本ページでは2016年にリリースされた『Layers of Fear』(判定:良作)とリメイクとして2023年にリリースされた『Layers of Fear』(判定:シリ不)の双方を解説する。
なお、本ページでは2023年にリリースされた『Layers of Fear』については混同回避のため『Layers of Fear(2023)』と表記する。
【れいやーず おぶ ふぃあー】
ジャンル |
ホラー アドベンチャー |
![]() |
対応機種 |
Windows/Mac/Linux (Steam) PlayStation 4 Xbox One Nintendo Switch |
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開発元 | Bloober Team | |
販売元 | Aspyr | |
発売日 |
【Steam】2016年2月16日 【PS4】2016年10月13日 【One】2017年2月28日 【Switch】2018年3月29日 |
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定価 |
【Steam】1,980円 【PS4】2,648円 【One】2,160円 【Switch】2,000円 |
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レーティング | CERO:C(15才以上対象) | |
備考 |
Switch版タイトルは『Layers of Fear: Legacy』 有料DLC『Layers of Fear:Inheritance』あり 2016年8月3日配信 |
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判定 | 良作 |
2016年に発売された一人称視点のサイコホラーゲーム。
舞台は画家の精神世界である屋敷となっており、屋敷を探索しながら画家の最高傑作の完成を目指すことになる。
制作に当たっては『Silent Hills』(未発売)のティザー広告作品である『P.T.』に影響を受けたとされている。
丁寧な恐怖演出
高い臨場感
解釈の余地があるストーリー
Inheritanceの評価点
ゲーム進行が一方通行で一本道
緊張感が薄い
ゲームそのものが短い
Inheritanceの賛否両論点
2周目以降のプレイがだれがち
エンディングの条件が分かりづらい
一部感覚的に優しくない演出がある
Inheritanceの問題点
+ | 隠しエンドの到達条件(ネタバレ注意) |
雰囲気を楽しむホラーゲームという表現がピッタリくる一作。
綺麗なグラフィックと丁寧な環境音によりプレイヤーをゲームの世界に没入させ、物音等で視線を誘導し、静かにフィールドを変化させプレイヤーに恐怖や不安を与えてくれる。
特に視線誘導は丁寧であり、変化を見落とすことなくプレイヤーがどのような視線移動をするかをしっかりと計算した上でギミックを配置してくれている。
ホラーゲームとしては敵に襲われないことから緊張感は少なめであり、プレイ時間も5時間もあればほぼエンディングに到達出来てしまうのが難点。
とはいえ、ホラーは苦手、敵に襲われるのが嫌、というプレイヤーが雰囲気を楽しみながら遊ぶのであれば打ってつけである。
【れいやーず おぶ ふぃあー】
ジャンル |
ホラー アドベンチャー |
![]() |
対応機種 | Windows/Mac(Steam) | |
開発元・販売元 | Bloober Team | |
発売日 | 2023年6月16日 | |
定価 | 3,400円 | |
判定 | シリーズファンから不評 |
2016年に発売された初代『Layers of Fear』(以下『1』)と2019年に発売された『2』の双方をリメイクした上で追加シナリオを加えてリリースされた『Layers of Fear』シリーズの完全版ともいうべき作品。
初代のDLCである『Layers of Fear:Inheritance』も標準収録されている。また、ゲームエンジンとして「Unreal Engine5」を用いたことがしきりに喧伝されている(『初代』は「Unity」、『2』は「Unreal Engine 4」)。
リリース後には無料追加シナリオも加わり、シリーズを総括する作品として仕上がっている。
+ | 大きな変更点の一例 |
「画家の物語」(『1』)の大幅なリメイク
作家の物語
新規追加された物語
「画家の物語」はフルボイスになった
画質が上がった
「画家の物語」の一部演出がカットされた
画面がかなり暗くなった
進行不能バグが存在する
一部不自然な翻訳がある
『Layers of Fear』シリーズの完全版として出された作品であるが、結果的には改変が多く見られる内容となっている。
画質の向上など評価出来る点は確かに存在しており、改変されたギミックもリメイクではない一つの作品として評価するのであれば決して悪いものではない。
ただ、特に本シリーズにおいて人気であった『1』の良さを殺す改変が多くなっており、『Layers of Fear』のファン、ひいては『1』のファンからは落胆されがちな一品である。