AXIA
【あくしあ】
ジャンル
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お姫様調教&バトルADV
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対応機種
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Windows 98~2000
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発売・開発元
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Triangle
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発売日
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2006年4月28日
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定価
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9,240円(税5%込)
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レーティング
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アダルトゲーム
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配信
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2015年3月20日/3,780円
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判定
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なし
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ポイント
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シナリオは王道 ADVなのに周回プレイに対する配慮ゼロ サブヒロイン攻略は作業
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概要
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魔法戦士シリーズで有名なTriangleが発売した18禁ゲーム。
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謎の魔物「ジャマー」の軍勢の侵略を受けているトリエスタン王国を救うべくヒロインたちと共に戦っていく。
メインキャラクター
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クーロン・スプレイガン
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主人公。報酬次第でどんな危険な仕事も請け負う「フィクサー」と呼ばれる魔導士。魔力の補充には契約した異性との性交渉が必要。
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アーネリア・フローリス・エーテルハート
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トリエスタン王国の第一王女。魔導士としても優秀な才能を持っているが、未熟な面もあり力を上手く使いこなせないときもある。
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ミネルカ・ロイエン
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見た目はメイドだが正体は忍者。過去のある事情からアーネリアに対して強い忠誠心を持っている。
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エリクシア・シャーロット
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天才錬金術師と称された魔導士。お喋りでお調子者の面はあるが面倒見の良いムードメーカーでもある。
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ラスキス・ケッセルリンク
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ジャマーの軍勢に滅ぼされたエルフの村の生き残り。優れた剣術を持っている頼りになる存在。一方で過去のトラウマから男性への恐怖心がある。
システム
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大きくADVパートとRPGパートに分かれる。
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ADVパートは普通に文章を読み進めて選択肢を選んでいくもの。
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RPGパートでは国内の各地域に赴き、魔物を討伐することになる。
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マップはいくつかの「ポイント」とそれを結ぶラインで構成され、隣接するポイントに移動していく形で進む。
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ポイントには街や宝箱、その地域のボスがいる場所などがある。街では宿に泊まっての回復が、宝箱があればアイテムや装備を入手できる。
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移動するたびにゲーム内で1日が経過し、マップごとに攻略期限の日数がある。期限を越えてもゲームオーバーにはならないが追加の戦闘が発生する。
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戦闘システムは『FFX』のCTBと類似している。
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何もないポイントではランダムに、ボスのいる場所では必ず戦闘になる。
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ボスに勝利することでクリアとなり、シナリオが先に進む。
評価点
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シナリオそのものは王道
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アーネリアの姫としての活躍を中心に、意外さこそないものの手堅くまとめている。
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メインヒロインのアーネリアとのシーンは多く、イチャラブも十分。
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CGやボイスについても及第点
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特に作画の崩れもなく、声優の棒読みも感じられない。
問題点
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戦闘の出来が悪い
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ダメージ量に差が生じるわけでもない、無意味な前衛と後衛。
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5種類ある属性はほとんど飾り。
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敵の一部には特定の属性攻撃が弱点というものがあるが、ノーヒントな上に弱点を突かないと勝てないほどではない。
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高レベルの技が死んでいる。また、一部の技が強すぎる。
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高レベルの技は発動までに時間がかかるのに与えるダメージは下位の技と大差なく、コストパフォーマンスが悪い。
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強すぎる技が存在する。特に状態異常を付加するもの。
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クーロンの黒呪文LV1は発動コストが最低だが命中した相手を眠り状態にする。今作では眠りは自動回復しないため、完全に無力化できる。
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ミネルカの技の「茨」はダメージ+麻痺の技。麻痺した敵は行動速度が低下するためこちらの手数が増えるのと同じ。こちらも自動回復しない。
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エリクシアの「ヒーライド」はノーコストで味方全体のHPを回復する技。アーネリアの持つ回復魔法が完全にいらない子になる。
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最終的には敵を片端から眠らせて各個撃破する以外の戦術は不要になる。
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周回プレイに対する配慮がない
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あるのはメッセージスキップぐらい。
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上述の出来の悪い戦闘のスキップはおろか、強くてニューゲームに相当するものもない。
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陵辱シーンを見るための手間
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ヒロインの陵辱シーンを見るためにはそのマップのボス戦で目当てのヒロインが戦闘で最後に倒される必要がある。
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パーティアタックはできないため、敵がうまく攻撃順番を調整してくれるのを祈るしかない。
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サブヒロインについて
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攻略が完全に作業プレイ
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エンディングを迎えるには、宿屋に泊まったときに目当てのヒロインの部屋に行く選択肢を30回選ぶ必要がある。
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だが、通常のプレイでは30回も宿屋に泊まらないのでマップ上を行ったり来たりして何度も泊まらなければいけない。
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扱いがメインヒロインのアーネリアより数段悪い
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Hシーンが各キャラにつき和姦3つと陵辱1つの計4つのみ。
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非18禁のイベントシーンはマップ上の特定のポイントに移動したときに発生するのみ。発生ポイントはノーヒント。
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男性キャラにボイスなし
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主人公は元より、他の男性キャラにも一切ボイスがない。
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このため、敵の男性キャラとこちらの女性キャラが会話するシーンでは男性にだけ音声がなくかなり違和感を生じている。
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立ち絵と一枚絵のクオリティの差
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立ち絵の方は出来がよいのだが、一枚絵の中には立ち絵より明らかにクオリティの劣るものがある。
総評
シナリオ、CG、ボイスというエロゲーのメインになる部分には際立った問題点はないものの、それ以外のシステム面において大きく評価を下げてしまっている作品である。
その出来具合は同社の魔法戦士シリーズに大幅に劣っている。余計な戦闘システムなど組み込まず、純粋にADVとして発売されていれば評価は大きく異なったであろう。
余談
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発売元のTriangleは過去の作品を4つ同時に収録したソフト『魔法戦士コンプリートディスク』『Triangleコンプリートディスク』を2016年の時点で4作品ほど発売しているが、そのいずれにも本作が収録されていない。
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本作より後発の作品が収録されているにもかかわらず、本作に関しては未だに音沙汰がない。どうやら公式はこの作品を黒歴史として扱っている様子。
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『妄想ぷろとこる! -姫×巫女×ロボ-』の背景に本作のパッケージ絵が登場しているので、一応無かった事にはされていない様だが…。
最終更新:2024年12月10日 11:19