Pistol Whip
【ぴすとるうぃっぷ】
| ジャンル | シューティング/リズムアクション |  | 
| 対応機種 | Windows(SteamVR/Oculus Store) Meta Quest
 プレイステーション5
 プレイステーション4
 | 
| 対応VRヘッドセット(Win) | Valve Index Meta Quest/Oculus Rift
 Windows Mixed Reality
 HTC Vive
 | 
| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売・開発元 | Cloudhead Games LTD | 
| 発売日 | 【Steam/Quest】2019年11月7日 【PS5/PS4】2023年2月22日
 | 
| 定価 | 【Steam】3,090円(税込) 【Quest】2,990円(税込)
 【PS5/PS4】3,850円(税込)
 | 
| レーティング | IARC:12+ | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | 良作 | 
| 備考 | 【PS5】PSVR2専用 【PS4】PSVR専用
 PS5/PS4版はクロスバイ対応
 | 
| ポイント | リズム×シューティングアクション 銃撃が簡単な一方、回避はやや難しめ
 | 
 
概要
Cloudhead Games LTDからリリースされたVR専用ゲーム。
ジョン・ウィックなどのアクション映画にインスパイアされた、片手銃を主体とした銃撃戦とリズムに合わせたアクションが特徴。
2019年にリリースされたリズムアクションゲームであることから分かる通り、『Hi-Fi Rush』や『Metal: Hellsinger』等のリズムアクションゲームと比べると比較的初期の部類に当たる。
特徴
- 
音楽に合わせて敵が出現し、それを手に持ったピストルで銃撃していくゲーム。
- 
前方に自動的にスクロールしていくステージで、音楽に合わせて出現する敵を手に持ったピストルで射撃していくことによって、スコアが獲得できる。
- 
トリガーボタンを押すことで射撃。片手で射撃するモードと両手で射撃するモードを選択可能。
- 
ピストルを下に向けることによってリロードできる。
- 
また、近くに出現した敵に対して、手に持ったピストルで直接殴って攻撃することも可能。タイトルの「Pistol Whip」はこれを指している。
- 
壁などの障害物が出現することもあり、その場合は頭を動かして避ける必要がある。
- 
敵も銃を持っており、こちらに向かって銃撃をしてくる。敵の銃撃を一定数頭部に被弾してしまうとゲームオーバーとなる。
 
評価点
- 
ガンシューティング初心者でも楽しめるライトなゲーム性。
- 
本作では標準を自動的に合わせてくれるオートエイムがかなり強めに設定されており、VRのガンシューティングに慣れていないプレイヤーでも銃撃を当てやすい。
- 
ちなみにオプションでオートエイムをオフにすることでよりスコアが稼げるようになるが、当然難易度は上がる。
 
- 
弾が切れたらリロードする必要もあるが、ピストルを下に向けるだけでリロードしてくれるため、煩わしさがない。
- 
また、『Beat Saber』と違って回避が重要なので、OculusやWindowsMR系列のヘッドセットによってプレイに不公平が発生しないことも評価点だろう。
 
 
- 
優れたサウンドデザイン
- 
本作の銃の射撃音はどれも撃って重厚感があり、撃っていて気持ちいい。
- 
普通のFPSゲームでも重要な要素であり、リズムゲームでもある本作では尚更重要なので、ここをしっかり押さえた点は評価に値する。
- 
好みに合わせて銃声を変えることができるのも特徴。
 
 
- 
短いながらも良くできたキャンペーンモード
- 
本作にはSF世界を舞台にした『2048』と西部を舞台にした『Smoke & Thunder』の2つが存在。
- 
ストーリーはプレーヤーのモチベーションや説得力を高める上で十分であり、ドラマ性もしっかりあるので短いながらもよくまとまっている。
- 
キャンペーンの最後には花々しく派手な演出を飾るボス戦が待ち構えているので、クリアした後の爽快感も高い。
 
 
- 
良質なサウンドトラック
- 
本作には様々な作曲家が参加したサウンドトラックが入っており、質は良好。
- 
HVDES - RevelationsやBlack Tiger Sex Machine  - Strange Creaturesといった様々な曲が収録されており、どれも譜面としても、曲としてもクオリティは高い。
- 
ちなみに、キャンペーンモード『2048』の曲の多くを手掛けたMagic Swordは、同じく曲が良好であることで知られる『Hotline Miami 2: Wrong Number』にも曲が収録されている。
 
 
- 
VR酔いしにくい。
- 
『BONEWORKS』と違い、物理エンジンの調子が狂って視点が勝手に動くことはなく、プレイ中も前方にまっすぐ進むだけなので、VR酔いはしにくい。
- 
とはいえ、それでも酔うような三半規管の弱いプレーヤーはSteamVRの設定から視野角を下げてみたら酔いを軽減できるかもしれない。
 
 
- 
PSVR2版はアダプティブトリガーに対応し、ピストルの引き金を引く重みが再現されている。
- 
PC版/Quest版はModに正式対応。
- 
ユーザー生成の様々な譜面が存在し、様々な曲で楽しめるのも評価点。
- 
公式でMod作成ツールも配布されて、それが扱いやすく、『BONELAB』と違って継続的なサポートが行われており、Mod作成者にとって快適な環境が整っている。
 
- 
それに加え、ゲーム内からMod.ioにアクセスできるので、改めて『BONELAB』と違ってあれこれシステムを弄らず手軽にダウンロードできるのも評価点。
- 
ただ、『Beat Saber』と比べると人気がないのか、譜面がそんなに多くないのがネック。
 
賛否両論点
- 
回避が重要なゲーム内容。
- 
敵が銃撃してくるので、銃弾の回避がかなり重要。『Beat Saber』が両手を動かす内容に対して、本作では頭を動かす内容となっている。
- 
そのため、VRヘッドセットをしっかりと装着できていないと、急いで避けた瞬間にVRヘッドセットがズレたり外れたりする可能性もある。
- 
当然、部屋の広さなどにも気を配る必要がある。周りの家具などにぶつからないよう、事前に片づけておくこと。
- 
また、アウトサイドイントラッキング形式(特にPSVR1)において、トラッキング範囲からはみ出ないのも注意が必要。現在主流のインサイドアウトトラッキング形式ののヘッドセットではその心配はないだろうが・・・
 
- 
また、銃弾を避けた際に耳元に弾が通る音が聞こえたり、頭部に被弾した際のエフェクトなど、人にもよるが恐怖を感じることもある。
- 
もちろん、それはそれでスリルがあり、難しい譜面を乗り越えたら、まるでジョン・ウィックになりきった気分がたまらないと感じる人もいる。
 
 
問題点
- 
やや簡素すぎるチュートリアル。
- 
チュートリアルが基本的なことしか説明されず、ハイスコアを稼ぐために必要なテクニックや細かい仕様などが説明されない。
 
総評
ガンシューティングとリズムアクションを組み合わせた良作VRゲーム。
『Beat Saber』ともよく比較されるが、単なる模倣作ではなく、ちゃんと独自性を強めつつVRゲームとしての面白さを確立しているのも評価したいところ。
最終更新:2024年01月07日 16:22