Vine Linux

▲デスクトップ画面
各種データ
各種データ
開発者 | Project Vine |
系統 | Red Hat系 |
開発状況 | VineSeedのみ開発中(リリース版は終了) |
初版 | 1999年3月28日 |
最新版 | 6.5 / 2017年4月3日 |
アップデート方式 | APT-RPM |
パッケージ管理 | RPM |
カーネル | Linux |
デスクトップ環境 | GNOME 2(VineSeedはGNOME 40) |
ウェブサイト | https://vinelinux.org/ |
概要
1998年にProject-JEのメンバーを主体として開発が始まった。
以前はRed Hat Linuxの派生であったが、バージョン3.0からはProject Vineのメンバーを中心に独自に開発が進められている。
以前はRed Hat Linuxの派生であったが、バージョン3.0からはProject Vineのメンバーを中心に独自に開発が進められている。
Linuxを常用OSとして使用したい個人や教育機関をメインターゲットとして開発されており、使いやすい日本語環境、日本語利用に程よい標準環境や設定、パッケージの厳選、使い勝手を犠牲にしない軽量・高速化などを掲げている。
1990年代後半、海外製のLinuxディストリビューションがまだ日本語にまともに対応していなかった時代に登場したVine Linuxは、日本語をそのままで扱うことができるようになった日本語対応のLinuxディストリビューションの先駆けの一つである。
その為、2000年代初頭までは日本語環境を必要とするユーザに人気があった。
その為、2000年代初頭までは日本語環境を必要とするユーザに人気があった。
2021年5月4日、公式サイトとメーリングリストにてVine Linuxの全てのリリース版の終了が宣言された。
開発版であったVineSeedの開発は継続されており、2021年5月時点では以下のようなバージョンで開発されている。(*3)
開発版であったVineSeedの開発は継続されており、2021年5月時点では以下のようなバージョンで開発されている。(*3)
- kernel-5.4
- gcc-10.3
- rpm-4.16
- gnome-40
各バージョンのコードネームはワインの名称から採られている。(*4)
開発版はVineSeedという名称になっている。
開発版はVineSeedという名称になっている。
他のメジャーなディストリビューションに比べセキュリティー上の問題の修正が遅い場合がある。
VineSeedを元にローリングリリースとする意見などもあるとしているが、2021年5月時点では未定である。(*5)
VineSeedを元にローリングリリースとする意見などもあるとしているが、2021年5月時点では未定である。(*5)
アプリケーション
Vine LinuxはArch LinuxやFedoraのように最新のパッケージを導入せず、少々枯れたパッケージで構成されている。
初期状態では厳選されたパッケージだけがインストールされており、オフィス系ソフトからグラフィック、マルチメディアまで一通りのものは揃っている一方で無駄は少ない。
修正パッケージはソフトウェアのバージョンアップではなく、Red Hat Enterprise Linuxや
Debian
のように、不具合箇所の修正のみを行う。
これは、セキュリティ上の修正のためにソフトウェアの挙動が変更されてしまう問題を起こさないためである。
これは、セキュリティ上の修正のためにソフトウェアの挙動が変更されてしまう問題を起こさないためである。
他には、Emacs、LaTeXの日本語環境などのデフォルト設定、プログラミング環境(GCCなど)、JM Projectの日本語マニュアルの採用という特徴がある。
また、Project Vineメンバーが開発しているVLゴシックフォントファミリが標準で採用されている。
また、Project Vineメンバーが開発しているVLゴシックフォントファミリが標準で採用されている。
VinePlus
Vine Linuxには、VinePlusというVine Linux対応のRPMパッケージ群が存在する。
VinePlusについてもProject Vineが管理するサーバで配布されているが、Vine Linuxをアップグレードした場合に動作しなくなる可能性があるなど、利用者の自己責任で利用する必要がある。
VinePlusについてもProject Vineが管理するサーバで配布されているが、Vine Linuxをアップグレードした場合に動作しなくなる可能性があるなど、利用者の自己責任で利用する必要がある。
過去には、VinePlusにあるRPMパッケージのインストールに必要なパッケージがサーバに置かれていないという事例も存在した。
バージョン3.0からは、VinePlusは細分化された。
過去にあったVinePlusのうちメンテナが不在でメンテナンス頻度が極度に低いパッケージはextrasやorphanedというリポジトリに分離された。
これらのパッケージもapt-getを使ってインストールすることもできるが、そのためには利用者がaptの設定ファイルを書き換える必要がある。
過去にあったVinePlusのうちメンテナが不在でメンテナンス頻度が極度に低いパッケージはextrasやorphanedというリポジトリに分離された。
これらのパッケージもapt-getを使ってインストールすることもできるが、そのためには利用者がaptの設定ファイルを書き換える必要がある。
VinePlusは原則としてFHS 2.3には準拠しておらず、FSSTND1.2に準拠している。
特許が取得されている機能を実装しているソフトウェアのように、使用に制限があるソフトウェアをVine Linuxで利用するためには利用者自身がインストールする必要がある。
VinePlusでは、それらのソフトウェアのRPMパッケージを作成するためのSRPMパッケージをnonfreeリポジトリに用意している。
VinePlusでは、それらのソフトウェアのRPMパッケージを作成するためのSRPMパッケージをnonfreeリポジトリに用意している。
リリース
Vine Linuxの主要なバージョンにはコードネームがつけられており、VinePlusなどのパッケージやサポート期限もそれに応じて用意される。
修正プログラムは原則としてそのバージョンの次のメジャーバージョンリリースから1年後まで提供される。
バージョン6.xよりppc(PowerPC搭載のMacintosh)は対応アーキテクチャから外された。
主なバージョン | リリース日 | サポート期限 |
1.0 Nahe | 1999年3月28日 | 2000年1月11日(サポート終了) |
1.1 Rheingau | 1999年6月4日 | 2000年1月11日(サポート終了) |
2.0 Sociando-Mallet | 2000年4月14日 | 2003年4月7日(サポート終了) |
2.1 Cissac | 2000年11月4日 | 2003年4月7日(サポート終了) |
2.1.5 Calon-Segur | 2001年3月24日 | 2003年4月7日(サポート終了) |
2.5 Domaine de Chevalier | 2002年4月15日 | 2006年2月28日(サポート終了) |
2.6 La Fleur de Bouard | 2002年10月25日 | 2006年2月28日(サポート終了) |
3.0 Valandraud | 2004年8月2日 | 2007年11月22日(サポート終了) |
3.1 Pichon Lalande | 2004年11月26日 | 2007年11月22日(サポート終了) |
3.2 Ducru Baucaillou | 2005年9月18日 | 2007年11月22日(サポート終了) |
4.0 Latour | 2006年11月22日 | 2010年8月23日(サポート終了) |
4.1 Cos d'Estournel | 2007年2月22日 | 2010年8月23日(サポート終了) |
4.2 Lynch Bages | 2007年12月25日 | 2010年8月23日(サポート終了) |
5.0 Lafite | 2009年8月24日 | 2012年8月6日(サポート終了) |
5.1 Cheval Blanc | 2010年2月26日 | 2012年8月6日(サポート終了) |
5.2 Palmer | 2010年11月30日 | 2012年8月6日(サポート終了) |
6.0 Haut Brion | 2011年8月6日 | サポート終了 |
6.1 Pape Clement | 2012年7月30日 | サポート終了 |
6.2 Haut Bailly | 2013年10月16日 | サポート終了 |
6.3 Malartic Lagraviere | 2015年2月26日 | サポート終了 |
6.5 Poupille | 2017年4月3日 | サポート終了 |
外部リンク
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