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Death end re;Quest - (2018/07/16 (月) 13:37:53) の編集履歴(バックアップ)


Death end re;Quest

【です えんど りくえすと】

ジャンル RPG   通常版  
限定版
対応機種 プレイステーション4
発売元 コンパイルハート
開発元 コンパイルハート
アイディアファクトリー
発売日 2018年4月12日
定価 通常版:7,776円 / 限定版:11,016円 / ダウンロード版:6,912円(各税8%込)
レーティング CERO:D(17歳以上対象)
判定 賛否両論
ポイント コンパイルハート史上最も賛否の振れ幅が大きいゲーム
ラノベなテイストと和風ホラーの融合
一歩間違えると美少女がデスエンド、選択肢中のセーブ・ロードは不可欠
戦闘システムから物語の結末まで賛否両論
アップデートで難易度低下&エンディング追加の大盤振る舞い
ガラパゴスRPG
フェアリーフェンサーエフADVENT DARK FORCE) / オメガクインテット / Death end re;Quest


概要

コンパイルハートより発売された新規RPG。公式略称は『デスリク』だが、ファンからは単に『デスエンド』と呼ばれることも多い。

括りとしては『ネプテューヌシリーズ』ではなく、おバカでアダルトな『限界凸騎シリーズ』でもなく、「日本の特定のお客様」に向けた『ガラパゴスRPGシリーズ』の一作である。
そもそもコンパイルハートのRPGって基本全部ガラパゴスじゃ…
現代日本を舞台に、呪われたゲーム内に意識を閉じ込められてしまったヒロインとその仲間たちを救い出すことが最終目的。
主人公は男キャラで戦闘には間接的に参加、パーティの実際のキャラは全員が美女・美少女と、同社開発のRPGによくあるスタイル。

前作にあたる『オメガクインテット*1とはダンジョン探索部分が酷似しており、大半のザコキャラと効果音も流用されているためシリーズ感は意外とよく出ている。
ただし世界観的には通例通りどの作品からも独立しており、ダンジョンとメインキャラとサブキャラは一新されている。
メインキャラのデザインは同社のナナメダケイ氏が担当*2、その兼ね合いなのか『神獄塔 メアリスケルター』風のシステムも登場する。

発売前は、ファミ通において長期特集が組まれたタイトルであり、本編の前日譚小説も掲載*3された。
2017年6月という非常に早い段階から情報が公開されはじめ、【前日譚小説の内容をRPGツクールMVで制作したゲーム】が本作の予約特典に付いてくるなど、
シナリオと広報面で特異な展開を行っていた。
とどめに、猟奇展開で有名なホラー作品『コープスパーティーシリーズ』のライター兼主催者、祁答院慎氏を本作のメインライターとして起用。
これが グロ 方面で強力に作用し、ヒロイン達がデスエンド*4で絶命する際の残酷描写で実力が遺憾なく発揮されている。

ところがそのへんの情報をあまり収集することなく購入した層が存外に多く、
かなりデスエンドになりやすいゲーム性も相俟って、SNS上で絶賛と怒号が飛び交うことになった。


ストーリー

ある日、ゲーム開発会社の新米女性ディレクター・シイナ(ヒロイン)が突然失踪してしまう。
その1年後、シイナを慕う主人公・水梨新は、謎のメールにより彼女がMMORPG『ワールズ・オデッセイ』にログイン中であることを発見。
それは他ならぬ新とシイナが中心になって開発するも、開発中止された筈のゲームであった。
さらにゲーム内部は得体の知れないバグに侵食されており、異様な姿になったモンスターが闊歩し、錯乱したNPCも存在する危険な世界となっていた。

水梨新は現実世界からゲーム内のシイナにチャットで語りかけ、シイナが無事ログアウトできるよう力を尽くす。
一方のシイナは一部の記憶を無くしていたが、彼女もまた独自に世界を探索していき、正気を保つNPCを仲間に加えゲームからの脱出を目指す。

こうしてシイナの脱出劇は順調に進むかに思えたが、水梨新が活動する現実世界のほうでも、常軌を逸した怪事件が発生し始める……。
シイナはなぜ失踪しゲームに囚われたのか? 『ワールズ・オデッセイ』で発生しているバグの元凶は? なぜ現実世界が歪みだしたのか?
様々な謎が増える中、新とシイナは、自分たちと世界の危機に立ち向かう。


ゲーム構成

  • ゲームは全11章から成り立っている。
  • 3Dモデルで表現されたシイナ(と、その仲間)を操作し、MMO内の各ダンジョンをクリアしていくRPG的なパートが【ゲーム編】
    • 道中でものすごい数の会話イベントが発生する。立ち絵を使った同社お馴染みの2D形式か、ダンジョン上でパーティ全員が3Dモデルで現れ喋ってくれるものも。
    • ダンジョンにはところどころ、×ボタンのジャンプや、仲間の特殊能力を使用しないと通行できない箇所がある。
    • 稀にキャンプ可能なポイントがあり、回復と商人の召喚、クエストの受注が行えるほか、条件を満たしているとパーティキャラとのサブイベントが発生する。
  • モンスターはシンボルエンカウント形式でうろついている。接触すると戦闘専用のフィールドMAPに飛ばされ、そこでその敵パーティと交戦する。
  • ダンジョン探索中に○ボタンを押すと敵シンボルに攻撃でき、ヒットすると敵パーティを囲った状態で戦闘を始められる。
  • 失敗したり背後から接触されると敵に囲まれた状態で戦闘が始まってしまう。
  • 水梨新の主観で、街の異変を2Dアドベンチャーゲーム風の画面と構成で調査するのが【現実編】
    • こちらでは戦闘の類が発生せず、イベントを読むだけ。すべて2Dで表現される。ノベルゲーム風の演出もある。
    • こちらでもまた、ものすごい数の会話イベントが発生する。
    • その中には心臓に悪い恐怖イベントも……
  • 【ゲーム編】と【現実編】は、プレイヤー任意で行き来できる。
    • ゲーム編(ダンジョン)の奇妙なバグや障害は、現実編での怪事件を凌ぐと消去され、ダンジョンのより奥へ進めるようになる。
    • プレイヤーは二つの世界を俯瞰で見るような格好となる。二つの世界の物語をザッピングしながら進めていく。
      • 1つの章につき幾度もザッピングを繰り返し、その章のボスまで辿り着き撃破すると次章へ進める。
      • なお大筋のシナリオはどのようにプレイしようと変わらず、エンディングでのみ分岐するようになっている。
  • ゲーム中、オプションからいつでも難易度変更が可能。
    • 高難易度にするほど敵が強くなり(当たり前)、戦闘勝利時の報酬が減る(!?)。
      • 本作の高難易度はトロフィーにも絡まず、完全に修羅の道を歩みたいプレイヤーのためだけに存在している。
  • ゲーム序盤では、RPGパートより会話イベントを読んでいる時間のほうが遥かに長いほど。
    • 発売当初は、3章をクリアすると「全シェア機能に制限がかかる」ほどで、公式でもネタバレ自粛を呼び掛けていた。
      • 発売から約1ヶ月後のアップデート(1.04)でようやく制限が無くなった。
    • 大半の会話イベントがフルボイスなので、台詞のボイス終了を毎回待っているととんでもなくプレイに時間がかかる*5
    • 中盤以降も会話イベントの頻度自体は全く減らない。代わりに、ダンジョンが長丁場になり敵も加速的に強くなるため、比重が釣り合ってくる。
  • 舞台である『ワールズ・オデッセイ』がα版で開発が終わった上バグっているという世界観故に、入手できる回復アイテムが色々おかしい。
    • バグのせいで価格据え置きで元々の薬よりも効果が増している回復薬。
    • 全員のSPを全回復させるという終盤クラスのアイテムが店売り(当然高価だが)。
    • 回復コードという、開発者用アイテムっぽいものが入手可能。全員のHPを回復できるが、さすがに店では売ってない。
    • 中盤~終盤に出てきそうな回復アイテムが、序盤から宝箱などから入手できる。


デスエンド

  • 本作には約40種ほどのデスエンドが用意されている。
    • その約半数は、【 ○○という状況になった…さてどうする!? 】という流れからの、二択や三択の選択肢でハズレをひくだけで即発生する。
    • 結果、□□は死にましたと、黒背景&簡潔なテキストだけで冒険の頓挫が語られてしまう。
      • 演出は素っ気なくても、両断される首が折れ曲がるくらいの死因は日常茶飯事。むごい。
  • 発生条件が難しいバッドエンドについては、長めのテキスト&フルボイス&一枚絵付きとなっており*6、あの手この手でヒロインたちがご臨終。
    + みんなの個性的な死因の数々(※閲覧注意) ・親によって磔にされてから串刺しされ何度も絶叫
    ・錯乱した仲間に首を絞められたまま持ち上げられヨダレを垂らし目が点になる
    ・命がけでかばってくれた勇敢な仲間が何度も刺されて泣きながら逝く
    ・殺されてからも首が千切れるまで死体を弄ばれる
    ・死ねない呪いがかかった状態で、肉体が融解する熱さで焼かれ続けいつまでも悲鳴だけ残る
    などなど...

  • 声優の迫真の演技が、豊富な断末魔のバリエーションを彩ってくれる。
    • バッドエンド後は単なるゲームオーバー扱いで、直前のセーブデータをロードしてやり直すしかない。
      • 選択肢によるバッドエンドは、仮にカンストしたパーティであっても一発でゲームオーバー画面に叩き込む。
      • 「99%の絶望に抗え」という本作のキャッチコピーは伊達ではなく、戦闘での敗北死も含めると、エンディングまで一度もゲームオーバーにならずクリアするのは初見だとまず不可能。
      • 「魚を食べて動けなくなった」「あまりのことに呆れ果てて冒険を放棄」というような出オチもある。テキストといい、しんのゆうしゃを彷彿させる。
  • なおアップデート1.04で、難易度をイージーにしているとどの選択肢でバッドエンドになるかアイコンで分かるようになった。
    • デスエンドをリクエストしたいプレイヤーも、避けたいプレイヤーにも安心安全な機能。親切が過ぎる気もする。


補助システム

  • ストレインエリア
    • 物語を中盤まで進めると、ゲーム編のダンジョン探索中にタッチパッドボタンで謎の空間に移動できる。
    • ここからさらに他のダンジョンへワープできるほか、特殊な施設や、嫌らしい強敵とのバトルが待ち受けるダンジョン「ペインエリア」に挑戦できる。
      • 「ペインエリア」の敵は全ダンジョン中最強。その代わり仲間の最強武器が拾えるようになっており、いつ挑むかはプレイヤー次第。
  • エピソードチャート
    • これまでに閲覧したイベントのうち、メインイベントと、バッドエンドなど特にショッキングなものが登録される備忘録的なシステム。
    • ゲーム編と現実編を問わず、メニューからタッチパッドボタンを押すと遷移できる。
    • ただ登録されていくだけでなく、イベントの内容にちなんだ強力性能な数々の装備品を入手することもできる。中には一品物さえある。
      • 例えば、バッドエンドで死んだヒロインの遺品や、死のきっかけになった品が手に入ったり。嫌味か!
    • 一度見ればシステムデータ上に保存されるため、全セーブデータで強力装備を得られるようになる*7
      • ロードによりプレイヤーの手で生き返ったヒロイン本人に、それらを平然と装備させられるのは実にシュール。
      • なお、これは単なる親切設計なだけではなく、重大な伏線でもある。


戦闘の特徴

  • ネプテューヌシリーズ2作目以降*8のように、円形のフィールドMAPで戦う。
    • 参戦人数は、味方側は最大3人、敵は6体まで。 味方側は「控え」と交代可能だが、3人同時にやられると控えが残っていてもゲームオーバー。
    • 敵も味方もターンが回ってきた際、フィールドを自由に歩き回ることができる。本作では味方側の移動距離に制限はなく、MAPの好きな位置に陣取れる。
      • 味方を密集させていると、敵の範囲技で全員が被弾してしまう可能性がある一方で、「小範囲に回復」というスキルでも全員を回復できたりする。
      • 戦闘勝利時には控えにも8割ほどの経験値が行き渡る。
      • 戦闘勝利時、バフやデバフが残っていた場合、次の戦闘まで一部のバフやデバフが継続する。
+ 画像

画像出典元:『コンパイルハート公式Twitter』(※注意: リンク先バッドエンド画像付き

  • AGIの高いキャラ順にターンが回ってくるが、1ターンにつき最大でも1回しかターンが回ってこない。
    • それでいて、味方キャラだけは移動後、【最大3回のコマンド選択が必ずできる】。敵よりもやけに優遇されている。
      • 例えば「自分に補助スキルでスキル威力増」→「攻撃スキル」→「ここまで消費したSPをアイテムで回復」と、スタイリッシュに闘える。
      • あえて2回や1回しか行動しないこともできるが、舐めプにしかならない。これをやるくらいなら「ガード」したほうがいい。「ガード」自体も極めて高性能。
  • 戦闘開始時の演出や、敵味方のあらゆるスキル演出は全てL1orR1でスキップできる。
    • 演出中ならいつでも入力を受け付けてくれる。
  • 敵は殉教者という意味を持つ「マーターズ」。バグに感染して体の一部が黒くなったモンスターたちである。
    • その黒くなっている部分だが、実はよくみると何かしらの蟲のデザインとなっている。ものによっては体を蟲が食い破っているようなものもあり、かなり気持ち悪い。
      • ボスは「エントマクイーン」と呼ばれ、マーターズの親玉のような存在なのだが、こちらは蟲をベースに人体のパーツを組み合わせてあるという更に強烈なデザインとなっている。

他、本作独自のシステムで目ぼしいものをいくつか列挙する。

「フラッシュイデア」

  • 本作では幾らレベルアップしようがスキルは習得できず、コマンドを特定の順番で選択すると、新しいスキルを閃くことができる。
    • 組み合わせが正しかった場合は、コマンド選択画面にそのスキルを閃ける確率と、豆電球アイコンが表示される。ロマサガじゃん
    • 閃く対象のレベルが高いほど、閃き確率は上昇していく。最終的に100%を超えてしまう。こうなれば確実に一回で閃ける。
      • キャラのレベルが低いと確率は極端に低くなるが、あくまで低いだけなので、何十回も繰り返しスキルを正しく選択していれば、LV10そこそこだろうと最上級のスキルも習得可能。
      • ドラゴンクエストで例えると、序盤からメラゾーマやイオナズンを使えてしまい一種のバランスブレイカーとなるが、LVの低いうちは魔法攻撃力が低いしSPの上限もたかが知れているため連発が面倒。

「フィールドバグ」と、「グリッジスタイル」(バグ変身)

+ 長文につき折りたたみ

画像出典元:『PLAY TITAN』(T-FAN SITE)

  • 本作の世界観にちなみ、フィールドMAP上には色とりどりのバグが咲き乱れている。
    • フィールドバグの配置は、先制したか囲まれたかによって変化。
    • フィールドバグを踏むとダメージを受けるほか、踏んだキャラの【汚染度】が上昇する。【汚染度】の値が100まで溜まると戦闘不能になってしまう。なお、敵からの攻撃(ダメージ)でも汚染度は溜まる。
      • となれば、フィールドバグはなるべく踏まないようにすべき…と思ってしまうところだが、汚染度が高いほどキャラのステータスに補正がかかってパワーアップし、80まで溜まるとグリッジスタイル*9になれる。
      • 汚染度の上昇量はバグの種類とキャラによる。うっかり相性の悪い組み合わせのバグを踏むと信じられないくらい上昇してしまい、不意に死にかねないので注意が必要。
  • グリッジ中はキャラの姿がバグって半裸*10になり、攻守の値が極端に強化される。
    さらに変身中はデバフを無効化する。コンパ歴代作のヒロイン変身系システムの中でも相当強いほう。
  • が、汚染度が80まで溜まっている都合上、ダメージでは死ににくいが汚染度100になって死んでしまいやすいギリギリな状態でもある。
    • 汚染度は行動が終了すると10減少し、これが80を切ると強制解除される。
    • 本作には「汚染度が増えやすくなる」「汚染度があまり増えなくなる」「現在の汚染度のまま固定する」といったバフもあり、これらを併用するとスタイル維持がやりやすくなる。
  • グリッジ中、フィールド全域にダメージ+汚染度を0にしてくれる必殺技「ワイルドスキル」が使えるようになる。
  • 難易度イージーなら、フィールドバグを踏むだけ踏んで変身→さっさとワイルドスキル という戦法だけでも終盤まで行けてしまうほど。
    • しかし難易度ノーマル以上はフィールドバグのダメージが増え、ハードでは対人地雷級の威力になるため移動にも一苦労。
    • 一部のフィールドバグにはSP回復や、「無敵化」など強烈なバフ効果もある。どれを踏むかの見定め、踏んで瀕死になったら控えに交代してターン終了するなどの工夫が必要になる。
  • 敵にも汚染度の影響はあり、後述のノックバグによるバグ消去や一部のコードジャックなどで上昇していく。これが100%に到達すると変異し、コンパの他作品でも見られた敵の「凶暴化」*11が発生する。
    • HPが全回復する上に基本的にパワーアップするのだが、実は変異すると異様に弱くなる敵がいたり重量が軽くなったりなど、こちらに対して優位に働くケースもある。
    • ついでに撃破時の報酬が跳ね上がる。
      • このため、回復されるのを覚悟のうえでわざと変異させ、戦況をコントロールする、という手段も重要となる。

「ノックバグ」

+ 長文につき折りたたみ
  • 敵をビリヤードのように吹き飛ばす効果を持つのが「ノックバグ」。通常攻撃を3連で選ぶか、特定のスキルがヒットすると行動最後に発動する。
    • これに関連して、ノックバグが発生する場合はキャラの向いている方向にガイドが伸びるようになっている。
    • 吹き飛んだ敵を壁や他の敵にぶつけると必中の固定ダメージ*12が入る。壁際まで追い詰めた敵の周囲を味方で囲み、ノックバグを使うと大ダメージが期待できる。
      • 吹っ飛んだ先に味方がいる場合、各敵・各味方につき一度ずつ追撃を入れて加速させてくれる。ノックバグ対象がぶつかっての接触であっても有効。
      • 実はバフ「無敵化」がかかっている敵にもこのダメージは有効であり、このノックバグダメージが一番有効な敵もいるので、重要な攻撃手段である。
      • また、吹き飛ばした敵をフィールドバグに当てると破壊できる。上記の通り、消去した敵の汚染度は上昇する。
    • 他、スキルの中にはバグ破壊効果を持つものもある。ただし、敵を巻き込む形にしないと無効なので注意。
  • 高難易度では主にノックバグとバグ破壊効果付きスキルを使ってフィールドバグを除去していくことになる。
    • どの位置からどの方向へ飛ばすかが肝心で、自由にフィールドを歩けることの重要度がコンパ他作品に比べ大きく上がっている。
  • 飛距離は敵の重量によって決まる。例外的に、地面から生えているようなのは非常に飛びづらい。
    • 重量については、このゲームが設定的にバグ塗れであるせいか、サイズに見合ったものではないことがままある。

※大型モンスター例(画像:編集者用意)

  • さらに、ドラゴンや巨人などの見るからに重そうなモンスターは変異させることでやたら軽くなることが多く、後述の召喚蟲と合わせると何十回もバウンドもするという壮絶な有様となることも。もちろん敵は即死。
  • しかもその巨体で他のモンスターも巻き込んでノックバグダメージを与えまくる。
    • なので、このことに気付くと「よし、大型モンスターだ。あいつから狙おう」というテンションになること請け合い。

フィールドバグ残量50%以下で使用できる特殊技の数々

  • すべて主人公・水梨新のアビリティ扱いで、味方キャラの3回行動の代わりにこれらを任意で行える。いわば3枠消費技である。
  • 「コードジャック」
    • フィールドバグの効果を変更したり、敵味方の汚染度を増減させたり、様々な効果がある。
    • 下記二種よりも使い所が難しいもののトロフィー取得にも有効。
  • 「インストールジャンル」
    • 指定のミニゲームを開始し、ミニゲームの成否でダメージを与える。
    • 全6種。序盤で使用可能なものは扱いが難しいが、後半のものは異様な強さを誇る。
    • 後述のカウンターアクションの対象外なため、やり込みプレイでも活躍する。
  • 「召喚蟲」
    • 本編で倒した過去の大ボスをフィールドに呼び出し援護させる。
    • すべての敵は、召喚された大ボスを狙ってくれるようになる。うまく大ボスを守れば、ほとんどの戦闘をノーダメージで切り抜けられる。
    • さらに、それぞれ何かしら特殊な能力を有しており、ノックバグの飛距離を伸ばしたりHP・SPを全回復&上限アップしてくれたり、とうまく使えばかなり優位に運べる。

敵の「カウンターアクション」

  • 『オメガクインテット』や『クロバラノワルキューレ』でもあった、敵の特殊行動。名前の通り、特定の行動に対してカウンターを炸裂させてくる。
    • 大まかな仕様は「プレイヤーの選んだスキルの属性」にカウンターするというもの。
      • 例えば日属性にカウンターを持つ敵は、こちらにその属性を決して使わせてくれない。
    • カウンター自体のダメージはともかく、厄介なのはその特性。発動されるとプレイヤーが事前に選択していた全コマンドがキャンセルされる。おまけに発動率は一部の例外を除き100%。
      • 各キャラは通常攻撃でさえ得意とする属性を持っているため、相手のカウンター属性に該当する場合は回復や補助に回るか、控えと交代するしかない。
      • その凶悪さゆえか、使用するキャラはかなり限られており、ボスですらこれを使うのは稀。
      • ただし、肝心の使い手が無駄に固いという嫌な特性付き。実は変則的な弱点があるのだが、気づかないと作中で指折りの難敵と化す。


主な登場人物

主人公

  • 水梨新(CV:徳武竜也)
    • プログラマーの青年。プログラムの知識を生かし戦闘でパーティを援護する。
      • ヒロインに負けじと、現実編では選択肢で死の危機に見舞われる。

パーティキャラ

  • シイナ(CV:東城日沙子)
    + 格納
  • ワールズ・オデッセイのディレクター。長剣使い。クモ型のバグに寄生されている。
    • 前向きで色んな人物に優しい一方で、意外とノリが良い。オープニングでさっそく殺されたりもする苦労人。
    • 汚染度を固定するスキルやバグ破壊スキルを早期に覚えるテクニカルなキャラ。あっという間にフィールドバグを減らせるのでプレイスタイルによっては欠かせない。
    • 性能的には魔法剣士で、ステータスは物理よりなのだが物理攻撃スキルが最強技一つだけと偏った構成*13。しかも、連発不可*14
      • 属性は月(水)。毒のデバフを無効化する。戦闘勝利時はアイテムドロップ率を上昇させる。
  • リリィ(CV:桑原由気)
    + 格納
    • ワールズ・オデッセイのNPC。弓使い。ハチ型のバグに寄生されている。
    • 出会ったばかりのシイナと意気投合する。ちょくちょく同性に欲情しているが、それを知ってか知らずか周囲からその瞬間はガンスルーされる。
    • 回復・補助特化のキャラクター。SP150消費して、全員のSPを50%回復させるスキル「メルシンマナ」を閃けばパーティが戦いの鬼になれる。
      ちなみに、この回復は自分も有効な永久機関その1。
      • 属性は星(土)。鈍足のデバフを無効化する。戦闘勝利時は全員のHPを30%回復させる。
  • アル(CV:田中美海)
    + 格納
    • ワールズ・オデッセイのNPC。槍使い。ムカデ型のバグに寄生されている。
    • 一流の冒険家に憧れているケモ耳少女。10歳に見える15歳。行き倒れているところシイナとリリィに救われた。
    • 得意ネタはおもらし。全力で人を選ぶキャラ。
    • パーティで一番素早く、全員のダメージを抑えるスキルを持つ。低レベルクリアを狙う際の切り札。
      • 属性は日(火)。スキル封印のデバフを無効化する。戦闘勝利時はアイテムドロップ率を上昇させる。
  • クレア(CV:高野麻里佳)
    + 格納
    • ワールズ・オデッセイのNPC。銃使い。カマキリ型のバグに寄生されている。
    • 技巧派のオーガ。商人としてシイナ達に同行する。
    • ゲーム最強の物理スキルが使用可能。ただし、ステータスは後述のルシルに次ぐ魔法キャラという罠。もちろん魔法スキルも申し分ない強さ。
      • そのぶん本人と武器の威力は低めで、大器晩成型。お金を使うスキルもある。
        加えて、HPが全快の時のみ使えるというスキルも持っており、きつい制限がある代わりにどれもが強力。
      • その一つに、移動中でも使用できて全員のHPとSPを回復できるという狂った逸品を持つ永久機関その2。
      • 属性は月(水)。毒のデバフを無効化する。戦闘勝利時は獲得資金を上昇させる。
  • ルシル(CV:橋本ちなみ)
    + 格納
  • ワールズ・オデッセイのNPC。杖使い…というか魔法使い。ハエ型のバグに寄生されている。
    • 迫害されているハーフエルフ。身体は浮遊椅子キマタに固定され絶対に椅子から下りない。トイレとかどうしてるんだろうか
    • めちゃくちゃ打たれ弱い代わりに、ボスにも効く強力なデバフスキルの数々を使いこなす。能力は魔法に偏っており、ノックバグ系スキルが使えない。
      • 属性は日(火)。スキル封印を無効化する。戦闘勝利時は…特に何の効果も無い。
  • セリカ(CV:今村彩夏)
    + 格納
  • ワールズ・オデッセイのNPC。チョウ型*15のバグに寄生されている。
    • 最強の冒険家として名が知れており、初期レベルも50超え。
    • 物理攻撃だけでなく魔法も回復もわりと得意という器用万能キャラ。よほど拘りが無い限りは素直にスタメンにしたほうがいい。最後に加入する。
      • 属性は星(土)。スタンと時間停止を無効化する。戦闘勝利時はアイテムドロップ率を上昇させる。
  • リプカ(CV:喜多村英梨) ※加入には有料DLCとして購入必須
    + 格納
  • 荒々しい攻撃的な気性がそのまま女性の形になったような、「ハートの女王」を彷彿させる存在。
    • ギロチン風の武器を持ち、シイナを凌駕するバグ破壊スキルを持つが、そのスキルは味方も攻撃対象に入るので扱いが大変。戦闘能力もセリカに比肩する。
      • SPの上昇量が異様に低く、ラストダンジョンクリア付近のレベル帯である90までは全く増えない。SPをアクセサリで補強する必要がある。*16
      • 初期HPは666、SPは66。数字でキャラの実態を表しすぎである。
      • 属性は星(土)。スタンと時間停止を無効化する。戦闘勝利時は全員のHPを30%回復させる。
  • + リプカについての補足(ネタバレ含む)
  • ワールズ・オデッセイ内で偶発的に生まれた情報生命体「ルーデンス」の一員。どちらかというと本人そのものがバグである。
    • シリアルキラーでもあり、「誰かを殺さないと自我を保てない」と本人は思い込んでいる。本編ではボス敵として数回立ちふさがる。
    • DLCで仲間になっても、本編のイベントには顔を出さず、キャンプでのサブイベントしか追加されない。これは、周囲からは認識されていないという手抜きを正当化させる便利な設定のため。
    • 本編で出てくるリプカに対しDLCリプカがどういう存在なのかは、キャンプでの彼女の追加イベントを全部読むとなんとなく分かるようになっている。本編に比べて自虐ネタをよく仰る。
      • 個別エンディングまで用意されており、紆余曲折の末に殺意を克服し、その後は斜め上の感動的な内容で締めくくられている。
      • ちなみに、追加エピローグのある一文の意味を解明するのにも必要。


賛否両論点

  • ゲームオーバーおよびバッドエンドになった際のデスペナルティは、案外予防可能
    • バッドエンドの際はエピソードチャートで報酬を得られるようになるが、どのみちゲームを再開するにはロードで逆戻りするしかない。
      • もし長時間セーブせずに進めていた場合は大きな痛手となる。
      • Ver1.00の頃から実はほとんどの会話イベントでセーブ可能(タッチパッドボタン)。セーブポイントに触れた際のチュートリアルでも紹介され、挙句に選択肢表示中でもセーブ可能なのに、見落とすプレイヤーが後を絶たない
      • ダンジョンにはセーブポイントもあり、そこでしかセーブできないと勘違いしがちではある。
    • 3Dキャラが登場する会話イベントや、ボス戦後に連続する会話イベントではセーブができない。
      • こういった場面で選択肢を失敗すると大きく戻されるが、そのスリルを楽しめたという声から、「前時代的」と怨嗟の声までありこれまた賛否分かれる。
    • この、デスペナルティへの対処のしやすさや前述したどの選択肢を選べばいいのか分かるヒント機能は、本作の設定を考えればむしろあってもおかしくはないものだったりする。
  • ヒントが少ない一方で、適切な戦法をとると瞬殺および圧勝できる戦闘
    • 様々なシステムがあり、ザコからボス、果てはラスボスに至るまで、スキルの属性やパーティ編成を工夫し弱点をつければ楽々勝てる(ただしほぼノーヒント)。
    • その極端さたるや、高難易度で巨大モンスターを楽々瞬殺する者もいればイージーですら手を焼いて詰まる者もいる、という状態。
      • 中盤からは行き当たりばったりではザコにすら歯が立たなくなる。この点を「戦略を試し甲斐がある」と評価する声から、「クソゲー」「面倒なだけ」と言い切る声まであり実に対照的。
      • 新たに手に入る召喚やスキルを積極的に吟味し、取り入れていかないとクリアの効率は著しく悪くなる。
      • 型にはめた戦法を試せるのは終盤、レベルもスキルも相応の装備品も揃ってようやくである。
      • 熟練プレイヤーによる、レベル1でのエンディング到達報告もある。
  • 閃きの重要性
    • 仲間キャラはいずれも戦況を一変させるほどの固有スキルをそれぞれ持っているが、その殆どはプレイヤーが自力で閃くしかない。
      • 成長に達成感が得られる一方、そのキャラの長所に一切気付けぬままゲームクリア(もしくは挫折)する可能性もあり得る。
      • また、終盤では最上級のスキルをしっかり閃いておかないと、メラゾーマ連発を耐えるほどの敵にメラミやメラで闘うほどのハンデを背負ってしまう。
      • 最上級のスキルを使わない場合は、基本スペックの高いセリカでさえダメージレースに置いていかれる。
  • レベルアップより装備品を揃えることのほうが重要
    • HP1000程度で旅をしている際に、HPを数百アップさせるアクセサリーが平然と手に入ったりする。入手先は宝箱やショップ、もしくはエピソードチャート。
      • 誰にどの装備を渡すかが、シンプルながら編成の重要度をえらく高くしている。
      • 攻撃力のステータスは比較的速い段階でカンストするうえ、キャラによっては他のステータスの方が重要なので武器の吟味も大切。
  • 一枚絵付きのバッドエンドの少なさ
    • 世間一般のゲームでは不満点になるところだが、絵の内容が内容だけに、「そんなしょっちゅう出てこられても困る」という意見も多い。
  • 脇役や一般人が絶命するイベント、美少女を襲うバッドエンドの数々
    • 絵的な描写はぼかされていることが多いものの、数は一般のゲームよりはるかに多い。
    • 残酷描写に萌える性癖がある愛好家にとっても、初級者であればほどよく、上級者なら文章から妄想で補えるが、中級者あたりだと煮えきらず描写が物足りなくなる。
      • そもそもこの手の演出が一切受け付けないというプレイヤーも多々。賛否分かれることは必然か。
      • 描写は、過去作の『魔壊神トリリオン』程度だろうと甘く見ていたプレイヤーは良くも悪くも度肝を抜かれる内容。
  • シンプル過ぎるゲーム編(RPGパート)
    • クエストに至っては淡白なほど。敵討伐と採取品を収集するタイプしかない。
      • おかげでシナリオにはとことん集中できる。
  • 何にせよ多すぎる会話イベント
    • 読む以外では、選択肢しかゲーム性がない。
    • 現実編でも同様。手動で「調べる」といったコマンドを試したりなど、ADVゲーム風のメニュー画面が出てくるのにそういった要素は一切無い。
    • RPG的な面白さをもっと期待していたという層からは呆れられている。エフェクトなど画面演出のパターンが『オメガクインテット』より減っているのも痛手。
      • ただでさえバッドエンドが多い上にテキストにも癖があり、プレイヤーの感想はピンキリ。
      • 「読むだけの現実編のほうがはるかに面白い、RPGパートなど不要」と絶賛する声から、独特の文体により「読むのすら苦痛」という声まである。
      • なお、バッドエンドを除いた(=回避不可能な)展開としては、こちらの方が陰惨度が上だったりする。
      • シナリオの終盤の超展開も、これまでにない勢いに圧倒され楽しめたという肯定的な層と、受け入れられず辛辣に扱き下ろす層に分かれる。



問題点・不満点

  • 敵モンスターの詳細を知る手段が無く、過去作のようなデータベースも用意されていない
    • 弱点属性(日/月/星)までは戦闘中に調べられるが、物理か魔法かどちらのタイプに弱いかまでは分からず、他にも不明瞭なデータが多い。
      • せっかくの「インストールジャンル」などの特殊技も、効果や種類が多彩すぎ失敗の可能性まであるため、それらが実は弱点(有効)になっていても中々気付けない。
  • セーブデータの一覧画面で表示される情報が少ない
    • バッドエンドに備えて複数のセーブデータを作っておくことは重要だが、サムネが1種類しか用意されていないためセーブを適当に増やしていくと選びにくくなる。
  • 意地悪かつ複雑なダンジョンが序盤に集中している
    • 『オメガクインテット』や『クロバラノワルキューレ』に比べると大幅に小さくなったダンジョンだが、何故か序盤はやたら道が入り組んだものが多くとにかくプレイし辛い。
      • マップ機能やガイド機能がダンジョンの構造に追いついておらず、ダンジョン探索を楽しませようとする創意工夫に欠けている。
  • 誤字がかなり多い
    • ボイスと台詞との相違、漢字の誤り、慣用句の誤用など間違いのパターンも豊富。固有名詞や人名が間違っていることも。
      • 発生するイベントが多すぎるためか、一部イベントに前後の繋がりや時系列の怪しいものがある。
      • アップデートで一部のみ修正された。
  • 戦闘中のカメラアングルは手動での制御が必須
    • 移動しながらカメラを動かせるテクニックは欲しい。
      • アクションゲーム慣れしたプレイヤーでないと戦闘が面倒(特に、うっかりフィールドバグを踏むと即死の危険がある難易度ハードでプレイ中の場合)。
  • 全体的なチュートリアル不足
    • プレイヤーに自主的に気付かせる構成になっている部分がかなり多い。
      • 敵モンスターが「カウンター」を持っていることがあり、対処方法を知らないと大きな損害を被る。そもそも初見殺しタイプの敵専用能力なので厄介。
      • メニュー画面にはヒントが表示されるが、お題をクリアしても次のヒントが出てこず前のままの表示だったりと不親切。
  • コンパイルハート同社作品と比較しても少なめのRPG部分のボリューム
    • 膨大な会話イベントと特徴的な戦闘を除けば、キャラの容姿を変更するサングラスなどの小物も無くなり、街や村もイベントでしか訪れられず背景だけの存在と、「遊び」の要素が減ってしまった。


評価点

  • 魅力的なキャラクターと大量のボイスを楽しめる
    • 3Dモデルのクオリティが過去作と比べて増し、モーションの質も上がっている。キャラクターの愛らしさが良く表現されている。
      • キャラクターの内面に踏み込むイベントが多いのも追い風。戦闘中のボイスも充実している。
  • 先の気になるストーリー構成と、恐怖展開のシナリオの多彩さ。テキスト周りの機能も充実
    • 文体や終盤の展開で賛否分かれる要素もあるにはあるが、工夫と目新しさが感じられる構成である。
      • プレイヤーを恐怖させる怪奇イベントは、日本のホラー映画じみていて意表をつかれる。
      • 一周目からイベントスキップ機能が充実しており、読むのが面倒だったり怖かったりした場合は高速スキップとフルスキップを活用すべし。
      • バックログは、ゲーム編と現実編のぶんが別々に記録され、現実編のメニューから読める。セーブデータにも保持されているので、ゲームを再開した際のあらすじ代わりになる。
  • 印象的な戦闘用BGMとボーカル曲
    • OPやED用に計3種あるボーカル曲はどれも非常に好評。
      • BGMも良質なものが多く、主に杉浦勇紀氏が作曲しており、ピアノを多用した曲が格調高い。
  • レベルアップの頻度が非常に多い
    • 最も経験値を多く入手できる難易度イージーなら、一回の戦闘で1レベルアップすることがまったく珍しくない。
      • ハードではさすがにそこまで上がりやすくないが、それでも世間一般のRPGよりはるかに上がりやすく、ボスはとてつもない経験値をくれる。
      • アップデートでは、やり込みプレイヤー用に「獲得経験値を1にするアクセサリー」が追加された。わざわざこれを付けてエンディングまで進める猛者も。
  • ダンジョン探索中・戦闘中、どちらでもカメラのズームインズームアウトが可能
    • 格好良いスクリーンショットを撮りやすく、シェア配信で力作も流れていた。
      • ダンジョン探索中にカメラを最大までズームすると、一人称視点でプレイできたりもする。
  • 真エンドへの到達のしやすさ
    • 条件としてはクエストを8割ほどクリアするだけでよく、それは11章(最終章)だけでも手間はかかるが達成可能となっている。
      • その条件自体も、序盤にちゃんと注意が入る。会話の一内容に過ぎないので、うっかり見過ごす可能性もあるが。
  • 2周目引き継ぎ可能な仕様で、コンプリートも優しい
    • レベルも装備品も引き継げるため、周回は非常に簡単。トロフィーも意地悪なものがほとんどなくトロコンが比較的簡単。
      • 2周目の状態かつ真エンド条件を満たしてラスボスを倒すと、DLCリプカ以外のエンディングを選んで見られるようになる。
  • 充実したDLC
    • ゲーム時間の短縮をはかれるものや、追加イベントの類もある。
      • 後日配信された無料DLC装備には超強力なものもあり、ゲームクリアは現在だとかなり容易になっている。
  • アップデートにより増えたエンディング
    • もともと製品版に実装されていたエンディングが、どれもこれも尺が短く簡潔に流すような内容であったため、例によって賛否分かれた。
    • 増えたエンディングは「エピローグ」と題され、「シイナエンド」の内容が大幅に補完されている。
      • その最後の最後で、他の全イベントを見ても詳細が掴めない意味深なシーンが挿入され、個々人でグッドだバッドだと内容についての意見が分かれている。
      • 公式からは特にこのエピローグの意味合いや正しい「見方」について言及されていない。
      • 各々好きなように解釈できる長めのイベント(エンディング)が、後になってからとはいえ無料で足されたこと自体は、多くのファンが支持している。
      • 様々な感想が今もときおりツイッター等で呟かれている。なお、バッド寄りの解釈は某wikiに記載されている。



総評

端的に言えば、「キャラがよく死ぬ、イベントの長いキャラゲー」である。 とても同じゲームに対してのものと思えないほどプレイヤーの評価は二極化されており、
「ガラパゴスRPG」の一つの到達点とも言える作風。現在は、アップデートや無料DLCでかなり遊びやすくなっている。

総合的に、今までコンパ製RPGで培われてきた可愛いキャラ・気持ち悪いモンスター・鬱設定or鬱イベント・複雑なゲームバランスを全開で尖らせたゲームデザインとなっている。
それでも購入する際は、バッドエンドやシステムと上手く付き合ってやるという覚悟が最低限必要だろう。
とりあえず、これからプレイする人は高いSAN値・創意工夫の心・ぶっ飛んだ構成などを許容する心のどれかしらは持って挑もう。


余談

  • 本作のコピーライト表記は「2017」になっており、2018年発売なのに…と疑問に持つプレイヤーが多いようだが、公式サイトや記事でもこれで通されている仕様である。
  • 本作は、ファミ通ではシルバー殿堂止まりで、40点満点中31点。同誌で長期特集が行われたわりには、ぱっとしない評価となった。
    • なお各レビュアーは、惜しさがあるとしつつも戦闘システムとシナリオについてはいずれも評価を高くしている。
      • 一方の電撃Playstationでは、90/80/90/90と破格の評価が付けられていた。
      • ゲーマーの琴線に触れる作品だったのか、1章からエンディングまで攻略情報を載せているサイトが幾つか立ち上がっている。
  • かつて『魔壊神トリリオン』で行われた、ゲームの予約本数に応じて特典が決まるキャンペンがこちらでも実施された。
    • 最終的な結果はぎりぎりリクープというレベルとなり、作中で使われる一枚絵イベントの一部が掲載された冊子が予約特典として配布された(シナリオライター祁答院氏の簡単な感想コメント入り)。
      • うっかりプレイ前に開いてしまった人は、その内容に警戒・楽観・期待など様々な印象を受けたと思われる。
    • なお、最大評価のSSランクに到達した暁には、作中のMMORPG「ワールズ・オデッセイ」を実際に作ることになっていた*17
  • 本作のオープニングを歌う、月蝕會議の「Caligula Syndrome」のフルサイズが収録されたCD「月蝕會議 2017年度議事録」は、本作の発売前にコミケで販売された
    • ゲームサイズですら、本作限定版のサントラに入っていない。ファンが色んな意味で悶絶している。
      • 彼らが所属するキングレコードの関連イベントでたまに再販されている模様。
  • やたら色んなデザイナーとコラボしている。公式サイトとスタッフロールで詳細を確認可能。
    • アイリス以外のルーデンスキャラを担当したhuke氏、ラスボスデザイン原案に開田裕治氏、中ボスの神獣デザインに麻宮騎亜氏、隠しボス召喚蟲ジースのデザインに石垣純哉氏*18、コンセプトアートによー清水氏、ファミ通限定プロダクトコードの追加ボスデザインに松下進氏、世界観のアドバイザーに漫画家の日下一郎氏。
      • 本作発売前から連載されている、日下氏の「Final Re:Quest」のヒロインが本作にゲスト出演している。
  • Youtubeにアップされているユーザー投稿のうち、最多の再生数19万を誇るのが公式アップのオープニングムービー。
    • 次点が、ユーザー投稿による残酷シーン集の切り抜き、通称リョナ動画であった。ちなみに17万再生どういう層に人気かよく分かりますね。
  • 本作のアップデートVer1.02には、「本作のシステムセーブデータを破損させてしまう」という悶絶もののリアルバグがあった。
    • 配信されたのが平日の朝だったのと、迅速な配信停止により、ユーザーの被害は案外少なかった模様。
    • タイミングがゴールデンウィーク直前でもあったので、匿名掲示板では「ふざけるな、休まず働けよ水梨」と、コンパイルハートではなく、本作主人公の名がジョークとして挙がった。
    • そして、ゴールデンウィーク中に直ちに修正版であるVer1.03が配信され、1.02への対処法なども公開された。
      • これにより、水梨新をねぎらうコメントが多数投稿された。正真正銘の現実世界でのバグのやりとりに、主人公が参加したようなちょっとしたお祭り騒ぎであった。
      • そもそも水梨さんはこの件については悪くないし何もやってないだろ!
      • アップデートはVer1.05で止まっている。発売から約2ヶ月間と、コンパイルハートにしてはかなり長期のアップデートとDLC追加が行われたことになる。