ファイアーエムブレム 聖魔の光石

【ふぁいあーえむぶれむ せいまのこうせき】

ジャンル ロールプレイングシミュレーション
対応機種 ゲームボーイアドバンス
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ
フラグシップ
発売日 2004年10月7日
定価 4,571円(税別)
プレイ人数 【GBA】1~4人
【3DS/WiiU】1人
セーブデータ 3個(FRAM)
レーティング CERO:全年齢(全年齢対象)
周辺機器 GBA専用通信ケーブル対応
配信 【3DS】アンバサダー・プログラム
【WiiU】バーチャルコンソール:2014年8月6日/702円
判定 なし
ポイント 『外伝』を彷彿とさせるゲームデザイン
初心者にはプレイしやすい難易度とシステム
ボリューム・ストーリーは薄め
前2作からの素材流用が多い
ファイアーエムブレムシリーズ関連作品リンク


概要

蒼炎』の初報公開直後、唐突に発表され、その後半年ほどで発売という意表をついたシリーズ8作目。
主人公が男女の2人制、経験値稼ぎが自由、魔物系の敵ユニット、クラスチェンジ分岐など、FCの第2作『外伝』を彷彿とさせるシステムを採用しているのが特徴。
またシリーズでは初めて、他のシリーズ作と関連を持たない(続編が出ておらず、舞台を共有していない)作品でもある。


特徴・前作からの変更点

  • 2人の主人公とルート選択式
    • 本作の主人公は王女エイリークと王子エフラムという双子の兄妹。序盤はエイリークを操作する展開が続く(エフラムを操作するマップも合間に挟まれる)が、物語中盤の8章クリア後にどちらを主人公にしたルートに進むかを選択することになる。
      • その際、選ばなかった方の主人公以外の味方ユニットも全員使えるようになる。
    • ルートによってストーリーやマップは異なる*1。仲間になるユニットにも変わりはないが、加入の方法やタイミングが異なる。16章クリア後は再びルートは統合され、2人の主人公が合流し終章に進んでいく。
  • ワールドマップと魔物の出現
    • 外伝』と似たワールドマップ制を採用しており、章間は自由にマップ上を移動できる。既にクリアした地点では、そのマップにあった武器屋・道具屋で買い物することも可能。
    • 8章クリア以降、マップ上には敵シンボルとして「魔物」が出現することもあり、その地点に移動すると戦闘が始まる。
      • コマンドで「退却」を選ぶと好きなタイミングでマップから離脱でき、魔物も消滅する。
    • また「ヴェルニの塔」「ラグドゥ遺跡」という階層式のダンジョンもマップ上に存在し、入ると魔物との戦闘となる。
      • 一度ダンジョンに入ると、クリアするか退却するまでワールドマップには戻れない。またマップ上の宝箱を開けるとアイテムや資金も入手できる。
    • 魔物は章クリアやダンジョンの出入りで復活し無限に湧くため、他のシリーズ作に比べて非常に自由に経験値を稼ぐことが可能になっている。
  • 分岐クラスチェンジ
    • 下級職から上級職にクラスチェンジする際、クラスチェンジ先を2種類から選択するようになった(ロードを除く)。
      • 例えばソシアルナイトはパラディンかグレートナイト、魔道士は賢者かマージナイトのどちらかにクラスチェンジできる。
  • 見習いクラス
    • 「新人兵士」「かけだし戦士」「魔道士見習い」という見習いクラスが登場。『外伝』の「むらびと」のような最下級職で、レベル10になると自動的に下級職にクラスチェンジする。
      • 2周目以降の隠し要素として、見習い職から「上級の見習い職」へのクラスチェンジも可能。この場合必殺確率に補正がプラスされる。「見習い魔法使い」は光と闇魔法も使えるようになる。
  • スキル
    • 『聖戦の系譜』などにあったスキルシステムが復活。他のシリーズのようにキャラ自身が習得するのではなく、特定の上級職になると専用スキルを習得できるという仕様になっている。
  • 難易度設定
    • 難易度は「はじめて」「ふつう」「むずかしい」の3段階で、すべて最初から選べる。
      • 「はじめて」は前作『封印』と同様に序盤に丁寧なチュートリアルがあり、マップ上で指示通り操作することで基本システムを学べる。「ふつう」にはチュートリアルがなく自由に操作できるがそれ以外の部分は「はじめて」と同じ。「むずかしい」にもチュートリアルが無く、敵の強化などによって難易度が上がっている。
  • 評価の廃止
    • クリア後にターン数や生存ユニット数で評価されるシステムは廃止された。
  • 輸送隊
    • 輸送隊は『紋章の謎』のように、主人公と主人公に隣接したユニットならいつでもアクセス可能な仕様に戻った。
  • 既存クラスの使用武器や性能などの多くが変更されている。
    • 前2作では剣・槍・斧が使えたパラディンは斧が使えなくなっている。
      • 追加されたソシアルナイトのもう1つの上級職「グレートナイト」に譲った為だろう。
    • ジェネラルが剣も使えるようになった。
    • 賢者・ドルイドが夫々光・理魔法も使えるようになった。*2
    • 前2作では理魔法使いだったヴァルキュリアが光魔法使いになった。
      • こちらも追加された「マージナイト」が理魔法使いになっている。
    • トルバドールの移動力が6に減少。
  • 細かな変更
    • 前2作まであったクラス「遊牧民」と武器の「倭刀」は、夫々本作になって舞台が変わった事で遊牧民は「フォレストナイト(上級職)」、倭刀は「シャムシール」に変更されている。
    • 騎馬系特効の剣「長柄刀」が「斬馬刀」になっている。
    • 盗賊も海賊と同じ「覇者の証」でCCするようになった。
    • 前作では「狂戦士」と表記されていたバーサーカーが、バーサーカー表記に戻った。

評価点

  • 初心者に優しいシステム
    • 前述の通り、本作は経験値稼ぎが自由かつ容易に可能なため、「経験値を強いユニットに集中させすぎて他のユニットが育たず、戦力の頭数が足りずに苦しくなる」という初心者にありがちな状況に陥っても解決しやすくなった。
    • またマップ上で自由に買い物が可能なため、武器を買い忘れて困るという問題も避けやすくなった。
    • ヘルプ機能として「辞書」というコマンドを選ぶと用語やシステムの説明をいつでも見られるようになった。
    • 従来のシビアなシステムが緩和されたことや、後述の難易度の低さから、シリーズ初心者にとってはプレイしやすい作りになっていると言える。「初めて自力でクリア出来たFE」と評されることもしばしば。
  • ユニット性能のバランス
    • 従来のシリーズでは「性能が悪く活躍させるのが難しいユニット」がいることもしばしばあったが、本作はGBA最終作ということもあってか、ユニット毎のバランスはかなりいい。
    • 仲間になるユニットの数が絞られている分、同じクラスのキャラ同士のステータスの差別化が図られている。
    • 自由に経験値稼ぎができるので、低レベルで加入するユニットの育成も大きく楽になった。
    • ユニットの強弱はもちろんあるが全体的に成長しやすく、難易度の低さも相まって好きなキャラを使って攻略しやすい。
      • 初期値・成長率などステータス面で純粋に「弱い」と言い切れるのはローグのレナックくらい。そのレナックもスキルとして「鍵開け」と「盗む」を持っているので、盗賊としての活躍の機会はクリア後も確保されている。
  • クリア後のやり込み育成
    • 本編クリア後は「大陸の魔物退治」という名目でマップ上を自由に行き来し、本編と同様に発生する魔物とエンドレスに戦える。
    • 従来の「トライアルマップ」と違い、本編の延長という扱いなのでユニットには経験値が入り、更なるレベルアップが可能。無論、キャラが倒された場合は死亡してしまう。
      • また前述のダンジョンをクリアすることで、本編に登場したボスや戦うことのなかった仲間が自軍に加入しユニットとして使える*3というお楽しみ要素もある。
    • 闘技場以外の施設も継続利用出来、メンバーカードを持っていれば秘密の店で各種ドーピングアイテムや強力な武器なども購入できる。他作品では大抵一品物の「ブーツ」も一部の敵のドロップという形で一応量産出来る為、資金さえ稼げば(理論上は)全ユニットの全ステータスをカンストさせることも可能。
      • 資金もヴェルニの塔やラグドゥ遺跡などで高価なアイテムが到達するたびに入手可能なので基本的に困らない。
    • 今までの過去作はクリア後に引き継ぎなどはなく、おまけマップ(経験値が入らない・セーブされない)をクリアしたデータで遊べる程度のものだったため、シリーズでは珍しい本作の仕様を歓迎し、育成のやり込みにかけるユーザーも少なくない。
  • クラスチェンジ分岐による幅広い選択肢
    • 同じユニットでもクラスチェンジ先によって性能や使い勝手が変わってくるため、より自由度の高い育成や編成が可能になった。
    • 後の『新・暗黒竜』の兵種変更は自由度が高すぎて賛否両論を産んだが、本作では2種類(見習い職は4種類)から選択する方式であるためキャラのイメージを壊すような問題はない。
    • FEシリーズにおいては、ユニットの出撃回数と枠が限られているために育成するユニットの取捨選択を迫られる場合が多々あるのだが、今作はその気になればすべてのユニットを最高レベルに育成することすら可能である。
      • この辺りの良点は、『覚醒』にさらにブラッシュアップされた上で取り込まれている。
  • ユニットのスキルシステムが不完全ながら復活した。
    • 他のシリーズと比べると効果は抑え目で、使用武器が限られている上級職へのフォローとしての側面が強い。
    • 中でも司祭の「魔物特効(魔物への攻撃全てに特効が付く)」やサマナーの「召還(亡霊戦士を1人召還し、自軍として操れる)」は非常に有用。
  • 見所が多いストーリー
    • 下記するように本編自体は短めだが、余計な回り道を廃してその分を二方面からのストーリー描写に集中することで、ルネスとグラド両国という主人公周りの描写を濃くする事に成功している。
    • 両方のストーリーをプレイするには周回プレイが必須だが、前述の分岐クラスチェンジの存在や一周が短めなこともあり、比較的周回プレイしやすい。
    • 分岐時もそうだが、合流後もリオンの設定や振る舞い、リオンに接する両者の感情や心理等も夫々の編でかなり異なっており、両者分見ておくとよりストーリーの見所を実感できるだろう。
    • ただし、見逃せない粗も多い。詳細は問題点の項目にて。
  • キャラクターの濃い描写
    • 加入するユニット数は少なめだが、支援会話の数自体はGBA他2作と同等。ゆえに、キャラ1人ごとの会話量が多く、性格や生い立ちなどを深く描写できている。
    • 女性ユニットは今までのFEで定番の設定を持つキャラだけではなく、英雄に憧れて魔物退治の旅に出た大胆な性格のわがままお姫様のラーチェルや、「私、優秀ですから」が口癖でイタズラ好きかつ負けず嫌いな学者肌の魔導士ルーテなど、これまでにない個性的なタイプのキャラもいる。
    • 男性ユニットの年齢層は幼い少年からヒゲ面のおっさんまでと幅広い上に一癖ある濃いキャラが多く、支援会話も一風変わったものが多い。
      • 特に、隣国フレリアの王子であり仲間ユニットの一人であるヒーニアスは一見クールな策略家なのだが、説明文にわざわざ「実はいい人」と書かれたり*4、本編では幼馴染として幾度も会話するエフラムとはなぜか支援会話が無い、弓兵なのにもかかわらず「私は君を守る」(そしてエイリークに「弓兵ですから私の後ろに」と返される)等、都度取り上げられる濃いネタがある。本作の支援会話でも何処か愛嬌のある展開が多い。
      • ネタキャラとして扱われている事からあまり強くない…と思われがちだが、彼自身は上級職での加入ながら初期ステータス&成長率がそこそこで支援相手にも恵まれており、それらを加味して育てれば1軍でも充分戦えるキャラである。
  • 音楽の評価はシリーズ中でも高い。
    • 特に本編終盤の自軍フェイズBGM「真実 絶望 そして希望」、リオン戦での「哀しき皇子」等が高評価。

賛否両論点

難易度の低下

  • ハードモードに相当する「むずかしい」モードを選び、かつフリーマップ等での意図的な稼ぎ行為を自粛してようやく従来作品のノーマルと同程度という程度の難易度である。
  • 敵のパラメーター自体は前作とほぼ変わっていないが、味方の成長率が全体的に上昇傾向にあることもあり、中盤以降になると闘技場やエクストラダンジョンでの経験値稼ぎをしなくてもゴリ押しが通用しやすい。
    • 特に終盤になるにつれて難易度が下がっていき、終章近くになっても鉄や鋼武器を装備した下級職がまばらに配置されているなど、前作のエリウッド編以上に敵の能力が抑えめになっている。
  • 最初から仲間にいる上級職のパラディン・ゼトは従来のお助けユニットの中では異例の高い成長率を持ち、相手の弱さもあって中盤以降も普通に起用出来るどころか、多少成長させれば「むずかしい」でもエースになれる。「ふつう」に至っては外部書籍のあるきかたシリーズでゼト1人でのクリアが実現した程。
    • いわゆるジェイガンやマーカスのような「初期ステータスは高いが、成長率の低い老騎士」「序盤だけ活躍できるお助けキャラ」的ポジションと違い、完全なエース候補となっており、彼に頼りきりでも多くの局面を乗り切れてしまう。
    • 初心者に対する救済要素でもあるのだが、ややバランスを大味にしている面は否めない。
      • もっともゼトは彼等と違って若い聖騎士であり、若さゆえのヒロイックな展開も魅力的なキャラでストーリー終盤にかけても出番が多く、キャラクターそのものは好評。
    • ゼトを皮切りに、本作以降のシリーズでは「お助けパラディン」は成長率が高めに設定され、終盤まで第一線で使えるユニットであることが多くなった。
  • マップ自体も『封印』のように敵の火力や数で押して来る訳でも、『烈火』のように巧みな敵配置や敵装備の変更等で攻めてくる訳でもない。天候変化などの特殊なギミックも少ない。
    • 前作のヘクトル編ハードのような「手ごわいシミュレーション」を求めるシリーズファンからは物足りなさを訴える声も少なくない。
    • なお、海外版でテコ入れとして難易度が上がっている。一部平地に居るボスが砦に移動している、増援の出現ターンが早まる、動かないボスが動いてくるようになる、直接攻撃しか出来ないボスが間接武器を持っているなど。
  • 一部のステージはそれなりに難易度が高く、ステージ構成に関しては評価されているものもある。
    • 特にエフラム編11章は四方八方から強襲する陸の魔物に空を飛ぶ魔物と対処が難しく、よりによって敵主力の反対側に現れる味方NPC、トドメとばかりに索敵マップ、と稼ぎなしだと作中最も手ごわい高難度マップで、初心者はまず確実に躓くポイントである。
    • 「むずかしい」モードのエイリーク編13章も、防衛マップながら背後から以前の章で対峙し撤退したボス(賢者)が、ステータスを大きく上昇させ私兵を率いて増援として出現する。その高さたるや難易度を考慮しても場違いなレベルであり、オマケに遠距離光魔法のパージも放ってくる為、よほど鍛えてない限り次々とユニットが倒されてしまう。彼が率いるソードキラー持ちのウォーリアもかなりの強敵。
    • 本編での低さの反面、クリア後の「ラグドゥ遺跡」の深層に行くと上級職LV20近くの魔物が多数を占めるようになり、むずかしいモードだと流石にステータスも馬鹿に出来ない値になり、装備もそれなりに強力になるので油断は出来なくなる。

エフラムについて

  • 序盤はエイリークと別行動を取っており、その中で敵に包囲され絶体絶命という状況に陥った中、敵の拠点の1つに、文字通りたった4人で奇襲をかけて、制圧するというとんでもない作戦を決行し、しかも成功させてしまう。
    • もっとも彼はその拠点が手薄であることを読んでおり、武器も食糧なども底を突きていたため多少無茶でも打開策を打たねばどの道敗北は必至で、後のイベントを見るに敵もこの奇襲を予想していた節があるなど整合性を付けようとしている形跡は多く見られるのだが、状況的に篭城が困難とはいえ、制圧してすぐに逃亡を宣言する
    • 案の定その章のクリア後、敵の幹部を含んだ大軍に完全に包囲された。が、そんな状況でもそのまま誰一人失うことなく逃げ切ってエイリーク達と合流する
      • …のだが、この拠点は周りを海で囲まれており、仲間には飛行系ユニットもおらず、広範囲を完全に包囲するレベルの大軍相手な為、地の利を活かして逃げ切るにしても無理がある。仮にこの途中でミルラに出会えていたとしても、当時の彼女は竜石が無い為彼女の力を借りて脱出…という事も出来ない。本人達もどうやって切り抜けたかを説明しない為、もはやご都合主義の域である。
    • ストーリー的に見ればかなり非現実的な反面、この点をしてエフラムを「シリーズ屈指の突撃馬鹿」と好意的にみるファンも多い。他にも戦力的に苦境の中あえてグラド帝国に攻め入り速やかに戦争を終結させる案を出したり、かなりの豪胆っぷりを見せる。
      • しかし、上記のような無謀な策をとるのは絶体絶命な状況になった時だけで、普段は兵の損害の少ない慎重な戦法をとっており、輸送隊を守る後方の兵を前線に回す提案をするゼトを諭している。エフラム本人も自らの作戦の無謀さはある程度自覚はしているようで、従騎士や妹を諭したりもしている。
    • その一方、主に支援会話でだが戦闘中にもかかわらず妹であるエイリークと長々と談笑し悠長に頭を撫でるなどのスキンシップを繰り返す、部下であるフォルデが戦闘中に絵を眺めているのを発見しても強く咎めず、それどころか賞賛し思い出話に浸る…など、一国の将として軽はずみな行動も目につく。

問題点

  • 本編が(序章と外伝を含めても)全23章と従来と比べて少なめ。
    • 同じGBAで発売された『封印』は外伝を含めると30章、『烈火』に至ってはリン編を含めると40章近くあるため一周あたりのボリュームの差は否めない。
      • 本作はルート分岐の差分があるが、『封印』『烈火』にも同程度のルート分岐差分は存在する。
      • ただし本作は前述の通りダンジョンが2つ(「ヴェルニの塔」は全8階層、「ラグドゥ遺跡」は全10階層)あるのでその分を足すなら従来並と言える。
    • 章数の減少に合わせてか本編で加入するキャラクターの数も少なく、章数が同程度であるSFCの『紋章』よりもキャラ数が少ない。
      • 仲間キャラが減っているため、エクストラマップがあってキャラがいくらでも育成できる、職業の増加といった長所がかなり削がれてしまっている。
    • ストーリーも中盤まではグラド帝国が引き起こした戦争を終結させ、それ以降はその黒幕との決着に奔走する構成なのだが、尺の短さからか「戦争」と「黒幕」のどちらの部分のいまひとつ掘り下げきれてない感が漂っている。
  • ツッコミどころが多く、描写の浅いシナリオ。
    • 評価点にもあるように、主人公周りの描写についてはそこそこ行われているが、ストーリーの大筋の展開や細々とした設定が従来に比べるとおざなりになっており、一部主要級キャラクターについても首を傾げざるを得ない点が多く挙げられており、ストーリーの短さもあって風当たりは厳しい。
+ シナリオ面での突っ込みどころ(ネタバレ)
  • 序盤で仲間になる剣士、ヨシュアの扱い。
    • 自由気ままに各国を巡る傭兵(クラスは剣士)で、シリーズではおなじみの所謂「寝返りキルソード剣士系キャラ」なのだが実は彼、シナリオ上重要な国家の王子である。それが唐突に明かされるまではそのような背景は本編では勿論、支援会話でもおくびにも出さない為、初見プレイでは推測すら難しい。*5登場章以降はほぼ出番も無い。
      • 彼自身、立場上簡単に身分が割れないように振舞っているため「正体を隠す」という面で見ると妥当ではあるが、プレイヤーにさえ察知出来ない程完璧に演じきっている為、却って身分発覚の場面での唐突感に繋がってしまっている。
      • 倒されると他のユニット同様「死亡」するのだが、ストーリーの展開上彼が唯一の王族であり、彼の生死がそのままその王国の存亡に関わっている。聖石と双聖器がある主要国家の王族という事で、本編中出番の多いヒーニアスやラーチェルと同等の立場である。それなのに彼のみ出番が殆ど無く、扱いも汎用ユニットと同じというのは違和感がある。
    • なお、主人公以外にシナリオに関わる王族が何人か加入するが、ヨシュアとターナ以外はシナリオに大きく関わるために倒されても全員「撤退」扱いに留まっている。
      • ちなみに上記の設定に触れるのはエイリーク編のみで、エフラム編ではエピローグ以外で全く触れられない。
        ヨシュアであるボスと戦うと会話が発生するが、エイリーク編では彼が母の仇と知っているために怒りを滾らせるという重い会話なのに対し、エフラム編では傭兵時代の思い出話というありふれた話題になる。勿論、イベントまでにヨシュアが死ぬとその事実を知る由もない。(参考
  • 敵国・グラドの重役ポジションである「帝国六将」のうち数人の扱いがずさん。
    • 序盤から両方の主人公を苦しめてきたヴァルターは殺人に快楽を感じている狂人なのだが、それにしたって行動が意味不明・戦闘面での弱さが酷い(戦闘面に関しては後述)。
      • エイリークを屈服させようとしているが、グラド王に彼女を始末する命を受けた六将グレンが命令に背いて彼女を逃がしたところを、適当な理由をこじつけて殺害。
      • エイリーク編ではその後死体を持ち帰り、グレンの弟のクーガーに「エイリークに 槍で殺された *6」とウソをついて復讐心を駆り立てる描写が入るが、彼女を我が物にしたいのかそれとも他人に殺させたいのか、どちらがしたいのかはっきりしない。その後の独り言から「クーガーをけしかけ、自分に対峙するに足る者かどうかを戯れついでに試している」意図があったと思われるが。
      • エフラム編では六将のデュッセルを同僚のセライナが始末する際にも割り込む。セライナには「陛下はお前を信頼していないから自分がやる」と言うが、真意はグラドがすぐに勝つと面白くないため、戦争を長引かせて楽しみたかっただけ。そして部下にその場を任せてエイリークの元に向かったため、結果としてエフラムにグラド城を叩かれてしまっている。
      • どちらの編でもそれなりに出番がある数少ない六将で、序盤から中盤にかけて幾度となく存在感を示したのにもかかわらず、彼を倒した時は「ぐ、がああっ…!」と叫ぶだけで出番を終えてしまうあっけなさ。
      • 彼が狂人になった経緯は支援会話で語られるが、これらの不可解な行動や描写のフォローにはなっていない。あくまでおまけの域を出ない情報である。
  • クーガーの兄であるグレンは、出番の少なさや結末が指摘されている。
    • 序盤で幾度か顔を見せ、エイリーク編ではグラド城でクーガーやヴァルターとの会話の中でヴァルターとの因縁が明かされ、後にカルチノでエイリークの人柄に触れてグラド皇帝の異変を本格的に怪しむ…と、敵軍側の善人ポジションとして動くが、直後に上記の通りヴァルターに殺されて断末魔の台詞も無く無言で死亡してしまい、他の六将と比べるといまいち印象が薄い。帝国六将の中でも、唯一本編ステージで対峙しない将軍でもある。
    • エフラム編に至っては一言「はっ…」と喋ってそのままフェードアウトし、その後ある民家に訪れると情報屋らしき住民から死亡したと言われるのみというあっけない扱い。初回プレイがエフラム編だとあまりに唐突で理解し難いイベントである。
  • 対照的に、デュッセルとセライナはエフラム編を通らないと出番が多くない。よってエイリーク編を進めると、前者は敵だと思っていたら中盤で何の前触れも無くエフラムとともに加入し、後者は前述の住民から死んだことが述べられるだけと淡白。
    • セライナは序盤での村をエイリークで訪れた時専用の会話があるなど印象深く、エフラム編でも彼女の出自と皇帝への忠誠心の強さが語られる他、そこそこの能力値で遠距離魔法を使うボスとしてプレイヤーを苦しめる。
  • 終盤、グラド軍が戦争に敗北した後にも残党と交戦するのだが、六将は1人しか残っておらず、王族もリオンしか残っていないのになぜ彼らについて戦っているのかという残党側の描写や説明が一切無く、魔物以外の人間の敵の数合わせ要員にしかなっていない。
    • 『封印』でも敗戦した国の残党と戦うステージがあるが、冒頭会話で祖国への誇りと残った将軍への忠誠心から集結したという残党側や王女の台詞がある。
  • どちらか片方のストーリーだけでは人物像を掴めないキャラがいるのは周回プレイを推すつくりにはなっている。
    しかし、ヴァルターの不可解さとグレンの不遇さはどちらの編をプレイしてもフォロー出来ずプレイヤーとしては釈然としない。
  • 過去作と比べ、今作のラスボス「魔王フォデス」の立場が薄い。
    • これまでのラスボスやそれを取り巻く組織にはそれなりに一筋縄ではいかない因縁や背景、行動理念を秘めており、邪悪ではあったが共感が残る部分や台詞が本シリーズの魅力の一つであった。
    • 翻ってフォデスは「かつて世界を征服しようとした魔王」以上に特徴が無く、バックボーンも従来作品ほど語られず、本人が登場するのは実質的に最終マップだけ。それだけならまだしも「魂を封じられ抜け殻にされて倒される」などの情けない描写から、従来のラスボスに比べるとあまり威厳を感じづらい。
    • 「フォデス」という名前も終章で彼のステータスを見てはじめて判明し、本編では「魔王」としか呼ばれない。
      • 途中まで敵役のリオンに憑依しており、リオンの暗躍≒魔王の暗躍とみて相違ない。そのため魔王こそ黒幕であり元凶であるのは確かだが、シナリオはリオンに憑依した魔王というより憑依されたリオンに焦点を当てているので、逆に見せ場を食われている印象も拭えない。
    • 本編の遥か昔に魔王と人間達との戦いが繰り広げられていたようだが上っ面を撫でた程度の説明しかされない為フォデスの「魔王」という部分、及び魔物の存在の重みも感じにくい。結果的に「王道」ではなく「陳腐」な設定として批判されてしまった。
      • しかも伝説では五つの聖石の力と多くの犠牲でやっと封印したと語られていたのに、本編では復活してすぐに一つの聖石に封印されるという矛盾もある。
  • 「過去の英雄」の設定付けもおざなり。
    • 英雄の一人グラドがグラド帝国を建国した事、ラトナが魔王の憑依に打ち勝った稀少な存在でラーチェルが憧れている程度しか語られず、多少とはいえ夫々の人物像や活躍が語られた『封印』『烈火』の「八神将」と違い印象が非常に薄い。
    • その上、彼らが使っていたとされる「双聖器」についても殆ど説明されず、入手も各国の聖石のありかを調べるor回収するついでや、伝令が運んでくる等全てがイベントでの自動入手な上、聖石の傍にあるにもかかわらず敵軍からは総じてガン無視されてるぞんざいな扱い。前作までと違ってこれに頼らなければキツい場面も少ない為、武器としての印象も薄い。
      • 『封印』『烈火』での同じポジションでの「神将器」は、二つ以外は全て専用の外伝をクリアしなければ入手できず、全て揃わなければトゥルーエンドに辿り着けない、ストーリー上でも敵国があの手この手で主人公たちに渡らない措置をとっておりストーリーの出来事の根幹に関わっている事が終盤明かされるなどしており、その扱いは雲泥の差。
      • また、何故か双聖器の闇魔法・グレイプニルは魔物特効が存在しない。前作の闇魔法ゲスペンストと性能が一致している事から、流用にあたって特効を設定し忘れたものと思われる。
  • 本作のキーパーソンの1人としてマムクートのミルラが序盤から登場するのだが、その出立の場面やその後のエフラムとの出会いなど重要な描写が殆どされておらず、彼女およびマムクートの立場が浮ついてしまっている。エフラムとの出会いは彼の会話の中で語られるが、回想シーン程度でも当時の場面が見えない以上、唐突な感が拭いきれない。
    • 最終盤、彼女の育ての親であるムルヴァが登場するも、リオンとの僅かな会話イベントでしか出番が無く、人物像や立ち位置がミルラ以上に不鮮明。その後リオンに殺されてゾンビとして立ちはだかるが、断末魔の台詞どころかリオンとの戦闘すら省かれており、上記のグレン以上におざなりである。
  • 敵思考ルーチンの割り当てがおかしい。
    • 代表的な例としては、15章で対峙するヴァルター。砂漠の移動コストを無視できる飛行系中心という有利な布陣を敷いているのだが、なんと一切移動しないため機動力がまったく無意味になっている。
    • ステータス自体は十分高く、相手の守備を無視して攻撃力そのままのダメージを与えるスキル「貫通」を持つ。装備は「ぎんのやり(近接)・スレンドスピア(遠近両用)・フィーリの守護(弓特効無効)」と一見隙が無い強敵。
      • だが、初期装備が間接武器でないため、弓などの間接武器があれば「攻撃→救出→攻撃範囲から降ろす」を繰り返すだけで簡単に倒せてしまう。盗賊でフィーリの守護を盗めばもっと悲惨な事になる。
      • ステータス傾向もその場に留まった持久戦より自ら赴く殲滅戦向きであり、完全な待機型であるAIが彼個人とクラスの強みを徹底的に殺してしまっている。後続の作品でも似たような状況で同じような扱われ方をされている敵キャラはいるものの、こちらはこちらで積極的に交戦してくる分マシである。
    • もっとも、もし彼が他の敵と一緒に砂漠を縦横無尽に動いて襲い掛かってくると難易度が跳ね上がってしまうので(特にエフラム編で*7)、不動なのはバランス調整によるものと思われる。
      • また、エイリーク編では「あえてエイリークを待ち構えている」といったセリフがあるのでフォローはできるものの、結果的に印象深い大ボスでありながら立場に見合わない弱さが目立ってしまっている。
  • ラスボスが非常に弱い
    • ステータスは歴代でもトップクラスであり、特にHPは前作同様通常ユニットの最大値の二倍の120を誇っている。ついでにユニットアイコンがデカイのでマップ上での存在感は大きい。
    • だが、シナリオを進めるごとに自動的に入手できるSランク武器の「双聖器」は全てラスボスに対して特効を持っている上、最初に装備しているラスボスの攻撃は射程1なので間接攻撃で一方的に嬲れてしまう。素早さもさして高くなく容易に追撃できてしまうため、普通に戦っても容易に1ターンキルができるどころか、鍛えたユニットなら1コマンドキルすら可能なほど弱く、まったく歯ごたえがない。
      • 攻撃範囲については『烈火』で一度解決した筈の問題点である。海外版では最初から間接攻撃可能な武器を装備している。
    • 司祭の光魔法、マムクートの竜石でも特効が付く為、ラスボスに特効を持つ武器が限られる『封印』『烈火』と違って多くのキャラで致命的な大ダメージを容易に与えられてしまうのが打たれ弱さの大きな要因になっている。
    • またGBAシリーズのラスボスでは唯一、ターン毎に周囲に取り巻きの魔物を複数召喚するのだが、呼び出す魔物は何故か下級職であり、当然ステータスは場違いに低いため全く脅威にならない。これも海外版では上級職に変更されている。
      • しかし、まれに非常に命中の高い広範囲スリープを使う上に、ラスボスでは珍しく自分から移動してくる特性も備えているため、油断して放置していると甚大な被害を受けることも。夫々の攻撃もまともに喰らうとエース級のユニットでも危険で、初見殺し性はそれなりにある。
      • これ以前のFEもラスボスそのものが強かった例はあまりないため、全体的に難易度の低い本作のラスボスが一際弱いのは仕方ないかもしれない。
      • これを受けてか、次回作の『蒼炎の軌跡』のラスボスは歴代最強と言われるまでに飛躍的に強化されている。
  • グラフィックやステータスにも全2作からの使いまわしが多い。
    • 前作のような一部キャラ専用のグラフィック等は用意されておらず、女性アサシン専用グラフィックなども用意されていなかったり、ルーテは魔道士時は短髪(「烈火」のニノの流用)なのに賢者にすると長髪(汎用女賢者)のものになるというちぐはぐな扱いな為、顔グラフィックとの食い違いが生じてしまっている。
    • 主人公2人の上級職「マスターロード」は戦闘グラフィックが前作のロードナイトを大きく使い回しており、エフラムに至っては攻撃モーションの大半もコンパチ。今までは存在した専用最強武器の専用攻撃モーションも存在しない。一応『烈火』と同じく専用BGMは流れるが。
    • ステータス上限値も前作のロードナイトとブレイドロードの魔防をちょっと上げただけで使い回しが目立つ。成長率が前作のリンと酷似しているエイリークは兎も角、エフラムの上限値はその成長率に見合っておらず宝の持ち腐れになってしまっている。前作のエリウッドならば丁度良い塩梅だったのだが。
    • 回想シーンの顔グラフィックも本編と同じ。前作が本編から十数年後の顔グラフィックを丁寧に用意していたのに比べると見劣りする。
  • 一部のスキルがかなり微妙
    • その代表がスナイパーの「必的(一定確率で命中が100になる)」。何故ならスナイパーは素の命中率が高いため普通に命中100%を狙える+間接攻撃しか出来ないスナイパーが不確実性の高いスキル発動に頼るというシチュエーションはほぼ無い+仮に発動しても攻撃が命中するだけでそれ以外の付加効果が無い、などの理由からありがたみが薄い。どちらかというと敵に発動されると厄介なスキルである。

前2作から改善されていない点・悪化した点

  • 3つの難易度設定がある(はじめて・ふつう・むずかしい)が、難易度による違いが解りづらい。
    • 「はじめて」と「ふつう」の違いは、前作のリン編のように「チュートリアルを兼ねた内容の会話の有無」のみ。その会話がなくなる時期から敵が強くなるなどの違いはない。
      • 海外版ではこの「ふつう」に相当するモードでは難易度上昇の処置がなされている。
    • ただし、『封印』は「エキストラ」の項目にチュートリアルがあり、初心者が存在に気付きにくい。『烈火』はリン編でチュートリアルが強制されるので、上級者には不評という問題があった。
      • 本作は上記の問題は解決したが、実質難易度が2つしかないという問題が増えてしまった。
  • 支援会話の内容がGBAシリーズでも特に羽目を外しすぎな点がある。
    • 戦場で幾度も模擬戦闘をしたり、居眠りをしたり、絵を描いたり、腕相撲を始めたり、賭け事(コイントス)に没頭したり、果てはダンスまで始めたりと、戦場で行われる会話とは思えないものも散見される。
    • 次回作である『蒼炎』から支援会話が拠点で行われるようになったのは、この更に不自然になった支援会話に対する批判が最も大きいとも言われている。
      • もっとも本作と『蒼炎』の発売間隔はあまり開いていないため、『封印』や『烈火』の時点でそこそこ批判が有ったのだろう。
  • 『封印』とほぼ同じ仕様のマムクートが仲間として加入する。武器として使用する竜石の使用回数は20回増えて50回になっている。
    • しかしその竜石は一品きりで、武器の使用回数を最大値まで回復するハマーンの杖も使用不可のままなため、戦闘回数が限られており竜石を使い切ってしまうとその後戦闘にまったく参加できなくなってしまうという根本的な問題点がそのまま。
      • さらには本作のクリア後のおまけは『封印』のトライアルマップと違い、武器の使用回数は普通に消費されていくのでなお使いにくい。
    • フリーマップの導入により育成自体はしやすくなっているが、「ヴェルニの塔を使い、経験値の多い敵を1撃で倒してレベルアップする」をやるとカンストまでに19回分消費してしまうのは否めないし、「竜石を持たずに雑魚の攻撃を耐えまくる」は回数こそ消費しないが、1度に経験値1しか手に入らないので、カンストまでに1,900回と途方もない回数を費やす必要がある。
    • ただし本作の竜石は終盤やクリア後に戦う機会が多い魔物に対して特効を持つため、無制限に使えてしまうとゲームバランスを崩すという配慮からの仕様かもしれない。
  • 誤字やバグ、おかしな挙動など粗雑な要素が多い。
    • 『烈火』のころから多かった誤字は減っていない。特に支援会話における誤字の多さはかなりのもの。通常プレイで目に付くレベルの誤字もある為、気になる人は気になるところ。
      • 同じく前作で存在していた、「火山から噴き出る溶岩を『トラップを解除した』というメッセージとともに無力化する盗賊」「敵を自由に操れるバグ」などもほとんどそのまま残っており、多少システムに精通している人なら前作の流用に頼って制作しているのが丸分かりである。
    • 15章ではルートとして選ばなかった方の主人公が二人の仲間を連れて参戦するのだが、部隊表に名前がでないなど仲間として認識されていないような挙動が見られる。
    • バグではないが、一部味方キャラの成長率や初期値が『封印』『烈火』のキャラと同じだったり、ほんの一部が修正されたにすぎないもののため、そこを知れば手抜き感が伺える。
      • 海外版では味方成長率やステータスも修正されており、ここに製作スケジュールの厳しさをうかがわせる。
  • 『烈火』と同様に限定アイテムが存在する。
    • 2004年の「ジャンプフェスタ」限定配布かつ二者択一という、こちらもアイテムコンプ派を困らせる仕様であった。
      • GBA時代のFEはVジャンプや月刊ジャンプとのコラボを精力的に行っていたが、イベントや懸賞で極々限られた人間しかプレイ出来ないおまけマップやアイテムなどが毎回ある問題を抱えていた。

総評

従来作と比較して掘り下げが弱いストーリー、実験的なシステムに加えて難易度は全FE中最易レベルのものであったため、従来の「手ごわいシミュレーション」に慣れ親しみ、「勧善懲悪では終わらない複雑なストーリー」を期待したファンからは肩透かしを食らったという批判が見られる。
他にも前作からの流用の痕跡が雑に散見されており、短期間で完成させる為とはいえツギハギな突貫工事な印象が漂っているのも悪印象を抱かれている。

しかし、フリーマップやクラスチェンジ分岐の実験的な内容に惹かれた者や、このくらいのFEがちょうどいいという人も多い。 そしてシリーズ中で唯一関連作(『暗黒竜』+『外伝』→『紋章』→『覚醒』、『聖戦』×『トラキア776』、『烈火』→『封印」、『蒼炎』→『暁』と言った世界観や時系列のつながり)が出ていない作品であり、 完結はしているもののEDでも続編の出来そうな描写がある(受け取り方は人によるが)ため、続編を望む声は全FE中で高いのも事実である。

一方で、上記にもあるがエクストラマップは非常に難易度が高く、このMAPに限れば別作品と比べて見劣りしない、もしくはずっと難しい。
他の作品が本編に力を入れたゲームなのであれば、本作品はやりこみ要素に力を入れた作品と言えるだろう。


余談

評価の変動

  • 発売当初は低評価な点が災いして中古相場は低下していたが、『スマブラ』効果もありそれなりの価格に落ち着いている。
  • 2011年末にアンバサダー・プログラムとして3DSに配信された。前述したように「これが初FE」という人には好評の模様。
    • 2012年発売の『ファイアーエムブレム 覚醒』もフリーマップとスキルシステムを採用しており、聖魔の光石が配信されたのはこれの宣伝も兼ねてのことではないかと推測するファンもいる。
      事実、クラブニンテンドーのアンケートでは「聖魔をやって興味を持ち、覚醒を買った」という意見は多かった。
  • 2014年8月6日からWii Uでバーチャルコンソールが配信されている。
    • これによりシリーズに触れた事の無いユーザーがプレイする機会が増えており、そういったユーザーからの好評価も増えつつある。

その他

  • 上述の通り、ヒーニアスは主にネット上でネタキャラとして人気がある。
    • 彼は弓しか使えないので囲まれると「助けてエイリーク!」と助けを呼ぶしかないと言うネタは一部で有名であり、5ちゃんねるSRPG板の名無し「助けて!名無しさん」の元ネタにもなっている。
    • ただし勘違いされやすいが、作中にこのセリフが登場するわけではない。あくまでネット発の創作スラングなので混同しないように注意。
  • 本作の舞台であるマギ・ヴァル大陸は、形が似ていることから「愛知県」と呼ばれる事も。
  • なぜか前作『烈火』と通信闘技場による対戦ができてしまう。無論バグだらけでまともに機能していない。
    • これらのバグや通信対戦については、流出した開発中バージョンではほとんどのデータが『烈火』を流用しているため、そこから発生したと思われる。
  • この作品の小説以降、『ファイアーエムブレム 覚醒』までシリーズ作品でFEゲーム単体のメディアミックスものは久しく発売されなかった。
  • スマブラX』にミルラ、エフラム、エイリーク、ヨシュアのシールが登場している。
    • スマブラSP』にはエイリーク、エフラム、ラーチェル、リオンがスピリッツとして登場している。
  • 『覚醒』のDLCに主人公であるエフラムとエイリークもリファインしてゲスト登場しているが、ここでのエイリークはなんと「花嫁」という新職業で登場。
    • だが結婚式の途中という訳ではなく、どうやら手に入れた秘宝(登場するDLCマップ群をクリアすると花嫁に転職できるアイテムがもらえるので、おそらくそれ)の力で、突然この姿になってしまったらしい。なお綺麗なドレスを着られてまんざらでもない様子。
  • 開発スタッフのインタビュー記事が雑誌、攻略本共に存在しない唯一のシリーズ作でもある。それもあって発売以後、制作背景が明かされていなかった。
    • 2015年11月18日に徳間書店より販売された『メイキング オブ ファイアーエムブレム 開発秘話で綴る25周年、覚醒そしてif』のプロデューサー・成広通氏のインタビューで、その一端が明かされた。それによると今作は『蒼炎の軌跡』の制作を進めていた最中に突如立ち上がった企画で、 カプコンの子会社フラグシップとインテリジェントシステムズの一部スタッフとの合同で制作されたとのこと 。その為、制作スタッフの一部にフラグシップのスタッフが名を連ねている。スペシャルサンクスにフラグシップの名があるのもこれが理由。
      • フラグシップは当時、本業のシナリオ制作以外にゲーム企画・制作も請け負う会社に鞍替えしている最中にあり、その一作目として『星のカービィ 鏡の大迷宮』が作られた。
      • ディレクターの一人として名を連ねているフラグシップの生方太樹氏は『星のカービィ 鏡の大迷宮』のスタッフの一人で、そちらではプランナーを担当している。*8
添付ファイル