キングダム・オブ・アルカディア
【きんぐだむ おぶ あるかでぃあ】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | Xbox One プレイステーション4
 Nintendo Switch
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| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売元 | eastasiasoft | 
| 開発元 | Spoonbox Studio | 
| 配信開始日 | 【One】2021年4月14日 【PS4/Switch】2021年4月15日
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| 定価 | 【One】700円 【PS4】598円
 【Switch】600円
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| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | 【One/Switch】IARC:7+ 【PS4】CERO:A(全年齢対象)
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| 判定 | なし | 
| ポイント | ゲーム世界が舞台の横スクロールアクション ステージ構造・難易度共に程よい
 意味のない周回プレイ
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概要
香港のゲームメーカーであるeastasiasoft発売のダウンロード専売ソフト。開発は海外メーカーであるSpoonbox Studioが担当。
ジャンルは横スクロールアクションゲーム。公式ではメトロイドヴァニア系のゲームと紹介しているが、実際は迷路構造のステージクリア方式となっている。
ゲーム好きの少年「サム」が父親所有のゲーム機の中に取り込まれ、ゲーム内の舞台「アルカディア王国」でモンスター退治を兼ねた脱出を試みるという設定。
スマートフォン向けのアプリゲームとしても配信されているが、本ページでは扱わないものとする。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全4ワールド×6ステージを順々に攻略していく。一度プレイしたものはステージセレクトが可能。
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各ワールドの5ステージは通常ステージ、後ろの1ステージはボスステージとなっている。また全ワールドをクリアすると黒幕との対決となる。
 
 
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操作体系
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移動・ジャンプ・攻撃を中心とした一般的な横スクロールと同じ感覚でサムを操作していく。
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アナログスティック等左右で左右移動。同じく一部地形にいる状態で下とジャンプボタン押しでそこからの落下。
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ジャンプボタンでジャンプを行い、二段ジャンプも可能。壁の一部に向かってジャンプすると、その壁に粘着する形でよじ登れる。
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剣ボタンで使用回数無制限の「剣攻撃」。ナイフボタンで使用回数制限のある飛び道具「ナイフ攻撃」。共に連射が可能だが、攻撃しながらの移動は行えない。
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サムが潜水している状況ではアナログスティック等とジャンプボタンの組み合わせで泳ぐ操作。ただし潜水中は一切の攻撃が行えない危険を伴う。
 
 
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アイテムについて
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主に「敵を倒す」「そのまま放置」「宝箱を破壊」などで以下のアイテムが出現する。
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「コイン」を取得・回収すると、後のショップの通貨として利用できる。なお敵撃破以外での取得したコインは、その周回において二度と出現しない。
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その他にはハートゲージ回復の「ハート」、ナイフ回数増加の「ナイフ」、一度だけダメージを無効化できる「バリア」といったアイテムも存在。
 
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通常ステージ限定でステージのどこかに「一つ目のモンスター」というレアアイテムが1箇所ずつ存在する。
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このモンスターを全ステージで取得しておくと、オールクリア後に下記の周回プレイへと突入できる。一度取得したモンスターはその周回において出現せず。
 
 
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ステージクリアとミス条件について
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通常ステージはどこかにある「扉」に到達すれば、ボスステージはすぐさまに現れるボスを倒せばステージクリア。
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通常ステージにおいては複雑な迷路構造になっている場面が多く、様々な仕掛けを解除しないと先の通路が開かずステージを彷徨うハメとなる。
 ステージの仕掛けとしては「スイッチを作動させると解除される封鎖通路」や「何かの攻撃を加えると壁が破壊できる隠し通路」などがある。
 
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初期3ポイントのハートゲージによるライフ制で、ライフが尽きるとミスとなる。
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サムが敵やトラップ等に触れると1ポイント消費。落とし穴などの即ミストラップは不在。ミス後はステージ最初からのやり直しで、残機の概念はない。
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通常ステージにおいてミス前に解除した封鎖通路は、ミス後の再開でもそのままになっている。そのため道のりをショートカットできる攻略法が通用する。
 
 
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ショップについて
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溜めたコインを消費する事で、ステージセレクト内にある「ショップ」で買い物ができる。
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買い物対象は「ハートゲージの最大数増加」「剣攻撃の性能UP」「ナイフ攻撃の性能UPと最大数増加」の3つ。それぞれ3~4段階までの強化が可能。
 
 
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周回プレイについて
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すべての通常ステージの一つ目モンスターを取得した状態でオールクリアすると、ステージ状況がリセットされた状況での周回プレイができる。
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周回プレイをするかどうかは任意で、周回を拒否するとそのままの状況が維持される。周回を繰り返すたびに3段階の「メダル」がタイトル画面に表示される。
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何度周回しても難易度などの変化はなく、単に同じ内容が繰り返されるだけである。イベントやエンディングなどの変化も特にない模様。
 
 
評価点
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さっぱりとした遊びやすさ
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迷路構造のステージが特徴な本作だが、ゲームテンポは非常に軽快かつ極度に迷うような要因はほとんどない。
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過剰な引き延ばしや足止めがなく、とんとん拍子でステージを攻略できる小気味さがある。操作性は良好で特別に複雑な操作も必要としない。
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難易度は簡単すぎず難しすぎずステージ構造も適度なものだが、いくらかの過程を踏まないと進めない手強さもある。理不尽でも虚無でもない絶妙なさじ加減。
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ステージの繰り返しでコインを稼ぎ、買い物によるサムの強化を行う事でゲームバランスが崩壊しない程度のごり押しが効く配慮もなされている。
 
 
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16bitグラフィックの味わい深さ
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グラフィックはいわゆる16bitを彷彿とさせるもので、いい意味でのチープさとレトロさが合わさった雰囲気がいい味を出している。
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現実世界の人間のサムがゲーム舞台に取り込まれ、自身がゲームキャラと化している事態に驚きつつ、アルカディア王国救済の使命に向かうという展開も見所。
 
問題点
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ステージバリエーションの少なさ
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敵やトラップ及び仕掛けの種類が全編通して少なく、先のステージに進んでも似たような顔ぶれに遭遇しやすい。
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一応は敵などの配置を組み替える工夫がされているため、それなりの新鮮味を感じさせる作りにはなっている。なお各ワールドのボスはすべて別物である。
 
 
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周回プレイの無意味さ
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周回プレイをしてもゲーム内容の変化が全くなく、何のために周回させているのかが分からない。
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こういう周回においては「難易度やエンディングの変化」「性能強化(変化)されたキャラを操作」といった要素がありそうだが、本作にはそれらが一切ない。
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周回をするたびにステージ状況がリセットされてしまうので、むしろゲーム上のデメリットが大きい。ただ飾りとしてメダルが表示されるだけ。
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クリア時間やランクの表示が一切なされないため、タイムアタック的な楽しみも否定される。やっている事はただのゲームリセットである。
 
 
総評
ゲームテンポや難易度のさじ加減は程よく、さっぱりとした遊びやすさという意味では優秀な一作。
ステージバリエーションの乏しさはあれど、さっぱりと遊ぶ分には大きな問題はない。周回の意味が成していないのはどう考えても許容できないが…。
最終更新:2024年06月13日 21:46