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Get Ride! アムドライバー 相克の真実

【げっとらいど あむどらいばー そうこくのしんじつ】

ジャンル 3Dストラテジックアクション

対応機種 プレイステーション2
発売元 コナミ
開発元 コナミコンピュータエンタテインメントジャパン
ウインキーソフト(制作協力)
発売日 2005年3月24日
定価 6,090円(税込)
判定 なし
ポイント キャラゲーとしては良作
ゲームはもっさりだが楽しめなくもない
魅力的なキャラ達に対し、メインの5人しか使用出来ない
ファンには嬉しい内容盛りだくさんだが、ボリュームは激薄


概要

かっこいいって何だ?本当にかっこいいアニメ、君は最近見たのか?
という強烈なキャッチコピーや、一度見たらそう簡単には忘れられない奇抜過ぎるCMなどで話題となったTVアニメ、『Get Ride! アムドライバー』のゲーム作品の1つ。
ゲームの発売日はアニメ最終回の直前だったので、終了を惜しむファンの多くがこのゲームを購入したと言われている。
唯一据置機で展開されたゲームにして、真っ当なアクションゲームでもある。据え置き機での展開であることからボイスもしっかり当てられている。
制作協力にウインキーソフトがクレジットされているため、ゲームの雰囲気は若干往年の『スーパーロボット大戦』的な匂いを感じる部分もある。


ストーリー

人類は、謎の生命体・バグシーンによって平和を脅かされていた。
それに対抗するため、人類はアムジャケットシステムを開発し、それに対抗、ピープル(住民)達はヒーローの到来に歓喜した。
しかし、ある時バグシーンは連邦政府が戦争回避のために生み出した自作自演の仮想敵であることが発覚する。
連邦とジャスティスアーミーによる戦争が始まる中、ピュアアムドライバーとしてどちらの軍勢にも加勢せず、アムドライバーとして活動していくが…。


特徴

  • アニメと照らしあわせた場合、本作の立ち位置は番外編にあたる。
    • 序盤にバグシーンに襲われる一家はアニメにも登場するゲストキャラである。しかし彼等とアムドライバーの間に面識がないことなどを始め、本作は本編と異なるパラレルワールドという解釈が一番妥当である。
  • 本作はアクションゲームではあるが、フィールドパートとバトルパートが分かれている。
    • プレイヤーはインターミッションによる準備の後、3体のキャラを選んで出撃させる。プレイヤーが動かせるのはメインとして選んだ1人のみ。
      • 使用可能キャラはジェナス、ラグナ、セラ、シーン、ダーク。サポート専用としてニルギースとシャシャが選択可能。
    • フィールドパートは敵味方ともにサーチエリアが存在し、そのサーチエリア内でボタンを押す(敵も同様のルールに則って行動)ことで戦闘が開始される。
      • 一部は特殊なサーチエリアを持っており、エネルギーを消費することで一方的に遠距離攻撃が出来る。
      • また、味方に指示を下せば、プレイヤーの指示通りに移動し、その位置で待機してくれるため、戦略の幅もある程度ある。
    • バトルパートはシンプルな3Dアクションであり、どちらかの体力がゼロになるか、バイザー(後述)の稼動時間が終了するまでバトルが継続される。
      • 基本は1対1だが、複数の敵のサーチエリアが重なっていた場合は同時に複数の敵を相手にすることになる。プレイヤー側は近くに味方のアムドライバーがいれば同じく戦闘に参戦させられる。
  • インターミッションにおけるカスタマイズ要素。
    • プレイヤーはアニメ本編と同じようにバジェット(資金)を消費して、アムギア(武器)やバイザーを購入し、各アムドライバーに装備することが出来る。
    • 劇中では剣をメインに使っていたジェナスを銃撃仕様にしたり、逆に銃撃メインのラグナに剣を装備するなどといった遊びも可能。
    • バイザーというアニメ本編でも登場した高額なサポートメカもそれぞれに装備が可能。
      • 登場するバイザーは残念ながらメイン5人が使用した5種類のみのバイザーしかないが、こちらも劇中では使わなかったバイザーを他のアムドライバーに使用させることが出来る。
      • バイザーの色は、それぞれのアムドライバーのパーソナルカラーに合わせて変更される。

評価点

  • 恐らくアニメと同時進行の開発でありながら、ファンの心理をよく理解した内容の数々。
    • 劇中の決め台詞や名言はもちろん、「腰の重さ度MAX」といったサブコーナーの迷台詞(迷ステータス?)などもちょいちょい完備されている。
    • 主人公が所属しているピュアアムドライバーの面々は全員登場し、戦闘に参加しないキャラを含めて全員ちゃんと劇中と同様の声優が参加している。
      • 一応イベント限定とはいえ全員モデリング自体はされている。ただし彼等はサポート専用としてすら使用出来ない*1ので、勿体無い話である。
      • シャシャはちゃんと劇中後半に登場したネオシャシャになっている。アニメ本編ではやや活躍シーンが少なく、全貌もわかりづらかったが、本作では一応じっくり見られる場面が存在する。
      • 特にカルト的人気を誇るタフト・クレマーは、本作の中ボスであるジン・クロス率いるバグシーン軍団相手に1人で無双するという見せ場が用意されるなど、破格の扱い。使用出来ないのがつくづく残念である。
    • タイトルコール、キャラ選択時の台詞、ゲームオーバーボイスなど、それぞれパターンがあり、ファンなら全て聞きたくなるほど気合が入っている。タイトルコールに関しては敵味方問わず全員分がほぼ収録されている。
  • フルボイスではないが、要所ではボイス付きの台詞が聞ける点。
    • ランディ・シムカの迷台詞「マジっすか?!」もまた違った調子で聞くことが出来る。
    • この点はスーパーロボット大戦によく似ており、しかもウインキーソフトっぽさを感じる演出になっている。
  • 無駄に凝ったゲーム内容。
    • 上記の通り装備はカスタマイズ出来るが、剣などの武器に関しては、それぞれのキャラでモーションが少し異なる凝りよう。
    • バイザーの色が変わるという設定も、アニメ劇中ではバイザーの使用者がほぼ固定されていたためあまり活かされていなかったが、本作ではそれをちゃんと活用している。
  • グラフィック精度はキャラゲーとしてはなかなかのもの。
    • むしろ作画崩壊が目立ったアニメ本編よりも格好良くなっているとも言える。
    • OPムービーも、登場するのは基本使用キャラのみであるが、なかなか見応えのあるものになっている。
      • ただし戦う相手がニルギースになっているなど、このゲーム的には若干ネタバレに引っかかる点がある。
  • アクションパートは様々な武器を切り替えてコンボを形成することが出来る。
    • 固定武装としての格闘以外に、複数の武器を切り替えながら次々と攻撃を繰り出すことができ、コンボ形成の爽快感がある。
  • 良質なBGM。
    • 劇中のサウンド流用はOP映像における、アニメ本編の主題歌『Ready?』くらいで、それ以外はほぼ全てが本作オリジナル。
    • 作曲家が違うため趣きこそ異なるものの、どれもゲーム内容にあったものになっている。アムドライバーという作品の雰囲気も別段壊すものではない。
  • それほど出す条件は難しくはないが、隠しで裏のラスボスが登場する点。
    • 登場するのは原作を知っている人ならわかるあの人で、アムジャケットのデザインも最終回で登場した仕様である。

問題点

  • かなりのボリューム不足。
    • エピソードはわずか13話しかない。やりこみ要素も存在しないため、ゲームとしての内容は薄め。
      • 分岐はあるが、それも1つ2つ程度であり、せいぜい2周目までがプレイの限界といったところだろう。
    • ゲーム自体はキャラゲーとして十分楽しめるのだが、総プレイ時間は上手い人なら1周最速で5時間程度で済んでしまうのは寂しい。
  • キャラゲーなのに、一部のキャラが使用出来ない。
    • ニルギースとシャシャは前述のようにサポート専用で、プレイアブルキャラとしては選択出来ない。
      • その代わりこの二人は加入当初からレベルが高く、サポートキャラとしては一番優秀である。
    • ほぼレギュラー同然であったタフト・クレマー、パフ・シャイニン、ジュリ&ジュネ・ブルーム姉妹は、登場自体はするが一切使用することが出来ない点。
      • タフトはこのゲームでの活躍っぷりが強烈だったため、使用したかったという声も多かった。唯一この中では玩具化されているだけに余計惜しい。
      • ブルーム姉妹はアニメで異常に影が薄く、せめてゲームでは活躍させたいという声もあった。しかし本作ではバグシーンに囲まれてピンチになっているなど残念な活躍。
    • キャラ人気で成り立っていた作品だっただけに、強いて言うならこの部分はキャラゲーとしては傷の深い問題点であろう。
  • ジン・クロスとの対決エピソードにおけるジンが異常に強い。
    • 1発でも攻撃を受けると、下手をすれば永久のハメが成立し、地味なダメージを受け続けてゲームオーバーということもしばしば。
      • 一気に殺してくれるならまだしも、小さなダメージの連続で殺されるので無駄に時間がかかってしまう。
    • そこだけあまりにも難しいためか、公式サイトでジン・クロスの攻略法が掲載されるほどであった。逆にこちらがハメてしまえばそう難しい相手ではない。
  • アクションパートで斜め移動が出来ない。
    • 移動は上下左右のみで、右上左下といった三次元的移動が不可能。
    • そのため攻撃を避けながら敵に近づくには、横、前、横、前といったカクカクした移動が要求されるので格好悪い動きになる。
  • 全てのキャラに格闘という固定武装があり、それに切り替えると、全ての装備がキャラグラフィックの表示から消えてしまう。
    • アムドライバーはアムギアと呼ばれる装備を手持ち武器以外にも肩や腰など各部にも装備しており、玩具でもそれが各アムドライバーの個性になる。が、格闘を選んだ途端それらの装備が全て消えて、素体姿になってしまう。
    • また、全武装形態をフィールド中でも維持するには、劇中と同じ武装で揃えられた各キャラ専用のDXセットを装備しなければならない。自己流な装備だとフィールドでも貧相な素体姿になる。
      • そうでなくても、システム上武器は装備した部位しか表示されないので、ジェナスであればアムファルシオン(二刀流の短剣)を装備した瞬間などにはこれまた素体になってしまう。

総評

ゲームとしては悪くないがボリューム不足という、ゲームとしては微妙だがキャラゲーとして考えればまだマシな部類のゲーム。
しかし万人に薦められるかと言えばそうではなく、あくまでもこれらはファンアイテムの一つに過ぎない。
ただ、フィールドにおけるサーチシステムなど独自のものもあり、ただのキャラゲーとして切り捨てるには惜しい部分も存在する。


余談

+ ネタバレ注意

本作の裏ラスボスは、原作と同じく初代アムドライバーであるガン・ザルディである。
しかし最終的には和解(というより悪を装っていただけ)し、これからもピュアアムドライバーを見守る立場となる。
これはアニメ本編において、不自然にガン・ザルディがラスボスとして独善的なキャラへ変化したことにも関係している。
TVアニメは本来1年以上放送する予定だったのだが、玩具売上の不振から放送の短縮が決まり、1年の放送になってしまう。
1年の放送というのは玩具放送アニメとしては十分長期なのだが、いずれにせよ元々の予定が崩れたことから構成に無理が生じてしまった。

結果としてラスボスたるキャラがガン・ザルディしかいなくなったため、本当にラスボスになってしまった…という経緯がある。
一応本作の真エンディングで、彼が裏で糸を引いているような風を装っているシーンは挿入されるのだが、その結果行き着く結末のイラストはジェナスとニルギースの対決構図だった。
本作はパラレルワールドという扱いながら、そういった裏事情をより裏付ける内容となっており、ファンとしてはそういった意味でも貴重な内容となっている。


最終更新:2025年12月14日 12:02

*1 それぞれ負傷・別行動などの理由で共に行動出来なくなるため。