ストリートゴルファー
【すとりーとごるふぁー】
| ジャンル | スポーツ |  
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| 対応機種 | プレイステーション2 | 
| 発売元 | D3パブリッシャー | 
| 開発元 | 関猿 ポリゴンマジック
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| 発売日 | 2002年6月27日 | 
| 定価 | 6,800円(税別) | 
| 廉価版 | SIMPLE2000シリーズ アルティメット Vol.12 ストリートゴルファー
 ディースリー・パブリッシャー発売
 2003年9月25日/2,000円(税別)
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| 判定 | なし | 
| SIMPLE2000シリーズ | 
 
概要
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世界のバカゲーメーカー、D3パブリッシャーが送り出した世にも奇怪なスポーツゲーム。
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タイトルから大体想像がつくと思うが、要するに街中でゴルフをやってしまおうというゲームである。
 
特徴
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システムなどは概ね既存のゴルフゲーム(具体的には遙かなるオー○スタ)あたりを踏襲したオーソドックスなものである。細かい操作説明などは割愛する。
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2コース、36ホールが用意されている。
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東京の名所を巡る「東京コース」、全国5都市で行われる「日本コース」の2つ。
 
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モードは以下の通り。
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シナリオ…予選、本戦と順番に進めていく一人用モード。規定以上の順位でないと失格となる。
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VS…マッチプレイ形式でCPUと対戦する一人用モード。18ホールの合計勝利数で勝敗を決める。
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フリープレイ…対人戦モード。ルールは18ホールの合計スコアを競う4人まで参加できる「ストローク」と1ホールごとの勝敗を競う2人用の「マッチプレイ」。
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プラクティス…好きなホールで打ち放題に打ったり、打ちっ放しのショット練習ができる。ミニゲームも用意されている。
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オプション、ファイル…セーブなどを行う。
 
評価点
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独特の発想で設計されたコース。
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「街中でゴルフ」だけあって、普段のゴルフの常識は捨てる必要がある。特にビルの壁に当てての反射はきわめて重要なテクニック。
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現実のゴルフにはないギミックが多数存在する。これらのギミックを最大限活かすことが勝利への近道。
 
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実際のゴルフには存在しない「下からの打ち上げ」ホールなどもある。
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中には前代未聞の「PAR4、9Y」なんてコースもある。
 
 
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ショットのタイミングが甘い。
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ライの数値さえ悪くなければ、多少ミスがあっても予測通りに飛びやすい。
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ただし、とあるキャラクターはウッドで打つとかなり飛距離が伸びる代わりにゲージの速度が速くなるので、注意が必要。
 
 
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各都市の再現度が非常に高い。
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現実の百貨店などを忠実に再現。また独特な構造を持つ建造物の場合、ショットをあらぬ方向に曲げてしまったりもする。
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これに限らず、グラフィックレベルは総じて高め。流石に観客は書き割りだが。
 
 
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個性派揃いのキャラクター。
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D3といえば露骨な「萌え」に走ったキャラクターも多いが、本作はどちらかというと「燃え」。非常に濃い面子が揃っている。
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主人公に当たる「東堂大地郎」からして「ケンカっ早くてプロゴルフ界を追放になった」といういわく付きキャラ。
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それ以外にも「傘ゴルフが趣味のサラリーマン」「勘違い外国人サムライ」「元暗殺者」「タイガー・ウッズのパロディ(しかも名前まで似せている)」「どこからどう見てもあしゅら男爵(一打ごとに性能が入れ替わる変則キャラ)」など。
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ちなみにキャラクターデザインは探偵 神宮寺三郎シリーズでおなじみ寺田克也。
 
 
問題点
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難易度はかなり高い。
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少しでもルート選択を失敗すると、障害物が目の前に来て打てる方向が限られたりしてスコアが崩れやすい(先にプラクティスで正しいルートを探しておくと多少は楽になるが)。
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シナリオモードなら時間は掛かるが中断セーブとリセットを繰り返せばいいのだが、VSモードは中断セーブ自体が不可能(ただしCPUのスコア自体はシナリオモードより低く、ボギーを叩いてくる事も珍しくないが)。
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基本的に大半のPAR4とPAR5はホールインワンは狙えない構成になっている。
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そもそもロングチップイン自体が出にくいので、ホールインワンどころかイーグルが精々、アルバトロスなど夢のまた夢、というレベル。
 
 
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操作性も悪い。
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ビル越えショットが重要なテクニックの一つになる割には高さの調整幅が小さめ。
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グリーンに乗ってからも難しい。△ボタンを押せば傾斜がグリッドで表示されるが、それでも分かりづらい。
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コースの全景を確認する手段がなく、この先どのような構造になっているかは簡単なマップで推測するしかない。
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ヤード数の表記が今ひとつ当てにならない。
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特に、このゲーム特有の「打ち下ろし」「打ち上げ」ドッグレッグ型のコースではほぼ信用できなくなる。
 
 
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ロードの回数が多く、テンポが悪い。
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前述した中断セーブ技を使用すると、さらにテンポが悪くなる。
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CPUのプレイを飛ばせない。これもテンポの悪化に繋がっている。
 
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風が読みにくい。
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特にフォローとアゲンストの区別が全く付かないので、わざわざ横を向いて確認する必要がある。
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旗の動く速さで風の速さが読めず、風速の数字のみを頼りにしなければならないのも直感的ではない。
 
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合計36ホールとフルプライスとしては寂しいところ。
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そのうち半分が東京であるため、地方在住の人には今一つ馴染みがないのも問題。
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各地方ごとにコースが用意されていれば面白かったのだが。
 
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「ストリート」なのだから仕方なのかもしれないが、ほとんどのコースはビル街であり、たまに上野動物園やお台場が入るぐらいであまり代わり映えがしない。
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東京なら浅草寺など、コースとして面白そうな建物はたくさんある。そういった意味でも残念。
 
 
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本体と相性が悪いと駆動音が激しくなる。
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キャラバランスが悪い。
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主人公の東堂以外のキャラは長所の割に短所が大きく使いづらい。
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結局ベストスコア狙いの時は東堂一択になってしまう。
 
総評
あまり難しいことは考えずに、黙々とコースをクリアしていくタイプのゴルフゲーム。
初見でのインパクトはすさまじいが、難易度自体は高めでそれなりに根気が必要。
だが、操作は簡単なのでとっつきやすいことはとっつきやすいだろう。
後にSIMPLEシリーズの一つとして売り出されている。内容には特に違いはないので、中古屋などで安い方を選んでも良いだろう。
最終更新:2023年11月20日 12:17