アクティビティー・センター トイ・ストーリー
【あくてぃびてぃーせんたー といすとーりー】
| ジャンル | ミニゲーム集 |  | 
| 対応機種 | Windows 95/98 Macintosh
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| メディア | CD-ROM 1枚 | 
| 発売元 | ディズニーインタラクティブジャパン | 
| 開発元 | Disney Software Gryphon Software
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| 発売日 | 1997年5月 | 
| 定価 | 2,980円(税別) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | ウッディ達と繰り広げるミニゲーム集 ゲームの目的自体は弱い
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| ディズニーシリーズリンク | 
 
概要
ピクサーのCGアニメーション映画『トイ・ストーリー』の世界でミニゲームができる作品。
やや低年齢を対象にしているゲーム設計が特徴。
元々はディズニー/ピクサーの作品を使ったインタラクティブソフトとしての位置づけであり、1994年の『アラジン』から2002年の『モンスターズ・インク』までの計17作が発売されている。
システム
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最初にプレイヤーの名前を入力することになる。入力した名前はゲーム中の特選や戦績表示、また賞状の印刷(後述)に用いられる。
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3つのロケーション(アンディの家、ピザプラネット、シドの家)があり、別の場所に行きたい場合は窓から映るシンボルをクリックする。
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ゲームに応じて遊び方をウッディがボイス付きで説明してくれる。
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ミニゲーム中は、右下のボールに書いてある数字「1」「2」「3」をクリックすることで難易度変更、プレゼント箱の模様をクリックするとヒント、中央の「★」をクリックするとゲーム中断になる。
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難易度調整ができるミニゲームはクリアすると賞状の画面が表示され、実際にプリンタがあれば印刷もできる。
 
ミニゲームの内容
    
    
        | + | アンディの部屋 | 
スリンキーと五目並べ
CPとの対戦方式をとるボードゲーム。
12×12の碁盤目を持つボードに、自分の駒を縦×横×斜めのいずれかの方向に5個の駒を先に並べた方の勝利。
 
レックスとビー玉アート
ボードにビー玉をはめ込み、ドット絵を製作する。
ボードの目の粗さ、細かさを段階調節可能。
ボードの下に待機しているレスキュー隊員をクリックすることで、作った絵をアニメーションのように動かしたり、お手本となる絵を見られる。
 
ハムとカードゲーム
交互に数字の書いた手札を出し合い足し算(と引き算)をしていくゲーム。
対戦相手のハム(COM)と交互に足し合わせていった数字が、ゲームで設定された限界値よりも超えるとゲーム終了。そのとき、限界値を超える手札を出してしまった方の負け。
手札は常に三枚になる。持っている3枚のうちどれか一つを選んで出し、カードの山から新しいものを引く。
手札の種類は、0~10を足すもの、10を引くもの、強制的に限界値にするものがある。
スケッチボードに、ゲームの限界値が表示され、現在の足し算の状況と戦績も表示される。スケッチのほか、計算結果はボイス付きで細かくウッディが読み上げてくれる。
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        | + | ピザ・プラネット | 
ドリンクバー
エイリアン型のジュース補給機械がスライムジュースを吐き出す順番を覚えて、こちらのターンになった時に、動いた順番通りにエイリアンをクリックする。
1つのターンで覚えるべき動作の数が1つずつ増加していく。ターン数はレベル1,2,3でそれぞれ5,10,20。
覚えることが多いように見えるが、ターンが増えたことで追加される動作以外は前のターンと共通で、新たな動作が1つだけ最後に加えられるだけである。
 
ロケットの修理
『トイ・ストーリー』の本編に登場したロケット型のクレーンゲームを修理するゲーム。
修理には、マスが縦×横(3×4)もしくは縦×横×奥行き(3×4×2)に並んで作られる空間にエネルギー供給用のパイプを通して、空間の両端をつなぐことが必要。
パイプはまっすぐ伸びるもの、90°曲がるものがある。赤いトゲのオブジェがあるマスにはエネルギー供給用の管を配管できない。
難易度調整があり、簡単のモードでは赤いトゲのオブジェがないマスをクリックするだけで配線できる。普通だと左右にある管から適切なものを選んで配置する必要がある。難しいにすると、配管される空間に奥行き(3×4×2)が生まれるようになる。
 
映画館
本編の名シーンを小ムービーにしてそのまま収録してある。
ゲーム要素は特にない。
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        | + | シドの家 | 
トラップ
バズをパズル仕掛けのトラップから解放するゲーム。
4選択肢制の図形によるパズルクイズが出題される。4問正解するとバズの拘束具が1つ外れる。失敗しても特にペナルティはない。
こちらも3段階の難易度調整が可能。
クイズには4つジャンルが与えられており、拘束具もそれに対応して4つある。よってバズを解放するにはすべてのジャンルで4問正解する必要がある。
 
    
    
        | + | ジャンルの解説 | 
・左のパズルピースにかみ合うピースを右の4択から選ぶ。・セグメントディスプレイで表示されるデジタルな図形が左に表示され、それを1セグメントだけ動かしたら作れる図形を右から1つ選ぶ
 ・横に並ぶ6~7文字を左から読んで、さらに右端に文字を一つ加えるならどれになるかを文字列の法則を参考に選ぶ。
 ・上に表示される絵に使用されていない図形を下の4つの選択肢のうちから1つ選ぶ。
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なお、バズを置いてきたまま別の場所に遊びに行くことも可能。さらに、もう一度プレイを選択するとバズが懲りずにもう一度つかまってくれる。
 
おもちゃ作り
シドの工房にあるおもちゃのパーツを組み合わせて、新しいおもちゃを作り出すゲーム。
ゲームの指示通りにおもちゃを作るモードと、自由に作れるモードがある。
作ったおもちゃはPC内データに保存可能。保存するとゲームから閲覧できる。
 
ラジカセ
サンプルとなる音をラジカセのメモリを調節することで加工し、新しい音を作る。
その後6通りの音を横に並べてシーケンス再生できる。
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評価点
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ミニゲームの構成
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ルールはシンプルなものばかりだがゲームが単調になっていない。
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何も考えなくとも直感でできるものから、大人でも少し頭をひねらないとわからないようなものから様々な難易度が用意してある。
 
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グラフィック
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映画さながらの世界がコンピュータの画面に表示される。
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今回はゲームをするという内容なので、描写に切り取られる世界の枠は小さいが、その分得点表示といった些細な部分に力を入れている部分もある。
 
賛否両論点
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バズのキャラクター性
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ゲームの進行を盛り上げるためなのか、原作よりもややおバカなキャラに改変されている。本編のトイ・ストーリーの序盤にあった「自分を宇宙飛行士と思い込んでいる」設定が、ゲーム中に彼にも応用されている。
 
問題点
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ゲーム中の目的が特にない
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得点やタイムを競う要素もなく、(賞状を印刷する機能はあるが)クリアに対する特典というものも存在しないので、やりっぱなしになってしまう。
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暇つぶしにはちょうどよいつくりかもしれないが、大人がやると飽きやすいと思われる。
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ゲーム性やアミューズメント性がかなり乏しいゲームもいくつかある。
 
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キャラクターとの掛け合い
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操作中の画面に映るキャラクターがほとんど動かない。ゲームの攻略には全く差し障りがないものの、どこか不自然な印象を受ける。
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映画本編のアンディの部屋やシドの部屋には数多くのおもちゃが登場していたが、ゲーム中に登場して実際に動いて会話するキャラが限られている。
 
総評
映画さながらの世界に没入し、そこに登場するキャラクターとともにミニゲームができるという、なかなか当時としては斬新な発想を持つ作品。
キャラクター性は大幅に損なわれておらず、同時にいろいろな種類のミニゲームが組み込まれているが、ゲーム性そのものに深みが無いことがネックと言える。
最終更新:2023年09月19日 16:52