*beatmania GB2 ガッチャミックス 【びーとまにあ じーびーつー がっちゃみっくす】 |ジャンル|リズムゲーム|&amazon(B000069U0U)| |対応機種|ゲームボーイ & カラー(全GB共通)|~| |メディア|8MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテインメントジャパン|~| |発売日|1999年11月25日|~| |定価|4,300円|~| |プレー人数|1~2人|~| |周辺機器|通信ケーブル、スーパーゲームボーイ/同2対応|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|収録曲が版権中心にシフト|~| |>|>|CENTER:''[[beatmaniaシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ゲームボーイで発売された『[[beatmania GB]]』シリーズ第2弾。開発が「KCE神戸」から「KCEjapan」に変更されている。~ 本家からの移植とオリジナルで構成されていた前作とは打って変わって版権曲をメインにしている。~ 移植は『[[beatmania APPEND GOTTAMIX]]』からのみ行われている。 **システム・特徴 -収録曲は当時のヒットナンバーや往年の名曲を中心とした20曲+『GOTTAMIX』からの移植5曲の全25曲。 --本作では「Jガールポップ」「バンド」「アイドル」「アニソン」「ゴッタミックス」の5つの大ジャンルが設定されており、各ジャンルがそれぞれ4曲+隠し1曲で構成されている。 --それに伴い選曲画面も前作のジャンル表記から曲名表記に変更されているほか、本家のデザインを踏襲していた前作に対し独自色が強くなっている。 #region(収録曲一覧) ''Jガールポップ'' -Automatic(宇多田ヒカル) -夢見る少女じゃいられない(相川七瀬) -Time goes by(Every Little Thing) -負けないで(ZARD) -【隠し曲】フレンズ(REBECCA)((当時発売されたリミックスバージョンがベース。)) ''バンド'' -ロビンソン(スピッツ) -さすらい(奥田民生) -Over Drive(JUDY AND MARY) -BELIEVE(LUNA SEA) -【隠し曲】RYDEEN(YMO) ''アイドル'' -夜空ノムコウ(SMAP) -渚にまつわるエトセトラ(PUFFY) -Catch You Catch Me(グミ)…アニメ『カードキャプターさくら』主題歌でもある。 -抱いてHOLD ON ME!(モーニング娘。) -【隠し曲】私がオバさんになっても(森高千里) ''アニソン'' -宇宙戦艦ヤマト(『宇宙戦艦ヤマト』主題歌) -素敵な君(『あずきちゃん』主題歌) -翔べ!ガンダム(『機動戦士ガンダム』主題歌) -天使の休息(『それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ』主題歌) -【隠し曲】ウルトラマンの歌(『ウルトラマン』主題歌) ''ゴッタミックス'' -RVTK-1 -Miracle Moon -Hunting For You -LUV TO ME(disco mix) -【隠し曲】GENOM SCREAMS #endregion -新規オプションとしてRANDOMが追加された。その他の基本システムは前作に準ずる。 ---- **評価点 -とっつきやすさ --当時のヒット曲や有名曲が中心のため、「知らない曲ばかりでどんな曲かわからない」ということがほぼなくなりプレーしやすくなった。 --難易度も前作と比較すれば抑えられており、クリアだけならばそう難しくはない。 ---譜面も大部分がボーカルパートやメインパート+αとかなり素直な配置なので、曲さえ知っていれば初見でもそれなりに叩ける。 -アレンジのクオリティ --GBソフトなのでどうしても8bitアレンジとなってしまっているが、アレンジの質そのものは高い。 --中でも、原曲の雰囲気とGBのピコピコ音がマッチした「ロビンソン」や「RYDEEN」などは良アレンジの呼び声が高い。 --「GENOM SCREAMS」も今となっては貴重な『GOTTAMIX』収録のオリジナルバージョン(のアレンジ)となっている。 -グラフィック --曲同士で多少のレイヤー流用はあるものの全曲に専用のアニメが用意されている。 --ノスタルジックな「ロビンソン」や「Time goes by」、原作に従いラストに「''地球滅亡まで7日''」のカットが入る「宇宙戦艦ヤマト」、簡略化はされているものの骨子はほぼ完全に再現されている『GOTTAMIX』の各曲など、丁寧に描き込まれたアニメは現在でも視聴に耐えるレベル。 -収録曲数 --前作の20曲を超える25曲という曲数は、当時としては大ボリュームと言える。 **賛否両論点 -難易度の低下 --あまり難しいと版権曲メインにした意味がなくなるので致し方ないところではあるが、前述のように全体的な難易度が下がっているため前作をやり込んだプレーヤーにとってはやや物足りない。「LUV TO ME(disco mix)」などもイントロやアウトロの階段が間引かれており、初見でのクリアも可能なレベル。 ---一方で、階段は間引かれているものの序盤と中盤の特徴的な縦連はしっかり残っている「GENOM SCREAMS」、複雑な乱打や3ボタン同時押しを要求される「RYDEEN」、全体的に密度が高い「私がオバさんになっても」など高レベル曲は一筋縄ではいかない難易度となっている。 -版権曲へのシフト --収録曲の大部分が版権曲となったことで取っつきやすくはなったが、そのしわ寄せが「本家からの移植曲減少」「オリジナル曲なし」といった形で現れているため、前作の路線を好んでいたプレーヤーからは難色を示されることになった。特に今回の移植元である『GOTTAMIX』は良曲が多いタイトルだったこともあり、「他の曲も移植してほしかった」という声も少なくなかった。 ---当時のゲーム事情を考えれば「あちらを立てればこちらが立たず」となってしまったのは仕方のないことであり、難しい部分ではあるのだが。 -曲のGBアレンジ --前作と同様、ボーカル曲も含めた全ての曲がインストアレンジとなっている。本作は版権曲メインということで収録曲の原曲はほとんどがボーカル曲であり、前作以上にアレンジを受け入れられるか否かがゲームを楽しめるかに直結してしまう。 --加えて半年前には同じ携帯機ながら原曲を完全再現していた『[[beatmania for WonderSwan]]』が発売されていたため、そちらと比較するプレーヤーもいた。 ---前述のように本作のアレンジそのものは決して悪くないので、受け入れられるなら間違いなく楽しめる。 **問題点 -パスワード制 --前作と同じくパスワード制を採用している関係でハイスコアの記録ができないほか、隠し曲を出すためには電源を入れるたびにパスワードを入れる必要がある。 ---- **総評 版権曲をメインにしたことで前作より取っつきやすくなったが、本作を楽しめるかは前作からの路線転換やGBアレンジを受け入れられるかにかかっている。~ とはいえ、GBのゲームとして見るならば前作以上のボリュームに加え曲のアレンジやアニメのクオリティもかなり高いレベルでまとまっており、敬遠するには惜しい作品である。~ ---- **その後の展開 -後に続編としてGBC専用ソフト『[[beatmania GB ガッチャミックス2]]』が発売されている。 --本項のタイトルから「2」の位置が移動しただけとなっているため非常に紛らわしいが、あちらは「ガッチャミックス」の続編という立ち位置である。