ぶらばん! -The bonds of melody-
【ぶらばんざぼんずおぶめろでぃー】
ジャンル
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学園音楽ライフ満喫アドベンチャーゲーム
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対応機種
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Windows 2000/XP(他のOSにも対応。詳細は後述)
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メディア
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DVD-ROM 1枚
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発売・開発元
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ゆずソフト
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発売日
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2006年7月28日
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定価
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8,800円(税別)
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ディスクレス起動
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可能
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レーティング
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アダルトゲーム
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廉価版
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2008年5月23日/2,940円
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配信
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2011年6月24日/2,625円
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判定
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なし
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ポイント
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ブラスバンド要素以外は平凡か微妙 主人公が難有り
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概要
今ではキャラ萌え系の大手エロゲーブランドとして名を馳せる「ゆずソフト」(株式会社ユノス)のデビュー作。
あらすじ
香住純(主人公)が通っていた「赤城山(あかぎやま)学園」が、生徒数の減少のため廃校となってしまい、春から生徒は「円山(つぶらやま)学園」に通うことになった。
部活に所属していた生徒たちは、新たな学園の部活に合併されていったが、主人公たちの所属するブラスバンド部だけは少々事情が違っていた。
なんと、相手側の部が「レベルの低い者は受け入れない」と受け入れを拒否し、しかも、1か月後に学内コンクールを行い、
投票の多かったほうを正式にブラスバンド部として認めるという条件を出してきたのだ。
相手は県大会で銀賞を取るほどの強豪、そして対決に巻き込まれる部の部長を任されることになる主人公……波乱の部活動が、始まる。
キャラクター紹介
+
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クリックで展開
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香住純
本作の主人公。音楽の素養が高い。赤城山学園のブラスバンド部部長。
トランペット奏者だが劇中では指揮者として活躍する。
中ノ島妙
純の幼馴染。トロンボーン奏者。家庭的で献身的で朝起こしに来る、正に典型的かつ王道なキャラ。また、純の手伝いをせんがため副部長に立候補する。
料理も上手だが、異常なほど辛党。あと、素で恐ろしいことを口走ることもあり、微々たるものだがヤンデレ臭がする。
メインヒロインのはずでキャラ自体の人気は良かったのだが、シナリオ面では純の言動も災いして彼女のルートの評価はかなり低い。
海老原みなせ
トランペット奏者。後輩キャラだが、実質純の妹のような存在。声優は妹役の定番、安玖深音氏。
小柄だが根は熱血で、髪の色同様赤いイメージが強い。
元々は円山学園の生徒だったが、諸事情で赤城山学園の方へシフトしていくことに。
今宮紀子
クラリネット奏者。黒髪メガネ、残念ながらおでこは出ていない赤城山学園の委員長。
規律と秩序を守る正義の女子。ちなみに全ヒロインで最高の絶壁を持つ。
ツンデレ扱いされている。
雲雀丘由貴
円山学園の名物お嬢様キャラ。円山学園側の部長兼指揮者。
某乙女男子学園ゲームのツンデレラに少しだけ似ている。
それと制服が歪むほどの巨乳。苦しくないんだろうか。
非常にどうでもいいが、Wikipediaでも同じところを記述されている。気になる人はキャラ名で検索してみよう。
御影須美
大人し目のキャラだが、演奏に関しては作中最高レベルの技術力を誇る。
円山学園のあり方に疑問を感じ、主人公側の赤城山学園の部活へ転部することに。
担当はパーカッション。
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ミニゲーム
リハーサル中、指揮者として気になった音を指摘するパートが挿入される。
正解かどうかは、その後の妙が判断してくれる。
尚、この采配により、EDの曲調が若干変化する。
評価点
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くどすぎないHシーン
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声優が大ベテラン揃いなので、一定水準以上のクオリティが期待できる。濃密度もなかなか。
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また、心配されるイチャラブもそこまでクドいわけではなく、プレイしていていらいらするほどラブラブすることはないのでこの点は人を選ばない。
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舞台となる学園が二つあるので、二つの制服が楽しめる。
賛否両論点
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手頃なボリューム
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多すぎず少なすぎないヒロイン数。日常シーンもだれるほど長くなく、ギャグパート等もそこそこ力が入っているため、プレイが冗長になりにくい。
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ただ後述の主人公などパッとしない描写が多すぎて、良作には遠い内容。
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癖の少ないヒロイン達
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ヒロイン達の性格は破綻しているものが無くヒロインにいらいらすることはあまりない。
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ただ、魅力的かどうかと言うと疑問符が付く辺り良キャラと評するには程遠い。何より印象に欠けるキャラが多いのでキャラゲーとしてもやや微妙。
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ブラスバンド要素
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先述の音感ミニゲームはシナリオの極一部でしか使われず、更にこの機能はOFF設定ができる。確かにテンポを阻害する要因であるが、それは果たしてジャンルとして相応しいのか…。
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やりこむような出来にもなっておらず、創意工夫の努力は認められるといった出来になっている。
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パロディ
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『スクライド』などのパロディネタが多くあるがこれは賛否両論。後の作品でも何故かやたらスクライドネタをやる。
問題点
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かなり低評価な主人公
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妙シナリオでは、幼馴染キャラの宿命か「
幼馴染から恋仲に発展することを躊躇う
」という伝統を含んでいるため、このシナリオは純の優柔不断さが目立ってしまいイライラするという意見が非常に多い。もっとも、これだけなら定番中の定番展開と言えなくもないのだが…(ただし程度が余りにも酷いのでこの点も擁護されることはまずない)。
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悪友キャラへの弄りや冷遇が多いのだが、悪友は軽い性格なだけで悪党でも不快なキャラでもなく、むしろ良い奴なのでおかしな態度に思える。その一方で主人公は優柔不断な言動が多いのでどうしても微妙に見える。
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ユーザーからするとどうしてこの悪友が主人公と友人関係を続けてくれているのかが不思議で仕方ない。
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上記に加えて主人公によって問題解決するようなことも努力する場面もほぼない。セックスと指揮棒を振る以外は何もしないと言っても過言ではなく、非常に不人気。「こんな奴がちゃっかりヒロインとくっつくことが納得いかない」等の意見ですら突飛ではない。
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強いて活躍場面を挙げるなら、みなせルートで真っ直ぐ家に帰らない彼女を気にして声を掛けてファミレスで時間つぶしに付き合う程度。
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底の浅いシナリオ
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癖がないといえば聞こえはいいが、結局のところよくあるシーンばかりで、目新しい要素はミニゲームを除くとあまりない。
山場のシーンも掘り込みの浅い悪役が登場して、薄っぺらい勧善懲悪で済ませるシナリオが多い。
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つじつま合わせのためか、こちら側の顧問の描写や設定もおかしい。大体顧問のせいでおかしなこじれ方をしている印象を受ける。
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敗北必至な主人公側が、説得力皆無の描写にもかかわらず勝利するなど適当な描写も目立つ。
総評
初めてエロゲーをプレイする人にとってもとっつきやすい作品ではある。
とは言え、クソゲーではないにせよ良作であるとは言い難いため、人には勧めがたい。
余談
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近畿地方出身の方は気づいたかもしれないが、キャラ名は全てその地方の駅名や地名に由来している。
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ゆずソフトはこれ以降の作品でも、ヒロインの名前に共通の由来を持たせるのがほぼ定例となった。
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『のーぶる☆わーくす』では日本刀の銘、『DRACU-RIOT!』では星座に含まれる星の和名といった具合。
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キャラ人気が高かった妙と由貴のアフターを描いたノベルも発売されている。それぞれタイトルには「~の事情」とつく。18禁。
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同じく妙アフターとみなせアフターが漫画版でも連載されていた。こちらではみなせの妹である湊が登場している。
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オープニングの曲名は「beautiful harmony」
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2019年に発表された元号「令和」の英訳が「Beautiful Harmony」であり、本作と被ったため一部でネタにされた。
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その後FANZAで『令和目前!ぶらばん!30%OFF Beautiful Harmonyセール』が行われた。
再販・配信等
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対応OSについて
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廉価版はVistaまで、DL版は7も対応している。
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Windows 8/8.1/10の64bit版でDL版が起動しないことがあったが、公式のパッチで対応された。
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2019年8月30日に定額サービス「GAME 遊び放題 プラス」に収録された。
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2021年4月30日にFANZAGAMES PLAYカードが2,500円で販売された。
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ゆずソフト2作目の『E×E』のFANZAGAMES PLAYカードも同日に発売されている。
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2021年12月24日にブランド15周年記念セット『ゆずソフトPENTABOX』が発売。
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『ぶらばん!』『E×E』『夏空カナタ』『のーぶる☆わーくす』のディスク及び、『天神乱漫 Happy Go Lucky!!』のダウンロードカードが同梱されている。
最終更新:2024年09月27日 14:13