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Google Chrome

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Google Chrome(ウェブブラウザ)

この項目では、 ウェブブラウザ について説明しています。Google Chrome OSについては「Google Chrome OS」をご覧ください。

▲Google Chromeのロゴ

Google Chromeは、Google社が開発した無料のクロスプラットフォームの ウェブブラウザ である。

HTMLレンダリングエンジンには、Appleが中心となってKHTMLからフォークして開発しているWebKitから、更にフォークして開発されているBlinkを採用している。

▲Linux上で動作するGoogle Chrome 84.0.4147.135のスクリーンショット
各種データ
開発者 Google LLC
開発状況 開発中
初版 2008年9月2日
最新版 115.0.5790.98 / 2023年7月18日 *1
最新評価版 Beta:115.0.5790.98 / 2021年7月17日
Dev:116.0.5845.32 / 2023年7月13日
プログラミング言語 C言語 , C++ , Java(Androidアプリのみ), JavaScript , Python
対応OS クロスプラットフォーム
使用エンジン HTMLレンダリング:Blink(iOS版以外), WebKit(iOS版のみ)
JavaScript:V8
対応言語 47言語
ライセンス 主にオープンソースライセンス、一部はプロプライエタリ
ウェブサイト https://www.google.com/chrome/

概要

Google Chromeは、Chromiumと称するオープンソースプロジェクトで開発されたウェブブラウザを基盤として開発され、ChromiumにロゴなどGoogleの商標、動画再生機能、自動更新機能など、プロプライエタリなコンポーネントを追加したものである。

Net Applicationsのデータによると、Google Chromeは2016年4月に世界全体でのシェアが41.66%と、MicrosoftのInternet ExplorerとMicrosoft Edgeを合わせたシェアを上回り、ウェブブラウザのシェアでトップとなった。*2

Windows、macOSやLinuxなどマルチプラットフォームに対応し、テーマ機能や拡張機能などが追加実装されている。

Google Chromeの開発には、 Mozilla Firefox の開発に貢献した者が多く携わっており、Firefox開発に携わったベン・ゴダーやダリン・フィッシャーなどがChrome開発チームの主要メンバーとして活動している。

初期のGoogle Chromeは非常に高速なブラウザであったが、現在は機能の増加などによってメモリ使用量などが増加し、軽量化したFirefoxなどのブラウザに速度で劣る結果となっている。

Net Applicationsのデータによると、2020年6月〜2021年5月の世界全体でのシェアは70%程度とされる。*3
ただし、デフォルトのユーザーエージェントをGoogle Chromeと同一のものとしている、Vivaldiなどのブラウザも存在する。*4

特徴

Google Chromeのユーザインタフェースはタブブラウザの形式だが、タブ毎に独立したマルチプロセス・アーキテクチャを採用し、ドメイン毎に内部でグルーピングしてタブページ毎にプロセスを割り振る。
この為、ウィンドウプロセスとの通信は増加するが、個別タブのクラッシュやメモリリークの影響が他のタブへ影響しない。

処理を高速化するためにJavaScriptエンジンはV8を採用した。

セキュリティ対策機能としては、個々のプロセスを保護して問題が発生しても他へ影響を及ぼさぬサンドボックス機能、Google以外のページ閲覧履歴やCookieデータを残さない「シークレットウィンドウ」機能、フィッシング詐欺やマルウェアなど危険サイトをGoogleがまとめたブラックリストをダウンロードして有害サイトアクセス時に警告を出すセーフ・ブラウジング機能、などが備えられている。

また、Chrome 68からは「保護された通信」か否かをアドレス欄左横に表示する。
ただし、69からは保護された通信は鍵マークのみに簡略化された。

他にも、新規に開いたタブに最も閲覧数の多い8つのページをサムネイルで一覧表示する機能、強制終了時にシークレットウィンドウ以外の開いていたページを再度表示させる「復元」機能、フォームへの自動入力機能などが搭載されている。

Google Chrome 4.1以降、アプリケーションにはGoogle翻訳を使用した組み込みの翻訳バーが追加された。
翻訳は現在52言語で利用でき、Chromeはインストール時に設定されたユーザーの優先言語以外の外国語を検出すると、ユーザーに翻訳するかどうかを尋ねる。

Google アカウントでChromeへログインすると、アプリ、拡張機能、設定、自動入力、履歴、テーマ、ブックマーク、パスワード、開いているタブ、googleペイメントのクレジットカードと住所、同期データの暗号化オプションとアクティビティ管理がユーザの設定に応じて自動同期される。


更新

自動アップグレードにより、古いバージョンを使用時に自動的に新バージョンへ更新され、メジャーアップデートも自動更新される為、最新のバージョンがほぼ100%のシェアをもつ。
アップデートは古いバージョンを実行時にバックグラウンドで処理され、Chrome起動時に新しいバージョンに差し替えられる。

Adobe Flash Playerプラグインが統合されており、Flash PlayerもGoogle Chromeアップデート機能を通じて自動的アップデートされる。
PDFもChrome PDF Readerとして統合されており、Chromeとともにアップデートされる。

Google Chromeには3種類のチャンネルとカナリービルドが存在し、下層ほど更新頻度が高い。
全てのチャンネルを同じPCに共存してインストールして使用出来る。

  • 安定チャンネル - 一般ユーザー向け
  • ベータ (Beta) チャンネル - 毎月更新
  • 開発 (Dev) チャンネル - 毎週更新
  • カナリー (Canary) ビルド - 開発者向け

4週を単位に1か月周期でベータ版、13週を単位に3か月周期で安定版、それぞれのリリースを目標に開発されていたが、Ver.6以降は6週間ごとに安定版をリリースしている。

Blink

2013年4月3日、GoogleはGoogle Chromeのレンダリングエンジンをバージョン 28以降、WebKitからフォークした新たな独自レンダリングエンジンBlinkに変更すると発表した。
ChromeはSafariなどWebKitを採用している他のブラウザと異なるマルチプロセス・アーキテクチャを根底においた仕組みの為、開発効率やイノベーションが低下傾向になり、それらの問題を解消するためとしている。

WebKitからフォークされ、描画ライブラリはSkiaのみ、ビルドシステムはGoogleのビルドシステムであるGYPのみとなり、元のWebKitから450万行のソースコードが削除された。

マルチプロセスを最も早く導入したレンダリングエンジンで、アドオンごとにプロセスが開き高速に動作する。
Chromium仕様書には「シングルプロセスにすることは不可能ではないが勧められない」とあり、Blinkを採用するブラウザはマルチプロセスを行っている。

「アドオンを入れていくと、ブラウザがどんどん遅く」なるのは、開発者間でも問題視されているが、目下最も使われているレンダリングエンジンである。

2019年9月19日現在のhtml5testの点数は、535点でトップを維持している。
PDF出力にはSkia/PDF m79 (PDF Version 1.4)が使用されている。

外部リンク


脚注に記載されているウェブサイトへのリンク


関連項目


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  • コメントログ作成 - 名無しさん (2020-08-22 09:16:03)

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注釈

*1 出典:Chrome Releases

*2 ブラウザシェア調査には大きく誤差がある為、参考程度にしかならない。

*3 出典:Browser market share - Net Applications

*4 出典:「Chromeのシェアが○○%伸びた」って本当? ブラウザシェアの数字をそのまま信じてはいけない理由|Vivaldiブラウザ トニーと愉快な仲間たち|note