Red Hat Enterprise Linux
Red Hat Enterprise Linuxは、Red Hat社によって業務向けに開発、販売されているRed Hat系のLinuxディストリビューション。

▲デスクトップ画面(RHEL 8 GNOME)
各種データ
各種データ
開発者 | Red Hat, Inc. |
系統 | Red Hat系 |
開発状況 | 開発中 |
初版 | 2002年3月23日 |
最新安定版 | 8: 8.4 / 2021年5月18日 (*1) 7: 7.9 / 2020年9月29日 (*2) 6: 6.10 / 2018年6月19日 |
アップデート方式 | Up2date |
パッケージ管理 | RPM |
カーネル | ハイブリッドカーネル |
デスクトップ環境 | GNOME , KDE |
ライセンス | GPL及びその他のライセンス |
ウェブサイト | https://www.redhat.com/ja/technologies/linux-platforms/enterprise-linux |
概要
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のライセンス料金は無料で、関連したサービス(バイナリの配布、アップデート、サポート、特許訴訟からの保護)に対して料金を支払うサブスクリプション契約となっている。
RHELのバイナリパッケージを入手するためにはサブスクリプション契約が必要だが、ソースコードはレッドハットのFTPサイトで公開されている。
契約期間中には追加料金を支払うこと無しにアップグレードおよびダウングレードを自由に行うことができる。
サポート
RHELは、リリースされてから10年間は、Red Hat社によるセキュリティアップデートを含めた公式サポートを受けることができる。
ただし、RHEL 3とRHEL 4は8年目以降、最後の3年間は別契約が必要で、RHEL 5とRHEL 6はセキュリティアップデート終了後、3年間は別契約によって延長することができた。
ただし、RHEL 3とRHEL 4は8年目以降、最後の3年間は別契約が必要で、RHEL 5とRHEL 6はセキュリティアップデート終了後、3年間は別契約によって延長することができた。
RHELのリリースは、2年程度ごとに行われるとされている。
サブスクリプションの種類は、RHELの種類とサポート時間(8時間または24時間)、サポート期間(1年または3年)の組み合わせによりさらに細かく分かれている。
また、Red Hat社ははRHELの運用技術のトレーニングを提供しており、運用技術者の認定資格として、RHCSA、RHCA、RHCSS、RHCDSといった資格を提供している。
バリエーション
RHELにはClient、Serverの2種類のバリエーションが存在し(RHEL 6以降)、必要に応じてAdd-onを別途追加するようになっている。
RHEL 4まではRed Hat Desktop(デスクトップ用途向け)、WS(ワークステーション用途向け)、ES(エントリークラスのサーバ向け)、AS(比較的大規模なサーバ向け)の4種類のバリエーションが存在し、RHEL 5ではDesktop、base server、Advanced Platformの3種類となっていた。
Fedoraとの関係
RHELの前身であるRed Hat Linuxには、サポートのある有料版とサポートのない無料版があった。
Red Hat社がRed Hat Linuxの開発を終了し、有料のRHELのみをリリースすることが決定され、無料版の提供はRed Hat社が支援するFedora Projectによって開発されるFedoraへと引き継がれた。
Fedoraはコミュニティ主導で開発されているが、その成果がRHELに取り込まれるなど、RHELに搭載する前の新機能の検証という役目も担っている。
リリース

サポート終了済み
+ | ... |
サポート期間中
バージョン | コードネーム | リリース日 | サポート期限 | カーネルバージョン | |
Red Hat Enterprise Linux 6 | Santiago | 2010年11月10日 | 2020年11月30日(標準) 2024年6月30日(延長) |
2.6.32 | |
RHEL 6.1 | 2011年5月19日 | ||||
RHEL 6.2 | 2011年12月6日 | ||||
RHEL 6.3 | 2012年6月20日 | ||||
RHEL 6.4 | 2013年2月21日 | ||||
RHEL 6.5 | 2013年11月21日 | ||||
RHEL 6.6 | 2014年10月14日 | ||||
RHEL 6.7 | 2015年7月22日 | ||||
RHEL 6.8 | 2016年5月10日 | ||||
RHEL 6.9 | 2017年3月29日 | ||||
RHEL 6.10 | 2018年6月19日 | ||||
Red Hat Enterprise Linux 7 | Maipo | 2014年6月10日 | 2024年6月30日 | 3.10.0 | |
RHEL 7.1 | 2015年3月5日 | ||||
RHEL 7.2 | 2015年11月19日 | ||||
RHEL 7.3 | 2016年11月3日 | ||||
RHEL 7.4 | 2017年7月31日 | ||||
RHEL 7.5 | 2018年4月10日 | ||||
RHEL 7.6 | 2018年10月30日 | ||||
RHEL 7.7 | 2019年7月28日 | ||||
RHEL 7.8 | 2020年3月31日 | ||||
RHEL 7.9 | 2020年9月29日 | ||||
Red Hat Enterprise Linux 8 | Ootpa | 2019年5月7日 | 2029年5月 | 4.18.0 | |
RHEL 8.1 | 2019年11月5日 | ||||
RHEL 8.2 | 2020年4月28日 | ||||
RHEL 8.3 | 2020年11月3日 | ||||
RHEL 8.4 | 2021年5月18日 |
派生ディストリビューション
CentOSやScientific Linux、StartCom Linux、White Box Enterprise Linuxなどは、レッドハットが公開しているソースコードを元にした無償で利用できるLinuxディストリビューションであり、RHELとの互換性を目標としている。
その他、Oracle LinuxはRHELをベースに独自のカーネルを搭載している。
外部リンク
脚注に記載されているウェブサイトへのリンク
- Red Hat Enterprise Linux Release Dates - Red Hat Customer Portal
- 「Red Hat Enterprise Linux 7.9」公開、7系最後のリリース | OSDN Magazine
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