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スーパーロボット大戦Y

【すーぱーろぼっとたいせん わい】

ジャンル シミュレーションRPG

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション5
Windows(Steam)
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 バンダイナムコフォージデジタルズ*1
発売日 2025年8月28日
定価(税込) 【Switch/PS5/Win 通常版】9,790円
【Switch/PS5 超限定版】29,920円*2
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 良作
ポイント バランス・UIが従来から一新
歯応えのあるゲームバランス
改良点は多いが改悪点も多い新UI
まさかのゴジラと仮面ライダーの参戦
スーパーロボット大戦シリーズ



右は災厄、左は破滅
宿命を越えろ、鋼の守護者(ガーディアン)



概要

スーパーロボット大戦30』から4年ぶりとなる完全新作。
本作では開発用のゲームエンジンが刷新され「Unity(ユニティ)」へと変更となり、それに伴いゲームバランスやUIデザインが一新されている。

参戦作品一覧

+ +を押して展開
参戦済み 勇者ライディーン
超電磁ロボ コン・バトラーV
機動戦士Zガンダム
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
M-MSV(機体のみ)
機動武闘伝Gガンダム
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
聖戦士ダンバイン
New Story of Aura Battler DUNBINE
重戦機エルガイム
コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道
コードギアス 復活のルルーシュ
マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍
ゲッターロボ アーク
ダイナミック企画オリジナル*3
銀河機攻隊 マジェスティックプリンス
マクロスΔ(機体のみ)
劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ
初参戦 機動戦士ガンダム 水星の魔女
SSSS.DYNAZENON
ゴジラ S.P <シンギュラポイント>
DLC追加参戦 参戦済み 銀河旋風ブライガー
THE ビッグオー
鋼鉄ジーグ
ゲッターロボ 漆黒の漂流者
初参戦 風都探偵 仮面ライダースカルの肖像
伝説の勇者 ダ・ガーン
  • 『ライディーン』など、家庭用機シリーズには久々の参戦となる作品が見られている。
    • 『マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍』は本作が初の音声付きかつ据え置き機への参戦となる。この関係で、兜甲児の声優が『NEO』以来16年ぶりに石丸氏になっている*4
  • 『コードギアスIII』は一部のイベント再現とキャラクターが登場しているが、実質的には今回も機体のみ参戦となる。
  • 『ゲッターロボ アーク』『マクロスΔ』などは『スーパーロボット大戦DD』『X-Ω』などスマートフォン用アプリには参戦していたが、家庭用機には本作が初の参戦となる。
    • 『ゲッターロボ 漆黒の漂流者』はダイナミック企画オリジナルとして『X-Ω』が初出となるゲームオリジナルのゲッターロボ「ゲッターノワール」を指し、今回の参戦に伴いタイトルが付けられた。
      解りやすく言うならば「ゲッターロボ版マジンカイザー」といったところ。
  • 『マジンカイザー』はOVA版準拠ながら、マジンカイザー自体はオリジナル版(名義はダイナミック企画オリジナル)としての登場という変則的な扱いとなる。
    • また、マジンエンペラーGも登場し、据え置き機タイトルでは初めてOVA版の剣鉄也が搭乗する。
  • 『水星の魔女』はSeason1のみが取り扱われる。
  • 先着購入特典やDLCの購入特典として、スパロボオリジナルユニットであるサイバスターヴァングネクス、グランヴァングゼルガードティラネード・レックス、ティラネードと、そのパイロットたちを加入させることができる。

特徴

難易度設定

  • 今回も難易度は任意で変えられるようになり、「カジュアル」「ノーマル」「ハード」「エキスパート」の4段階となる。
    • ハード以上を選択した際は「敵機体を撃墜した際に気力が上がる」効果が無くなるが、代わりに5ターン以内にクリアすると獲得資金ボーナスが付与されるようになった。
    • エキスパート以上は『30』のスーパーエキスパート+同様に「敵フェイズ反撃時の精神コマンドは自ユニットのみ使用可能」となる。

UIの刷新

  • ゲームエンジンの変更に伴い(詳細は余談項を参照)、UIがこれまでのものから一新された。これによって変更点が多く存在する。
    • メッセージウインドウが『30』までから縮小され、キャラクターの立ち絵が膝上ほどまで映るようになった。
    • 会話しているキャラ同士のサイズによって立ち絵を拡大・縮小する演出が採用された。
      • わかりやすいのはバラオとガルーダの会話シーンで、背景のバラオに対しガルーダの立ち絵を小さく表示することでサイズ差を表現している。
    • 中断セーブやシステム変更などがオプションメニューに一纏めにされた。データロードも可能。
    • インターミッション画面では機体の改造やパイロットの養成などが「カスタマイズ」の欄に纏められ、シンプルな構成となった。
      • 従来の機体や登場キャラなどのライブラリも「データベース」の欄に纏められている。
    • コマンドマップ画面では常時地形やパイロットなどのデータが下部に表示されるようになった。
    • 戦闘に入る際の準備画面では新たにダメージ予測が追加された。
      • クリティカルも含めたダメージ予測はクリティカル率が100%である時のみに限られる。
    • 『第3次Z』から実装されていた内蔵BGMのエディット機能が本作ではオミットされ、変更できるのは戦闘BGMのみとなった。
      • その代わりに、BGMの再生開始位置を個別に変更できるようになった。最初からと途中からを選択でき、途中からを選んだ場合はサビなどの盛り上がる箇所から再生されるようになる。
    • 戦闘アニメのUI表示機能が追加され、オンオフの他、顔アイコンとメッセージだけの表示となる「フェイスのみ」が選択できるようになった。

アシストリンク

  • 『30』までのエクストラアクションとサポーターコマンドを統合・昇華したシステム。
  • 戦わないキャラ*5達によるアシストクルーを編成する。敵撃墜で増加するアシストカウントを消費して発動するアシストコマンドと、常時発動するパッシブ効果によって、様々な効果を得ることができる。
    • エクストラポイントとは異なり「キャラが1LvUpするごとに1ポイント」が廃止されたため、部隊の平均レベルを押し上げつつこちらは無理やり低レベルのユニットで攻略する必要性がなくなった。
  • アシストクルーにも経験値の概念があり、ミッションクリアやアシストコマンド使用で獲得しランクアップすることで効果が強化される。
    • ランクが最大の4に達するとキャラグラフィックも変化し、更にパイロットの「エーストーク」に相当する「アシストトーク」の会話イベントが発生する。
  • また、アシストクルーはRED・BLUE・GREENのグループに分けられており、同グループを3名以上編成することでシナジー効果が発生し最大気力や最大SPなどに補正がかかるようになる。

STGメモリー開放

  • 『30』のAOSアップデートなどの自軍強化システムに相当。MXP(ミッションエクスペリエンスポイント)を消費してプレイヤーに有利となる効果をツリー方式で開放していく。
    • 開放した効果をリセットしてMXPを振り直す事も可能。

タクティカル・エリア・セレクトの整理

  • 前作『30』ではマップ画面から移動先を決めるエリアセレクトとリストからミッションを選択するリスト画面が用意されていたが、今回はリストのみに一本化された。
  • 哨戒任務は完全に削除された。
  • 『30』の艦内シミュレーターミッションは今回はオミットされている。その代わりに、特別なAIパターンが実装された敵と戦うシミュレーターミッションが登場。

変形の簡略化

  • Ζガンダムやビルバインなど従来作品で変形機構のある機体は「変形移動(空)」という名目になり、移動時と一部の戦闘アニメでのみ変形する。
    • マクロス系に至っては、バルキリーは常時ファイター(戦闘機)形態のみとなり、ガウォーク(中間)とバトロイド(ロボ)は戦闘アニメでのみ登場する。
      • 母艦であるマクロス・エリシオンも同様で、ユニットとしては要塞形態のみの登場となる。
    • このため、 今回変形は事実上のゲッターロボ専用コマンドとなっている。

パイロット養成

  • パイロット養成において、PPが廃止され、ショップでスキルプログラムを資金で購入する形になった。
    • 「ユニットを改造したいがスキルを買い揃えると改造できない」といった具合に、どちらにリソースを振れば良いのか迷う事が多い。しかしこれが「舞台となるエーアデントは常日頃から財政難に悩まされている」という設定と一致しているため、おおむね受け入れられている。スパロボYならぬスパロボ¥と揶揄されることも。

艦長の特殊能力

  • ブライト以外の艦長にもそれぞれ特殊な能力が備わるようになった。
    • アーネストは周囲の味方機体に精神コマンド「突撃」を付与する「突撃戦法」、シーラは隣接する全ての味方ユニットの能力値を上昇させる「士気高揚」、スズカゼは味方ユニット1機の気力を10上げる「気力上昇」、ラクスは周囲の機体を即座に収容できる「緊急回収」を使用可能。
    • ブライトは引き続き「艦隊指揮」を所有しての登場。本作では『30』と異なりオリジナル戦艦に同種の能力を獲得させられないため、唯一無二の使い手として重宝する。

セーブの変更

  • 自軍ターン時やインターミッション開始時にオートセーブされるようになった。
  • インターミッション画面でのセーブとミッション中の中断セーブが一本化され、ミッション中でも複数セーブができるようになり、インターミッション画面でも名物である中断メッセージが見られるようになった。

主人公の特殊誕生日の設定

  • 主人公の誕生日が設定できるスパロボでおなじみの特殊誕生日は、もちろん本作にも登場する。ただし、本作は従来の「11月11日、B型」ではなく、「4月20日、血液型不問」が対象となっている。
    • 前者のプロフィールは長年シリーズのプロデューサーを務めていた寺田スーパーバイザーと同じである。寺田氏本人は廃止したがっていたのだが、周りの要望から延々と残されていたということで、氏が開発の最前線から外れた初の据え置きスパロボということで望み通りに廃止となった。
    • 新しく設定された後者については、記念すべき初代『スーパーロボット大戦』の発売日であり、特殊誕生日としてふさわしいだろう。

DLCシナリオの構成変更

  • 追加参戦組がゲスト的な立ち位置だった『30』とは異なり、追加参戦組が主軸となるシナリオが描かれ自軍部隊がゲスト的な立ち位置となるなど、『X-Ω』や『DD』の期間限定ショートシナリオイベントに近い構成となっている。
    • 原作再現自体は控えめだが、代わりにクロスオーバーが色濃く描かれており作品を繋ぐオリジナルキャラクターも新たに登場する。

評価点

タクティカル・エリア・セレクトの改良

  • ミッションリストへ一本化された事で、遺産ミッションもリストから行けるようになり煩わしさが軽減した。

シナリオ進行システムの進化

  • メインミッションが複数纏められたチャプター方式となり、一通りクリアする事で次のチャプターへ進んでいく。
  • チャート表記も付いたことで進行段階が解りやすくなり、さらにサイドミッションの数もひと目で解る様になった。
    • ミッションを攻略するとエチカによる回想文が追加され、大まかなあらすじが解るようになる。
      また、サイドミッションによっては進行状況によって消滅するものがあり、それに関しては「EMPTY」と表記されるようになった。

新規参戦作品のシナリオ

  • 本作の新規参戦となる『SSSS.DYNAZENON』と『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』は、いずれも怪獣との戦いがテーマとなっている。この影響から、自軍からはこの二つの作品に登場する怪獣が同じ勢力と長らく誤認されたり、実際に互いの主人公機であるダイナゼノンとジェットジャガーが力を合わせて撃退するシナリオが目立つなど、期待通りのクロスオーバーと言えるシナリオが展開された。
    • また、『ダイナゼノン』の敵集団「怪獣優生思想」は、さまざまな怪獣を操って自軍を長きにわたって苦しめてくるが、物語が進むにつれて自軍の拠点「エーアデント」にそれぞれの形で愛着を抱くようになる。条件を満たすことで本作オリジナル機体「ダイナゼノンリライブ」に乗り込んで自軍入りするという隠し要素も存在。
    • ある意味目玉ともいえるゴジラ自身は終盤まで存在がほのめかされる程度だが、シナリオ上ではゲッターエンペラーと双璧をなす特異点という特大級の扱いとなっている。決戦でも3回行動、高いHPと底力に加え毎ターンHP全回復というとんでもないタフネスと味方へのデバフやターン制限という状況が嚙み合わさりプレイヤーを苦しめる。一方、本来自軍と敵対している暗黒大将軍やガルーダ達が自軍の露払いをしてくれる展開もあり、「地球の全勢力vsゴジラ」という文字通りの総力戦は非常に盛り上がる。
  • 同じく家庭用では新規参戦の『ゲッターロボ アーク』は『ダイナゼノン』と共に最序盤から登場し、シナリオでも大きく取り扱われるなど自軍の中核を担ってくれる。
    • また、これまであまり語られることのなかったゲッターエンペラー関係が深掘りされており、同じく今まで存在が語られる程度だったゲッター聖ドラゴンもユニットとして登場することになった。
    • ちなみに、上記のゴジラ戦でのターン制限はゴジラが何かするのではなくゲッターエンペラーがゴジラと戦うために現出する(=両者が揃うことで世界が滅ぶ)までの猶予という意味である。
  • 『水星の魔女』は、主人公のスレッタはもちろん、地球寮のメンバーは『マクロスΔ』を初めとした他版権作品と頻繁に絡んでおり、Season1のみの参戦ながら作品自体が完全に空気というわけではない。ユニットやパイロットたちの性能も良い。
  • DLC参戦である『風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』は近年では恒例となっている「パワードスーツや変身ヒーロー作品の参戦」ではあるが、大御所とも呼べる仮面ライダーのスパロボ参戦という事で大きな話題を呼んだ。DLCシナリオでも中心として描かれるなど、存在感は非常に大きい。

既存参戦作品のシナリオ

  • 本作においてもスパロボシリーズでも常連の作品が多く参戦しているが、今までにないような形でのシナリオ展開が多く、シリーズを長らく遊んできたプレイヤーも飽きさせない展開が続く。
  • 前日譚及びプロローグとして「革命戦争(レヴォル・ウォー)」と呼ばれる大戦が発生しており、その締めくくりとして「地球対宇宙という睨み合い中に『コードギアス』2期の最後のイベントであるゼロレクイエムが発生し、地球と宇宙の講和が成立。そのため第二次ネオ・ジオン抗争に当たる戦争が始まる直前にシャアがアクシズを落とす必要がなくなる」という展開となった。当然『逆襲のシャア』『コードギアス』以外の作品もこの戦争に深く関わっている。
  • 上記の展開により「『逆シャア』時代のネオ・ジオンがすぐに味方側として参戦を表明する」という、『D』を思い出させるようなシナリオ展開がなされる。序盤からウルガル迎撃で頻繁に共闘するほか、終盤では他勢力によるアクシズ落としを阻止しようとするネオ・ジオンという今までにない展開も見られる。
    • カミーユやキラもその辺りの影響を受けてネオ・ジオンの一員として参戦を果たすなど、今までにない立場での登場となる。
      • カミーユはグラフィックこそ劇場版だが展開はTV版の結末をなぞっており、本作開始前に精神崩壊していたことが明かされる。その際に魂が一時的にバイストン・ウェルに流れ着いていたことが明かされるという『ダンバイン』とのクロスオーバーがあり、後にダバと共にシーラから聖戦士の称号を賜ることになる。
  • Z』以来、家庭用シリーズ作品では長らく参戦していなかったパプテマス・シロッコが久々に登場。上述の通りカミーユを精神崩壊させたが、実は生きていたというif展開となる。
  • 『Gガンダム』は原作終了後だが、ドモンの葛藤やデビルガンダムの復活、そして他作品とのクロスオーバーで大いに目立つ。
    • 「『SEED DESTINY』のシンがドモンに弟子入りさせられる」という展開は、二人の愛機の武装の共通点や、本作未参戦の『SEED FREEDOM』のとある展開もあって笑いと衝撃をもって受け入れられた。『水星の魔女』のスレッタが絡むことでコメディチックな展開になることもあるが、互いに良い刺激を与えあう良好な師弟関係を築いている。
    • 『水星の魔女』のグエル・ジェタークがガンダムファイターとしてのドモンに憧れており、原作にも存在するスレッタへの唐突な求婚がドモンに影響されたということになっている。その後もドモンはグエルに個人的なアドバイスを幾度か送っており、隠し要素を満たすことで「ボブ」の偽名を名乗ったグエルを仲間に加入させるきっかけを作ってくれる。
    • 異世界バイストン・ウェルの住人であるシオンが流派東方不敗に似た武術を体得しておりドモンが訝しがっていたが、のちに「原作通り死亡した後にバイストン・ウェルに召喚された東方不敗が、世直しがてら世界中に流派東方不敗を伝授してまわっていたが、やりすぎて地上に追放された」という衝撃の事実が東方不敗本人から語られる。さらに原作では不治の病にかかっていたがバイストン・ウェルに召喚された際に完治するなど『UX』や『BX』に匹敵する大胆なクロスオーバーとして話題になった。』のように東方不敗がバイストン・ウェル出身になったわけではない。
      • なお、東方不敗は条件を満たせば自軍参入してくれるが、一方でシリーズでは珍しく一切敵対することがない。
    • 原作およびこれまでのスパロボではおおむね「倒すべき敵」程度の扱いだったデビルガンダムは、『T』と同様に本来の姿である「アルティメットガンダム」としての姿にクローズアップされている。
  • 『コン・バトラーV』は原作終了後の展開だが、『ライディーン』のバラオによって復活したガルーダが自身の在り方について思い悩む事が主軸のストーリーになっている。
  • 『マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍』は、原作終了後ではあるものの、ダイナミックオリジナル企画版のマジンカイザー、及びマジンエンペラーGが登場。
    • エンペラーGは、『DD』と同様にOVA版の鉄也が操縦し、家中氏のエンペラー絡みのボイスを堪能できる。
    • 既存の家庭用作品では1話で早々に決着がついてしまっていた暗黒大将軍も、妖魔帝国やアンドロメダ流国と結託することでオリジナル敵組織「冥帝連合」を結成するなど、大きな影響力を見せる。

オリジナル関連

  • 本作の味方オリジナルキャラは「忍者」と「兄妹」がテーマとなっており、主人公の月ノ輪クロスと月ノ輪フォルテは、妹にあたるエチカ・Y・フランバーネットの護衛を任される。
    • 彼女とのやり取りは微笑ましいものが多く、彼らが慣れないながらも兄、姉として奮闘する姿が描かれる。また、後述する母艦の仕様が幸いして、版権作品のキャラとも親密な関係を結んでいる。
  • 中盤以降は、過去作で言う「DC」「クロノ」「Gハウンド」「UND」に近い、リアル系版権作品のキャラクターを内包した敵勢力「NOAHS」が登場。
    • 所属人員の関係は一貫して協力者という扱いであるほか、組織結成の発案者にあたるオリジナル敵組織「汎星間帝国ラー・ヴァル」のトップを務めるラー・ヴァルベルムと、『聖戦士ダンバイン』のドレイク・ルフトが親友の立場にあるなど、味方だけでなく、敵キャラ同士のクロスオーバーも非常に濃密になっている。
  • 終盤ではさらに、スーパー系敵勢力の結集組織として、前述した「冥帝連合」が登場。彼らが呼び出したオリジナル敵ユニット「怨獣ミドロ」の復活を皮切りに、本作における真の黒幕の存在が明かされるという展開に発展する。
    • その黒幕も、ゴジラによって引き起こされた破壊が原因で活性化・暴走するなど、ゴジラの恐ろしさを再現する点にも一役買っている。
  • 本作のオリジナル母艦「エーアデント」は、「エチカが暮らしていた街がそのまま収容されている」という『マクロス』シリーズの移民船団と同じ形式となっている。
    • 収容されている街の中には『ダイナゼノン』の舞台となるフジヨキ台が含まれているほか、シナリオが進むと『ゴジラ』のオオタキファクトリーも移転してくる。この設定によって従来のスパロボと同じように各地を転戦しながら特定の街を舞台にした作品の原作再現を両立させており、「舞台が固定されている作品の原作再現の弱さ」というシリーズの弱点をある程度克服することに成功している。
    • また、非戦闘時は街としての面が表に出ることで、普段はあまり見られないパイロットたちの日常生活を描写しており、シナリオとしてもメリハリがついている。
      • オオタキファクトリーの下で街のインフラ整備を手伝うチュアチュリーやゲッターチーム、街の財務管理を担当するルルーシュやカトル、DLCシナリオではあるが夜に居酒屋で酒を酌み交わすシャア&アムロなど、今までのスパロボでは見られなかった一面を楽しめる。
  • チャレンジ要素として、『30』のカールレウムがプレイヤー部隊に対して様々な挑戦を投げかけてくる。この際、『V』のネバンリンナ、『X』の魔獣エンデ、『T』のダイマ・ゴードウィンと実際に戦闘が可能で、DLC特典を入手している場合は特典パイロットとのやり取りも楽しめる。
    • 彼らを倒すとカールレウム自身が自軍に挑んできて、倒すとグラヴァリンともども自軍に加入してくれる。強敵ではあるが、その分味方になると非常に心強い。

ゲームバランスの刷新

  • 全体的に敵の攻撃力や命中率が上昇し、精神コマンドの消費ポイントも全体的に増加している。このためスーパー系でも脆く、リアル系でも避けられず、防御系の精神コマンドも頻繁に使えないといった事態に陥りがちになり、あえてダメージを受ける必要が生じるなど頭を使う場面が多く見られるようになった。
    • その代わり、過去作品と同様にバルカン等の弱武器に照準値の下方修正等のデバフ効果が付けられたほか、ジェットジャガー(強化後)などバフを持つ機体も多いので、それらを駆使すれば被弾率を低く抑えることも十分可能。
  • 終盤はターン制限が課せられていることが多く、定石とされている「待ち戦法」が通用しないマップも増えている。ハード以上では制限ターン数がかなりシビアで、頭を使ったプレイを求められる。
  • 「ヘッドライナー」や「エージェント」、「黒の騎士団」など、パイロット固有の特殊スキルが大幅に増え、かつての任天堂携帯機スパロボに近い個性付けがなされている。
    • これに伴い、気力で発動する特殊スキルを持つパイロットに「闘争心」をつけるなど、育成の方向性をより定めやすくなった。

イベントスチルの大幅な追加

  • 今回のイベントスチルには複数人を1枚絵に映し出すスチルが多数増えており、どの様なシーンなのか視覚的に判別しやすくなった。
    • 発売前生放送でも取り上げられた「皇帝ルルーシュの最後を神妙な顔つきで見守る甲児と鉄也」を始めとして印象的な使われ方をされており、おおむね好評。

戦闘アニメ

  • 今回も戦闘アニメのクオリティは高い水準で纏まっており、キャラクターのカットインも多く取り入れられている。
    • 既存作品に関しても流用が多いものの、カットイン等の演出が追加された機体が多い。

問題点

UIの改悪

  • 上記の通り、エンジン変更とそれに伴う新UIには改良点もあるが、改悪された点も多い。
    • マップ画面では下部ウインドウに常時地形やパイロットなどのデータが詳細に記載されるようになったが、従来の作品のように任意で消す事が出来ない他、地形のバフや精神コマンドなどの情報が事細やかに記載されているため、慣れるまでは見辛く感じやすい。
    • マップ画面の高低差がシリーズの中でも特に激しく描写されており、遠近感が掴みづらい。
    • 前作『30』ではマップ画面を一定まで縮小した際に各勢力のユニットが青赤と表示されていたが、本作ではオミットされた。
    • 武器選択の際に、これまでのシリーズで移動後使用可能武器として付いていたPマークが削除された。
      • 一応、特性の項目欄に記載されてはいるが、一目でわかりにくくなったという点では改悪だろう。
    • 戦闘前待機画面で、ワンボタンで援護攻撃/防御をオン・オフできなくなった。一方で『30』の不評ポイントであった十字キー左右による戦闘アニメのオン・オフは継続している。
      • それに加えて本作では何故か『30』にあったボタンガイド表記も無くなっているため、操作が余計に分かりづらくなってしまっている。
    • 戦闘アニメでは久しぶりにライフバーが常に表示されるようになり、画面が狭いと感じやすくなった。デザイン面もかなり簡素で味気ない。上記のようにオプションで消す事は出来るのだが、戦闘アニメ内で結果が見られなくなる事でもある。
    • タイトル画面からライブラリが見られなくなった。
    • カーソルの高速移動が×から△ボタンに変更されたのに加え、『30』では△と□ボタンに自由に割振れたクイックコマンドが廃止されている。特に本作では□ボタンが浮いているためなおさら変である*6
    • 移動マスの端々へ瞬時に移動するボタンがこれまでのR1からL1へと変わっている事も戸惑いやすい点である。
    • 部隊表の「Lv順」が、『V』から『30』までは「同レベルのキャラは経験値順」で並べられていたが、本作では「作品順」に並べられるため微妙に役に立たない。
    • 全体的に会話の文字が小さく表示されており、TV接続していない状態のSwitchでは見辛いという意見も見られている。
    • セーブ画面の初期位置が「新規作成」なので、今までのようにボタンを連打していると際限なく新規セーブが増えてしまう。また、クイックコマンドが廃止された事もありクイックセーブするための手数が増えているためにテンポを阻害している。一応、削除することは可能。
    • パイロットの特殊スキルは習得数に上限はないのだが、ステータス画面では初期習得分から古い順に6種しか表示されず、全て確認するにはそこから詳細画面に遷移する必要がある。

シナリオ面

  • 『水星の魔女』は、初期段階から1stSeasonのみが扱われる事がアナウンスされてはいたが、それを差し引いてもかなり中途半端な扱いになってしまっている。
    • 本作は前述した「革命戦争」で特にガンダム関連の前日譚がかなり細かく描かれているのだが、なぜか『水星の魔女』に関連する組織の動向のみ何一つ語られない*7。原作再現も1st中盤終わりの9話までで、それ以降アスティカシアが舞台になることはほとんど無くなり、自軍部隊へ加入した地球寮メンバーを除きほぼ登場しなくなる。原作由来の伏線なども描かれるが、それらも放置されてしまっている。
      また、当作品の敵機体はいずれも「決闘」でスレッタが戦うか、スポット参戦、隠し機体として使用できるのみで、それ以外の場面ではシミュレータを含めて一切戦闘ができない。
      • 再現がそこで終わる関係でエランについても、原作通り4号の死亡後にオリジナルが顔出しした場面で終了し、5号は登場しない。4号をスポット参戦で操作できる場面もあるため、これ以上の再現がないのなら4号救済の隠し要素があってもよかったのではないだろうか。
  • DLC追加参戦組はメインとなる追加シナリオでこそ扱いが大きいが、その代わり本編では会話が特に用意されていないなど、ゲスト的な立ち位置となっている。これはVXT三部作からのゲスト参戦となる主人公たちも同様。
    • DLCを購入すると本編でも会話に参加するようになる『30』のDLCとは対照的な扱いであり、その点を残念がる声も多い。

システム面

  • 昨今のシリーズ作品では毎回のように出撃枠の不足が指摘されているが、本作でもやはり例外ではない。
    • 過去作にあった小隊やツインユニットの復活、あるいはそれに近しい工夫を求めるプレイヤーもいるものの、そちらはそちらで不満が出ることが多かったため、バランスどりが難しいところである。

BGM

  • 上記の通り、曲の置き換え機能が無くなったためカスタムサウンドトラック機能が単に戦闘曲を変更するだけの機能になってしまった。
    • 過去作では取り込んだmp3の音量調整や収録曲の置き換えといた機能があったが、これらは全て使えなくなっている。音量調整は外部ソフトを使用せねばならず収録曲との音量差を確かめながら調整できなくなり、曲の置き換えができないためイベントシーンで好きな曲を鳴らせなくなってしまった。
  • 公式サイトで事前に告知されていたが、本作のDLCで参戦した『ブライガー』は作中の楽曲やBGMが一切使用されていない。戦闘BGMにはゲームオリジナルのものが設定されている。
    • 過去作では特に問題なく使用されていたのだが、本作で唐突に不採用となった理由は不明。

総評

前作『30』のシステムを継承しつつ、チャプター制の採用、ゲームバランスの調整など、さらなるブラッシュアップが施された。
その結果、前作に匹敵するボリュームを維持しつつ、メリハリがつけられていたり、先が気になるように展開が工夫されるなど、シナリオ、システム両面において好評を得た。
UIの劇的な変化に難色を示したプレイヤーも多いものの、模範的なシリーズ作品の一作として評価されている。


余談

  • 本作は前作『30』から4年もの間が経過しているが、これは開発エンジンの変更による環境の刷新に時間がかかったためである。
    • なお『30』まで使われていた自家製エンジンは、元をたどると2000年リリースの『α』のものがベースとなっており、このエンジンを使いこなしている人への負担が大きかったことがエンジン刷新の要因となっている。
    • スパロボシリーズ自体がほぼ毎年のようにシリーズ作品が出ていた事もあり、4年間で『DD』のみが細々と展開していた事や、30周年記念作の『30』でキリが良かった事もあり、「シリーズが終わってしまうのでは?」と心配する声も多く聞かれていた。
  • 『SEED DESTINY』『水星の魔女』『マクロスΔ』『マジェスティックプリンス』『復活のルルーシュ』『SSSS.DYNAZENON』と続編(もしくは劇場版)が存在する作品があったため、これらの参戦が決定した段階で『第2次Y』が出ると大多数が予想していた。
    • そのためか、事前にプロデューサーから「本作で完結です」と釘が刺されている。
  • 本作のゲームバランスの刷新の象徴の一つとして、これまでは気力稼ぎ用のザコ扱いだった『ライディーン』の「ドローメ」が本作では大幅に強化されている。
    • 高難度モードのプレイで「ライディーンらスーパーロボット勢が逆に返り討ちにあった」という報告がネット上で相次ぎ、オールドファンほどカルチャーショックを受けるような事態が発生した。
  • 『マジェスティックプリンス』に登場する「スルガ・アタル」の担当声優が、原作の池田純矢氏から豊永利行氏に変更されている。
    • これは池田氏が2023年に特殊詐欺事件により逮捕され、のちに実刑判決を受けたことによる。
最終更新:2026年04月21日 14:54

*1 2025年3月1日より「B.B.スタジオ」から社名変更

*2 ゲーム本体の他、METAL BUILD魂「ルーンドラッヘ」とキャラクターアクリルスタンド、デジタルサウンドトラックシリアルコードと各特典コードが付属。

*3 マジンカイザー、マジンエンペラーG、ケドラが該当。

*4 なお石丸氏は2023年に声優業を引退したため新録はなく、ライブラリ出演となっている。

*5 非戦闘員や今作ではパイロットとして登録されない原作の戦闘キャラ。

*6 ボタン名はPS5版準拠、XBOX互換コントローラーは前からAXY、Switch互換コントローラーは同BYXで読み替え。

*7 前日譚である『PROLOGUE』も本編から大きく離れた過去の時代を描いているため絡ませづらかった線も考えられる。

*8 ゴジラ自体は『ゴジラ対エヴァンゲリオン』名義で『X-Ω』に参戦済み。