F1 2011
【えふわん とぅえにーいれぶん/つーさうざんどいれぶん】
ジャンル
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レーシング
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対応機種
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プレイステーション3、Xbox360、Windows
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開発元
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Codemasters Birmingham
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発売元
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コードマスターズ
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発売日
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2011年10月6日
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定価
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7,770円
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プレイ人数
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1~2人(オンライン時2~16人)
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周辺機器
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各種レーシングコントローラー対応
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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概要
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2011年度のF1に登場するチーム、ドライバー、サーキットなどをすべて収録した公式F1ゲームで、F1 2010の続編。海外では3DS版/PSVita版も発売された。
特徴
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DRS、KERSといった新レギュレーションに対応している。
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撤退したブリヂストンタイヤに代わりピレリタイヤになった2011年。ピレリタイヤの特性である「摩耗しやすさ」が再現されている。
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オンラインでは16人まで対戦可能になった他、AIを加えることができ、オンライン24台レースが実現可能になった。
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co-opモードを新搭載し、フレンドとチームメイトになってチャンピオンシップに挑むことが可能になった。現行機のF1ゲームとしては初めて新たに画面分割モードもあるが、そちらではチャンピオンシップモードはできない。
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メニュー画面のパドック、パルクフェルメの表現が更に進化。ドライバーライフを満喫できるだけの空間が存在する。
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レースゲームでは珍しい、セーフティカーを搭載。レース中の事故で出動することがあり、それによりレースの流れを大きく変える時がある。
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記者会見の廃止
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代わりにレース終了時のパルクフェルメの表現が追加され、インタビューはレース後のパドックでのインタビューに変更された。
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歴代ドライバーの記録を塗り替えた際、プレス記事として扱われる事がある。42勝目に生涯41勝のアイルトン・セナや、52勝目に通算51勝のアラン・プロストを上回った、など。
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ちなみにF1史上最多の勝利数は、F1 2011発売時ではミハエル・シューマッハの91勝。「皇帝」の異名を持つ歴代最強ドライバーの1人として20年近く活躍して達成した記録を下位チームでのスタートを含め最大5年間のドライバー生活で追い抜くのはゲームならではの挑戦し甲斐があるだろう。
評価点
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2010では最後まで直らなかった多くのバグが取り除かれた。
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ピットインで何十秒も待たされる事態が無い。
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AIがノーピットで完走することが無くなった。
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予選において、AIは自動計算ではなくきちんとコース上で走ったタイムで予選タイムが記録されるようになった(当たり前か?)。
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パンクすることはほとんどなくなった。
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挙動が簡単になった。
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縁石でもほとんど滑らなくなったが、「簡単すぎる」という意見もある。
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プレイヤーが所持するパソコンでメールやニュースなどが見られるようになった。
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ただし、2010で詳細に書かれていたドライバー紹介やチーム紹介は簡素になってしまった。
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KERSやDRSの駆け引きが、ゲームにも良く合っている。
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「ここでKERSを使って抜かれないようにするべきか?」「DRSゾーンに入ってから抜くべきか?」など、戦略的なレースを楽しめる。
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キャリアモードでは、在籍チームにはレベル関係無しに、成績が良ければ残留が可能になった。
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コース外にコースマーシャルが点在し、様々な旗を振ってくれる。
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デジフラッグを再現。ただし、点滅するのはセーフティカー出動時のみである。
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チームごとのステアリングも再現されるようになった上、指の動きも表現されるようになった。
問題点
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新たなバグがある
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AIが、30%以上周回において、自分の近い位置で走るチームがピットイン前後のタイミングで大量にリタイアする。
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1位を走れば上位チームが総崩れする。楽である反面、つまらないという意見が多い。
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フリー走行や予選において、ピットアウトすると勝手に新品タイヤに履き替えられてしまう。さらに、フリー走行1回目→2回目で、1回目終了時に履いていたタイヤの摩耗率がそのまま2回目の時にデフォで履くタイヤに反映されてしまう。
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対策としては、セッション移行時に新品に履き替えて終了する、というものがある。
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マシン同士が明らかに接触しているのにすり抜ける時がある。
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フリーズ報告有。
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コース上でマシンがリタイアしているのにセーフティカーが出動しない。詳細は後に示す。
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AIのタイヤ摩耗がおかしい。ピットイン前のタイヤが消耗しきったはずのタイミングでなぜか最速タイムを出してくる。
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セッティングのおかしさが直ってない。今度はダウンフォースを立てて、アンチバーを11-11にするのが最速になった。これは一部ユーザー間で「エイトワン」と呼ばれる最速セッティングである。
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これを利用すると現実のF1で最後尾を常に走るマシンでも、最高難易度にも拘らず上位を争えてしまう。パッチで多少は改善されたが、最後まで優位性は変わらなかった。
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エンジニアが自分の名前を呼んでくれるシステムの廃止。
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後半戦のタイヤコンパウンドとDRSゾーンが現実と違うままの上に、パッチでも対応しない。
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セーフティカーが出動しなさすぎる。
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せっかくの新システムにも拘らず、オフラインにおいてはプレイヤーがミスして他のマシンを破壊しない限りまず出動することがない。
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レッドフラッグに至ってはあってないようなもののお遊び機能にしかなっていない。
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同年カナダGPのような大雨によるセーフティカー先導ローリングスタートや、レッドフラッグ中断があれば良かったのだが……。
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おまけにコース上でマシンがストップしてリタイアになった場合も出動しないのがほとんどである。
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これは、セーフティカーを出動させるかさせないかの判定ゾーンが、コース内であってもコース外と判定される箇所が多いためと思われる。
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また、出動してもたったの3周で固定で退去する。
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オンラインでは、トップを走っていると「セーフティカーがワープしてきて自車にぶつかってきて失格になってしまう」というとんでもないラグによる被害が報告されている。自分以外の過失で失格というのは現実でもあるが、ゲームとしては理不尽すぎる。
総評
2010年から幾つか改善され、全体的に遊びやすいゲームとして評価を受けた。
しかし、マニアックなユーザーからは、その安定すぎる挙動など、まだまだ物足りないという評価を下され、何をF1ゲームに求めるかによって大きく評価が割れる結果となった。
最終更新:2023年05月30日 05:10