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Beat Saber

【びーとせいばー】

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 PlayStation 4
Windows
Meta Quest
PlayStation 5
発売・開発元 【Win/Quest】Beat Games
【PS4/PS5】HYPERBOLIC MAGNETISM S.R.O.
発売日 【PS4】2019年3月7日*1
【Steam】2019年5月21日*2
【Quest】2019年5月22日
【PS5】2023年5月25日
定価 【PS4/PS5】3,278円(税込)
【Steam】3,090円(税込)
【Quest】2,990円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
備考 PlayStation VR専用ソフト且つPS Moveコントローラー×2必須(PS4)
対応VRヘッドセット及びモーションコントローラー×2必須(PC)
PlayStation VR2専用ソフト(PS5)
PS5版はPS4版からの無料アップグレード及びPS4版とのクロスバイ対応


概要

チェコ共和国のデベロッパー「Beat Games」開発のVR専用リズムゲーム。
その独自性と完成度から、PCアーリーアクセス版初期よりVRゲームの中では話題になっていた。


特徴

基本ルール
本作ではModifiersなどの設定によって、多少はルールを変えられるのだが、ここでは基本的なルールを解説する。

  • キューブが音楽に合わせて奥から手前に向かってくるので、両手に持ったライトセイバーで切断していく。
    • 殆どのキューブには矢印がつけられており、矢印の方向に合わせてキューブを切る必要がある。
      • 〇印の描かれているキューブはどの方向から切っても構わない。
    • キューブの色と同じセイバー(デフォルトでは赤=左手・青=右手)で切る必要がある。
    • 赤色の壁は頭に触れてしまうとミス。体を左右に傾けたり、屈んだりして視界に突っ込まないように避ける。
    • 黒いトゲ球は爆弾。セイバーを当ててしまうとミス。
  • 音ゲーにしては珍しく、対処したタイミング自体ではスコア判定が行われない。本作ではセイバーの振り方とキューブの切る場所によってスコアが決定される。
  1. キューブに当たる前にセイバーを振りかぶっていた角度が100°以上で最大70pt
  2. キューブに当たった後セイバーを振り抜いた角度が60°以上で最大30pt
  3. 中心に近い場所を切ることで最大15pt
  • 以上の3つと下記コンボでスコアが決まり、1つのキューブにつき最大115pt×8倍=845までスコアを取得できる。
  • キューブを切れずにスルーするとMISS、矢印とは違う方向/違う色のセイバーから当ててしまうとBAD CUTSとなる。 MISSやBAD、赤色の壁に視界が当たる・爆弾にセイバーが当たることでライフゲージが減少し、キューブをうまく切れると回復する。ライフがなくなったらLEVEL FAILED(ゲームオーバー)。

コンボ

  • 一定個数キューブを連続で切りつけていくと、コンボゲージが溜まっていき、それによりキューブを切った際のスコアが倍増する。
    • 倍率は×1,×2,×4,×8の順に、次の倍率と同じ数だけ連続でキューブを斬ると上がる。当然ながらライフが減少するとコンボが0に戻り、コンボレベルも1段階ずつ下がる。

モード

  • CAMPAIGN
    • 指定されたクリア条件を満たしてステージをクリアしていくモード。
  • SOLO
    • 任意の曲を選んで遊べる。言わばフリープレイモード。
  • PARTY
    • ローカルや、オンライン上の知り合いとスコアを競い合うモード。

評価点

  • 音楽に合わせて両手のセイバーでキューブを切っていく爽快感。
    • 向かってくるキューブを音楽に合わせて切っていくのは実に爽快である。本作で一番と言ってもよい評価点。
    • 特徴の欄に書いた通り、高得点を取るには、要するにセイバーを大きく正確に振る必要がある。
      • 自然とダイナミックな動きになるため、プレイしている際の爽快感と運動量は数あるVRゲームの中でもトップクラス。
      • PC版では消費カロリーを計測するアプリに対応するMODも登場するなど、フィットネス面でも注目を集めている。
  • ルール・設定のバリエーションの多さ
    • Modifiersの設定を変えることによって、曲を早くしたり遅くしたり、キューブや矢印が途中で消えたりするなど、変更ができる。
    • Modifiersの各項目にはスコア倍率が存在し、基本的に簡単になるものはスコア減少・難しくなるものはスコア上昇となる。
    • 一部楽曲にはすべてのキューブが1色でセイバーを一本だけ使う譜面モードや、全てのキューブが〇印になるModifierもある。
    • これらによって、同じ曲でも譜面やプレイ感覚が変わるため、様々な楽しみ方ができる。
      • どちらかといえば難易度が上がるオプションも多いので、物足りなくなった中上級者に。
  • VR酔いしにくい。
    • 本作は視点が勝手に移動せず、常に定位置でプレイする。VR酔いの心配は全くないと言っていい。

賛否両論点

  • 体を激しく動かすゲームであること。
    • どちらかというと賛寄りの意見が多いものの、コントローラーを振り回す、壁を避けるために左右下に動いたりする、というゲームシステム上、かなり体力を消耗する。痩せたという意見もあるほど。
      • 筋肉痛になる、汗をかいてVRヘッドセットが汚れるといった事も起こりがち。適度に休憩を挟む、VR用マスクを装着するなどして、対策しておいた方がよい。
    • VRという特性上、視界が遮られるため部屋が狭いとコントローラーをものにぶつけてしまうという危険性もある。
      コントローラーの振り方がスコアにも影響する為、快適にプレイするならばある程度のスペースを確保しておくこと。
    • 一応、ゲーム起動時に上記のことに関わる注意文が表示される(英文ではあるが)。
  • CAMPAIGNについて
    • 様々な条件を満たしてステージをクリアしていくモードだが、その条件がステージによっては厳しいものもある。
    • 一定スコア以上、ノーミスといったものならまだ良いのだが、一定数以上コンボを繋いではならない(わざとミスを挟まなくてはならない)という音ゲーとしては本末転倒な条件がある。
    • これらを理不尽と取るか、やりこみ要素として受け入れられるかはプレイヤー次第だろう。
  • 収録楽曲について
    • 収録楽曲はオリジナルのEDMばかりでジャンルの偏りが激しい。
      • どれも高品質で作品の雰囲気に合った曲なのだが、「同じような曲ばかりで飽きる」、「違うジャンル曲も遊びたい」と言った評価も散見される。
      • DLCでは、有名ロックバンド、ヒップホップアーティスト、レーベルの楽曲が配信されており、好みの物があれば購入するのも手だろう。
      • また、海外製のゲーム故にJ-POPなどの邦楽や和製ゲームミュージック*3は一切無い
        一応、日本人アーティストによるオリジナル曲はある。

問題点

  • 一部の状況でキューブの破片が邪魔になることがある。
    • 例えばCAMPAIGNでステージを進めていくと、矢印が途中で消えるキューブが出てくるのだが、これが切ったキューブの破片のせいで矢印が全く見えなくなることがある。
    • 対策として、PlayerSettingsから「Reduce Debris」にチェックを入れておけば、切ったキューブがすぐに消えるため、遊びやすくなる。

改善済の問題点

  • 日本語未対応。
    • PC版はともかく、日本のPS Storeから購入できるPSVR版ですら、日本語に対応していない。PS Storeにも日本語未対応であることは書かれていない。
    • とはいっても、本作にストーリーや台詞といったものは存在しないので、リズムゲームとして遊ぶ分には、そこまで深刻な問題ではない。
    • v1.15.0アップデートにより全プラットフォームで日本語対応した。
  • 配信当初は収録曲数が少なかった。
    • 配信当初はバニラでの収録曲数は十数曲程度と、かなり少なかった。
    • 後に無料アップデートで曲が追加されており、DLCでの追加曲も配信されたので、ひとまず及第点と言える曲数にはなった。

総評

VRゲームの中では随一の爽快感と完成度を誇るリズムゲーム。
音楽に合わせ、両手のライトセイバーでキューブを切っていくのは爽快であり、非常にスタイリッシュな体験ができる。
PSVRやMeta QuestなどVRゲームを遊べる環境があるなら、是非とも遊んで頂きたい。


余談

  • 那須ハイランドパークにおいて本作のアーケード版『ビートセイバーアーケード』が2019年11月16日より導入された。
    • プレイ料金は1回500円。
  • 2019年11月26日。Oculus VRの親会社であるFacebookが本作の開発元のBeat Gamesを買収。Oculus Studiosの傘下となった。参考リンク
+ 非公式MODについて(参考記述)
  • メーカー公式のものではないが、PC版は非公式のMODを導入することにより、ある程度の知識は必要だが自作の曲譜面を新たに追加して遊ぶことが可能になっている。
    • ただし、一部の非公式サイトにて著作権的に問題のあるMOD対応音源が配布されている事例も確認されている。このような音源をダウンロードする行為は無論だが著作権法違反として罰せられるリスクを背負うため、不用意に近寄らないに越したことはないだろう。

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音ゲー VR
最終更新:2023年11月03日 21:55

*1 日本での発売日。海外での発売日は2018年11月20日。

*2 正式リリース日。アーリーアクセス版のリリース日は2018年5月2日。

*3 こちらも和製音ゲーではお馴染みである。