【れこらう゛ ぶるーおーしゃん/ごーるどびーち】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | ![]() |
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対応機種 | プレイステーション・ヴィータ | ||
発売元 | 角川ゲームス | ||
開発元 | ディンゴ | ||
発売日 | 2016年10月20日 | ||
定価 |
パッケージ版:各6,980円 ダウンロード版:各6,463円(各税別) |
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レーティング | CERO:D(17歳以上対象) | ||
判定 | なし | ||
ポイント |
TLSからの通算20周年記念作品 初のバージョン分割商法 個性的なキャラの評価と動画・写真撮影SLGとしての完成度は高いが… フルプライスに見合わない単品のボリュームと高額DLC ある意味Vitaの限界 |
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エンターブレイン恋愛シミュレーションシリーズ |
『トゥルー・ラブストーリー』シリーズの系譜を受け継ぐエンターブレイン恋愛シミュレーションシリーズの一作。
前作に当たる『フォトカノ』(以下、「前作」と表記)と同じくディンゴが開発を担当し、グラフィックはやはり全編3DCG。
「恋を描いて 20th Anniversary」と称し、TLSシリーズからの通算20周年記念作品としての側面も持つ。
写真撮影を題材とした前作から発展し、本作は「ヒロインの動画を撮影する」ことを目的に据えた内容とされており、
またエンターブレインの恋愛シミュレーションシリーズとしては初のバージョン分割商法を採用したことでも一部で話題となった。
当初は8月発売予定だったが、延期の末10月に発売。お詫びとしてフリーレコセッション用衣装が追加でDLC配信された。
『レコラヴ』は「動画」をテーマにした恋愛シミュレーションです。
あなたは初等部から高等部までの一貫教育校である、
光海(みつみ)学園に通う、高校2年生。
毎年、夏休みの期間+αの2ヶ月に渡って行われる
勉強と運動の強化合宿「ミツミキャンプ」に通い、
最終日の光海祭において、意中の女の子の動画を展示。
告白を成功させることが目的です。
恋愛対象は、小5から高3までの個性豊かな6人の女の子たち。
親密になって、ドキドキの動画を録画しよう! (公式サイトより引用)
写真撮影を題材にした前作から、今度は動画撮影を主題として多くの要素を盛り込んできた意欲作。
恋愛シミュレーションとしては(細かい不備やバグはあるが)致命的な破綻と言うほどのものはなく、水準以上の出来。
また作品の主題としている動画撮影にしても、前作の写真撮影機能から大幅な発展を遂げており、非常に高い自由度と完成度を持つことに間違いはない。
何よりも携帯機をカメラに見立てる感覚でヒロインの動画を撮影し、撮影した動画をネット上に共有できるという部分は、本作独自の魅力と言えるだろう。
スタッフの目指したコンセプトについては、一定以上の完成度と作り込みを見せており、その点では単なる凡作に留まらない魅力を秘めたゲームである。
しかしながら、バージョン分割フルプライスという販売形態、そして高額なDLCの存在が、本作最大のネックである。
前作の顛末からバージョン分割に対する理解を示すファンも一定数いたとはいえ、やはり現実的に金銭面の負担が大きいという事情は、遊ぶ方から見れば厳しいものである。
金銭面を抜きにしても、バージョン分割による煩雑さや単品でのボリューム不足などの問題点はどうしても目につく部分であり、その点でどうしても評価を落とさざるを得ない。
また、公式で売りにしている要素を最大限生かそうとすると、どうしてもPCなどの外部機器が必要となり、Vitaだけでは力不足という問題も上がっている。
総合すると、決して出来は悪くなく、良作になれるだけのポテンシャルを十分に秘めていたのだが……ユーザーとハードに要求する量が多すぎた。
*1 「ベリィ」(veli)はフィンランド語で「弟」の意。
*2 公式twitterで、前作のフォトセッションでポーズ選択のアイコンに使われる「ポーズちゃん」は彼女と同一人物と明かされており、本作フリーレコセッションでも「ポーズちゃんにおまかせよ」というセリフがある。
*3 内容自体は、一見では変態扱いされてもおかしくないものではあるが…。
*4 突風でヒロインのスカートが捲れる現象。
*5 両バージョン共通で、ある条件を満たせば特殊EDが見られるが、条件が特殊な上内容はバッドエンドの派生といったもの。
*6 裏を返せば「片方のバージョンは前作比75%」であり、単品での目減りは明確だが、紛らわしい表記である。
*7 デフォの攻略対象に高校一年生は一人もいない。なお、確率は低いがDLC導入前でも高一教室でのエンカウントはランダムに発生する。
*8 特にGB版の結菜は、EDを見れば他の上級生ヒロイン(マリア、渚紗)にも冬服衣装が追加されるので、かなり大きなメリットになっている。
*9 一応、イベント回想でエンディングを見れば聞くことはできるが。
*10 前者は画面上にいくつも左右反転した「ダミーデータ」という文字が映し出されるというもので、シナリオの展開やイベントの内容から「そういう演出」に見えないこともなかったため仕様と誤認するプレイヤーもいたが、修正されたことによりバグということが明確になった。
*11 ブラウザゲーム等も含めれば、DMMでサービス提供していたソーシャルゲーム「ラグナストライクエンジェルズ」が遺作。こちらは2016年12月にサービスが開始したが、ディンゴ倒産に伴い2017年5月31日にサービスを終了した。