アットウィキロゴ

エアー・フォートレス

【えあー・ふぉーとれす】

ジャンル アクションシューティング
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 2MbitROMカートリッジ
発売元 ハル研究所
開発元 ハル研究所
ライブプランニング
発売日 1987年8月17日
定価 5,300円
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント 相変わらず秀逸なハル研究所クオリティ
探索の奥深さとシューティングの爽快感
タフな自機で激戦もなんのその


概要

1987年8月にハル研究所から発売されたアクションシューティングゲーム。
横スクロールシューティングと探索アクションゲームを複合したような内容となっている。
また前年の任天堂のディスク作品『メトロイド』のようにボス撃破の後に脱出するミッションもある。


ストーリー

クロウマット星系でも中央に位置する惑星『ファルメル』では、新しい 飛行船 (ライトシップ)の実用化により繁栄の時代を向えていた。
人類はあらゆる星域へと進出していったのである。
しかし、辺境開拓船団がユベルト星系で謎の大要塞群を発見したことにより、状況は一変した。
それはあらゆる文明を自分のものとして融合させたうえで、独自の文明形態とし、その攻撃力によってあらゆる文明を破壊しつくすという生きた要塞だったのである。
それどころかエアーフォートレスと名付けられたこと大要塞群は次の浸蝕目標を惑星ファルメルに定めたのか、虹色に光りはじめ動き出したのである。
統治局は新開発の 装甲戦闘服 (アーマードスーツ) 飛光雷撃艇 (ライトブラスナー)を製作、各種特別訓練によりひとりの男を選出した。彼の名はハル・ベイルマン。
(取扱説明書2~3頁より引用)


特徴

  • 主人公「ハル・ベイルマン」を操作してエアーフォートレスを破壊するのが目的。
    • エアーフォートレスは「エアーベース」と「エアーロック」に分かれている。
  • 全8ステージ構成。
    • エアーロック内にある「動力生命核」を破壊して脱出することができればステージクリアとなる。
    • パスワードはゲームオーバー時のみに発行され、それを入力することでそのステージから再開できる。
      • 使用文字は数字0~9(10種類)とアルファベットA~Z(26種類)の36種類で4文字構成。
    • オールクリアでエンディングを迎えると裏面用のパスワードが発行され、これを入力すると難易度が上昇した裏面を遊ぶことが出来る。
      • 裏面は敵の配置が増え、攻撃の激しさも増すなどさらに難易度が上がっている。裏面オールクリアでスタッフロールが流れる(実質2ループ構成)。

エアーベース

  • 横スクロールのスタンダードなシューティング。ライトブラスナーに乗って戦う。
    • 攻撃はAボタンBボタンとも共通でビームを発射する。
    • エアーロックの入り口に近づくと操作が自動となり(実質このパートのクリア)、着陸してエアーロックへ移行する。
  • アイテムは4種類。
    • エネルギーアイテム(E)
      • ハルのエネルギーの現在値・最大値が100増える。
    • ビームアイテム(B)
      • クラッシュビームのストックが5発増える。
    • ファンクションアイテム(+)
      • 画面内の敵を全滅。
    • バリヤーアイテム(◇)
      • 一定時間無敵になる。ただし地形にぶつかるとミス。
  • このパートではただ突破するだけでなく上記の「エネルギーアイテム」「ビームアイテム」を集めることが目的でもある。なおエネルギーの初期値(兼・最大値)は100、クラッシュビームは0。
    • とはいえ、このパートではエネルギーがいくらあろうが関係なく敵や地形にぶつかれば即ミスとなる。
    • このパートではいわゆる前哨戦的もので、後のエアーロックでの戦いに備えて後述のアイテムをなるべくたくさん集めることが肝要となる。

エアーロック

  • 要塞内の「動力生命核」を発見し破壊することが目的。ここではハルがアーマードスーツの体一つで戦う。
    • 操作は基本的にはエアーベースと同じで十字ボタンで上下左右8方向に動けるが、重力があるので常に下に引っ張られる。
    • このパートではAボタンでビームを発射し、Bボタンで強力なクラッシュビームを発射する。
      • ビームを撃つと『バラデューク』や『アストロロボSASA』のように反動で後退するようになっている。
      • クラッシュビームは敵や壁に着弾すると爆発が起き、その爆発で巻き込んだ敵にも大ダメージを与えることができる。
    • 動くたびにハルはエネルギーを消耗するが、立ち止まっていたり重力任せで落下しているなど、プレイヤーが操作していない状態ではエネルギーは時間経過で回復する。
    • 敵の攻撃を食らった場合もエネルギーを消耗し、この時は同時にエネルギー最大値も減少する。
      • 自身が動いたり攻撃したりで減る場合は5で下げ止まりだが、敵の攻撃を食らった場合は当然0になり、そうなるとゲームオーバーとなる。
  • このパートでも、上記4つのアイテムのうち「エネルギーアイテム」や「ビームアイテム」が出現する。効果はエアーベース時と同じ。
  • 動力生命核を破壊すると、自爆装置が作動するのでそれまでに脱出しなければならない。
    • 脱出にはエスケープゲートまで行かなければならない。ここにはライトブラスナーが置かれており、それに乗って脱出する。
      • エスケープゲートは決まった場所にあるので動力生命核破壊前でも事前に場所を探すことはできる。破壊前は「ONLY ESCAPE」というシャッターが閉まって閉ざされている。
    • 破壊と同時にまずあたりが暗くなり一定時間が経過すると周囲がグラグラと揺れ、やがて暗転明転をくりかえすようになり、いよいよ時間がなくなるころには揺れが一層激しくなる。
      • そして、時間切れで真っ白になりゲームオーバーとなる。

評価点

  • わかりやすい探索要素。
    • 各ステージはまずは普通の横スクロールシューティングにあたるエアーベースを突破してエアーロックにたどり着き、そこで動力生命核を破壊しエスケープゲートへと向かうというだけの内容。
      • とはいえ、単調すぎることはなくエアーロック内にも様々な敵やギミックが多く待ち構えており、それらとの戦闘は充分手ごたえを感じられるほど。
    • 後述の通り後半ステージになるとかなり難しいが、エアーロックまで入ってしまえばかなり自由に探索ができるので不発に終わることはまずなく、マッピングやトライ&エラーを繰り返してクリアに近づいていける。
    • 前述のエスケープゲートが見つからないなら先に動力生命核を見つけても、その場で即座に破壊しなければいいのでエスケープゲートを改めて探しに行けるというのも親切設計。
  • エアーロック内の重力の概念がうまく表現できている。
    • 単純に動きを縛るのではなく、戦闘機形態同様に空中浮遊しつつ重力で引っ張られる感覚は斬新。
    • それでいて操作性は滑らかで不自由な点はないに等しいほど。
  • 連射への対応もできている。
    • さすがに空撃ちでは連射パッドでの最高クラスには対応しきれていないが、それでも4連射でき敵に対して接連射ならそこまでビタ付きしなくても、これならば連射パッドにもバッチリ対応。
      • 実際本作はそのような接射で連射する機会の方が多い。
  • エアーロック内の戦闘は基本的にはマイキャラはかなりタフなので攻撃は激しいがそこまで苦にはならない。
    • エアーベース時でかなりのエネルギーアイテムを確保できる。もちろん敵を撃破してプラスアルファで増やせることも。
    • さらにダメージを食らったり移動などでエネルギーが減っても回復がものすごく速い。
  • 難易度バランスの良さ。
    • まずステージ1は非常に低い難易度になっており、一連のアクションのクセなどはここで充分マスターできる。
    • ステージ2は多少入り組むものの難易度は低く、脱出も余裕があるためちょっと手ごたえを付けた練習ステージといったところ。
      • ステージ5あたりからは敵の攻撃も激しく、かなり手ごわくなってくるがそこまでには、まずテクニックは身についているだろう。
  • グラフィックの出来もなかなかのもの。
    • 特に脱出時の暗転から揺れ、明滅など崩壊をうまく演出している。
      • それでいて処理落ちやチラつきなどもない。
  • パスワードの仕様。
    • 4文字と短いため紙でメモするまでもなく頭で覚えられるぐらいなのでお手軽。

問題点

  • スコアの要素がない。
    • 前述の通り、エアーロックを目指し動力生命核を発見して破壊して脱出するという目的があり、やりごたえは充分あるのだがシューティングゲームとしては、その敵の撃破で得られるスコアアタック要素がないとちょっと物足りない。
    • 一応アイテムドロップを狙って敵を破壊する目的にはなっているのだが、それもそう多くはないのでスコアがあった方がもっと目的意識が高められたであろう。
  • エアーベースでの無敵時間が何の脈絡もなく切れてしまう。
    • もっともハルの攻撃そのものがかなり強力なので無敵による体当たり攻撃に頼らなくてもいいため無敵を意識せずビームで倒すものと思えばさほど問題ではないが無敵に安心していた矢先に切れたりするのは、やはり気にはなる部分。
  • BGMが「エアーベース」「エアーロック」「脱出」固定の3曲のみで変化がない。
    • つまりパート固定で同じものが使いまわされている。
    • せめてラストステージや裏面でぐらい変化があった方が、よりゲームの抑揚が出たはず。
  • エネルギー最大値は「動かず最大値まで回復させる」以外、知るすべがない。
    • 敵の猛攻を喰らった場合などにはちょっと不便に思える。
  • エアーベースでの敵編隊の一部がこちらを避けるように動き、画面外にすぐ消えるため撃ち逃しやすい。
    • アイテム集めが重要な中で、それをドロップする敵が勝手に逃げていくのはストレスを感じやすく、『グラディウス』などのようにアイテムをドロップする敵が色で判別できないので、それだけを狙って倒すようなこともできない。
  • コンティニュー時に毎回パスワードを入力する必要があり、煩わしい。
    • 電源をOFFするまで、入力したパスワードを一時的に保存しておく機能もない。
  • パスワードの使用文字に誤認しやすいものが混じっている。
    • 字数こそ少なくて覚えやすい反面「1とI」(いちとアイ)や「0とOとQ」(ゼロとオーとキュー)が普通に使われているため文字認識の誤認が発生しやすい。

総評

一撃死となるエアーベース部は後半ステージの難易度こそ高いものの序盤はかなり優しくできており、特にステージ1はチュートリアルとしても完璧にその役目を果たしているなどゲーム全体の難易度バランスは良い。
特に後々敵の攻撃は激しさを増してくるとはいえ主人公ハルのライフも基本的には高く回復速度の速さも含めタフさは相当なもので、そうやすやすとはやられないなど、かなり初心者にも配慮されている。
シューティングの王道であるスコアアタックこそできないものの探索型アクションシューティングとしてはボリュームもたっぷりあり、コンティニューはパスワードとはいえ扱いやすいなど遊びやすさもバッチリ。
先にも後にも名作を多く世に送り出したハル研究所らしい秀逸な出来の一作。


余談

  • 本作は当初、ディスクシステム用ソフトとして発売される予定だった。
    • 定価2,980円・1987年6月下旬の発売を予定していたが、同年7月頃に急遽ファミリーコンピュータ用ROMカセットへ媒体を変更している。
      • 発売予定日も1987年8月12日に変更された後、予定日から数日ずれて8月17日に発売された。
最終更新:2026年08月04日 18:39