間に追われる作業となってしまっている。
    • 前述のように解禁すればすぐにプレイできるという利点もあるのだが、大量解禁したい場合は前作より手間が掛かるようになってしまった点は否めない。
  • 稼働直後にあった問題点
    • 今までと同じく何もしなければプレイできる曲のレベルに制限がかかる仕様は引き継いだが、稼働当初はスキルアナライザーが実装されていなかった。
      • その為、コインプレーまたはライトスタートでのレベル制限を緩和する手段が無かったため、初心者以外は割高なスタンダードスタートを選ばざるを得ず批判が殺到した。
      • その後のアップデートにより前述の通りレベル制限が大幅に緩和された。
    • 前作IIIでストーリーを完遂すればIVで限定ネメシスクルーがもらえるキャンペーンがあったのだが、稼働告知が前日の昼だった為に対応が間に合わなかったプレイヤーも多かった。
    • 基本的なシステム部分にも不具合が起きていた。
      • リザルトの早ニアと遅ニアの合計がニア数と合わない、処理落ちが頻発するなど。
      • 後日アップデートによりその多くは修正されたものの今作稼働直後の評価は散々であり、今後に不安をもたらす幕開けとなってしまった。
    • ロードが異常な長時間と化していた。
      • 特にリザルト画面から次の選曲までのロード時間が前作と比べ非常に長くなっていた。店舗や筐体によってロード時間に大きなばらつきがあり、店舗や筐体によっては40秒以上もかかっていた。
      • この不具合は2017年6月28日のアップデートで修正された。

総評

システム面においては、同レベル内でも大きな格差が生じていた状態を見てのレベル細分化や1曲当たりの譜面数の増加といったテコ入れは、ユーザーに対する配慮が伺え評価できるものである。
勿論本作の一番の魅力であるFLOORといった楽曲公募や全く衰えを見せない楽曲追加ペースなど、音ゲーにおける根幹部分に関してはなおもBEMANIの主力機種という立場を維持し続けており、この点だけでも本作をプレーする価値は大いにあるだろう。

しかし前作で少しずつ顕在化している貢ぎ要素は重い解禁イベント対象の異常な楽曲・譜面追加ペースという点で今作でも健在であり、解禁のためにわざわざ膨大な時間とお金をユーザーに消費させるスタンスは拝金主義の加速と言っても過言ではない。
また現在は落ち着いてはいるものの「稼働日の公式発表が稼働前日、始まってみれば穴だらけ」という見切り出港感によって、少なからずユーザーに先行きの不安を抱かせてしまった点は否定できない。

今後もいかに本作の疾走感や爽快感を阻害しないよう商品展開できるか……これが本作の今後の舵取りにおいて、重要な分岐点となるのは間違いない。


余談

  • 本作の稼働が告知されたのはなんと 稼働日の前日の昼
    • 一部の店舗のポスター告知などにより稼働日の推測があるにはあったものの、肝心の公式は前日までダンマリ、あまりにも急すぎる発表だった。
    • これに関しては『REFLEC BEAT groovin'!!』や『ポップンミュージック ラピストリア』等、近年のBEMANIシリーズですでに度々見られていたのだが、本作の件は最も極端なケースの一つだろう。
  • 本格的に始まった楽曲削除
    • 評価点にもある通り膨大な数の楽曲が収録されている本機種であるが、それにも関わらず楽曲削除がこれまでほぼ無かった*7のも特徴の一つであった。しかし今作稼働開始とともにまず3曲が削除、続いて2017年3月28日には何とFLOOR採用曲が5曲削除された。
      • これにより連動企画を通じて他機種に移植されたFLOOR採用曲2曲も『pop'n music うさぎと猫と少年の夢』『MÚSECA 1+1/2』それぞれで同日削除、プレイ不可能となった。
      • 今回削除された5曲の中には東方アレンジ曲が2曲含まれており、音ゲー業界全体で見ても東方アレンジ曲が削除される初の出来事となった。
      • この中でSDVX II稼働初期に人気を博し、2016年には動画サイトを通じて海外でも人気となった「Brain Power」の削除は特に話題となった。同曲はその人気再燃により海外のDJからもクラブイベント等で使いたいという依頼が来るほどであったが、SDVX II稼働終盤までに開催されたFLOORコンテストでは採用楽曲をKONAMIが期限付きで独占利用する契約を結ぶ形式である影響で作曲者のノマ氏はこれまでそれらの依頼を断ざるを得なかった。そのためノマ氏は同曲を契約更新しない事としたと語っている。
      • 今後もSDVX BOOTH~SDVX IIのFLOOR採用曲や他機種のように旬を過ぎた版権曲が続けて削除される*8ことにより初心者~中級者層の選択の幅が狭まる事態が懸念される。
  • カテゴリ分類がころころ変わる一部の移植曲群
    • 前作より連動企画「アゲッタモラッタ」経由で「MÚSECA Compe.」採用楽曲(本機種におけるSOUND VOLTEX FLOORのようなもの)が複数移植されているが、移植当初「BEMANI」フォルダ収録だったものがアップデートを重ねるごとに「SDVXオリジナル他」→「BEMANI」→「SDVXオリジナル他」となぜか何度もカテゴリ変更され定まっていない。
      • 「FLOOR」「東方アレンジ」など収録フォルダが複数に重複している楽曲は既にいくつも存在するため、これらも「BEMANI」「SDVXオリジナル他」の両フォルダから選曲できるようにすれば済むことであるが、なぜ何度もカテゴリ変更が繰り返されているかは不明である。
      • ただし現時点で「BEMANI」「SDVXオリジナル他」の両方に重複している楽曲は存在しないため*9、仕様上このカテゴリ同士の重複については設定できなくなっているという可能性も考えられるのだが。