※正式タイトルは『12歳。~とろけるパズル♡ふたりのハーモニー~』ですが、『♡』が機種依存文字のため記事タイトルでは空白に置き換えています。
12歳。~とろけるパズル♡ふたりのハーモニー~
【じゅうにさい とろけるぱずる ふたりのはーもにー】
ジャンル
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とろけるスイーツパズル
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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メディア
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3DSカード/ダウンロード
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発売元
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ハピネット
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開発元
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ハイド
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発売日
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2017年10月26日
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パッケージ版
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5,840円(税別)
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ダウンロード版
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4,630(税別)
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プレイ人数
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1~2人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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セーブデータ
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1個
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判定
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なし
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ポイント
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子供向けにしてはやや不親切 原作知識不要
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12歳。シリーズ ホントのキモチ / 恋するDiary / とろけるパズル
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概要
月刊少女漫画雑誌『ちゃお』に掲載されていた学園・恋愛ものの漫画『12歳。』のゲーム化作品第3弾。
前2弾のADV形式とは異なり本作はパズルゲームである。
原作の「小学生ならではの恋愛模様」は特に描かれず、スイーツの世界に迷い込んでしまったという名目のもと特にストーリーがないまま進行する。
ゲーム内容
パズルのルール
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落ち物パズルに分類される。
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タテ9行ヨコ6列のマス目に「スイーツ」が降り注いでおり、基本はスイーツが一番上の行に届いてしまうと失敗。
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スイーツについて
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パズルの面に応じてマカロンのような外見だったり、クッキーのような外見だったりと変動する。
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最大5色あるスイーツを並べ替えつつ、同じ色のスイーツが4つ隣接させると消すことができる。ナナメに接しているものは隣接とはカウントされない。
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スイーツはヨコに並んで固まって落ちてくるが、落下する前に回転させたり左右に平行移動させることは出来ない(落下を早めることは可能)。
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スイーツの積みなおし
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落下中のスイーツは動かせない代わりに、地面についたスイーツをはじめて積みなおすことが可能。
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デフォルメ調で表示されるキャラを左右に移動させ、地面と接しているスイーツをAボタンで回収できる。
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さらにAボタンを押すと、キャラが立っている列の一番上に積みなおすことが出来る。キャラを左右に動かせば、スイーツを別の列へと積みなおすことも可能。
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タテに同色のスイーツが2~3個そろっている場合は、一括で掴んで他所へ移動することができる。
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こげスイーツ
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4つ集めても消すことが出来ないおじゃまブロックとしての立ち居地。キャラクターに拾わせることでひとつずつ消していくことが出来る。
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2P対戦モードの際は、対戦相手がコンボを稼いだりするとこちら側に降ってきてしまう。
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ひとりモードのとっくんでは一定の頻度でランダムで混ざってくる。
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コンボとフィーバー
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スイーツを消すと下にある半円状のゲージが満タンになり、時間経過で減少していく。これが0になる前に次のスイーツを消すとコンボとなる。
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スイーツを消していくとフィーバーゲージが蓄積していく。満タンになると一定時間フィーバータイムとなる。フィーバータイム間は降ってくるスイーツの色が2種類だけになりコンボをつなげやすくなる。
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キャラ選択
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メインでプレイするキャラを1人、サブキャラを1人選ぶ。
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メインキャラがスイーツの積みなおしを行う。選べるのは花日、結衣、カコの3人。
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花日はスキルゲージがたまりやすい、結衣はコンボゲージの減り方が遅い、カコはフィーバータイムが長いという差別点有り。
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サブキャラで選べるのは12キャラ(以下参照)。クエストをクリアして進めていくことで次第に選べるキャラが増加していく。
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スキルゲージについて
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時間経過で次第にたまっていく。満タンになった際にXボタンを使うと、以下のサブキャラに応じた補助効果が一定時間得られる。
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サブキャラとスキル効果一覧
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高尾:落下蓄積したスイーツの色の種類を減らすように変化させて、消しやすくする
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桧山:下にたまったこげスイーツを消す
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小日向:落ちてくるスイーツの色を2色にする
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堤:相手のパズル盤面にあるスイーツをこげスイーツに変える
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稲葉:自分のフィーバーゲージを増やす
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皆見:相手のフィーバーゲージを減らす
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まりん:自分の盤面にあるこげスイーツを普通のスイーツに変える
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心愛:相手にこげスイーツを送りつける
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想楽:メインキャラがスイーツを拾うと消えるようになる
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柚希;中央の2列のスイーツを全て消す
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武智:下3行のスイーツを全て消す
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エイコーと委員長:相手のパズル盤面の一部を見えなくする
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うさパンダ 上記の効果がランダムで発生
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メニュー
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クエスト
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いわゆるストーリーモード。6つのエリアが用意されており、それぞれのエリアに6つのパズル(合計36パズル)が用意されている。
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各パズルのルールは、ミスせずに一定数スイーツを消したりポイント稼ぎ続けるルール、コンピュータと対戦して勝つルール、スイーツQをこなすというもの。
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ここではメイン・サブキャラクターを自由に選ぶことが出来ない。
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スイーツQは既に積みあがっているスイーツを、『上海』の要領で揃えていき全て消さなくてはならないモード。スイーツが3色以下あまってしまったりするともうそれらを消すことが出来ないので失敗。
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またスイーツQでは制限時間は無いかわりに手数を制限されている。
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たいせん
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CP相手に1人プレイで対戦を行うか、通信プレイ、3DSの左右おすそ分けプレイで別の3DSを持っているプレイヤーと対戦を行える。
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とっくん
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ひとりプレイを行い、スイーツが積みあがって失敗するまでのハイスコアを目指す。
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ここではメインキャラとサブキャラを任意に選ぶことが出来、ペアになった組み合わせでの好感度が上昇する。
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チョココイン
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クエストのクリア状況、対戦後のリザルト、とっくんの成績に応じてチョココインが入手できる。
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ショップ・マイルーム
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チョココインというアイテムがたまると、ショップにてキャラクターの着せ替えアイテムを購入することが可能。
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操作するキャラクターの衣装や、パズルが繰り広げられる背景画面のカスタマイズができる。
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視認性以外では、特にゲームシステムには影響無し。
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その他
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マイダイアリーから、キャラクター同士の好感度、過去のハイスコアを閲覧できる。
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オプションから音の設定変更が行える。
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ABXYボタンを同時押しすることで、セーブデータの削除可能。
評価点
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パズルとしての戦略性は一応ある
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スイーツをつかんで上に積みなおすという工程も独自要素が光る。いかに少ない手数でスイーツを同じ色揃えていくかが攻略のポイントとなっており、スイーツQでもそういった感覚を養うことが出来る。
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またスイーツをキャラにつかませているときは別のスイーツをつかむことができなくなる。
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こげスイーツをあえて取り除かないほうがスイーツの色揃えにつながることがある。
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デザイン面
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デフォルメされたキャラが動き回るので少しかわいい。ボイスもついている。
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ゲームとはあまり関係ないが、パズルの横でキャラクターが立ってみている。
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12歳。とは関係ないが、スイーツ王国のメルヘンな雰囲気は良く出ている。
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ハマる人はハマる
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クエストには難易度が高いルール(以下問題点で記述)もあるが、一人プレイのとっくん等、とくに失敗条件が設定されていないモードも搭載されている。
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クエストに詰んだら、とっくんモードで時間をつぶしたり腕を磨いたりすることはできる。
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着せ替えが楽しめる
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クエストクリアや、チョココインでの買い物によって衣類のアイテムを手に入れると、原作には無かったいろいろな衣装を着せ替えて遊ぶことが出来る。
問題点
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あくまでパズルゲーであること
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花日たちのボイスはパズルゲー中でしか聞けない。アニメどおりのキャスティングであり原作の特性を生かしたキャラ同士の掛け合いがあるにはあるが、それで原作の雰囲気がよく分かるわけでもない。
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ストーリーは実質存在しない。スイーツキャッスルにたどり着ければ元の世界に帰れるという触れ込みでゲームが開始されるが、クエストをクリアしてもエンドロールが流れるだけで、現実世界に帰ったくだりは省略される。
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子供向けではない難易度
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ルール説明の場がクエストモードの序盤に限られている。電子説明書でも一応説明はされているが、かなりざっくりとしており十分とは言いがたい。
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チョコクランチカップケーキエリア(5つめのマップ)の2つ目のクエストが難しい。「1200点稼げ」というルールだが、このクエストだけスイーツを4つではなく5つ固めないと消せないという仕様。
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フィーバーが発生するまで生き残り、フィーバー発生後はひたすら方向キーの下を押し続けてスイーツを消しまくる、というスタイルでクリアすることが想定されていると思われる。
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好感度のパラメータ
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メインキャラとサブキャラ間には好感度が設定されており、上げるにはひたすらペアを組んでパズルをやりこむしかない。満タンにするには1キャラにつき100回以上のプレイが必要になりどこか作業感が強い。
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好感度を満タンにすることによる特典は、キャラクターのボイスが解放される程度なので、やりこむ必要性が薄いといえばそうだが…。
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ピンチになったときの巻き返しはあまりできない
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落ち物パズルの例に漏れず、スイーツがたくさん積み上がっている時の難易度が高い。(スイーツが地面につくまでの時間が短くなることで、結果的にスイーツが落下するインターバルが短くなるため。)
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行や列ごと大々的に消せるスキルや、スイーツの色を変えてしまうスイーツなら戦局をひっくり返せることがあるが、それ以外の手段に乏しい。
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CPとのバトルの際は、CP側のスイーツが事故で一定量積みあがるとあっさりこちらが勝ってしまったりすることも多々。
総評
『12歳。』といえば小中学生向けの恋愛漫画であるが、一方で本作の中身は割りと本格的に作られたパズルゲーである。
キャラのコスプレやキャラ同士のかけあいボイスを楽しむ以外、原作要素は弱め。
ルール説明不足やゲームに課せられるノルマなど、やや子供向けではないところがある。
最終更新:2021年11月08日 00:57