きかんしゃトーマス DSではじめる こくご さんすう えいご
【きかんしゃとーます でぃーえすではじめる こくご さんすう えいご】
ジャンル
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知育ゲーム
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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128MbitDSカード
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発売元
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ロケットカンパニー
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発売日
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2007年8月2日
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定価
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5,280円
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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トーマスの学習ソフト 全編フルボイス
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きかんしゃトーマスシリーズ
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概要
言わずと知れた鉄道題材劇作品の「きかんしゃトーマス」をテーマとした教育ゲーム。小学校入学前後の子供がターゲットのようで、きかんしゃトーマスならではの雰囲気で国語・算数・英語・パズルを学ぶことができる。
ゲームモード
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おはなし
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メインのモード。これを遊ばないことには他の機能を使えない。
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まずはお話のテーマを選び、続いて乗務する機関車をトーマス・パーシー・ゴードンの3台から選ぶ。選んだ機関車によって難易度が変化することはない。
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話が始まると、トップハム・ハット卿から次々と出される指令を受けて仕事をこなしていく。仕事は全部で7つで、最後の1つを除いて選んだテーマの問題が基本3問ずつ出題される。
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問題はおおむね幼稚園~小1レベルのもの。半分以上正解すれば機関車から誉められるが、逆に間違えてしまうと残念がられる。ただしどちらに転んでもペナルティがあるわけではない。
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最後の仕事だけは単なるミニゲームで、学習とは関係ない内容。一種のご褒美となる存在である。
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また、道中では他の機関車や自動車とすれ違う。タイミングよく汽笛を鳴らせばその車両の紹介が読み上げられ、後述の「ずかん」に登録される。
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クリア後には、初期きかんしゃトーマス恒例の「キャラクター紹介」が挿入される。森本レオではなく、まさかのハット卿読み上げという意外な仕様。
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ずかん
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「おはなし」の最中に汽笛を鳴らした車両の紹介を見ることができる(プレイヤーキャラクターはそのキャラでプレイすると追加される)。全64種。汽笛を鳴らさず無視した場合は登録されない。
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おまけ
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「おはなし」で一度でも遊んだゲームはここで何回でも遊べる。
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また、トーマスたちの塗り絵もあり好きに遊ぶことができる。こちらは全部最初から解放されている。
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おうちの方へ
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プレイ時間の制限やプレイ成績を確認することができる。
評価点
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ハット卿含め全編フルボイスで、指示を受けながら問題を解く流れはとても楽しい。正解するとその都度褒めてくれるし、間違えても決して責めることはしない。
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ずかんは、高山鉄道の機関車などそこそこマイナーなキャラクターも画像付きで載っている。
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問題も難しすぎず、英語と国語はリーディング・スピーキング・リスニングの3技能を鍛えることができる。パズルも単なる遊びではなく、時計の時刻合わせなど学校生活で必須になるスキルを身につけられるものとなっている。
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「おうちの方へ」では「おうちのひとにみせてね!」というトーマスの声かけとともにおどろおどろしいBGMが流れ、子供が容易に近づけないように工夫されている。
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なお、データ削除画面を出すとさらに恐ろしい演出になる。
問題点
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キャラの寂しさ
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プレイアブルキャラが3台というのは正直少ない。
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自惚れ屋ながら人気が高いジェームスや、レギュラー機関車唯一の女性であるエミリーなど、もっと使用できるキャラを入れても良かったのではなかろうか。
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続編にあたる「DSではじめる知育学習」ではメインモードに登場するほぼ全てのキャラクターにボイスがついている。ボイスの容量不足というわけでは無さそうだ。
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おはなしとして成り立っていないおはなし
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ハット卿から出される指示は「こどもたちにもじをおしえてやってくれ」「つみにをはこぶてつだいをしてくれ」というものだが、これは問題の内容と全く合致しない。
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「文字を教える」などはまだ子供たちに計算を見せているという解釈もできるが、「積荷を運ぶ手伝い」をするはずだったのに時計の時間を直すミニゲームが出ることがある。こうなるともはや意味不明である。
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道中の演出も貧相。上画面にソドー島の現在地が表示されるだけで、下画面はトーマスたちがひたすら平坦な線路を往復する様子のみが映る。背景はわずかに変化するが勾配などは全く再現されない。
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そもそもから言えば、単にトーマスたちが仕事をする様子を眺めるだけの流れは「おはなし」とは言わないだろう。
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スピーキングについて
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国語と英語はスピーキング問題が出題されるが、きわめて認識精度が悪い。
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3回ミスすると不正解扱いになってしまうため、この問題だけ難易度が高い状態となっている。
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その他
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選択形式の問題に不正解した時、「間違えて選んだ選択肢」に×印が付くときと「正しい選択肢」に×印が付くときがあり分かりにくい。
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ハット卿のボイス音量が極端に小さいことがある。
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機関車の顔グラはプレイ状況に関わらず一切変化しない。笑顔のトーマス・パーシーはまだしも、ゴードンは常に怒り顔なので威圧感すら感じる。
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汽笛の音色が他の機関車のものになるバグが発生することがある。
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この手のソフトとしては値段設定が非常に高額。理由は不明。
総評
学習ソフトとしては十分な出来だが、これをきかんしゃトーマスのキャラゲーとしても評価した時に良作と言えるかは疑問である。フルボイスである点こそ評価に値するが、トーマスたちが活発に動き回る様子を見てとることができないのは残念であった。
次回作の「きかんしゃトーマス DSではじめる知育学習」では、今回の反省を生かしてか大幅に進化した内容となっている。
余談
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パッケージには「育児脳シリーズ」との表記があるが、本作と『知育学習』以外のシリーズ作品は不明。
最終更新:2024年04月20日 17:09