3×3EYES ~獣魔奉還~
【さざんあいず じゅうまほうかん】
| ジャンル | アクションアドベンチャー |  
 | 
| 対応機種 | スーパーファミコン | 
| 発売元 | バンプレスト | 
| 開発元 | ナウプロダクション Nテック
 テトラ
 ミュージックワークス
 | 
| 発売日 | 1995年12月22日 | 
| 定価 | 10,800円(税抜) | 
| 判定 | なし | 
| 3×3EYESシリーズ 聖魔降臨伝 / 聖魔伝説 / 獣魔奉還 / 三只眼變成 / 吸精公主 / 転輪王幻夢 / メモリアル
 | 
 
概要
高田裕三氏の人気冒険伝記バトル漫画『3×3EYES』のゲーム化第3作目。
SFCで発売された前作とは打って変わって謎解き中心のアクションADVとなっている。
ストーリーは原作第3部を舞台にしたオリジナルの外伝。
ストーリー
ある日、八雲の父が残した資料から獣魔を使うという一族の情報が発見され、パイは一人で調査に向かう。
数日後、仕事から帰ってきた八雲はパイが行方不明になった事を知り、パイが向かった香港へ旅立つ。
やがて件の一族の生き残りである双子の少女を巡るベナレス一派との戦いがはじまる。
特徴
- 
横スクロールアクションの画面で進むアドベンチャー。
- 
十字ボタン2度押しでダッシュ、上下で会話したりアイテムを拾う。
- 
スタートボタンでアイテムを選択でき、Yボタンで使用する。
- 
時折敵も登場するが、アイテムの爆裂缶で倒すかダッシュジャンプで避けるのがメイン。減ったライフはお札を使って回復できる。
 
- 
ボス戦ではターン制コマンドバトルになる。
- 
1ターンにつき3回の行動を行える。攻撃、防御、ジャンプ、各種獣魔を選択する。
- 
ライフは通常シーンと共通しており、あらかじめ回復しておかないと不利。獣魔を召喚するには精神力を消費する。
 
評価点
- 
グラフィック
- 
OPやEDのビジュアル、ゲーム中のドット絵などグラフィック面は非常に良い出来栄え。
- 
操作するキャラクターのモーションはよく描きこまれており、ぬるぬると動く。ボス戦で獣魔を召喚する際にはOVA版を意識したビジュアルアニメも用意されている。
- 
背景は舞台となる各国の雰囲気をよく再現している。
 
- 
音楽も良好
- 
使いまわしも目立つが、良曲なので気にならないだろう。
- 
ボス戦では八雲のみ辻谷耕史氏の音声も入っている。
 
- 
謎解きの出来は悪くない。
- 
基本的には当時よくあった総当たり系のADV。ノーヒントではあるが自力クリアも十分可能な塩梅に抑えられている。
- 
謎解きの本番は後半のエジプト編で、遺跡のパズルを解いていく。
 
- 
最初のステージのラストでの選択によりストーリー、エンディングが分岐する。
問題点
- 
操作性には難あり
- 
ぬるぬると動くモーションのせいか、一つ一つのアクションが遅い。中盤からはこのアクションで敵避けが要求される。
- 
画面が切り替わるとダッシュが中断されるのも地味に面倒なところ。
- 
操作性とは関係ないが、セーブにはアイテムの携帯電話を使って行うのだが、電話に出るまでが長いのでいちいちセーブにも時間がかかる。セリフ表示も遅い。
- 
再開時も毎回八雲と鈴鈴が会話してから再開され、他のデモシーンと違ってスキップ出来ない。この演出自体は悪くないのだが…。
 
 
- 
ゲームバランスは非常に大味
- 
回復アイテムのお札が有限なため、ダメージ地形などで使っていると辛くなる。ゲームオーバー後はライフ半分で再開されるので、ダメージを無視して進むのが最適になってしまう。
- 
一応、最初のステージの隠し部屋にある赤い本をとある人物に渡すと大量のお札を貰える救済もある。
 
- 
ボス戦は戦術性もなく、ほぼ運ゲー。
- 
一応、敵の攻撃を読んで回避したりする事は出来るが、ライフや精神力の回復手段がなく、先にやったもん勝ちになってしまっている。
- 
ツォウリン→コァンヤァのコンボで大幅にボスのライフを削れるので、あともう一発コァンヤァかトゥチャオで1~2ターン撃破を狙うのが楽というバランス。ただし、ツォウリンの後に敵に割り込まれると攻撃力アップの効果がなくなるという運ゲー具合。
- 
防御獣魔のチンクウに至っては一度だけダメージを0にする効果だが、精神力を消費してまで使う意義が薄いという始末。せめて原作のように敵の光線を跳ね返せれば…。
 
 
- 
ストーリーは短い
- 
ベナレスの登場を期待させておいて結局登場せずに終わるという肩透かしも。敵側はオリジナル妖魔だが、ポッと出の出オチ感が強い。
 
総評
前作に比べれば理不尽な面はなく、ゲームとしてはそれなりに遊べる内容になっている。
大味なバランスと雑なストーリーさえ何とかなれば、もう少し評価は上がっていただろう。
最終更新:2024年07月11日 17:00