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GRUBのみでデュアルブート

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GRUBのみでデュアルブート

ここでは、GRUBのみでデュアルブート環境を構築する方法について記載します。
GRUB4DOSを使ってデュアルブート環境を構築する方法についてはこちら

また、事前の準備などは済ませておいてください。

Linuxのインストールディスクを用意する

まず、使用するLinuxのisoファイルをダウンロードします。
今回はSereneLinux Beta7を使っていきます。

このisoファイルをCDやDVD、USBメモリなどに書き込み、インストールディスクを作成します。

今回は手軽なのでUSBメモリを使っていきます。
USBメモリは、4GB以上の容量があれば充分でしょう。

USBメモリでインストールディスクを作ると、そのUSBメモリに元々あったデータは無くなってしまいます。
使用前にバックアップを取っておきましょう。

USBメモリの用意が出来たら、専用のソフトを使って書き込んでいきます。

今回はRufus( ダウンロード )というソフトを使います。
Rufusでは書き込めないisoファイルもたまにあるので、その場合はEtcher( ダウンロード )などを使うといいでしょう。

+ Rufusでインストールディスクを作成

Rufusの場合は、
  1. 「デバイス」は使用するUSBメモリを選択
  2. 「ブートの種類」は「ディスクまたはISOイメージ (選択してください)」を選択
  3. ブートの種類の右の「選択」からisoファイルを指定
  4. 「パーティション構成」、「ターゲットシステム」を自分が使っているPCに合わせて選択
    • UEFI に対応しているパソコンを使用している場合で、UEFIモードでインストールしたい場合は、「パーティション構成」は「 GPT 」、「ターゲットシステム」は「UEFI」を選択
    • よくわからない場合、「パーティション構成」は「 MBR 」、「ターゲットシステム」は「 BIOS (または UEFI-CSM )」を選択
  5. 「ボリュームラベル」にはわかりやすい名前を指定
といった感じでいいでしょう。

▲自分の場合はこうなりました

準備が出来たらスタートを押します。

- 場合によっては表示されるダイアログ
場合によっては、下の様なダイアログが表示されることがあります。



isoファイルが要求するSyslinuxのバージョンと、Rufusが内蔵するSyslinuxのバージョンが合わない場合は、上の様なダイアログが表示されます。
「はい」を押せば勝手にダウンロードして合わせてくれます。



isoファイルが ハイブリッドISO 形式だった場合は、上の様なダイアログが表示されます。
Rufusを使っていればあまり関係ないので、「ISO イメージモードで書き込む (推奨)」を選択したまま「OK」を押してください。



上の様なダイアログが出たら、「OK」を押してください。
バックアップを取り忘れていた場合は、「キャンセル」を押せばここまでなら間に合います。
「OK」を押すと書き込まれます。



「準備完了」の文字が表示されれば、書き込み完了です。

インストールディスクで起動する

インストールディスクが作成出来たら、Windowsを再起動し、USBメモリをブートします。

USBメモリをブートする際にBIOSを触らなければならない場合がありますが、PCの機種やマザーボードなどによってBIOSには差があるので、ここでは解説しません。

+ 自分の場合はこうなりました

自分の場合は、BIOSのBootタブのBoot Priorityの1st boot PriorityをExternal Deviceに変更する必要がありました。

▲自分の場合はこうなりました



USBからブート出来たら、ブートローダーが表示されます。
そのままデフォルトの1番上を選択。



起動に成功すれば、Live CD環境のデスクトップが表示されます。

インストールする



大抵の場合はデスクトップにインストーラーがあります。
もし無い場合は、メニューなどからInstallerと検索すれば、ほぼ確実に出てきます。

アップデートなどを取得してくれるので、Installerを起動する前にインターネットに接続することをおすすめします。

SereneLinux Beta7はUbuntu派生によく使われているインストーラー、Ubiquityを採用しているので、今回はUbiquityで解説します。

最近はCalamaresなどを採用するディストリビューションも多くなっている様ですが、Calamaresでもやることは大して変わりません。

CalamaresではUbiquityと順番が違うので、その点には気をつけましょう。



言語は日本語にしておきます。*1



使っているキーボードの配列を選択してください。
日本で発売されているPCの大半は日本語キーボードです。



ここはお好みでチェックを入れてください。
私はドライバは後から入れる派なので、今はアップデートの方だけチェックを入れます。



インストールの種類を聞かれます。
Calamaresでは「パーティション」に当たります。

ここから先で間違えると、Windows環境が破壊されます。
気を付けて作業してください、

「それ以外」を選択します。
Calamaresでは「Manual partitioning」を選択。



すると、このようにパーティションを選択する画面が出てきます。

Linuxを入れるパーティションを選択します。
誤ってWindowsのパーティションを選択しないように注意。


あとで必要になるので、選択したパーティション(sda4、sdb2などと表記されている部分)は覚えておいてください。

この画面でパーティションを追加、変更などすることも一応可能です。

そして、「ブートローダーをインストールするデバイス」をLinuxを入れるパーティションに変更します。*2
Calamaresでは「ブートローダーの場所」に当たります。

設定に誤りがないことを確認したら、次に進みましょう。

▲このような確認のダイアログが出ることがあります



自分が住んでいる地域を選択します。



情報、パスワードを入力します。



インストールが始まります。
しばらくかかるので、何か別の事をして待つのがおすすめ。



上の様なダイアログが出たら、インストール完了です。
再起動はせず、「試用を続ける」を選択してください。

パーティションのMBRを取得する

Linuxのインストール時に、ブートローダーをLinuxを入れるパーティションにインストールしたので、そのパーティションのMBRを取得します。



Live環境でターミナルを起動し、root権限で以下のコマンドを実行します。*3

dd if=/dev/sda4 of=grub.dd bs=512 count=1

/dev/sda4 の部分は、ここで覚えてもらったLinuxの入っているパーティションを指定してください。

コマンドが正常に実行されれば、現在のディレクトリに「grub.dd」というファイルが出来ています。*4



このファイルを、WindowsでCドライブとなっているパーティションの直下に配置してください。

BCDエントリの追加(Windows Boot Manager)

ここからはWindows Boot Managerの設定を触っていきます。
失敗すると厄介*5なので、注意して進めていきましょう。



まず、コマンドプロンプト(cmd)を管理者権限で起動します。



ここからコマンドを打っていきます。

bcdedit /create /d "GRUB 2" /application BOOTSECTOR

「GRUB 2」はWindows Boot Manager上で表示される名前です。
好きな名前にしておけばよいでしょう。

このコマンドを打ち込むと

エントリ {~~~~~} は正常に作成されました。

のように表示されるので、{~~~~~}の部分をマウスでドラッグし選択して、Ctrl + Cを押すと、{~~~~~}の部分がクリップボードにコピーされます。

以降、上記の{~~~~~}の部分をそのまま{~~~~~}と記すので、自分の環境で表示された内容に修正して実行して下さい。
{~~~~~}の部分を貼り付けるには、右クリックするかCtrl + Vを押してください。

bcdedit /set {~~~~~} device partition=C:
bcdedit /set {~~~~~} path \grub.dd
bcdedit /displayorder {~~~~~} /addlast

を順に実行すれば、Linuxをインストールする時にインストールしたGRUB 2を、Windows Boot Managerに追加出来ます。





お疲れ様でした。
これで再起動すれば、WindowsとLinuxを選択出来る様になっているはずです。

外部リンク

参考にしたウェブサイトへのリンク


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  • コメントログ作成 - 名無しさん (2020-07-11 20:29:32)
  • Linuxを使うのは初めてですが、このページの方法でWin10とZorinOSLiteのデュアルブートを実現することが出来ました。WinBootMgrが立ち上がってからZorinOSのGRUB?が立ち上がる感じになるので起動に時間は掛かりますが、Windows側に変更を加える必要が無いので安心です(*・ω・)b - 名無しさん (2020-10-23 08:28:10)
    • ちなみにXP世代のノーパソなのでMBR環境です。ところで、Windows側で予め拡張パーティションを作っておいたのに関わらず、Linux側でインストール時に作成した論理パーティションがWindows側でプライマリ(基本)パーティション扱いになっていたのはどういうことなんでしょうか……明らかに四つ以上あるんですけど、LinuxはMBRの上限の影響を受けなかったりするんですか? - 名無しさん (2020-10-23 08:40:42)
  • 助けて下さい。kona linux (klue4.0)ですが、"\grub.ddがありません"と出て、linuxを選択できません。windowsを選択すると、Windowsは立ち上がります。BIOSのブート順を"ubuntu"にすれば、linuxは立ち上がります。uefi gptです。 - へたくそ大将 (2020-11-10 10:13:06)
    • おそらくそれはCドライブ直下にgrub.ddが配置されていないので発生しているかパーティションの設定を行っていないか間違っているかもしれません - 名無しさん (2021-07-28 21:14:11)
  • ブートろだ− - 名無しさん (2021-07-28 21:14:51)
  • 上記の手続きどおりddファイルを作成し、Windowsに読み込ませようとしましたが、起動中に「要求されたシステムデバイスが見つかりません」とのエラーが出ました。最新版のUbuntuではパーティション形式がMBRからGPTに変更されたためddでコピーする際に512バイトではだめかもしれません。 - hox (2022-04-17 17:13:30)

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注釈

*1 日本語で使いたければ日本語にしましょう。他の言語で使いたい場合は他の言語にすればいいでしょう。

*2 ここでデフォルトのまま進むと、ブートローダーがWindows Boot ManagerからGRUBに書き換えられてしまいます。

*3 Live環境でroot権限でコマンドを実行する方法はディストリビューションによって異なるので、各自で調べてください。SereneLinuxのLive環境では、sudoを使えばroot権限でコマンドを実行できました。

*4 現在のディレクトリがわからない場合は、pwd コマンドで調べることが出来ます。

*5 失敗自体の危険度はインストールより低いですが、失敗した時に更に失敗をするとWindows環境を破壊する恐れがあります。