Operation: Tango
【おぺれーしょん たんご】
| ジャンル | アドベンチャー |  | 
| 対応機種 | PlayStation 4 Xbox One
 Windows(Steam/Epic)
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| 発売・開発元 | Clever Plays | 
| 発売日 | 【PS4/Steam】2021年6月1日 【One/Epic】2021年7月1日
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| 定価 | 2,180円 | 
| プレイ人数 | 2人 | 
| メディア | いずれのハードもダウンロード版のみ | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | お互いのゲーム画面を見ないで遊ぶゲーム 多彩なフレーバーテキストで見える世界観も楽しい
 バグや誤訳によるハマりに注意
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概要
オペレーション:タンゴは、あなたと相棒が未来のハイテク世界で危険なスパイ活動を繰り広げる協力型アドベンチャーゲームです。
2名が1つのチームとなってプレイします。
相棒とあなたは、エージェントとハッカーになり、協力して世界を脅かす力を根絶やしにするために調査に乗り出し、根絶を狙います。異なる視点を持つ二人が会話し、共同で解決して行きます。
チームワークとコミュニケーションがとても重要です!
(Steam版商品説明より)
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スパイとなって潜入し、極秘情報を持ち帰るのがこのゲームの目的。
 二人がそれぞれエージェントとハッカーとして行動し、エージェントが任務を遂行できるように協力しあう。
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タイトルのTangoはご存知の通りダンスのタンゴの事。
 タンゴのように二人で協力しあって踊るように任務を行えという趣旨だろう。
特徴
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先述のとおり、本作においてプレイヤーは「エージェント」と「ハッカー」に分かれて遊ぶことになる。全6ミッション。
 別々の画面で、お互いの画面を見ずに会話で情報を共有するという珍しいシステムだが、Keep Talking and Nobody Explodes、We Were Hereなどいくつかの例があるゲームタイプではある。
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「エージェント」は潜入した建物を探索し、極秘情報の在り処を探していく。
 そして「ハッカー」がエージェントをサポートするという役回りで進行する。
 
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ゲーム内容的には3D視点の脱出アドベンチャーゲーム。
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二人で協力して電子ロックの掛かった扉を開け、セキュリティを掻い潜り奥へ進むのを繰り返す。
 ただし、そのギミックは様々で単純ではない。
    
    
        | + | ギミックネタバレ注意 | 一部のミッションでは前述のKeep Talking and Nobody Explodesを意識したであろう爆弾解体ギミックも存在する。 |  
 
 
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ギミックの解除には失敗しても特にペナルティはないが、セキュリティに見つかると即ゲームオーバー。
 時間制限のあるギミックもあり、その場合は時間切れでゲームオーバーになる。
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ただし、その場でリトライが出来るので試行錯誤で、ほぼ誰でもそのうち突破できる。
 が、あまりリトライしすぎるとバグが発生する可能性があるので……詳細は後述。
 
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ゲームシステム上、当然ながらオンライン専用ゲームである。
 普通のオンラインゲームなら同じソフトを2つ用意しなければならないが、このゲームは1人が持っていれば相手は無料で遊べるフレンドパス対応。
 具体的には無料のフレンドパスバージョンを起動し、相手が製品版でプレイすれば二人で全てのミッションが遊べる。
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フレンドパスバージョン同士の場合は最初のミッションだけが遊べると体験版も兼ねている。
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その上クロスプレイにも対応。
 XboxプレイヤーとPlayStationプレイヤー、などで協力してプレイできる。
 
評価点
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電子的なギミックによる謎解き
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近未来設定ならではのギミックを次々と突破していく達成感。
 ギミックの演出なども凝っていて、見ているだけで楽しい。
 
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多彩なフレーバーテキスト
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ターゲットと関係ない登場人物や偽造IDカードの人物情報などが無駄に詳細に書かれている。
 近未来という設定上、SFチックな広告やニュースなども。
 パートナーが謎解きに詰まっている時の暇つぶしとして最適。
 
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スパイorハッカーの役への没入感
 会話による情報のやりとりを繰り返す内に、互いの役割の認識の再確認をする場面が多々起こり得る。
 その結果役割への没入感が生まれるのではないかと感じた。
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ストーリーが悪の組織から世界を守るヒーローストーリーなのでクリアによる達成感も大きい。
 
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パートナーとの協力感
 監視カメラやデバイス機器を通してパートナーの動きを確認する事ができる場面が多く、しっかり協力できている様子が分かる。
 ちょっとふざけようものなら、パートナーから手痛い仕返しを貰うことになるだろう。
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パートナーへのアクション手段が豊富
 謎解きとは関係ないオブジェクトを出したり、音楽を掛けたり、メッセージを表示したりと色々なアクションが用意されている。
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Steam版以外のゲーム機器版でのメッセージは定型文から選ぶ。
 
賛否両論点
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二人で同時にボタンを押すギミックがよく出る
 オンラインゲームの問題として通信ラグがよく挙げられるがこのゲームも例外ではない。
 ボイスチャットのズレとゲーム内のズレが重なりタイミングが合わない事が多々ある。
 とはいえ、協力が主体のゲームなので致し方ない面もある。
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想定の上なのか大抵のギミックには数秒くらいの入力猶予があるので、なんとかなる。
 
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パートナーへの妨害手段がある
 基本的には協力する事が目的のゲームなのだが、あえてパートナーの妨害をする選択肢が用意されている。
 特にハッカー側に分かりやすく「セキュリティに通報する」ボタンがある。
 少しなら笑い事で済むが、何度も繰り返し妨害すると険悪になると思うのでやめておこう。
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妨害する事で得られる実績もあるので、一度は笑って許せる絆が必要不可欠。
 
問題点
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初見プレイ同士推奨
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大半が謎解きギミックなので、一度突破してしまえば悩む必要がなくなり本来の楽しさが損なわれるので周回プレイに不向き。
 一緒に遊ぼうと思った相手が既にプレイ済みやプレイ動画視聴済みで断念することもあるだろう。
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それなのに実績に両サイド全ミッションクリアが必要。
 二周目は作業感の強いアクションゲームになる。
 
 
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誤訳が多い
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海外製のゲームにありがちだが、システムメッセージなどに誤訳が目立つ。
 「はい」「ノー」の選択肢のような軽いものから、謎解きに関わる重要な文章の誤訳まで幅広く存在する。
 海外ゲーに慣れているプレイヤーなら誤訳と想定して回避できる程度ではあるが……
    
    
        | + | ミッション3のネタバレ | とあるギミックの途中で不安定になったので安定剤を入れましょうというギミックが発生する。 安定剤投与方法に「○秒間隔で4滴ずつ注入」などと表記される事があるが誤訳。
 正しい方法は「○秒間隔で1滴ずつ、合計4滴注入」
 このようなパターン以外の注入方法が出るまでリトライするのも一つの手。
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        | + | ミッション6のネタバレ | 「○番目の数字が○の場合○色を入力」といった説明が書かれたギミックがある。 このうち3番目と4番目が誤訳。内容は「3番目の数字が奇数の場合、緑色を入力」「4番目の数字が偶数の場合、黄色を入力」
 正確に直せば「4つの数字の中で3番目の数字だけが奇数の場合、緑色を入力」という感じ。4番目も同様。
 1番目と2番目はそのままで問題ないので、この2つが当たりのパターンまでリトライで突破した人が居るかも?
 
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幸い、ストーリーや会話には誤訳が一切なく普通に読めるので安心。
 
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進行不能バグの存在
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発生条件は詳細不明だが、表示されている数字を正しく入力しても受け付けないバグが発生する事がある。
 原因としては双方の同期ズレによる数値の不一致だと思われる。
 こうなった場合一度部屋を解散し、もう一度立て直した後、ミッションに入り直すしかない。
 幸い、直前の状況から再開できるので安心。
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発生頻度はそんなに高くない。
 筆者の場合、初週6ミッションクリアまでに1回だけ遭遇した程度。
 
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ミッション6には別の進行不能バグもある。
    
    
        | + | ミッション6のネタバレ | シリアル番号の桁数を求められるギミックが出てくる事がある。 何故か表示と正解が違う事が多い。
 桁数を入力した後、別のギミックに入力する情報が入力内容によって変化して表示されるので、入力が間違っているのか、桁数が間違いなのか分からず実質進行不能に陥る。
 対処法としてはミッションをやり直し、シリアル番号が不要なパターンで挑むのを推奨。
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1人では遊べない
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ゲームシステム上、1人ではプレイ不可。
 一応、パソコンなどを手元に2台用意して両画面を見ながらプレイする事は可能だが、本来の楽しみを損なうので非推奨。
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そもそも、アクション要素があるので一人では操作が追いつかない事になる可能性が高い。
 
 
総評
脱出アドベンチャーゲームとしての面白さを存分に堪能できるストーリー仕立ての作品。
頻繁にゲームオーバーになる事で険悪ムードになる事も多々あるだろうが、容易なリトライのおかげで何度も挑戦しやすく、二人で困難を突破した時の快感は他では得難い。
コミュニケーションが必要なゲーム性の楽しさを理解する為の入門作としておすすめしたい。
最終更新:2024年06月13日 03:24