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*さかしき人にみるこころ 【さかしきひとにみるこころ】 |ジャンル|クールビューティーペダンチック恋愛AVG|&amazon(B0015TYE6Q)|&amazon(B003OYK6HG)| |対応機種|Windows 2000/XP/Vista|~|~| |発売・開発元|light|~|~| |発売日|2008年5月30日|~|~| |定価|3,000円(税別)|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |配信|2014年8月1日/3,024円|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|癖の強いテキスト|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -lightから発売された3部作「さかここシリーズ」の1作目。 -メインヒロインは1人だが、その分価格は3,000円と安め。 -シナリオライターは「嘘屋 佐々木酒人」 -原画は「AKINOKO.」 **ストーリー 「ちょっとそこの本、こっちに上げてもらえませんか?」 「え?」 おれの名前は勾坂一重。 自分で言うのもなんだが、成績は優秀、誰からも好かれる好人物だ。 今日は借りていた本を図書室に返しにきたんだけど…… 「ちょっとそこの本、こっちに上げてもらえませんか?」 上のほうから声がする。振り返ってみると彼女は脚立の上にいた。 そしてこっちを向かずに声を掛けてくる。 こういうときは愛想よくするのがおれの スタイル―― だから、にっこり笑ってみせる。 「うん。いいですよ。ここのカートの?」 「ええ。そうです。すいません」 ちょっと見た顔だ。確か同級生。確か同じ3年生。 一緒のクラスじゃないんで名前は知らない。 おれには見向きもせずに本を整理している。 「どれ? ぜんぶ?」 「ええ、ぜんぶ。ごめんなさい、使い立てしちゃ  ……って」 こちらを振り向くなり、彼女はフリーズした。 「な、何だろう? これじゃなかった?」 「……いいえ。ごめんなさい」 「わたし、あなたが嫌いなの。『勾坂一重』くん」 「嫌いって……どうして? 理由は?」 「特にありません、理由なんて。強いて言えば『あなたの名前が嫌いなんです』」 冷たい声でそう言い残して、彼女は歩み去っていった。 ……おれ、彼女に何かした? (公式サイトより抜粋) **特徴 -テキストを読み進めるアドベンチャーゲーム --恋愛物としては選択肢は多く、後々に影響する選択肢もある。 --エンディングは複数あり、やり直すことを前提に作られている。 -メインヒロインは1人 --エッチシーンも亜利美のみである。 **評価点 -真柄 亜利美のキャラクター性 --「クールビューティーペダンチック恋愛AVG」のジャンル名が示すように、知的で学者ぶる独特なヒロインである。 --日常会話では雑学をひけらかす場面が多く、主人公との掛け合いも見ていてほほえましい。 --エッチシーンでも冗長な言い回しや雑学は健在で、性に関するネタを披露してくれる。 -物語を彩るサブキャラ --純真路乃、純紀子という2人が亜利美の友人として登場するが、この2人も個性が強い。 --前者はミリタリーマニアの活発な妹、後者はどんちゃん(どんは''鈍''感)と呼ばれるほどのんびりとしており、対極的な性格の姉妹である。 --日常会話のバリエーションを増やすのに貢献しており、こちらのヒロインの方が魅力があるとする人もいる。 -声優 --青山ゆかり・木村あやか・まきいづみといった有名どころを起用。 --ヒロインの個性を強めるのに貢献しており、会話を盛り上げている。 -ストーリー --ツンとしたヒロインと徐々に中を深めていく要素は定番ではあるが、きちんと手順は踏んでいる。 --いきなり嫌われる場面から始まることで目を引き、恋愛ゲーにありがちな序盤のダレをなくしている。 -ショートカットキーに対応している --キー一つでクイックセーブやバックログを閲覧できる。 --キーの割り当てはコンフィグ画面でF12を押すことで確認可能。 **問題点 -冒頭で嫌われていた理由 --終盤で明かされるが拍子抜けするような理由である。 #region(ネタバレ) -戦国時代の真柄十郎という武将が姉川の合戦で勾坂(向坂とも)兄弟に討たれたから、というのがその理由である。~ 「ペダンチック(学のひけらかし)」の名に恥じない、と言えば恥じないが…。 #endregion //これ、公開しても大丈夫ですかね? //↑regionで公開しました。 -テキスト --独特なため肌に合わない人にとってはプレイが苦痛になる。 --会話の内容が雑学に偏っていることも、興味を持てない人にとっては辛い。 --絵文字や顔文字も多用している。特に、''主人公''までハートマークを多用するのは非常に賛否分かれた。 -キャラクター --ありがちな主人公から外れた勾坂も含め、曲者揃いであり万人受けはしにくい。 --ヒロインが1人ということもあり、勾坂や亜利美の思考に納得できるかが本作の評価の分かれ目である。 -CG差分回収が面倒 --ただでさえ選択肢が多いうえ、どの選択肢が後の展開に関わるのかを把握しにくい。 --''エッチシーンのたびに眼鏡の有無を選択する必要があり億劫。''攻略情報を参照しないとCG回収100%は困難。 ---せめて差分は自動で回収される仕様か、オプションで眼鏡の有無を先に決められるなら幾分楽になったのだが。 **総評 癖のあるテキストにより、ヒロインだけでなく作品全体も個性的である。~ テキストが肌に合うかどうかで評価が分かれがちな一作である。 **余談 -スピンオフ --2009年に『どんちゃんがきゅ~』2010年に『まじのコンプレックス』が発売された。 --両方とも本作のサブヒロインが攻略対象であり、主人公は別人。 --前者は職人の苦悩、後者はミリタリー関連の雑学に纏わる会話が主で、やはり人を選びやすい題材であり、テキストも本作と似ている。 -2010年には3作セットの『神様のりんご』も発売されている。
*さかしき人にみるこころ 【さかしきひとにみるこころ】 |ジャンル|クールビューティーペダンチック恋愛AVG|&amazon(B0015TYE6Q)|&amazon(B003OYK6HG)| |対応機種|Windows 2000/XP/Vista|~|~| |発売・開発元|light|~|~| |発売日|2008年5月30日|~|~| |定価|3,000円(税別)|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |配信|2014年8月1日/3,024円|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|癖の強いテキスト|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 lightから発売された3部作「さかここシリーズ」の1作目。メインヒロインは1人だが、その分価格は3,000円と安めである。シナリオライターは「嘘屋 佐々木酒人」、原画は「AKINOKO.」が担当している。 **ストーリー >「ちょっとそこの本、こっちに上げてもらえませんか?」~ 「え?」~ ~ おれの名前は勾坂一重。~ 自分で言うのもなんだが、成績は優秀、誰からも好かれる好人物だ。~ 今日は借りていた本を図書室に返しにきたんだけど……~ ~ 「ちょっとそこの本、こっちに上げてもらえませんか?」~ ~ 上のほうから声がする。振り返ってみると彼女は脚立の上にいた。~ そしてこっちを向かずに声を掛けてくる。~ ~ こういうときは愛想よくするのがおれの~ スタイル――~ だから、にっこり笑ってみせる。~ ~ 「うん。いいですよ。ここのカートの?」~ 「ええ。そうです。すいません」~ ~ ちょっと見た顔だ。確か同級生。確か同じ3年生。~ 一緒のクラスじゃないんで名前は知らない。~ おれには見向きもせずに本を整理している。~ ~ 「どれ? ぜんぶ?」~ 「ええ、ぜんぶ。ごめんなさい、使い立てしちゃ  ……って」~ ~ こちらを振り向くなり、彼女はフリーズした。~ ~ 「な、何だろう? これじゃなかった?」~ ~ 「……いいえ。ごめんなさい」~ 「わたし、あなたが嫌いなの。『勾坂一重』くん」~ ~ 「嫌いって……どうして? 理由は?」~ ~ 「特にありません、理由なんて。強いて言えば『あなたの名前が嫌いなんです』」~ ~ 冷たい声でそう言い残して、彼女は歩み去っていった。~ ~ ……おれ、彼女に何かした?~ ([[公式サイト>http://www.light.gr.jp/light/products/sakasiki/story.htm]]より引用) **特徴 -テキストを読み進めるアドベンチャーゲーム --恋愛物としては選択肢は多く、後々に影響する選択肢もある。 --エンディングは複数あり、やり直すことを前提に作られている。 -メインヒロインは1人 --エッチシーンも亜利美のみである。 **評価点 -真柄 亜利美のキャラクター性 --「クールビューティーペダンチック恋愛AVG」のジャンル名が示すように、知的で学者ぶる独特なヒロインである。 --日常会話では雑学をひけらかす場面が多く、主人公との掛け合いも見ていてほほえましい。 --エッチシーンでも冗長な言い回しや雑学は健在で、性に関するネタを披露してくれる。 -物語を彩るサブキャラ --純真路乃、純紀子という2人が亜利美の友人として登場するが、この2人も個性が強い。 --前者はミリタリーマニアの活発な妹、後者はどんちゃん(どんは''鈍''感)と呼ばれるほどのんびりとしており、対極的な性格の姉妹である。 --日常会話のバリエーションを増やすのに貢献しており、こちらのヒロインの方が魅力があるとする人もいる。 -声優 --青山ゆかり・木村あやか・まきいづみといった有名どころを起用。 --ヒロインの個性を強めるのに貢献しており、会話を盛り上げている。 -ストーリー --ツンとしたヒロインと徐々に中を深めていく要素は定番ではあるが、きちんと手順は踏んでいる。 --いきなり嫌われる場面から始まることで目を引き、恋愛ゲーにありがちな序盤のダレをなくしている。 -ショートカットキーに対応している --キー一つでクイックセーブやバックログを閲覧できる。 --キーの割り当てはコンフィグ画面でF12を押すことで確認可能。 **問題点 -冒頭で嫌われていた理由 --終盤で明かされるが拍子抜けするような理由である。 #region(ネタバレ) -戦国時代の真柄十郎という武将が姉川の合戦で勾坂(向坂とも)兄弟に討たれたから、というのがその理由である。~ 「ペダンチック(学のひけらかし)」の名に恥じない、と言えば恥じないが…。 #endregion //これ、公開しても大丈夫ですかね? //↑regionで公開しました。 -テキスト --独特なため肌に合わない人にとってはプレイが苦痛になる。 --会話の内容が雑学に偏っていることも、興味を持てない人にとっては辛い。 --絵文字や顔文字も多用している。特に、''主人公''までハートマークを多用するのは非常に賛否分かれた。 -キャラクター --ありがちな主人公から外れた勾坂も含め、曲者揃いであり万人受けはしにくい。 --ヒロインが1人ということもあり、勾坂や亜利美の思考に納得できるかが本作の評価の分かれ目である。 -CG差分回収が面倒 --ただでさえ選択肢が多いうえ、どの選択肢が後の展開に関わるのかを把握しにくい。 --''エッチシーンのたびに眼鏡の有無を選択する必要があり億劫。''攻略情報を参照しないとCG回収100%は困難。 ---せめて差分は自動で回収される仕様か、オプションで眼鏡の有無を先に決められるなら幾分楽になったのだが。 **総評 癖のあるテキストにより、ヒロインだけでなく作品全体も個性的である。~ テキストが肌に合うかどうかで評価が分かれがちな一作である。 **余談 -スピンオフ --2009年に『どんちゃんがきゅ~』2010年に『まじのコンプレックス』が発売された。 --両方とも本作のサブヒロインが攻略対象であり、主人公は別人。 --前者は職人の苦悩、後者はミリタリー関連の雑学に纏わる会話が主で、やはり人を選びやすい題材であり、テキストも本作と似ている。 -2010年には3作セットの『神様のりんご』も発売されている。

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