【ふぁいなるそーど】
【ふぁいなるそーど でぃふぃにてぃぶえでぃしょん】
ジャンル | アクションRPG | ![]() ![]() |
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対応機種 | Nintendo Switch | ||
メディア | ダウンロード専売 | ||
発売・開発元 | HUP Games | ||
発売日 | 無印 | 2020年7月2日 | |
DE | 2021年1月21日 | ||
定価 | 無印 | 1,890円 | |
DE | 1,799円 | ||
プレイ人数 | 1人 | ||
レーティング | 無印 | CERO:B(12才以上対象) | |
DE | IARC:12+(12才以上) | ||
備考 | オリジナル版は配信停止 | ||
判定 | 共通 | クソゲー | |
ゲームバランスが不安定 | |||
ポイント | 無印 |
2020年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門大賞
「エンタで陣内がやるゲーム」 珍翻訳由来の語録と完成度の低さで話題に 意外と遊べると思った矢先の鬼畜難易度 処理落ちでズレまくる判定 アセット利用の弊害で著作権侵害&配信停止 感情を共有したくなる「正統派」クソゲー |
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DE |
待望の復活に合わせ価格と画質が少々低下 ファイナル語録抹殺が深く惜しまれる 素直に喜べない二大追加要素 バグを利用したRTAでも話題に |
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 |
韓国のHUP Games開発のオープンワールド型アクションRPG。Unityを使用して製作されている。
元々はスマートフォン向けの『ファイナルソード MobileEdition』として展開していたものをSwitchへと移植したもの。
サムネでも分かる通り、タイトル画面がSwitch/WiiUで展開された大作『ゼルダの伝説BOTW』を模倣した露骨なパクリゲーだと騒ぎになっていた。
画面の低質さも相まって見るからに香ばしい「クソゲー」として話題となり、実際中身も大方の予想通りではあったが、その一方で一口には言えない味わいのある内容でもあった。
後述する問題点からSwitchオリジナル版は4日で配信停止に見舞われたが、約半年以上後に『DefinitiveEdition』として復活を遂げている。
ただ一部修正点があるとはいえ基本的に内容は変わらないため、本項目ではほぼ同一のものとして記述する。
基本的には弱攻撃と強攻撃を駆使したオーソドックスな3DアクションRPG。
後に道中で魔法取得イベントを介した後は覚えた魔法を4つまでセットして使うことが可能になる。
敵を倒すと経験値と金銭が入手可能。経験値を一定量入手してレベルが上昇
(LEVEL Up)
すると、主人公の基礎ステータスがアップする。
金銭はアイテムの売買等で使うのが基本だが、何故かスキル取得にも同じく用いられる。スキル発動には時間経過で回復するスタミナゲージが必要。
その他、剣を納めたりロール(ローリング)による回避等が存在し、最低限+αのアクションを兼ね備えている。
ガードも備えているが、カメラ真正面の攻撃しか受け止めない仕様のため基本的に使い物にならない。
見るからに低質なグラフィック
処理落ちでズレまくる当たり判定
苦行すぎる雑魚戦と金銭・経験値テーブル
無駄に長く広いダンジョン
異常に固く、時に理不尽なボス
DE版の追加要素がことごとく特典として微妙
その他
やや唐突感の多いシナリオ
笑ってしまうほど珍妙な誤翻訳
おかしな演出
基本的なシステムは意外としっかりしている
フリーズバグがない
スキルシステムによるやりごたえ
装備を反映するグラフィック
総じて開発元の気概は伝わってくるクオリティ
アセットフリップによく見られる投げやりな感じはほぼなく、良いゲームを作ろうとした気概は感じられる作品。
しかしSwitchという舞台においてもこの低質なグラフィックと、見た目よりは良いゲームシステムを台無しにする難易度では「ネタ」以上の評価を大衆から得るのは困難であった。
バグや不具合等も多く、進行不能に陥る場面も高頻度ではないが逐次発生しており、SNSなどでも多く報告された。このことから、全体的な出来の悪さから目を背けるのは難しい。
一般的に評価される点も、正直なところを言えば「期待値が低く評価のハードルも低かったことから、やってみたら意外と面白かった」というものがほとんどである。
つまりARPGとしては基本的なことはできているが、その先の完成度が圧倒的に足りないという事実は残念ながら否定しようがない。
何より難易度調整が非常に稚拙で、しかもそれらが非常に理不尽な方法での難易度の上げ方であることから、プレイヤーとしてはストレスが溜まる。
当初評価していたプレイヤーもこれらの難易度調整から本作の不出来さを語ることが非常に多い。
2,000円弱という価格を考慮してもかなり微妙な完成度のゲームなのは確かだが、不思議とクソさの中に魅力も備えた作品であり、KOTYでは「感情を共有したくなるクソゲー」と称された。
実際、本ゲームのクリア後には制作側の感謝の言葉が若干拙さ漂う日本語で述べられたり、しっかり対応すべき点は対応するなど、制作側のゲームに対する情熱は疑いようがない。
他のKOTY級作品のように露骨に手を抜いた結果として、壊滅的なクオリティになったということはあまり見受けられず、こういった存在は稀有。
まるでかつての『デスクリムゾン』を彷彿とさせる、長きにわたり愛されるであろうクソゲーと言えよう。
その甲斐あってか、件のクリアメッセージでは別のゲームにも期待して欲しいという一言が添えられるが、それに対して冷たい言葉を述べるプレイヤーはそこまで多くない。
HUP Gamesの今後の成長に期待したいところである。
初版の配信停止について
エンディングについて
「エンタで陣内智則がやるゲーム」
クソゲーオブザイヤー関連
RTA走者による研究
PS5版以降の移植について
その他の展開
*1 特に後半はキングダムへ向かうために橋を渡りたいとする主人公の訴えを退けたことに対する答えだが微妙に噛み合っていない。
*2 ただしジニーキングの場合「人間がこの場所に現れたのは初めてだが」と少し荒い口調で、神木の場合は「人間がこの場所に現れたのは初めてだけど」と若干口調が異なることから、ほぼ同じ台詞を用いたことで混同してしまった可能性もある。修正版ではまったく違う台詞に変えられている。
*3 ギリシャ文字の「α(アルファ)」「β(ベータ)」「γ(ガンマ)」を似たような形のアルファベットである「a」「B」「y」に直し、更に無理矢理日本語の「あ」「ぶ」「よ」に直したという説が有力とされていた。
*4 お笑い芸人の陣内智則氏は『エンタの神様』などのTV番組で「ツッコミ所だらけの架空のゲームに都度ツッコミを入れながらプレイする」というネタをやっており、それに出てきそうなゲームであるという意味。
*5 元はとある実況者がプレイ開始時から立ち込める微妙な雰囲気から本作を例えた一言。これが本作を象徴する発言として広まっている。
*6 その後スタッフが手違いにより動画を大量に消してしまった中に本シリーズも含まれており、後にアップロードし直しため現在の再生数には反映されていない
*7 翻訳ミスが致命傷となり次点となったKentucky Route Zero: TV Edition(通称ケンタ)は、顔を背けてそれで終わりと評されており、笑いに昇華することができなかった。
*8 イベントシーンに入ると強制的にゲームオーバーになってしまう不具合。なおこれは速攻で修正パッチで改善された。