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ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 絶対に捕まってはいけないガースー黒光りランド - (2023/02/27 (月) 19:46:47) のソース

*ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 絶対に捕まってはいけないガースー黒光りランド
【だうんたうんのがきのつかいやあらへんで ぜったいにつかまってはいけないがーすーくろびかりらんど】
|ジャンル|>|絶対つかまってはいけない対戦逃走アクション|&amazon(B016Y02WEG)|
|対応機種|>|ニンテンドー3DS|~|
|メディア|>|3DS専用カード|~|
|発売元|>|アルケミスト|~|
|開発元|企画|プラネットG|~|
|~|開発|リリースユニバーサルネットワーク&br;スタジオ最前線|~|
|発売日|>|2015年12月17日|~|
|定価|>|4,800円(税別)|~|
|プレイ人数|>|1~4人|~|
|セーブデータ|>|2個|~|
|レーティング|>|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|>|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|>|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|>|&color(blue){''2015年クソゲーオブザイヤー携帯機部門次点''}&br;ガバガバなAI・マップ・カメラ&br;鬼の仕様が極端すぎる&br;時々発生するエラー落ち&br;ある意味出演者の気持ちがわかる|~|
|>|>|>|CENTER:''[[日本テレビ関連作品リンク>テレビ局関連作品シリーズ]]''|
|>|>|>|CENTER:[[''クソゲーオブザイヤー関連作品一覧''>KOTYゲーム一覧]]|
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#contents(fromhere)
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**概要
日本テレビ系列の深夜番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』発祥、2020年まで放送されていた大晦日年越し企画「笑ってはいけないシリーズ」の「笑ってはいけないスパイ24時」以来登場したワンコーナー「絶対に捕まってはいけない」をモデルにした鬼ごっこ・障害物競争のようなゲーム。
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**あらすじ
ガースー黒光りランドに囚われてしまったプレイヤーは、他の逃走者であるガキメンバーと協力して黒光りランドのボス、ガースー大王を倒すことに。
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**ゲーム内容
鬼の探索をかいくぐったり追跡を脚力やアイテムを使ってかわしながら、ゲームで定められた目標をこなすのが本作の大まかな流れ。~
原作要素はそれなりに登場するが、そこから改変されている部分も多い。
***操作
-基本
--ゲーム開始時にマイキャラ(途中からの性別と名前は変更不可)を決めることになる。
--鬼ごっこの参加者は基本的に4人。一人プレイでは、プレイヤーはマイキャラを操作し残りはガキメンバーのデフォルメキャラが務める。
--ダメージという概念は存在するが、体力などはなくいくら怪我をしてもゲームオーバーはない。
--移動はスライドパッド対応、L・Rボタンでカメラアングルを左右に回転可能。

-投擲
--Aボタンで目の前の物体をつかみあげ、再度Aを押すと前方に山なりに放り投げる。ライバルも担ぎ上げることができる。ライバルが物体を持っている状態の場合、ライバルだけを担ぎ上げることになりそれまで持っていた物体は近辺に落下する。
--アイテムを持ち運んでいる間は移動速度が下がり、途中で鬼のお仕置きやステージギミックによるダメージなどを受けると持っていたアイテムを落としてしまう。ダメージにひるんでいる間は目の前の物体を担ぎ上げることができない。

-アイテム
--投擲とはまた別にプレイヤーの探索を補助する消費型のアイテムがある。
--ステージ各所に置いてある箱を触るとストックされて、Xかタッチパネルの専用アイコンに触れることで使用できる。
--鬼から逃げるもの、ライバルを妨害するもの、マップ全体を一望しアイテムの位置を確認するといったものがある。
--コスチュームという原作にはないシステムが存在し、鬼の罰ゲーム(及びその巻き添え)、ステージギミックなどでダメージを受けるとインナー姿になってしまう。コスチュームを着ていないとアイテムが取れず使用もできなくなるため、使いたい場合はステージ各所にある更衣室に入る必要がある。
#region(close,アイテム一覧)
-火の玉
--プレイヤーの前方に火の玉を発射する。
-電撃ドクロ
--プレイヤーの周囲に設置型の電撃を配置する。触ると連続的にヒットする。
-たらい、爆弾、うんこ、ニセアイテム箱
--プレイヤーのいる位置に設置する形で配置するアイテム。
--たらいは比較的当てるのが難しい。爆弾とうんこは触ったり爆風に巻き込まれるとライバルにはダメージ、鬼はひるませられる。ニセアイテム箱は障害物として使える。ニセアイテム箱以外はプレイヤー本人にもダメージが及ぶので注意。
-藤原寛
--使うと自分以外のライバルすべてのアイテムを没収する。
-消える薬
--一定時間透明人間になる。鬼に追跡されているときはこれを使うだけで撒くことが可能。
-駿足
--一定時間移動速度が上昇する。物体を運んでいる状態に対しても多少の効果を発揮する。
-無敵
--一定時間ダメージを受けなくなり、この状態の逃走者にぶつかったライバルや鬼はダメージを受けて転ぶ。
-虫眼鏡
--使うとマップ全体図を一望する。Yボタンを再度押すことで、元通りの表示に戻る。
--秘宝集めで使用すると秘宝の位置が表示されるようになる。
-浜田ゴリラ
--使うと目的地へと一瞬でワープする。
#endregion

-マップ
--下画面に表示される。プレイヤーと鬼の位置、レースにおける次のチェックポイントとゴールの位置が表示される。
--Yボタンで表示方法の切り替えができる。具体的にはプレイヤーの向きに合わせて回転させるか、固定させるかの2種類。
--基本的にプレイヤーの近くしか表示されないが、虫眼鏡のアイテムを取ることで一定時間全体を見渡すことが可能。秘宝集めの場合は秘宝の位置もわかる。

-その他、マップには「ガースーコイン」と呼ばれるコイン型のアイテムが散らばっている。おにごっこ中に効果はないが、クリアしたときに所持していたコインは持ち帰ることができ、ゲーム内の買い物に使うことができる。

***ゲームの大まかなルール
-黒光りモード
--いわゆる(というか恐らくの)ストーリーモード。作ったマイキャラに対してガキメンバーをデフォルメしたNPC3人がライバルとなって登場。以下の3つのゲーム(秘宝集め、レース、サバイバル)を5分ずつおこない総合得点を競う。
--ヘイポー、ピカデリー梅田、腰振りおばちゃん、新おにぃ、板尾創路の名前を冠したチャレンジがある。
---ヘイポー、梅田、おばちゃんの3つを総合1位でクリアすることで新おにぃ、板尾のチャレンジが解放され、この2つをさらに総合1位でクリアすることで、最終ステージであるガースー大王チャレンジに挑める。

#region(close,3つのゲームの詳細)

-第一戦:秘宝集め
--ステージに散らばる秘宝を抱えて、スタート地点にある噴水のようなオブジェへと投げ入れるとポイントになる。
--金は5点銀4点銅3点、赤と青は1点、時間の許す限りランダムで出現し続ける。
-第二戦:レース
--鬼に会わないように走り、各所のチェックポイント7つを順番に通過していく。この後にゴールにたどり着くとクリア。早くたどり着いた順にポイントが割り振られる。
--マップにはゴールと次のチェックポイントの位置が表示されるほか、足元の矢印が大まかに次のチェックポイントおよびゴールのおおまかな方角を示してくれる。
-第三戦:サバイバル
--ルールはシンプルで鬼に捕まったら即退場。
--生き残った時間の長さに応じてポイントが振り分けられる。
--1~4位から順に、20、10、5、1点が基本。レースでは前の人にあまりにも差をつけられたりすると、サバイバルではあまりにも早く脱落したりすると点数が入らない模様。
--タイムアップまで生き残ると1位とみなされ、必ず20点入る。

-ボスバトル
--6つめのガースー大王チャレンジのみで行われる。
--ステージに現れる青いオブジェをつかみあげて中央にいる「ガースー大王」に向かって投げつける。
--オブジェは落とすと爆発し爆風に巻き込まれるとダメージ。「ガースー大王」に当てることができればポイント1点が入る。
--青いオブジェを持つキャラを担ぎ上げるとオブジェがその場に落下し爆発してしまうので、秘宝集めと異なり青いオブジェを奪い取ることはできない。
--制限時間は存在せずガースー大王を倒した時点での得点の高さに応じて順位が分けられる。
#endregion

-黒い鬼
--プレイヤーを見つけると追いかけまわしてくる。彼らに捕まると「デデーン!」の効果音の後、「(マイキャラの名前に応じたニックネーム)、OUT!!」とボイス付きで言われた後にキッツいお仕置きを執行される。
--黒いロッカーのようなオブジェの近くにいるとそこから一定間隔で出現する。
--足の速さには個人差があり、なかには普通に逃げているだけで追いつかれない鬼もいる。基本的に罰ゲームは捕まらないとどんなものになるかわからないが、蝶野や江頭2:50、ムエタイ戦士といった例外もいる。
--基本的に食らった後は服が脱げるのはもちろんのこと、キャラは痛みにひるみ続けるため食らった後の数秒はいつも通りに走れない。
#region(close,キッツいお仕置き一覧)
-吹き矢、ケツハリセン
--比較的普通な罰ゲーム。
-ハットしてグー
--爆竹付きのメキシカンな麦わら帽子をかぶせられる。その後、プレイヤーめがけて一定時間爆弾が落下し続けるが、罰ゲームの中で唯一うまく走り回ればひるまずに抜け出すことが可能。しかし一回でもあたってしまえばフラフラになってしまいその後の爆弾にもヒットし続けることになる。
-パイ投げ
--投げられた直後は視界不良になり、操作面でもスライドパッドの通りにまっすぐ走れなくなる。
-蝶野ビンタ、さそり固め、江頭2:50ガス
--集めたコインが周囲に飛散してしまう。
-タイキック
--蹴られるまでにムエタイ戦士が踊るため、お仕置きを受けるまでのタイムロスが他のものよりも多め。また蹴られると彼方まで吹っ飛ばされ、別の場所にワープさせられる。
//未記入、間違いがあったら追記・修正お願いします。
#endregion

***その他の遊び
-フリープレイ、みんなで遊ぶ
--好きなルール(秘宝集め、レース、サドンデス)を選び、ステージ、制限時間(1~10分)、アイテムの有無を選択する。
--ガースー城を選ぶとガースー大王討伐のみ行える。
--「フリープレイ」はNPC対戦、「みんなで遊ぶ」は本ソフトを持っているプレイヤーとローカル通信対戦ができる。

-キャラクターエディット
--マイキャラの名前・性別以外の外見の特徴、服装を変えられる。

-ショップ
--ステージに落下しているゲームコインで買い物が可能。ひととおりの黒光りモードで1位をとるとすべての衣装が解放される。

-コレクション
--いままでの戦績やそれに応じて解放された特典や、ガキの使いやあらへんで!!にまつわるちょっとした基本知識も閲覧できる。
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**問題点
***原作企画との相性
-''原作の再現度の低さ''
--喋るキャラは藤原元マネージャーのみ。他のメンバーは鬼に捕まろうが特に目立つリアクションをしてくれない。
--参加NPCもマイキャラとその他3人(ガキメンバーから抽選)なので、原作のような出演者同士の絡み合いや駆け引きはない。番組におけるこの企画の面白さのひとつでもある「鬼に捕まってからのリアクション」「参加者の人間性の汚さ」を垣間見られるわけでもない。
--ガキ使ゲーでありながら''ガキメンバーを操作できない。''必ずマイキャラを使う必要がある。ゲームの戦績に応じてダイナマイト四国といった少しマニアックなキャラを閲覧できるようにはなるが、彼らも例のごとく逃走キャラに参加させられない。
--原作にあった「松本が拉致されて残りのメンバーで救出に向かう」「山崎に目立つギミックがつけられる」といったイベントもない。

-鬼ごっこという題材について
--基本的にソースとなる鬼ごっこの規模自体が小さい。本作は特典要素こそ加えてはいるものの、やれることの大半は鬼から逃げ回って場合によっては目的の場所へ移動するぐらいなので、お世辞にも内容が濃いとは言えない。
--元となった鬼ごっこは決して''「参加者が」楽しいゲームではない''ため、原作で当たり前に起きていた鬼との接触が非常にうっとうしいものに。
---この参加者にとっての理不尽さは、ゲームバランス調整で多少マイルドにしたり、逆に他のゲームの追随を許さない長所にできたかもしれないが、本作に至ってはそれに成功していない。
--おそらくこの点が本作のもっとも苦痛な場面なのだが、システムでも説明したように鬼に捕まってからお仕置きをされてまともに走れるようになるまでが''ものすごく長い''。しかもそのフラフラと歩いている間に鬼に出会っても当然のように捕まえに来る。マップも狭く逃げ場が少ないうえ、出現ボックスがある地点で鬼に捕まると、際限なく登場する鬼に''ハメられ続ける''といった原作にはない事態まで発生する。

-藤原元マネージャーのキャラについて
--ゲームの司会進行はダウンタウンの元マネージャーである藤原寛がボイス付きで行ってくれる。
--メニューといったモード選択の際に、藤原がプレイヤーを闇雲にけなしてくるところも原作再現。褒めるときもあるにはあるのだが、本作のひどさ(後述)を目の当たりにした後にけなされると尚更神経を逆なでされる。ボイスといいシステムといいただでさえ殺風景な本作の中、せめてもの賑わいにはなっているかもしれないが、実際には「ノーボイスの中ただ1人うざったい」という印象になりがち。

***ゲームそのものの問題点
-ボリューム・シナリオ整合性
--ゲームの根幹となる黒光りモードをひととおりクリアするのに要する時間はせいぜい2時間。''いくらなんでも短すぎる''。
---ステージを進めても、結局地形とステージのダメージギミックが多少変化するだけなのでこの短いプレイ時間であってもマンネリを感じてしまう。
--対戦モードは一応ある。一種の障害物競走のようなところもあるため『[[マリオカート>スーパーマリオカート]]』の感覚で遊べなくもないが…。
---そもそもこのゲームを持っている人としか対戦ができない。本作を持っている友人を探すのは難しいはず。
--ある意味ガキ使らしい不可解さと言えばそうかもしれないが、黒光りランドのボス、「ガースー大王」を倒せという共通の目標を持っておきながら、マイキャラとNPCの競争が常に行われているのもおかしい。
---ガースー大王の討伐までの流れも、ガースー大王の体力(非表示)が尽きるまで苦手な「水色のもの」をひたすら持ち上げて彼のところまで運び投げつけ続ける。''それだけ''。
---大王は火炎放射や落石で攻撃してくることはあるが、食らったところで大してペナルティがあるわけでもなく…。

-不親切・邪魔なギミック
--マップで拾えるアイテム、鬼の罰ゲームの効果、マップにあるギミックに関しては説明なし。特に複雑なルールこそないため早めに覚えてしまうことは可能だが、不親切と言わざるを得ない。
---鬼の位置は常に下のマップから確認できるのに、鬼の登場ポイントや更衣ボックスといった攻略に重要な場所は表示されない。
---目標物のある方角はキャラの足元にある緑色の矢印が教えてくれるのだが、あくまで「方角」であり道のりがわかるわけではない。矢印通りに行動して行き止まりに嵌ってしまうことも。
--マップの表示も見にくい事が原因のひとつでもあるのだが、通れそうで通れないところがわりと多い。
---第二ステージであるピカデリーのチャレンジでは、マップの端に別のフロアへと移動するワープパッドがあるのだが、当然これも説明なし。レースの際に当たり前のように使うことになるので、他のNPCの行動を見よう見まねで覚えでもしない限りここでまず最初につまずく。
--鬼に追われた時に専用のBGMはかかり画面が赤い点滅で曇るのだが、鬼を撒いてもこれが解除されないことが多々あるので、このBGMが鬼の感知に役立たないだけでなく画面が見にくくなるという被害も。

-アイテムの仕様
--大きな問題点とは言い難いが、なぜか前方に火の玉を飛ばすものや、虫眼鏡でステージマップを拡大させてかえって見にくくしてしまう物、他メンバーのアイテム没収といった、あまり役に立たないアイテムもある。
--使用制限をつけたかったのか、ダメージを受けた後は更衣室に入って服を着なおさないとアイテムが使えない。しかしこの調整のため、鬼に捕まらない人ほど有利になってしまうという偏った展開に。上記のように、アイテムが必ずしも強くはない事は幸いだが。

-動作の重さ
--ステージを選択した時の読み込みも''20秒ほど''とかなりロード時間を要する。
--まるで電波の悪いところで通信対戦しているかのような処理落ちラグが''一人プレイでも頻繁に''発生する。ロード画面ですらこの処理落ちラグが発生する。
---キャラカスタマイズ時、パーツを変える''たびに''なぜか2秒くらいのフリーズが入る。ガースーコインでの買い物時も同様にフリーズが発生する。
--カメラが周囲の障害物に非常に弱く、「カメラが存在するであろう空間」を障害物に重ねてしまうとカメラが真上にはじかれてしまい、キャラを至近距離から見下ろすような視点になってしまい操作が非常に困難。第4,5ステージは狭いところが多いため、下手に探索すると鬼にも襲われやすくなり不利。

-''各種の調整不足がもたらすいびつな難易度''
--ゲーム攻略のために求められるアクションが、あまりにも身も蓋もなさすぎる。
---上での繰り返しになるが、黒鬼は黒いボックスの近くにいると問答無用で湧いてくる。危険地帯であることには変わりないが、うっかりここでお仕置きを受けて足止めを受けようものなら、際限なく涌く黒鬼に''半永久的に''シバかれ続けることに。ゲーム攻略の上で特に必要がないのであれば、黒いボックスには絶対に近づいてはいけない。
---ヘイポーチャレンジのようなステージにワープパッドがある場合は、それを使うだけで鬼を撒ける。
--NPCのAIは率直に言ってしまうとバカ。
---ライバルとなるガキメンバーは、開始時こそ目標物に向かって最善ルートを選んでせっせと行動するのだが、一度妨害されるとその後はしばらく棒立ちして何もしなくなることが多い。お宝さがしで拾い集めてきたお宝を妨害によって手落とされても、何食わぬ顔でその辺をウロウロし続けるか別の宝をぼちぼち探しに行く。また、罰ゲームを受けてパンツ一丁になっても滅多に更衣室に入らない。というかそもそもアイテムをほぼ使わない。
---あらゆる場所でそうなるわけではないが、鬼が壁越しのキャラを追いかける際に回り込むという発想に至らず、ずっと壁にめり込むように走り続ける例もある。
---逆に、鬼の知覚設定や判定がバラバラ(足の速さにも差があるので単なる個性分けかもしれないが)で、かなり遠くにいる鬼が背後や壁の死角にいるマイキャラを感知してベストなルートを選びながら追跡してくることもあれば、比較的近い所を横から通り過ぎても反応しないこともあるので対処が難しい。

-''対戦プレイ時のゲームバランス''
--得点計算とペナルティを受ける受けないの条件が非常に極端なので、別のプレイヤーとの対専用ツールとして機能していない。
--明確に順位をつける2,3のゲームは、1位:''20点'' 2:10点 3位:5点 4位:1点。具体的な条件はよくわからないが、前の順位との差が開きすぎていると点数が一切入らない模様。一位には必ず高得点が入るため一人がぶっちぎってしまうことはザラ。
---「サバイバル」は当然鬼に捕まらなければいいので、鬼の出現地点の黒いボックスから遠い所まで避難して、下画面を見ながら鬼と一定距離を保ちつつ待機すればよい。というかむやみに動くと逆に危ない。それでも見つかってしまうことはあるが、正直そこまでくるとただの運ゲーであり、パーティーゲーとしての機能を保持するのも難しい。
---「レース」も何かしらのアイテムで妨害しさえすれば簡単に独走でき、「秘宝集め」も同じような理屈で、わざわざ探索して襲われるよりも他のライバルが遠くからせっせと持ってくるお宝を奪い取って自分の点数にしてしまった方がはるかに効率がよい。

-以上2項目をふまえると、理不尽な難易度をもたらす要素もあるが、それのかいくぐり方さえ覚えてしまえば途端に''歯ごたえのないゲームへと早変わり''する。難易度調整もできない。

-時代錯誤感、3DSにそぐわない内容
--マップがただでさえ見にくくカメラアングルで遠くを見回すこともできないので、スライドタッチしてマップだけでも周囲を確認できる機能があってもよかったと感じる。
--全編3D非対応。またこのようなUIまわりの壊滅的なところは一昔のゲームでもなかなかお目にかかれない。
--製作陣が無謀な開発予算とスケジュールのもと本作を作ったのでは、とどうしても勘ぐってしまう。

**評価点
-音響演出
--番組に使われていたBGMではないが、通常の探索時にはなかなかセンスのいい音楽が流れる。また使いまわしは無くチャレンジごとに違う曲が用意されている。
--キャラの名前の頭文字に合わせて、鬼に捕まった時の藤原元マネージャーの肉声による「○○、OUT!!」の掛け声の呼び方がかなり細かく変わる。「まつもと」や「はまだ」等のレギュラーは勿論、他の一般的な名字はおろか、「みやさこ」等の他の吉本芸人の音声まで多数が収録されている。ここの多様さは昨今のゲームの中でも素直に褒めるべき点。

-オリジナリティ
--ゲームをする上ではかえって邪魔な存在にもなりがちだが、ダメージを受けると服が脱げて服を着なおすまではアイテムが使えないという縛りが入っていることで、ゲームの単調性が少しは薄れていると思われる。
---マイキャラを女キャラにすることも可能、ナースや学生服といったコスプレにも対応しているが。
--4人集まってパーティーゲームとして遊べば、敵NPCの珍妙なAIもあいまっていつもとは調子の違う不思議なバトルができる、かもしれない。人が集まればの話だが。
---ただし、他のキャラに持ち上げられると投げられるまでレバガチャやボタン連打をしようが脱出できないため、実際にやるとそれはそれで問題が発生しそうである。

-5つあるチャレンジ(ヘイポー、梅田、おばちゃん、新おにぃ、板尾)が冠するロゴは、きちんと5種類分用意されている。だからどうしたと言われたらおしまいだが。

-局所的な再現度
--登場人物のガキメンバーやゲストキャラはしゃべらないとはいえ、Miiとはまた違った方法でキャラ再現がされているが、なかなか本人と似ている。
--レギュラーメンバー5人や藤原マネージャーは勿論、「ガースー」「ヘイポー」と言ったスタッフ、「板尾創路」や「蝶野正洋」、「江頭2:50」などのゲストキャラ、「新おにぃ」や「腰ふりおばちゃん」、「ダイナマイト四国」などのマニアックなものまで、ガキ使の名物キャラはほとんどが出演している。
--コレクションにて鬼ごっこには登場しないガキ名物も本作に少々存在する。集めるのは少し骨が折れるが、特典要素に関してはクオリティはさておき数はそれなりに豊富。
--鬼に見つかると警告のBGMに変化するが、「有用なアイテムを持っていない限りは発見された時点で手遅れ」という点に関しては、ある意味原作をよく再現している。
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**総評
内容の酷さに一通り慣れることができれば暇つぶし程度には遊べるだろう。また、コレクション要素などでファンアイテムとしての最低限の奥深さこそ備えてはいる。~
しかし、ガキ使への愛が詰まっているとはお世辞にも言い難く、アクションゲームとして基本的な部分に致命的な粗まで存在し、単体のアクションゲーとしての体をなしてすらいない。~
番組の企画を無理やりゲームに落とし込んだゆえに、システムや原作の良さが共倒れしたという事はよくある話だが、本作はその典型例に収まらず時代錯誤すら思わせる香ばしいクオリティのクソゲーとなってしまった。~
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**余談
-KOTY携帯機2015では次点を受賞した。

-本作の開発元とされていた「プラネットG」は企画とプロデュースのみを担当し、実開発は「リリースユニバーサルネットワーク」と「スタジオ最前線」に丸投げしていた。

-発売元の「アルケミスト」はかつてアダルトゲームのコンシューマ機向け移植で名を馳せたメーカーだが、本作発売から4ヵ月後にアルケミストは倒産し、2017年に完全消滅した。
--これにより2016年4月11日をもってダウンロード版の配信終了。アルケミストが発売した他の3DS用ソフトも配信終了した。