このページでは、Wiiウェアで発売された『ことばのパズル もじぴったんWii』と、バージョンアップ版である『ことばのパズル もじぴったんWii デラックス』『ことばのパズル もじぴったんアンコール』について記述します。判定はいずれも良作です。


ことばのパズル もじぴったんWii

【ことばのぱずる もじぴったんうぃー】

ことばのパズル もじぴったんWii デラックス

【ことばのぱずる もじぴったんうぃー でらっくす】

ジャンル 知的好奇心くすぐり系パズルゲーム
対応機種 Wii
発売・開発元 バンダイナムコゲームス
(ナムコレーベル)
発売日 無印:2008年3月25日
DX:2008年11月27日
定価 無印:1,000Wiiポイント
DX:3,990円
プレイ人数 1〜2人
セーブデータ 8個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 無印版はダウンロード専売
判定 良作
ポイント 久々の据置機版
新しいタイプのパズル「穴埋め」
オンライン対戦に対応
ことばのパズル もじぴったんシリーズ

ことばのパズル もじぴったんアンコール

【ことばのぱずる もじぴったんあんこーる】

ジャンル 知的好奇心くすぐり系パズルゲーム

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
Windows (Steam)
iOS
Android
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 モンキークラフト
発売日 【Switch】2020年4月2日
【それ以外】2021年4月8日
定価 【iOS/Android】2,940円
【それ以外】3,520円
プレイ人数 1〜2人
セーブデータ 8個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 新世代機向けのリマスター版
時事ネタをアップデートで追加


概要

『DS』に続いて久々に発売されたもじぴったんで、完全新作としては4作目になる。初代PS2版以来となる久々の据置機作品となった。
初版となる『Wii』はWiiウェアで発売され、その後パッケージ版としてステージを追加し『Wii』のDLCも収録した『デラックス』が発売された。さらに約10年の時を経て、新世代ハード向けにリマスターを施した『アンコール』がリリースされている。
ゲームシステムはこれまでと全く変わらないが、新規収録ステージのBGMには『大辞典』同様に新規アレンジ曲を採用している。


ゲームモード

基本的には前作『DS』に準じているため、ここでは新たに追加・変更されたモードについて触れる。

  • ひとりでパズル…本作では2Pがリモコン操作で1Pにヒントを出したり教えたりできるサポート機能があり、協力プレイのような攻略ができる。
    • 『Wii』のみ、有料DLCとしてステージが購入できるシステムが存在した。各200Wiiポイント。
  • 対戦…オフラインの対人戦・対COM戦に加え、Wi-Fiによるオンライン対戦に対応。プレイヤーランクとは別に対戦でのランクも存在し、競い合えるようになっている。
  • もじくんコレクション…パズルクリアの進捗状況に合わせ、もじくんが身につける帽子やアイテムを入手できる新モード。基本的には各ステージに1つだが、累積で手に入るものも。
  • いろいろデータ…本作の「プレイヤーランク」は「生命の誕生」に始まり、「石器時代」→「古代エジプト」…のようにだんだん時代が進んでいくというもの。

『アンコール』での変更点

  • 既存ステージが「とことんパズル」の分類となり、新たに初代アーケード版ステージを移植した「わくわくパズル」(108ステージ)が追加。
    • 「わくわくパズル」はフリープレイのほか、アーケード版同様に数個のステージを順番にプレイするモードも搭載している。パズルをクリアすると「もじメダル」を入手でき、これを集めることでファイル選択画面のアイコンを増やすことができる。
  • 「とことんパズル」のステージ数の増加と、それに伴う「もじくんコレクション」の追加。
  • 単語の追加・削除。「ほわいときぎょう」など時代にあった単語が追加された一方、Switch版も含めて「うぃー」が無くなるなどごく一部削除されているものもある。
  • サポート機能の廃止。
  • Miiの廃止。
  • (スマホ版のみ)オンライン対戦機能の削除。

評価点

  • 初代以来のおもしろさ
    • 『アンコール』で復刻が入るまでステージはいずれも完全新規であり、新しい題材のパズルを存分に楽しめる。
  • ステージ数やバリエーションがどんどん増加
    • 『Wii』の時点で200ステージ*1と価格以上のボリュームがあった。『デラックス』ではパッケージ化のためお得感は薄れたが、『アンコール』はなんと『デラックス』より価格が下がったにもかかわらずステージが800以上に急増。『Wii』や『デラックス』経験者にも極めてお得な作品となった。
    • 『アンコール』ではオンラインアップデート対応により、時事ネタに対応したステージや単語の追加も行われた。
  • 新しい方向性のステージ
    • ヒントだらけでクリアは超簡単だが無闇に置いても金の王冠にならない「ドキドキ穴埋め」ステージや、対戦時に語彙力だけでなく俯瞰的な視点が重要視されるライン系対戦ステージなど、これまでにない思考力を必要とするステージが登場。ボキャブラリーが少ない人でも点数稼ぎに工夫する楽しさを味わえることからいずれも好評。
  • 『Wii』と『デラックス』にはサポート機能が存在するが、これがなかなか楽しめるもの。年少者やバカが遊ぶ時にはサポートでき、お茶の間で盛り上がれる。
  • 『アンコール』で「わくわくパズル」が登場したことにより、もじもじスロットと性格診断が初代以来の復活となった。
    • また、これによって『Wii』と『デラックス』では存在しなかった初代もじぴったんのBGMがサウンドテストで聴けるようになる副次効果も。

賛否両論点

  • 新システムはなし
    • 上記の通りパズルの方向性を変えたステージは多いが、新しいマスの効果やルールといったシステムは存在しない。堅実ではあるが、特に『アンコール』発売時点になるとマンネリ化という声もシリーズファンから聞かれるようになっている。

問題点

  • パズル以外の要素に欠ける
    • 『大辞典』以降は辞書や図鑑といった形で実用的なおまけ要素がついていたもじぴったんシリーズだが、本作の「もじくんコレクション」はゲーム内アイテムについての数行のコメントを見ることができるのみ。
      言ってしまえば内輪ネタであり、価値を感じづらい。
    • イラスト自体ももじくんと同じタッチなので特段作り込まれているわけでもなく、一度見たらそれっきりである。
  • ボタン操作との兼ね合いからか、文字を置いたままにしての連鎖待機ができなくなった。

総評

パズル部分は完全新作にふさわしい完成度を誇っており、どのバージョンでもボリューム十分。
長いブランクを経た『アンコール』では初代のステージが丸ごと遊べるなど、シリーズの総決算というべき優れた作品となっている。
直近の作品に見られた図鑑要素のカットは寂しいが、パズルとしてもじぴったんを愛する人なら絶対に持っておくべき一作である。


余談

  • 『もじぴったんアンコール』はナムコ作品にまたがる「アンコールシリーズ」の一作と位置付けられており、2018年の『塊魂アンコール』に続く2作目となる。
    • その後『ミスタードリラーアンコール』『風のクロノア 1&2アンコール』が発売され、シリーズと呼べるだけの陣容となった。
  • Wiiウェア版はWiiショッピングチャンネルの終了に伴い現在新規での購入はゲーム本編・追加コンテンツともできなくなっている。
    • またニンテンドーWi-Fiコネクションのサービスも終了しているため、『デラックス』共々オンライン対戦はプレイできない。
最終更新:2024年06月13日 17:26

*1 全90の追加ステージが30ずつ、各200Wiiポイントで配信されたため、これを含めると290ステージ。