【がんばれごえもん ねおももやまばくふのおどり】
ジャンル | アクションアドベンチャー | ![]() 裏を見る |
対応機種 | ニンテンドウ64 | |
メディア | 128MbitROMカートリッジ | |
発売・開発元 |
コナミコンピュータエンタテインメント大阪 (がんばれゴエモン製作委員会) |
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発売日 | 1997年8月7日 | |
定価 | 9,345円(税込) | |
プレイ人数 | 1人 | |
セーブデータ数 |
3つ(
※コントローラパック必須
) (ROMカートリッジに記憶容量無し) |
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判定 | 良作 | |
がんばれゴエモンシリーズリンク |
コナミの人気アクションゲーム「がんばれゴエモン」シリーズのニンテンドウ64版第1作。シリーズ初の3Dアクションゲームとして制作された。
SFC版『3』のシステムを踏襲したアクションアドベンチャーとなっており、お馴染みレギュラー4人組を切り替え個々の能力を活かして進んでいく。
シリーズ恒例の江戸時代をパロディ化した世界観や笑えるギャグ、コミカルなキャラクターは健在である。
のどかなある日のこと。
飯屋で食事をしていたゴエモンだが、同席していたエビス丸が勘定をまけてもらおうと裸踊りを始めたため、
激怒した店主に追い出されてしまう。
そんな時、ふと上空を見上げると、桃の形をした謎の飛行物体が大江戸城に接近し、
謎のビームを発射して城をへんてこな形に作り変えてしまった。からくり仕掛け満載に改造されてしまった大江戸城から、殿様とゆき姫を救出したゴエモンたちは、
殿様の頼みを受けて犯人を捕まえるべくサスケとヤエを仲間に加え、
事件の首謀者である超絶美声のミュージカルスター、春風弾神(はるかぜだんしん)とマーガレット蘭子(らんこ)が率いる謎の組織、
「ネオ桃山幕府」が目論む「日本全土舞台化計画」の野望を阻止すべく立ち向かうのであった。
本作はSF要素の強かった前2作からシリーズの原点に立ち返り、日本諸国が主な舞台となる。
各地の町・村・茶店とそれらを繋ぐ街道を行き来して情報を集め、敵の城に乗り込んで謎を解き奥に待ち構えるボスを倒すことでシナリオを進めていく。
SFC版『3』『きらきら道中』から引き続きキャラクターチェンジシステムを搭載しており、ゴエモン、エビス丸、サスケ、ヤエの4人の能力を使いわけて進む。
使用キャラクターはCボタン下で変更することができる。
ライフ
武器・術
キャラクター性能
メインウェポンはいずれも至近距離にやや広い攻撃判定がある(*1)が、振り回し方向の都合でゴエモンとエビス丸は縦・サスケとヤエは横に判定が大きい。
+ | ... |
インパクト戦
本作のインパクト戦は旧作同様、油とエネルギーを稼ぐ前哨戦ステージと巨大メカ戦の二部構成で、仕様は『マッギネス』に準じる。
+ | インパクト戦の各種コマンド。矢印はCボタンユニットの各ボタンに対応 |
旧作と比べて難度が非常に低い
上記に挙げた点は当時のニンテンドウ64における主力購買層や、シリーズ初の3Dアクションである事、そして何よりも当時は3Dアクション自体が新興間もなくユーザーにとってなじみの薄いジャンルであった事などを考慮した上での配慮とも考えられる。
しかし、元々ゴエモンシリーズは全体の傾向として難易度が高いことを特徴としてきたため、この点に関して苦言を呈すシリーズファンも多い。
キャラごとの格差が微妙に大きい
3Dゲーム特有の問題点
メインウェポン・サブウェポン・術に関する問題
インパクト戦関連
その他システム面
3Dゲーム黎明期の作品ゆえに粗もあるが、シリーズ初の3Dアクションながらゲームとしてのバランスの悪さやシステム的に難のある部分は少なく、3Dアクションの基礎的な部分もきっちりと作りこまれている。過去作と比して異例とも言えるほどの難易度の低さは旧作からのファンにとっては批判点として受け取られやすいが、その分、箱庭系3Dアクションゲームが苦手な人にもお勧めできる。
グラフィック、音楽、演出、ゲーム性全ての面において、これまでのシリーズの良点を受け継ぎつつ3Dアクションゲームとして昇華させ、ハードを移した新たなゴエモンシリーズの初代作品として高い完成度を持った良作である。
*1 武器レベル上昇により範囲が広がっていく
*2 ただし左右方向の判定は通常キセルより狭い
*3 公式ガイド本では「すぐ熱くなる性格」「茹でたて」のためそれぞれ無効という説明がある
*4 敵にダメージを与えるとレーダー両脇の「んがゲージ」が増加し、満タン時にのみ「んが砲」を撃つことができる。
*5 百烈パンチのヒット回数で変化する、「300」というのは公式ガイドブックの記載値。なおパンチの方は百「烈」だが、キックの方は百「裂」と表記されている。
*6 とある大型敵に当たった場合はハート一個分、さらに終盤のみ登場の特定の大型敵ではハート一個半削られる。しかし気付いたプレイヤーは殆ど居ないのではなかろうか。
*7 参考までに旧作の例を挙げると、「ゆき姫」では『初期体力値が8メモリで1回で2ダメージ、特定のボスの攻撃では1回で4ダメージ』『体力の最大値は16。道中に回復アイテムはあるにはあるが数は少なく、敵からの回復アイテムのドロップもなし』『増加した分のライフはセーブで保存されるが、ステージクリアすると初期化されてしまう』。
*8 「マッギネス」では『1回で1/2メモリ、ボスの攻撃1回で1メモリ消費』『初期体力が3・最大が5』『敵からの回復アイテムのドロップなしで、道中に置かれた回復アイテムは金の招き猫のみ』『あげたライフ最大値はセーブしても保存されずリセットで初期化される』
*9 本作の初期値と体力設定が同じアクションゲームの例としては「星のカービィ3」もあるが、あちらは無敵時間がかなり短く、また自機の挙動も遅めなのでバランスが取れている。
*10 今作ではエビス丸の恒例飛び道具だった手裏剣が削除されている
*11 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の「Z注目」に相当。「時オカ」の発売は本作発売の翌年である
*12 酷い例だと、花火爆弾で壊せる「ひび割れ扉」は道中の蔵2か所とダンジョン入り口の3回しか出てこない。しかも蔵の扉は所謂寄り道要素なので、プレイング次第ではダンジョン入り口の扉破壊に使っただけで即出番終了という事もあり得る
*13 とはいえ、ほんの数秒足らずでゲージが満タンになってしまうのであって無きがごとしであったが。
*14 ミュージカル城突入前に体力がハート18個分になっていれば、そこまでに入手可能な招き猫を全て回収できていると判断して問題ない
*15 ゲーム中での表記は「きおく(記憶)」。
*16 両方とも江戸時代は「日本」と呼ぶには微妙な地域だが、旧作では前者は「ゆき姫救出~」「~マッギネス」ではステージとして、後者は「~マッギネス」で丸ごとエリア5として収録。
*17 主に北陸道、琵琶湖やその周辺、他複数の地域
*18 説明はほぼ無いに等しいが、地図で現在位置を見る限り「伊勢」と思われる
*19 コミックボンボンで特集記事が組まれた時も本作を『5』と差しつつ「『4』はきらきら道中」と言う注釈が付いた事がある。また、開発スタッフの山内円氏は『傑作選! がんばれゴエモン1・2』発売の際に『3』と『きらきら道中』のカップリング作品を想定して『3・4』と呼んでいた。未だ『3・4』発売の実現に至っていないのが惜しまれる
*20 パック無しで起動し、後から振動パックをつけてもリセットを指示されるだけで、結局進めない。
*21 サスケは「極寒のくない」を入手する必要がある。
*22 「Tool-Assisted Speedrun」若しくは「Tool-Assisted Superplay」の略。外部ツールを使用し、実際のゲーム機で理論上実現可能な範囲内でのスーパープレイや最速クリアを目指す遊び方のこと。