Mr.Bones
【みすたーぼーんず】
ジャンル
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オムニバス
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対応機種
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セガサターン
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発売元
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セガ・エンタープライゼス/セガオブアメリカ
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開発元
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ゾノ
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発売日
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1997年6月27日(国内版・コンビニ専売) 1996年9月30日(海外版)
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定価
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5,800円
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判定
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バカゲー
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ポイント
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豪華なミニゲーム集 スタッフは骸骨男? おバカながら非常に熱い展開もあり
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概要
骸骨男が主人公のミニゲーム集。海外で先行販売され、日本版はコンビニ専売で発売された。
元モントローズのギタリスト、ロニー・モントローズが音楽面で全面的に協力・監修している。
ストーリー
不老不死のダ・ゴーリアンは、死者に命を吹き込む秘法である「スケルティズム」を発見し、
世界を悪で統一するという自分の野望のために、死者たちを次々と復活させた。
死者たちはみな、赤く輝く目をしており、ガイコツ軍団として今まさにダ・ゴーリアンの命ずるままに立ち上がり、世界を破滅させようとしていた。
しかし蘇った死者の中でたった1人、青い目をしたガイコツがいた。その名はミスター・ボーンズ。
彼は、1人でこのガイコツ軍団の行く手に立ちはだかる。
ミスター・ボーンズの目的は、ダ・ゴーリアンの野望を阻止することだ。
ステージの中では、さまざまな困難が待ち受けているだろう。狂奔してくる丸太に追いかけられたり、薄氷の上を歩いたり…。
さらに、ギターの弾き方を学び、暗黒ガイコツ軍団に対して腕前を披露することにもなるだろう。
はたして、ミスター・ボーンズはダ・ゴーリアンの野望を阻止することができるのだろうか…。
(説明書4ページより引用)
ゲーム内容
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本作の特徴は何と言っても全22ステージからなるステージバリエーションの数々。最初はジャンプアクションと見せかけておきながら音ゲー、レース、シューティングなど節操無く盛り込んでいる。
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ステージ一覧
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Disc1
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GRAVE ESCAPE(横スクロールジャンプアクション)
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MAUSOLEUM(ジャンプアクション)
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THE VALLEY(横スクロールジャンプアクション)
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GUITAR SOLO(音ゲー)
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NIGHT OF THE BATS(探索型ジャンプアクション)
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DAWN OF THE BATS(探索型ジャンプアクション)
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DAY OF THE BATS(探索型ジャンプアクション)
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ROLLING LOGS(横スクロールジャンプアクション)
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DRUM SOLO(音ゲー)
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GLASS SHARDS(探索型ジャンプアクション)
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BIG BONES(風船割りゲーム?)
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VORTEX(回転視点ジャンプアクション)
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Disc2
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UNDERWATER RIDE(3Dレーシング)
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LITTLE PEOPLE VILLAGE(ジャンプアクション)
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THE ICY LAKE(上視点ジャンプアクション)
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BENEATH THE ICE(下視点アクション)
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SHADOW MONSTER(ジャンプアクション)
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DRY MOAT(ジャンプアクション)
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HALL OF PANE(3Dレーシング)
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SKELETISM GENERATOR(アステロイド型シューティング)
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FUNNY BONES(音ゲー?)
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LOS ENDOS(シューティング)
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そのため操作方法はマニュアルに書いてあるもののむしろマニュアルの操作方法が通用するステージのほうが少ない。
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基本的には青いターゲットが回復、赤いターゲットが敵や障害物と考えるとよい。
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画面右上の骨文字がスケルティズムゲージ(いわゆる体力)。ダメージを受けるなどして外れた骨は回収すればすぐに継ぎ直せるが、ゲージが低いとすぐに外れる。
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なお、骨を回収する際には正しい形で接続しないとすぐに外れる。
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自分で体を分解したり、腕や足を複数付けたりすることができるなどなどやりたい放題が可能。動きも凄まじいまでにリアル。
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特定のステージでのみできる接続形態もある。また接続形態によっては通常の接続ではできないような動きができることも。
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一度クリアしたステージはステージセレクト機能で個別に遊ぶことも可能。また、一度見たステージ間のムービーも個別に見ることが可能。
評価点
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各々のゲームの完成度はどのゲームも水準以上の完成度を誇る。
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さらにそれを1ステージで使い捨てにしているあたり製作者の本気を垣間見ているようで凄まじい。
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特に「FUNNY BONES」はいろいろな意味で必見。
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また、音ゲーが本格的にブームになる前に音ゲーの走りともいえる『GUITAR SOLO』『DRUM SOLO』を出しているという点でも特筆に値する。
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ほぼ冗談のような設定のゲームなのにプログラムレベル、グラフィックレベル、演出レベルが恐ろしく高く、スタッフに骸骨男がいるんじゃないかと思わせるような出来栄え。これだけの完成度であればディスク2枚組になるのも納得。
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ムービーの完成度も半端なく高く、ストーリーの盛り上げに一役買っている。登場人物の台詞の言い回しも非常にとんちが利いている。
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ストーリーもおバカな展開ながら基本的な軸は王道展開で、さらに展開もかなりとんちが効いている上に熱い展開もあるのである意味凄まじい。
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特に主人公のミスターボーンズの自分の境遇に悲観することもなく飄々と危機に立ち向かう姿は非常に格好いい。ある意味当時のセガのキャッチフレーズである『This is Cool』を存分に体現しているキャラともいえる。
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音楽も元モントローズのギタリスト、ロニー・モントローズが監修しているだけあって絶品。ジャケットもアルバムを意識した構成になっている。
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セガサターン機能のサウンド再生機能で、ゲーム中のBGMが聴けるが、ロニー・モントローズ本人のメッセージの声も入っており、ミスター・ボーンズに関するロニー・モントローズのメッセージが聴ける。
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また、ロニー・モントローズ本人もゲーム本編でカメオ出演している。
難点
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各種ゲームの難易度は非常にばらつきがあり、難しいゲームは極悪レベルの難易度を誇る。
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特に鬼門となるのはDisc1の「BIG BONES」とDisc2の「ICY LAKE」。ここで涙をのんだプレイヤーも数多い。
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スコアの概念がなく、やりこみプレイの訴求性に乏しい。
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ステージセレクト機能が搭載されていてゲームデザイン的にスコアアタックに向いたゲームも多いだけに残念なところ。
総評
兎にも角にも製作者の本気がひしひしと伝わってくるバカゲー。難易度面でばらつきあるなどバランス面で少々難があり、やり込み性にも乏しいが、その制作に対する本気っぷりは半端なく高く、完成度は非常に高い。
コンビニ専売形式にしたのが非常に惜しい逸品である。
売上
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最大の冗談は、どう考えても一般受けしないようなこのゲームをデジキューブのコンビニ専売にしている点であろう。
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そのため当然のごとく売上的にはあまり芳しくなく当時は在庫の山、さらにコンビニ専売ということもあって中古価格も下がらなかったという悪循環もあって出回りはあまりいいとはいえなかった。そもそも何故これをチョイスしたのかが未だに疑問である。
最終更新:2024年04月21日 20:58