仮面ライダーBLACK 対決シャドームーン

【かめんらいだーぶらっく たいけつしゃどーむーん】

ジャンル 横スクロールアクション imageプラグインエラー : ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売元 バンダイ
開発元 ヒューマン
発売日 1988年4月15日
定価 3,300円
判定 クソゲー
ポイント 笛吹けど踊らず
微妙に原作と違う各種設定
絶望的なラスボス戦
おのれゴルゴム!
仮面ライダーゲームリンク


概要

 石ノ森章太郎原作の特撮番組『仮面ライダーBLACK』を原作とした横スクロールのアクションゲーム。
『仮面ライダー』シリーズでは初となるリアル頭身のゲームである*1
プレイヤーは仮面ライダーBLACKとなり、暗黒結社ゴルゴムの怪人や猛獣軍団と戦い、ラスボスのシャドームーンとの決戦に向かう。

 ステージは全6種。そのうち第2ステージと第4ステージは愛車のバトルホッパーを駆り進む。


特徴

 横にスクロールし、雑魚敵(怪人のモチーフになった動物。クワゴやエビなど)を避けたり倒したりして奥へと進み、怪人と対決する。
これが1ステージにつき三回あり、ボス級の怪人を倒すと次のステージに進む。

問題点

  • あまりにひどい操作性
    • ボタンを押してもなかなかBLACKは動いてくれず、さらにライダーパンチやライダーキックといった技を放つにはボタンの同時押しが必要だが、少しでも遅れると失敗する。
      • 敵怪人の放つ遠距離攻撃は「見てからよける」などということはまず不可能で、発射されるのを予測して条件反射で躱すしかない。
    • 歩行速度もカメかナマケモノの改造人間かと思うほど遅く、画面端まで向かうのに20秒ほどかかる。
      • 一応、前転やバック宙も出来る。そのほかジャンプ→パンチかキックを繰り出したほうが数段早くなるため基本的に移動はどちらかを繰り返すことになる。
    • そのくせ敵の怪人は端から端まで一秒足らずで移動可能なスピードを持ち、明らかにバランスがおかしい。
    • 当たり判定は絶望的に小さく、組み合った状態ではパンチもキックも当たらない。必殺技のライダーキックも、的確な位置に当てなければ自分にダメージが返ってくるばかり
  • もちろん回復アイテムなどあるはずがない。スコアに応じて戦闘終了後にHPが回復するシステムこそあるが、それ以外の回復方法など存在しない。
  • 攻撃を受けた後に生じる『無敵時間』と呼ばれるゲームのお約束が、本作では存在しない
    • しかも、ボス敵には『無敵時間』が短いながらも存在する。えっと…このゲームの主人公って誰だっけ?
  • 第2ステージのバイク移動では道中に岩が転がっているが、これをよけずに破壊するにはBボタンを押してパンチする必要がある。
  • 第4ステージには水中戦がある。スタッフは『仮面ライダーX』*2のゲームを作りたかったのだろうか?
    • さらにこのステージには、「ジャンプしなければ回避不可能な地雷」が、屋根が恐ろしく低い洞窟に設置してある(つまり100%踏む)という無茶なトラップがある。
  • ラスボスの前座として、ゴルゴム三神官ビシュム、ダロム、バラオムが登場するが、発売時期の都合上真の姿は見せてくれない。
    • この二番目に戦わされる大神官ダロムがまた鬼畜な強さを持つ敵で、不可視の衝撃波を放ってBLACKを攻撃してくるのだが、その範囲はなんと画面の半分。動きの遅いBLACKでは当然よけることは無理で、よほど遠くから攻撃してこない限り、大半この技を喰らうこととなる。前述したように本作には無敵時間がないため、ダロムからは『ずっと俺のターン』的なハメ殺しに遭うこともある。
  • ラスボスのシャドームーンは、なぜか紫色で目も赤い(本当は銀の体と緑色の目)。
    • これはまだシャドームーンが登場する回が放送される前にこのゲームが制作されたからであり、仕方ないと言えば仕方ない*3
    • また、石ノ森章太郎による漫画『仮面ライダーBlack』では、秋月信彦はBLACKと同じ姿のバッタ怪人として登場している。ちなみに漫画ではシャドームーンという名称ではない。
  • ラスボスのシャドームーンは三神官がまだノロマに見えてくるほど素早く、こちらの技は全て使用可能。言うなれば全スペック同じで素早さは段違いなコピーと戦うようなものであり、難易度は異常に高い*4
    • ただ、行動パターンは意外と単純なので、壁際に追い詰めての連続攻撃や、ライダーキック連発などであっさり勝てることも多い。
    • シャドームーンに負けるとゲームオーバーではなく「シャドームーンが創世王になり地球はゴルゴムに征服される」というバッドエンド扱いとなりコンティニューはできない。つまり、どれだけ苦労してこのステージにたどり着いても、ラスボス戦で敗北すれば全てパーになる
      • 一応、手前のステージでゲームオーバー時にセーブしておけばのそのステージの最初から再開は可能。
  • タイトル画面以外、日本語が一切流れない。

評価点

  • スタート画面の光太郎から仮面ライダーBLACKに変身するエフェクトは原作に忠実で、かっこいい。
    • ただし最中に猛烈なポケモンフラッシュ(強い光が点いたり消えたりする現象)が起きるためあまり目には良くない。
  • 等身大のキャラ
    • 操作性に問題はあるものの、ファミコンにしては精巧に仕上がっており動作も多彩。バイクが反転する際はこちらを向いた中割りが用意。
  • 音楽
    • 数週間前に発売されたライダー倶楽部に比べると重厚感がありシリアスに仕上がっている、フレーズも主題歌を彷彿させる。
    • ボス戦のBGM、更にラスボス用のBGMも用意されている。
  • バイクステージはスピードが速いためにスタイリッシュな戦闘が可能。
    • ボス戦でもバイクから降りず、怪人も轢き殺す(一応「ダイナミックスマッシュ」という技名がある*5)。
  • ステージボス戦ではHPを犠牲にして必殺技の威力を上げる「バイタルチャージ」が可能であり、これを利用すれば敵のHPをガッポリ減らすことも夢ではない。
    • ただし増やせるのは技一つにつき一回きりであり、外せばHPをドブに捨てたも同然ということになる。
  • エンディング
    + 一応伏せておく 崩壊するゴルゴム基地からロードセクター(バイク2号)で脱出するというエンディングは、奇しくもまだ放映されていなかったTV版最終回と全く同じである。
    演出も巨大な爆風に主人公の遠近感を意識したりしている。
    そのあと表示されるエピローグ(英語)は、漫画版を読んでいる人には余韻が残る文章となっている。

総評

昔ながらのバンダイのクソゲー、といった内容。まあシャドームーンのデザインの差異などは仕方ないとしても、操作性の悪さと絶望的な難易度は明らかに子供を対象とした番組のゲームのものではない。倒す方法も一敵一つのいわゆる「覚えゲー」になりがちであり、それすらも敵の圧倒的な強さによりひっくり返りかねない
『仮面ライダーBLACK』のゲームのはずなのにゴルゴム怪人にライダーがボコボコにされる*6難易度…もしやこれはゴルゴムの仕業か!?


*1 実はこれより前にもリアル等身の『仮面ライダー』(主役は1号)と言うゲームがあったりする。ただしパソコン用3DダンジョンRPGだが。

*2 仮面ライダーシリーズ第3作。本来は深海開発用として改造されたサイボーグ・Xライダーが活躍する。この作品ではXのバイク・クルーザーが平気で水中を進むシーンがあるが(そもそもクルーザーの前面には2つのスクリューが自己主張している)、無論『BLACK』にそんな設定はない。

*3 もっとも特撮版のシャドームーンも本来はBLACKと瓜二つの姿であるのだが、改造中の不慮の事故によって眠りについてしまい姿が変わったという設定なので、これはこれで間違いではない。

*4 一応、原作の設定でもスペックはシャドームーン>BLACKらしい(そもそもBLACKは改造途中で逃げ出した未完成品)。途中で双方強化されて結局スペック差がどうなったのかは不明だが

*5 実は轢き殺しは1号(サイクロンアタック)からの伝統だったりする。ライダー全体ではスカイライダーで登場したライダーブレイクの名を使うのが一般的。

*6 一般怪人として生まれた1号ライダー達と違い、BLACKはゴルゴムの創世王候補として作られた二人の世紀王のうちの一人であり、シャドームーン以外の怪人は全て格下のはずである。