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イナズマイレブン3 世界への挑戦!! スパーク/ボンバー/ジ・オーガ - (2018/07/24 (火) 21:47:39) のソース

*イナズマイレブン3 世界への挑戦!! スパーク/ボンバー/ジ・オーガ
【いなずまいれぶんすりー せかいへのちょうせん すぱーく/ぼんばー/じ・おーが】
|ジャンル|収集・育成サッカーRPG|&amazon(B0038KXKQK)|&amazon(B003EV6OPC)|&amazon(B0046ECA1I)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|~|~|
|メディア|2048MbitDSカード|~|~|~|
|発売・開発元|レベルファイブ|~|~|~|
|発売日|スパーク/ボンバー:2010年7月1日&brジ・オーガ:2010年12月16日|~|~|~|
|定価|各4,980円|~|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~|
|>|>|>|>|CENTER:''[[イナズマイレブンシリーズリンク>イナズマイレブンシリーズ]]''|
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#contents
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**概要
-『[[イナズマイレブン]]』『[[イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア/ブリザード]]』に次ぐシリーズ3作目。

「エイリア学園」との戦いが終わった数ヵ月後、~
主人公・円堂守達はサッカー世界一を決める戦い「フットボールフロンティア・インターナショナル」に日本代表として挑戦する…~

『ジ・オーガ』は劇場版を意識した後出しのバージョンであり、いわゆる完全版の作品とは少々趣が異なる。

**あらすじ
世界一を決める「フットボールフロンティア・インターナショナル」へチームを作るため招集された円堂たち。雷門中の一員、日本各地で出会った仲間たち、敵であったエイリア学園のメンバーや初めて出会う見知らぬ選手が集まりできたイナズマジャパンが結成された。~
久遠道也監督の下、イナズマジャパンが世界に挑む!

**特徴・評価点
-世界大会に特化したシナリオで各国の主要選手も過去2作以上にスポットが当たり、試合前のストーリーに絡むなど良きライバルとして強く描かれている。
--大会を巡る陰謀などのストーリーもあるが、やはりメインは大会となっている。
-初期シリーズの最終作なだけあって集大成とも言える面も多い。
--プレイヤーのチームであるイナズマジャパンは、円堂などの主要メンバーや小暮などの『2』で仲間になったメンバー、ヒロトや不動といった敵として戦った選手などオールスターと言える程の選手が集まっている。
---瞳子とは別の方向性でクールな監督・久遠や新たなヒロイン冬花といった日本側の新キャラクターも多い。
--また決勝戦の相手となるとなるラスボスのチームはある意味でラストにふさわしい人物が監督を務めており、メンバーもこれまで仲間になったキャラクター達をモデルにしている。
-各国代表のユニフォームは実際にW杯や五輪で使われるものと同じである。
--日本だけはアウェー戦のユニフォームも存在するが、どちらも色合いなどはアレンジが加えられている。
-必殺技のネタも豊富になり、例を挙げるとオーストラリアの選手が使うキーパー技に「グレートバリアリーフ」、イタリアの必殺タクティクス(後述)に「カテナチオカウンター」などがある。
-実際に世界を旅する訳ではないが、本戦の舞台となるライオコット島は本戦出場国の街並みを再現しており疑似的に世界を旅することが出来る。
-スカウト可能な選手に外国人のキャラクターが増えたことによりさらに個性が増した。
--本編ではリーグ違いで戦うことのできなかったチームもスカウトできる。
--選手の説明文も一新、特に御影専農の説明文は洗脳が解けた『2』でも洗脳されたままの説明文であったため評価が高い。
--前回ゲスト出演した中田英寿は所属していたローマのクラブチームをリスペクトし、今回はイタリア代表キャプテンとして出演する。ちなみにCMにも出演している。
---もちろんスカウトも可能、相変わらず難易度は高いが。

-技の性能として「シュートチェイン」が追加。
--シュートをシュート技で繋げて威力を上げるというもの。ただしパス扱いなのかオフサイドを取られることがある。

-新システムとして「必殺タクティクス」が追加。
--チーム共有のTTPを消費して複数人で行う必殺技。
---技によって自陣か敵陣かで使える場所が異なる。中にはコーナーキックからそのままゴールを狙う技も。

**賛否両論点
-キャラ総数が『2』に比べ更に増えた。
--一方で流石に多すぎるせいか「Wi-Fi対戦を実装すべきでは?」などの指摘もあったが、前2作同様に未実装となっている。
--ストーリー上外すことのできないキャラも増え、100人の仲間枠を圧迫しているのも難点の一つ。


**問題点

-一部のスキルと必殺技が強すぎる
--スキル「ぞくせいきょうか」その効果はなんと''コマンドバトル時、ぞくせいが有利な場合テクニック値が2.5倍になる''。
---このようなチート性能であるため大会上位者はほぼ全選手に覚えさせているプレイヤーがほとんどだった。 
---前作の時点では倍率は1.1倍であり、さして強いスキルではなかった。このスキルが働く場面は限られるためバランスブレイカーとは言えないが、少々端な調整と言わざるを得ない。
--必殺タクティクスでは「''自陣に入ったボールを奪ってゴールライン付近まで6人で上がる''」というバランスブレイカーな技がある。
--つまり「敵陣ペナルティエリア内まで攻めたのに気付いたら6人が自陣のゴール前まで攻め込んでいた」何てこともある。
--後半のスペシャル対戦ルート内ではこの技を使う相手が非常に多く、なかなか得点できない。

-試合中のイベント
--''試合開始にいきなりボールを奪われ数秒(ゲーム中では2~3分)で失点してしまう''。この失点イベントはほぼすべての試合で挿入される。都合よく解釈すれば、ハンデとも言えなくはないが…。
---ラスボス戦も自軍からスタートするのだが''ボールを奪われた描写すら無く、いきなり相手にシュートを打たれ0分で失点する''アニメが挿入される。理不尽を通り越して笑うしかない。
--ゲーム本編がアニメのシナリオに影響を受け過ぎている故の問題点でもある。

-スカウトシステムが更に劣化。
--『2』同様一度エンカウントしたことのあるキャラしかスカウト出来ないことに加え、ガチャガチャで引き当てなければならないという効率の悪いものになってしまった。

-キャラのGP・TPの最大値が前作と比べ大幅に減少し、消費量が上げられている為バーニングフェーズやアイテム(一試合につき3回まで)の使うタイミングが重要になりGP・TPの切れた選手を交代させるなどの工夫が必要になったが、少々極端な調整に感じられる。
--TPはある程度強い技で1回しか使えない、GPもポジションによるが前半で切れることも多い。
//工夫が必要になった為改善ではないだろうか?
//付け足してみました

-ストーリーとスカウトシステムの矛盾
--代表入りに対して苦労するキャラの描写があるのだが、それとは関係なしに一般キャラは加入する。収集要素のあるゲームであるため仕方のない事ではあるが「あのキャラクターを差し置いて一般キャラを入れるのは気が引ける」という意見もある。
---ただせっかくスカウトしてもストーリー上の試合では特定のキャラがいなければならず、あまり活躍の場が無い。また前2作とは違い最初から16人揃っており「メンバーが足りないからスカウトしよう」とはならないためスカウトシステムが人によっては使うことのないものとなってしまうことも。

-キャラクターについて
#region(ネタバレあり)
''イナズマジャパンメンバー''
-キャラクターが多い為、扱いに差が開いてしまっている。
--立向井はイベントはあるものの肝心のポジションであるキーパーの円堂がほぼすべての試合に必須となっており中々試合に出れない状況となっている。
---序盤では習得技から立向井の方が強く、その点でも彼を使いたかったという意見も多い。
--立向井が強いという点を差し引いても、序盤の円堂が弱い、あるいは使い辛い。
---序盤は属性不一致の「正義の鉄拳」しか必殺技がなく、しかもパンチングの為ボールをキープできないリスクが付きまとう。
--土方雷電は序盤で必殺技の習得イベントがあるものの進行に必須ではなくそれ以降のイベントには全く関わってこない。
---また一之瀬と同じように『2』の隠しキャラだった彼がメインキャラとなっているが、アニメ版では2の沖縄編で登場するキャラクターだがゲーム版では別のキャラクターがその役割をしている。しかし冒頭での土方に関する説明はアニメ版に合わせたものになっているため前作と矛盾してしまっている。
---『2』の土方はWi-Fi配信限定のキャラでDS版では入手不可能なキャラとなった。
--小暮に関しては''新技イベントが存在せず、これといった大きなイベントも無い。''
--前作のエイリア学園の一員であり、多数の学校を破壊した主犯格であるレーゼこと緑川が普通にチームに入っているのだが…。
---一応これに関しては突っ込まれているが、軽く触れられているだけであっさりスルーされている。
---ただし、彼の離脱要因は力不足でオーバーワークで行った結果であり、『2』での皮肉になっている。そのため、相応の報い?は受けている。

''アフロディ''
-何故か母国が韓国という設定が追加され、ファンを驚愕させた。
--もともと彼はギリシャ神話の神の一人がモデルとなっているだけに、後付け感が強いとして批判される。
---そもそも、FFIは母国以外の人物も普通に出場できるので(同じく韓国代表の南雲と涼野は日本人であり、他にもアメリカ代表の一之瀬と土門も日本人である)、韓国代表にするために韓国人設定である必要は全くないのである。

''影山総帥''
-本作でもイタリアの監督の座を奪いこれまで通りの悪事を働いていたのだが…。
--日本対イタリア戦ではフィディオと鬼道が彼の父親でサッカー選手の影山東吾のプレーをトレースしたことにより、かつての感動を思い出しサッカーへの歪んだ愛を捨て純粋にサッカーを楽しむ一人の監督として戦うようになる。
--また「ある組織のいいなりになってた」ことが発覚、試合後には鬼道達と和解したのだが唐突に事故死(に見せかけて消されて)しまう。
--イベント自体は良質なのだが「散々悪事を働いといて今更いい人転換とか…」といった具合で賛否分かれている。その分黒幕の悪質さが際立つが。
-全体的に極悪非道だったイメージから一転し善人としての一面も描かれておりキャラクターの方向性が変わった事にも賛否分かれる。
--イタリア対イギリス戦ではアドバイス一つでイタリアを勝利に導いたり、鬼道のトレードマークの一つであるゴーグルは「視野を狭くすることでより深く見えるようにする」ために影山から与えられた物など、優秀な監督として活躍する場面もある。
--また彼が悪事を働いた際に盲目の少女・ルシェを怪我させてしまいサッカーとは無縁の人物を巻き込んだという理由で彼の悪事とは無関係の目の手術費を払うという、かなりの善人っぷりを発揮している。
---『1』では(おそらく)サッカーとは無縁の一般人も悪事に利用する程の悪人だった。またルシェと年齢が変わらないであろう夕香を(無縁ではないとは言え)交通事故に遭わせ一年も昏睡状態にしたことがある前科があり、両者が比較されるほど人物像が変わっている。

''ヒデナカタ''
-前述通り、イタリア代表キャプテンの中田英寿選手。作中でもトッププレイヤーとして描かれている。
--実際は大会中にも関わらず旅をしており、試合を観戦しながら物言いをする場面が多い。
--彼が試合に出るのは日本との試合のみ、それも後半戦からで散々あった強制得点イベントも無い等ロクに活躍の場が与えられていない。
-旅の途中で影山の事を知り暗躍しているのだが、まともな掘り下げが行われておらず意味深なセリフが多い割に影が薄いキャラクターとなっている。
-実在する選手とのタイアップキャラクターであるためか、活躍の場が出し惜しみされているような印象である。
--また彼と行動するルカもイタリア代表監督の息子であること以外掘り下げられていない。

''円堂大介''
-本作のラスボス。実は生きており黒幕から身を隠すために死を偽装して海外へ逃亡していたということが明かされる。影山と並び本作最大の後付け設定。
--だが評価点で述べた通り、集大成の意味合いのある本作ではラスボスとしてふさわしい人物であり、むしろ彼がラスボスでなければラストの大団円にはならなかったとも言えるだろう。
-彼が率いるリトルギガントは決勝まで''20kgはある重りを付け、かつ必殺技を使用しない''とんでもない縛りプレイで大会を勝ち進んでいる。
--決勝相手の強敵感を演出する表現だろうが、完全に相手を舐め切った行為として批判される。というか超次元サッカーで必殺技未使用とか逆に目立ち過ぎて注目されるはずだが…。
#endregion

-『1』『2』のキャラが使えるようになるケータイ連動・2→3スーパーリンクだったが…
--苦労して手に入れても前作に比べ弱体化したキャラが多く(青マント鬼道など、使いやすい選手もいるが)、ガッカリ要素として残ってしまった。
---前作ではエイリア学園の選手は自力習得する専用技の消費TPがかなり少ない代わりにTPの上限も少ないという設定の選手達だった。しかし本作ではその専用技が誰でも習得できるようになった為消費TPも上がったが選手のTPはそのままだったため相対的に弱体化してしまった。
--1の選手はゲーム外のサービスでなければ入手できず、ケータイ側で発行されるパスワードを入力しなければならないがその際登録した名前とセーブデータの名前を一緒にしなければならない。
---今では3DS版の発売に併せて公式サイトでパスワードを入手できる。

-プレミアム対戦ルートでの試合前ミニ会話が消滅
--『1』では練習試合、『2』ではプレミアム対戦ルートで試合をする際、敵チームのキャラと雷門中のキャラ(主に円堂)との短いやりとりが楽しめたのだが、今作ではそれがなくなった。キャラゲー的な魅力を楽しむユーザーも多いこのシリーズにおいて、クリア後に選手が会話をするシーンが見られる場面が減ったのは寂しく感じる。容量の都合などを考慮すると仕方がないことではあるが…。

**総評
自分の好きなキャラを集めて楽しむ、いわゆるキャラゲー的要素も強い側面がある作品のため、使い勝手の悪くなったスカウトシステム周りは過去最悪の評価を受けている。~
しかしその一方で、より豊富になったクリア後のやり込み要素などは高い評価を受けており、総合的な評価は新規、シリーズ通してのプレイヤー共に概ね好評である。
//シナリオの評価って低いかな? 問題点には強制失点と影山関連しか書いてないけど

**その後の展開
-2012年12月27日にカップリング作『[[イナズマイレブン1・2・3!! 円堂守伝説>イナズマイレブン#id_adb580e7]]』が3DSで発売された。