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トラックミート めざせ! バルセロナ

【とらっくみーと めざせ ばるせろな】

ジャンル 複合型スポーツ
対応機種 ゲームボーイ
メディア 1MbitROMカートリッジ
発売元 ヒロ
発売日 1992年2月14日
定価 3,800円
プレイ人数 1~2人
判定 バカゲー
ポイント まともに陸上をしないCPU(これではオリンピックには出られない)
お手軽に遊ぶにしてもややボリュームが不足気味
難易度バランスはそこまでムリゲーではない


概要

1992年2月にヒロが発売した、オリンピック競技に準えた陸上競技を主体としたスポーツゲーム。
同年開催された第25回バルセロナ夏季オリンピックを意識してタイトルに「バルセロナ」と冠されている。
ただし作中の大会は後述の通りオリンピックではない。


内容

  • 架空の大会「トラックミート競技大会」の優勝を目指す。
    • 収録競技は「100m走」「ハードル走」「やり投げ」「棒高跳び」「走り幅跳び」「円盤投げ」「ウエイトリフティング」の7種目。
    • すべて1対1の対戦方式で行う。
  • 対戦相手(特徴は取扱説明書18・19頁より引用)
    • リッキー・ザ・バーバリアン
      • 強靭なパワーとナメクジ並みのIQ。種目の目的をほとんど理解できず成績も最悪。
    • スワミ・パストラミ
      • 魔法の道具や空飛ぶ絨毯を使って競技に参加する不思議な対戦者です。
    • ケンイチ・カタナ・ニンジャ
      • 忍術と忍者の7つ道具を駆使する恐るべき対戦者です。巧みな忍術に惑わされるな!!
    • アーウィン・ビー・シェーティン
      • 外見の奇怪さに似合わず、本大会中最も才能のある対戦者。かなり苦戦しそう。
    • ジャック・ストロップ
      • 10年以上も連続優勝している負け知らずの最強対戦者。キミは負け知らずのジャックを敗れるか?!

ゲームモード

プラクティスイベント

  • いわゆる一人で練習するモード。
    • このモードでは本来2人同時に行う「100m走」「ハードル走」も一人で行う。

本大会

  • 架空の大会「トラックミート競技大会」のモードで上記の対戦相手5人と1人ずつ7種類の競技を行う。
    • 「100m走」「ハードル走」「やり投げ」「棒高跳び」「走り幅跳び」「円盤投げ」「ウエイトリフティング」の順番に消化する。
    • それぞれの競技の記録は得点換算され、その7種目の合計得点で対戦相手を上回れば次の相手との対戦に移行し負ければゲームオーバー。なのでトーナメント方式に近い大会と思われる。
      • 勝利するとトロフィーがもらえて、同時にコンティニュー用のパスワードが発行される。
      • ゲームオーバーになっても、このパスワードを入れることで再開可能。

2プレイヤーゲーム

  • 上記の本大会と同じ形式でプレイヤー対戦を行う。
    • すべての競技を終えた後の総合得点で勝敗を競う。

各競技

100m走

  • タイムの速さを競う。
    • Aボタンを連打して走る。連打するほど速くなるので、とにかく連打のみの勝負。
  • フライングを3度すると失格になる。

ハードル走

  • 上記同様タイムの速さを競う。
    • Aボタンを連打して走り、一定感覚に配置されたハードルはBボタンのジャンプで飛び越える。
    • ハードルに引っかかると倒れてしまいタイムロス。
    • ジャンプは長く押すほど高く跳べるが、ジャンプが高いほど飛距離が長くなる反面、スピードのロスも大きくなる。
  • 上記同様フライングを3度すると失格になる。

やり投げ

  • Aボタン連打で助走をつけてBボタンで槍を構え、もう一度Bボタンで投擲する。
    • 構えてから走るほど高い角度が付く。
      • 当然ラインを越えてしまうとファールなので構えるポイントも重要となる(構えが遅いと自ずと走れる距離が短くなるため)。
    • 試技は3回行える。

棒高跳び

  • 3mから5mまで4cm刻みで高さを決めて試技に入る。
    • 3回連続失敗するまで試技は可能で、成功すると高さを上げて挑戦できる。
  • Aボタン連打で助走をつけ、クロスバーの手前でBボタンでポールを突いて飛び、空中でもう一度Bボタンを押す(ポールが垂直のタイミングを狙う)ことでバーを放す。
    • ポールを突く位置はクロスバー手前のボックスで、ここにポールの先端が合っていないと突けずにファールとなる。

走り幅跳び

  • Aボタン連打で助走をつけてBボタンでジャンプ動作に入り、もう一度Bボタンで角度を決定する。
    • 角度の決定はジャンプ動作に入ったら時間経過で90°→0°へと変動するので、ここでBボタンを押すことで角度が決定。
    • 試技は3回行える。

円盤投げ

  • Aボタンを連打して回転の勢いをつけ1回転半でBボタンを押して投げる。
    • 2回転以上はできず、2回転目に入ると同時にファールになる。当然、投げる方向が前でなければファール。
    • 試技は3回行える。

ウエイトリフティング

  • 70kgから250kgまで10kg刻みで重さを設定して試技に入る。
    • 3回連続失敗するまで試技は可能で、成功すると重さを上げて挑戦できる。
  • Aボタン連打でパワーをためてBボタンで持ち上げる。
    • 持ち上げるのは床→腰の高さ→肩の高さ→頭上の3段階で持ち上げていく。
    • 持ち上げている状態を維持するにもAボタン連打でパワーを与え続けなければならず、連打が足りずに維持できないと落としてしまいファール。
    • Bボタンで持ち上げる時も、その時必要なパワー量に達していないと落としてしまいファール。
    • 頭上で一定時間キープできれば成功となる。

評価点

  • 1人プレイの対戦相手はネタ要素満載で見ていて面白い。
    • スワン・パストラミは走る競技を走らず空飛ぶ絨毯で飛行し棒高跳びも空中浮遊で飛んだりと奇行しまくり、ケンイチ・カタナ・ニンジャは円盤投げで手裏剣を投げたりと奇怪なスタイルで競技をする。
      • 普通に考えればフェアのかけらもなさそうだが、それでチートな記録を出したりはしないのでその点は公平。
      • もちろんわざわざ言う間でもないが、あのようなメチャメチャな何でもアリなやり方では仮に現存の世界記録を凌駕する超人的な記録が出せたとしても肝心なバルセロナオリンピックには出場できないだろう
  • キャラの顔グラフィックはそれぞれ個性が色濃い。
    • プレイアブルキャラも同様で上記の2人に比べると地味ながら初戦のリッキー・ザ・バーバリアンの異常なほどでかい図体なども、その個性として面白い。
  • 操作のバランスは独特で他と差別化されながらも秀逸なものがある。
    • やり投げの投擲方法。
      • 例えばコナミの『ハイパーオリンピック』では助走してジャンプ長押し(押すほど高角度)と走り幅跳びと何も変わらないものだった。
      • その点本作はBで構え、以後走るほど高角度になり当然走りすぎるとファールになるので「構えるポイントがカギ」という独特なバランスを生み出している。
    • ハードルのジャンプ。
      • 実はハードルのジャンプはBを長く押すほど高く跳べるのでただ越えるだけなら何の苦労もない。
      • しかし、その分スピードも殺される。なので、できるだけハードルに近づいて低いジャンプで越えることが速いタイムを出すコツ。

問題点

  • 競技中のBGMが全くないので寂しい雰囲気の中でプレイすることになる。
    • 元々単調な競技が多いため、その単調さが助長されてしまっている。
    • 少なくとも当時はBGMはあるのが標準でプレイヤーのモチベーション維持にも大事なため、それぐらいはほしかったところ。
  • ゲームとは関係ないが記録のバランスが悪い。
    • 例えば100mは世界記録以上のクラスの速さで走れるのに棒高跳びは最高で5m。
      • 本作発売当時棒高跳びは6m前後の争いで5mが世界トップクラスだった頃ともなると1960年代前期と30年ほども前の話である。
  • 走り幅跳びの角度のベストが変則且つノーヒント。
    • 例えば走り幅跳びは本来ならば45°で跳ぶが理想なのだが、本作では30°あたりが最も遠くに飛べる*1
    • しかし、それはまったくノーヒントなので大体は普通に45°狙いをするため伸び悩んだ結果ばかりが出てしまう。
  • 棒高跳びだけ顕著に難しい。
    • 前述の棒高跳びも説明書によれば垂直を狙うとのことだが、まともに垂直のタイミングを狙っても、まず遅くてミスになる。
    • またポールを突く有効位置もかなり狭くダッシュしながらでは非常に狙いにくい。
  • どちらかといえば内容は薄い。
    • 同年7月にコナミが同じゲームボーイで『コナミックスポーツ イン バルセロナ』を発売するのだが、こちらでは11種目あることを思うと見劣りする。
      • しかもどれも単調な競技ばかりであり持ち運びありきのゲームボーイで「お手軽路線ゲーム」と考えてもゲーム内容の充実感はないだろう。
    • 2P対戦もお互いにスコアを淡白に発表するのみで、勝利や敗北のデモなどはない。

総評

ゲーム自体はコナミの『ハイパーオリンピック』と似たようなもので良くも悪くも連打パワーゲーの陸上で対戦も可能であるため、それ以下でもそれ以上でもない。
CPUは見た目ムチャクチャな競技をしていながら、プレイヤーもそれと渡り合える難易度は維持されているためそれなりに成り立ってはいる。ただ競技は割と単調で、その種目数も多くなくボリュームも不足気味。
本作の持ち味は、とにかく「対戦相手のやりたい放題が見ていてネタ要素満載でコント的に面白い」これに尽きる。


余談

  • 本作が発売された1992年は第25回バルセロナ夏季オリンピックが開催されたこともあって、オリンピックを模したゲームは数多く発売されている。
    ただ、いずれも「オリンピック」という名称が商標登録の都合上使えなかったため「オリンピック」と直接冠してはいないが。
    • 同年6月5日にはファミコンソフト『CAPCOMバルセロナ'92』がその名の通りカプコンからの発売。
      • タイトルからもわかる通りオリンピックを模したゲームで競技数は18種類とかなり豊富。
    • バルセロナオリンピック開会日と同じ7月17日にコナミからゲームボーイソフト『コナミックスポーツ イン バルセロナ』が発売。
      • 前回大会にあたる1988年第24回ソウル夏季オリンピックを模した『コナミックスポーツ イン ソウル』の続編でBGMなどが引き継がれているが、前作と違って種目は陸上競技に偏っている。
    • 「体育の日」にあたる10月10日*2にはハドソンからPCエンジンのヒューカードソフト『パワースポーツ』が発売。
      • IOCの許諾を得ていないため「オリンピック」と直接冠していないが聖火台があるなど明らかにオリンピックモチーフである。
      • ハドソンのスポーツシリーズの『パワー』を冠し、コナミのオリンピックスタイルゲームである『ハイパースポーツ』にちなんだタイトルになっている。
    • 6月26日にはテクノスジャパンの『くにおくんシリーズ』として『びっくり熱血新記録! はるかなる金メダル』がファミコンロムカセットソフトとして発売。
      • この作品は「バルセロナ」とはタイトルには冠いていないものの、同じバルセロナオリンピックを題材としている。
  • 翌1993年9月にはナムコより『ニューマンアスレチックス』がアーケードでリリースされた。
    • 同作は今作同様、トンチキ超人が出場者のオリンピック競技ゲーなのだが、アーケード作品らしく、よりぶっ飛んだ演出の作品になっている。

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SPG GB 1992年
最終更新:2026年05月10日 06:37

*1 なお現実では45°で跳ぶような者はいない。参考までに前年伝説となった東京世界陸上で世界新の8m95をたたき出したマイク・パウエルは約24°、同大会では2位に敗れたもののそれ以外は王者であり続けたカール・ルイスは約18°(助走の速さや身体の柔らかさを活かしたムダのない着地で補っていた)で跳んでいた。

*2 元々は1964年に初の自国開催となった第18回東京オリンピックを記念して、その開会日の10月10日を祝日としたものだが1999年に制定された「ハッピーマンデー制度」により10月の第2月曜と変動制になった。2020年からは名称を「スポーツの日」と改められた。