ミッドナイトレジスタンス
【みっどないとれじすたんす】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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アーケード メガドライブ
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メディア
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MD
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8MbitROMカートリッジ
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発売元
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データイースト
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開発元
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AC
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データイースト
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MD
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オペラハウス
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稼働開始日
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AC
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1990年
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発売日
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MD
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1991年3月29日
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定価
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MD
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7,800円
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プレイ人数
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AC
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1~2人
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MD
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1人
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配信
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MD
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プロジェクトEGG 2010年6月29日/500円(全て税別)
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判定
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スルメゲー
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ポイント
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データイースト版『魂斗羅』
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概要
コナミから発売されたアクションゲーム『魂斗羅シリーズ』の大ヒットにより、他メーカーからも似たようなゲームが続々発売された。
データイーストも似た様なゲームとして本作を発売。
当時はアクションゲームに定評があり、かつ奇ゲーメーカーの大手としても知られていたデータイーストの作品という事で、本作は色々と注目されていた。
ストーリー
狂気の科学者・キングクリムゾンによって世界は荒廃していた。
世界の平和を守るため、二人の兄弟(兄:円大地、弟:円光二)はレジスタンスとして活動していた。
しかし、キングクリムゾンは二人の家族と博士を誘拐した。
二人は家族と博士を救出するため、世界に平和を取り戻す為、キングクリムゾンに立ち向かう…!
父よ、母よ、妹達よ…生きていてくれ!
登場キャラ
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円大地
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円光二
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二人の妹
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キングクリムゾンに捕えられている、二人の妹。最終面のデモで少しだけ登場。
オープニングデモに登場する2人は妹ではない。
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母親
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父親
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博士と助手
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キングクリムゾン
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世界を荒廃させた、狂気の科学者。
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最初は鉄兜を被って登場し、一定のダメージを受けると素顔が剥き出しになり、更にダメージを受けると脳だけになる。
特徴
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本作は一本のループレバーと2個のボタンで大地(並びに光二)を操作するシステム。
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レバーを上方向に入れてショットボタンを押すと、バックパックの弾を使うことが出来る。
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ループレバーは45度角で回転し、回す事によって攻撃方向を変える事ができる。
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これによって自機を動かしながらあらゆる方向に攻撃することができ、更にジャンプしながらの下攻撃やしゃがみながらの回転攻撃など、様々なバリエーションを駆使した操作性が楽しめるため、味が出てくる。
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本作に登場する特定の敵キャラは撃たれると鍵を落とす。
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その鍵を入手した状態でステージ間にある武器庫に突入すると、その鍵を消費して武器を強化したり等ができる。
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但し、所有できるのは最大で6本まで。フルの状態で取ってもそれ以上はストックされない。鍵が足りないと…
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本作では敵を倒した時に鍵を落とすのが特徴だが、最終面では一本でも所有していなければならない。それというのも、最終面の間にある武器庫では、人質として家族(父、母、妹二人)と博士が捕えられている。その為、一本でも所有していなかった場合は救出することが出来ず、見殺しにせざるを得なくなってしまう。
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因みに見殺しにしてしまったキャラはエンディングで流れ星となってしまう。
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ただ、これに関しては「全員救出はありきたりだから、一部のキャラだけ救出して、後は見殺しにしよう」といった鬼畜プレイも楽しめる…かも知れない。
慣れてる人ほど大体誰かしら見殺しにする。
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雑魚敵を倒した時の効果音(断末魔)が
「ウッ!!」
という特徴的なボイスである。
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ちなみにこのボイスは同社の『シークレットエージェント』で主人公がダメージを受けた時のボイスの流用。
武器一覧
【メインウエポン】
【バックパック】
【サポートアイテム】
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パワーアップ
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スーパーパワーアップ
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バリアー
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自機の周りを反時計回りで回転する3つの物体が装備される。但し、敵弾には無効。
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1UP
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プレイヤーストックを1人増やす。本作にはスコアエクステンドがないためこれが存在しているが、最も多く鍵を消費するので他の武器やアイテムが取れなくなるデメリットもある。
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尚、初期装備のガン以外は弾数制限があり、メインウエポンは弾薬を使い切ると初期装備に戻る。バックパックも同様に弾数制限があるので無駄撃ちは避けるのがベター。
評価点
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デコらしいオープニング
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本作を語るうえで欠かせないのが、本作のオープニング。
暑苦しい筋肉
兄弟のグラフィックと共に「父よ」「母よ」という筆書きテロップの後
「妹たちよ」
というテロップが出てきた直後、鉄兜を被った厳つい眼差しの傭兵が二人出てくる。結果「こんな妹やだよw」等とネタにされる羽目になり、「デコらしい味のあるオープニングだ」等の評価を得ている。
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その「妹たちよ」の次のテロップも「生きていてくれ!」なのだが、
「生きてい てくれ!」
と半端な改行位置で表示されるのがまた味があるため、ツイッター等でこれをネタにした文章で「○○てい てくれ!」と真似た改行をしているものも散見する。
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ループレバーを駆使した操作性
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前述した様にループレバーによる操作性を取り入れた本作は、他メーカーから発売されたアクションゲームでは殆どマネ出来ない作りになっており、上述した様に色々な操作でプレイできるため、やりがいがある。
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ボイス関連
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前述の
「ウッ!!」
をはじめ、鍵でアイテムを入手した際も
「パワラッ!」「スゥパァパワラッ!」「ファイア!」「ナイトロウ…!」「ホーミンミッソォ!」
と熱いボイスが流れ、片や中盤のデモでは
脱力するような棒読み演技
で違った笑いが湧いてしまう。
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ちなみにスーパーパワーアップのボイスは一部で
「スーパー俵」
と呼ばれている。
問題点
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操作性の問題
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バックパックの武装は上入力で発射するため、メイン武装を上に向けたりすると発射する気が無くても発射してしまう。
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もっともバックパックの弾数はかなり豊富な上に発射間隔も広いため乱射したくても出来ない仕様なのもあり、鍵と引き換えに装備さえできれば残弾数で泣かされる場面はあまりない。
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バックパックのシャワーが極端に使えない
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画面上で弾が雨のように降ってくる…と書くと画面全体の敵に満遍なくダメージを与えられそうに見えるが、実際は弾と弾の間隔がかなり広いため隙間にいる敵を撃ち漏らす率がかなり高い。まったくの無能とまでは行かないものの、高火力のニトロ・敵を追尾するホーミングミサイルと比べるとあえて選ばれることはそうそうない武装である。
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同社の『ウルフファング 空牙2001』にはフレイムランチャーという似たような武装があるが、こちらは一定範囲内に満遍なく弾が降り注ぐ武装であるためこのシャワーの改良版とも考えられる。また同ゲームのホーミングミサイルは『ミッドナイトレジスタンス』のホーミングミサイルとほぼ同等の武器となっている。
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難易度が高め
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やはりこの手のゲームの御約束というべきか、慣れないうちは如何にして残機を減らさずに攻略できるかが初心者の壁となっている。
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昨今は動画共有サイトも普及したため、ある程度高火力武器で固めてクリア動画のトレースプレイを心がければパターン化はしやすい方でもある。
総評
データイーストが開発したアクションゲームの中でも、ループレバーを使用した操作性やネタ率が高いオープニングが本作を象徴しているうえ、人質救出数を調整(!?)出来ることもあり、やればやるほど、やりがいがある。ある程度パターンを組めれば序盤のジープ上で踊ったり意味もなく寝そべりながら進軍するなどのネタプレイも容易にできるようになってくる。
移植版
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稼働から1年後にメガドライブへ移植された。
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パッドコントロールのためループレバー操作がボタンに置き換えられたほか、いくらかの違いやカット要素(主に2Pプレイ不可や効果音・ボイスなど)はあるものの、大まかなゲーム性はそのまま再現されている。
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2Pプレイが無くなったことにより、2Pキャラである弟の光二はオープニングデモにしか登場しなくなってしまった。
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特にゲーム内の音楽に関しては、サウンド制作に崎元仁氏が関わっていることで一部には有名であり、元曲の雰囲気はそのままで、良質なアレンジがなされている。メガドライブの作品の中では間違いなくトップレベルのクオリティであろう、FM音源のポテンシャルを最大限に引き出した珠玉の名曲群として蘇った。
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2023年、突然サウンドトラックが発売された。アーケード版とメガドライブ版の音楽を収録している。ボーナストラックにボイスも収録。
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音質の良さは崎元氏自身が開発したサウンドドライバー「テレプシコラ」によるものだが、本作発売直後は「カセットの中に拡張音源が入っている」という噂がまことしやかに囁かれた。
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現在はプロジェクトEGGでMD版が配信されている。
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また、2021年7月22日発売の書籍「セガハードヒストリア」および2022年10月27日発売の「メガドライブミニ2」にMD版が収録されている。
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海外ではコモドール64やアミガなどのホビーパソコンにも移植されている。
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海外ホビーパソコン版では大まかなシステム面は原作と同様だが、ハードの都合上ループレバーによる操作が再現されておらず、これに伴い後ろから敵が襲い掛かってくる4面道中の仕様が大幅に変更されている。
余談
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ラスボスのキングクリムゾンだが「名前の元ネタはプログレバンドのキングクリムゾン?」と当時からも噂されていたが、BGMを担当したMAROこと吉田博昭氏は前述のサントラのライナーノーツのインタビューにて「当時気になってて、企画の人にそのことを聞いたら笑顔で頷いたのでプログレ好きだったんですかね?」と述懐している。
最終更新:2023年04月23日 01:53