このページではアーケードやPC・ファミリーコンピュータで発売された『ぺんぎんくんwars』・ゲームボーイにアレンジ移植された『ぺんぎんくんwars vs.』を取り扱っています。
判定は前者が
良作
・後者が
劣化ゲー
です。
ぺんぎんくんwars
【ぺんぎんくんうぉーず】
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ジャンル
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変則ドッジボール
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対応機種
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アーケード MSX ファミリーコンピュータ PC-8801 FM-7 X1 MZ-2500
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発売元
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【AC】UPL 【PC】【FC】アスキー
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開発元
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【AC】UPL 【PC】アスキー 【FC】パックスソフトニカ
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稼働開始日
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【AC】1985年6月10日
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発売日
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【MSX】1985年11月1日 【FC】1985年12月25日 【PC88】【FM-7】【X1】1986年2月 【MZ-2500】1986年5月
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価格
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【MSX】5,800円 【FC】5,500円 【PC88】6,800円【FM-7】【X1】【MZ-2500】4,800円
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配信
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アーケードアーカイブス 【PS4】2020年1月2日/838円(税10%込) 【Switch】2020年1月9日/838円(税10%込) プロジェクトEGG 【Windows】2024年7月30日/880円(税10%込)
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プレイ人数
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1~2人
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判定
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良作
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ポイント
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正しくは「ドッジボール」ではなく「ドジボール」 シンプルながらもエキサイティングなぶつけ合い かわいいキャラクター 多彩なボーナスステージ
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概要
1985年にアーケードで稼働を開始し、その後、PCやファミリーコンピュータなどに移植もされた動物キャラによるコミカルな変則ドッジボールゲーム。
なお本作の競技は「ドッジボール」ではなく「ドジボール」という固有の名称を持っている。
BGMは石川秀美氏の『もっと接近しましょ』が使用されている。
内容
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コートに分かれて10個のボールを5個ずつ持ってスタートし相手側に向かって投げていく。
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制限時間は60秒で残り30秒を切ると真ん中におじゃまキャラ(動く障害物)が現れ、左右に動いて邪魔をする(これにぶつかったボールは戻ってくる)。また、この時同時に斜めに投げられるようになる。
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10個全部のボールが相手側コートに入ればパーフェクトゲームとなりその場で勝ち。時間切れ時は、自コート内にあるボールが少ない方が勝ちとなる。
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時間切れで勝ちの場合、相手側に投げ入れたボールがボーナス点になり、パーフェクトゲームになると前述のボールによるボーナス10個分に加えて残りタイムがボーナス点に換算される。
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時間切れで同数(5個)だった場合はドローゲーム(延長戦)となり、このゲームではもう1つ黒い爆弾ボールが追加される。この爆弾が自コートで爆発した方が負けになる。
このボールはコート内に5秒放置してしまうと爆発するので優先的に投げる必要がある。時間切れになった場合はその場で爆発し、爆弾ボールを含めて全部のボールがコート内に入った場合それと同時に爆発。
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3セット制で2セットを先取した方が勝ちとなる。負ければゲームオーバー。
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基本的にはコート内に残ったボールの数を争うのだが投げたボールが敵の体に直接ぶつかると、ひっくり返ってジタバタするダウン状態になり、しばらく動けなくなる(ぶつけた方にはボーナス点が入る)。延長戦用の爆弾ボールでも同じ。普通のドッジボールのようなキャッチングはできない。
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これは相手から投げられたボールだけでなく、おじゃまキャラに跳ね返されたボールでも同じ。
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自分がこれでやられた場合、ABボタンを連打して復帰を早めることができる。
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8人までプレイできる。
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プレイヤー8人がトーナメント表に配置され、プレイヤー同士がぶつかったところで対戦となる。
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プレイヤー同士の対戦となった場合、セットが終わるとコートチェンジとなる。
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1人プレイの場合のみ、ステージ間にボーナスステージが入る。
ボーナスステージ
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エアーピンボール(1回戦の後)
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中央から次々と出てくるボールを、バンパーで跳ね返すヨコの動きだけのエアーホッケー。
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A・Bボタンを押しながら跳ね返すことで、強いボールを繰り出すことができる。
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相手のコート内に投げ込んだボール(相手が跳ね返せなかったボール)の数×1000点がボーナス点となる。
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爆弾もぐら飛ばし(2回戦の後)
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10の穴から出てくるもぐらに爆弾ボールをぶつけて吹き飛ばす(命中すると爆発が起きる)。
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爆弾ボールは自陣にどんどん出てくる。
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命中して爆発させたもぐらの数×1500点がボーナス点となる。
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爆弾ボールゲーム(3回戦の後)
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試合と同じ構図で5個の爆弾ボールを投げ合う。
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爆弾ボールは相手コートに落ちて5秒で爆発。この爆風にあたると吹っ飛ばされる。
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爆風で吹っ飛ばした回数×2000点となる(爆発しても爆風が相手にあたらなければ無効)。
評価点
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キャラクターがコミカルな動物でかわいい。
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こういった部分は特に低年齢層や女性層への親しみやすさにもなっている。
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キャラの見た目だけでなく、ボールがぶつかってじたばたしたり、勝って飛び跳ねて喜んだり負けて泣いたりなどゲーム初期のものだけにそこまでグラフィックは豊富ではないが、いずれもかわいい。
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ルールは単純明快で飲み込みやすい。
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とにかくボールを投げて、相手側に多くボールを残すことそれだけ。
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ぶつければしばらく動けないので、そこでいかに連続してぶつけるかという、これも単純明快。
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また、ただ単純に投げまくればいいというだけでなく場合によってはワザと相手の攻撃を待ってボールをためて投げるなどちょっとしたかけひきもある。
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多彩なボーナスステージ。
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3種類それぞれまったく異なる形式のゲームになっており本戦とはまた違った面白さがある。
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特に爆弾ボールを使うゲームでは、爆発が連続する爽快感がある。
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ドローゲームも、それまでとは一風変わったルールになっており、よりエキサイティングなゲーム性。
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それまでとは一風変わっているのがこの時のみ追加される爆弾ボールで、これが特に勝敗のカギイとなるため通常のボールがその補助のようなものとなり、それまでとは違ったバランスになる。
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形の上ではこれ以外、普段と変わりないのだがこれだけでゲームバランスがまるで違ったものに感じられる。
問題点
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対戦プレイは不便な点が多い。
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1人プレイと同じトーナメント表に1つおきに配置されるため最初にCPU相手の試合を勝たなければならず、すぐに対戦ができない。
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または組み合わせはトーナメント表次第なので、フリーで対戦できない。
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コート配分が公平ではない。
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コートチェンジすることで多少緩和されているが、手前側の方がやりなれているため3本勝負となれば先にそちらに配置された方が有利。
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勝利にはハメの依存度が大きすぎる。
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一度ボールを受けてひっくり返されると、そのまま狙われ続けなすすべなく負けに追い込まれやすい。
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特に対人戦では、それに慣れた者を相手にすると、まず1発の被弾で実質的に勝負が決まってしまうことになりやすい。
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ボーナスステージは個性があって面白い反面、得点が均一でパーフェクトなどの+αのボーナス要素がない。
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当時のボーナスステージはそのような要素は大抵のゲームが持っていたため少々物足りなく感じる部分。
総評
シンプルながらエキサイティングなボールのぶつけ合いは操作も非常にわかりやすいのでプレイヤーを選ばず広い層が楽しめる。
延長戦の「爆弾ボール1つでガラリと変わるバランス」もまた面白いところで、本編とは違ったボーナスステージなど大元のゲーム性を活かした工夫も上手い。
愛嬌あるかわいい動物キャラクターも好まれる要素でプレイヤーを選ばず万人が楽しめる。
その後の展開
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1988年にアスキーからMSX2で続編『ぺんぎんくんWARS 2』が発売された。
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1990年3月にゲームボーイソフトとしてアレンジ移植された(詳細は後述)。
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2017年9月21日よりシティコネクションから新作『ぺんぎんくんギラギラWARS』がSwitchで配信された。
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アーケード版は『アーケードアーカイブス』としてPS4では2020年1月2日、Switch版は2020年1月9日にダウンロード配信。
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MSX版は『プロジェクトEGG』としてWindows対応で2024年7月24日にダウンロード配信された。
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ただしBGMは未収録でゲーム中は効果音のみとなっている。
余談
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一般的にドッジボールはボールを投げ合って受け止め合うイメージが強いが「ドッジ(dodge)」とは「避ける」であり漢字表記は「避球」である。
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そのため本作をドッジボールと称しても当たらずとも遠からずではある。
ぺんぎんくんwars vs.
【ぺんぎんくんうぉーず ぶいえす】
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ジャンル
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変則ドッジボール
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対応機種
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ゲームボーイ
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発売元
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アスキー
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発売日
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1990年3月30日
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定価
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3,090円
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プレイ人数
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1~2人
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判定
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劣化ゲー
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ポイント
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根本的なシステムは一部改良 ただ残念ながら全体的には動きが鈍化 ボーナスゲームが均一化
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概要(vs.)
上記作品のアレンジ移植版でゲームボーイソフトとして1990年3月30日にアスキーから発売された。
基本的なゲーム性はオリジナル版から引き継がれているため、本項では相違点を中心に扱うものとする。
オリジナル版との相違点
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一部基本システムが変更。
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ジタバタ状態でも多少は左右に動けるようになった。
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ボールを拾ったAまたはBボタンを押し続けると「気合溜め」になり、パワーを溜めて離すと必殺技のような強力なショットができる。
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相手の通常のショットならば、押し切ることができる。
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ただ溜めすぎると転倒状態になってしまう。
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時間切れ引き分け時の爆弾ボールを交えたドローゲーム(延長戦)がなくなり、そのセットをまるまるやり直す形になった。
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そのあとドローになった場合も同じで、決着がつくまで何度でも繰り返す。
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ボーナスステージが1種類のみに変更。
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自陣にどんどん出てくるボールを、とにかく投げまくる。1個につき特定の点数(後のステージほど高くなる)が入る。
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突入は直前の試合でストレート勝ちした場合のみで、2-1の勝ちなら突入しない。
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ボールが同じ場所に重なれないため、ボールがある場所に別のボールが着弾した場合、そのヨコに着地する。
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そのヨコにもすでにボールがある場合、着地点はさらにそのヨコにズレる。
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1人プレイの場合、自キャラ以外の4人を破ると、簡単なエンディングを挟んで次の周へ。
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2周目以降は敵が必殺技を使うなどパワーアップしている。
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キャラクターはペンギン、牛、うさぎ、コウモリ、ねずみの5種類。
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オリジナル版ではプレイヤーのキャラはペンギン固定だったが選択可能になった。
おじゃまキャラ
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らっぱーくん
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ディッシュくん
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ヌリッくん
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じしゃくん
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近くに飛んで着たボールを引き寄せたり、反発で飛ばしたりする。
VSモード
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オリジナル版と違って、常にプレイヤーが自陣側(画面下側)となる。
評価点(vs.)
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溜めによる強力なショットの導入。
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連続で投げられないがパワーのある溜めショットと、連打を駆使したノーマルのショットとの織り交ぜることで戦略の幅が広がった。
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ハメがしにくくなった。
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ダウン状態でも多少は動けるようになったことで、ぶつけられてもボールをかわすこともできるようになった。
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これによりオリジナル版ほどハメに依存しなくなった。
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改善された対戦。
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お互いが画面を持つことでお互いに自分が手前という慣れた形になり条件が公平になった。
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対戦が専用モードとなりCPUとの余計な試合がなくなった。
問題点(vs.)
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全体的に動きは鈍くなった。
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これが特に痛く投げ合いの爽快感がだいぶ弱くなってしまった。
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投げられて落ちたボールの挙動も不自然なものに。
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ボールが同じ場所に1つしか表示できなくなったことで、同じ場所を狙ったボールはズレて落ちる挙動が変。
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ボーナスステージが極端に劣化。
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1種類のみになり、しかもただ直線に早く投げるだけで爆発などもない単調なものになった。もちろん対戦要素もない。
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特別ボーナスのような+αも相変わらずない。
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上記に付随して爆弾を交えたドローゲームがなくなったことでゲーム自体が一本化してしまった印象を受ける。
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また実力が伯仲した勝負の場合、5対5の同点を繰り返して1試合が過剰に長くなることも。
総評(vs.)
ダウン時に多少動けるようになってハメがしにくくなったことや新たに溜めショットの導入など改善点はあるもののドローゲームがなくなりボーナスゲームは単調化するなど全体的にはオリジナル版に比べて劣化感は否めない。
ただ手軽に持ち運んで楽しむゲームボーイソフトとして片手間に遊んだり対戦を楽しむことには向いたゲーム性であるためハードとの相性は良い。
最終更新:2026年05月12日 10:57