ガノンドロフ

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ガノンドロフ - (2016/06/25 (土) 23:58:32) の編集履歴(バックアップ)



「共鳴している…トライフォースが、再び一つに戻ろうとしている…
   七年前のあの日…我が手にできなかった2つのトライフォース…
   まさかキサマたちふたりに宿っていようとはな…そして今、ついに…
   全てのトライフォースがここにそろった!

   キサマらには過ぎたオモチャだ…返してもらうぞ!!」

任天堂のアクションRPG『ゼルダの伝説』シリーズの登場人物。
主人公リンクの宿敵として度々登場し、ラスボスのポジションを務めている。


原作におけるガノンドロフ

『ゼルダの伝説』シリーズの作品は時系列が繋がっているという設定があり、
ゼルダ姫やリンクは基本的に別時代の同名の人物だが、いずれの作品のガノンも同一人物と見なされている。
人間の姿である時は「ガノンドロフ」という名前で呼ばれることが多く、怪物の姿である際は「ガノン」に名称が変わる。
最も若い時代のガノンドロフは『時のオカリナ』に登場したものでこの時が「ガノンドロフ」という名称での初登場となる。
2012年現在の公式設定では『時のオカリナ』から3つのパラレルワールドが発生しており、最後期は初代になると思われる。

+ ガノンの伝説

ゼルダの伝説

力のトライフォースを奪い、ゼルダをさらった悪の根源。豚の姿のガノンとして登場する。
後述の『ふしぎの木の実』で倒されてから数百年後に再復活したとのことだが、どうして蘇ったのかは明らかにされていない。
続編の『リンクの冒険』にも名前のみ登場。

ゼルダの伝説 神々のトライフォース

聖地を侵した盗賊団の首領で、司祭アグニムを操っていた黒幕。豚の姿のガノンとして登場する。
上述した第一作より数百年前で、同作のガノンと同一人物である。

ゼルダの伝説 時のオカリナ

百年に一度しか男が生まれない砂漠の民ゲルド族の出身。
ゲルド族を支配するだけではなくハイラル全土を支配しようと目論む。
リンクがマスターソードを引き抜き眠りについていた際、聖地に侵入しトライフォースを手に入れようと企む。
しかし、「完全なる資質を持つもの」と判断されなかったためトライフォースは3つに分裂。
その内の1つである「力のトライフォース」は手元に残ったものの、他の2つは消え去ってしまう。
そこで「力のトライフォース」を用いてハイラル城を闇に陥れ、今度は消えた2つのトライフォースを手に入れようとする。
最後はリンクに倒されるも力のトライフォースが暴走し魔王ガノンへと変貌。
再度リンクに倒された後に賢者たちによって封印される。
ガノンドロフの時は魔力の弾を、魔王ガノンの時は二本の大剣を使って戦う。

プロデューサーの宮本茂氏は後にインタビューで「今作で魔王ガノンの誕生の秘密が明かされる」と語っており、
後に公式の解説本で本作から3つのパラレルワールドが発生していることが明かされている。
が、それによると上記の『神々』『初代』につながる(ある意味正史と言える)世界では
リンクは敗北したことになってたり……そんなのってないよー!
なお、リンクが勝利したのち7年後の世界から繋がるのが『風のタクト』、
7年前に戻った世界から繋がるのが『トワイライトプリンセス』である。

ゼルダの伝説 ふしぎの木の実

ガノンの名で登場。大地の章、時空の章をどちらかクリアした状態で通信を行うと出現する真のボス。
ホロドラムとラブレンヌの民から集めた嘆きの力によってツインローバが復活を目論んだが、リンクによって阻止され、
ツインローバが自らの肉体を生贄に捧げ復活した。
ただし不完全な復活のため、理性のないただの魔物として現れた。

後の設定では本作は『神々のトライフォース』の続きとされており、本作に登場するリンクとゼルダは『神々』と同一人物とされている。
本作のEDでリンクは船に乗って旅に出るが、ここから『夢をみる島』へとつながる。
『夢をみる島』にはガノンは登場しないが、ラスボスのシャドーの変身形態に『神々』のガノンのものが含まれる。

ゼルダの伝説 風のタクト

「ワシの国は 砂漠の中にあった。
   日のあるうちは灼熱の風 月がのぼれば荒涼の風・・・
   風が死を運んできた・・・
   ハイラルに吹く風は、死とは別のものを運んでくる。

 ワシは、この風が欲しかったのかもしれぬ」
『時のオカリナ』にて、青年リンクとゼルダ、賢者達により封印されたガノンドロフが数百年後に復活。
もはや人間の手では対処できなくなり、神々はハイラルごと海に沈めることで再度封印する。

それから遙かな時を経て再び復活を遂げた彼は、
神々が自分を封印するためにハイラルを海に沈めたことを、ハイラルを滅ぼされたと考え、
海の底に沈んだハイラルを再び復活させようとトライフォースを集めるが、ハイラル王の介入によって願いは叶わず、
今度はリンクとゼルダの未来・希望を試すべく二刀流の格闘戦のみで勝負に臨む。

本作におけるガノンドロフは封印されている間に、
自身が故郷の砂漠とは違うハイラルの豊かな自然や「風」に惹かれていた事を悟っている。
また、かつて時の勇者と戦った時のようにトライフォースの紋章を持つ者が再び集結したのを見て、
時を超えてもなお断ち切れることのない「リンク」と「ゼルダ」の因縁に対して複雑な心境を語っていた。

マスターソードの力により最後は石となってハイラルと共に海底へと沈み、再び封印される。
その最期は『時のオカリナ』や『トワイライトプリンセス』の様に憎しみに満ちたものではなく、心安らかに眠るようなものであった。
「フ・・・フフ

   風が・・・
   吹いて・・おる・・」

ゼルダの伝説 4つの剣+

ガノンの名で、真の黒幕として登場。トライデントを入手するため風の魔神グフーを復活させた。
トライデントはこの後の時系列の作品にもガノンの基本的な武器として度々登場することとなる。
改めてガノンドロフ誕生の経緯を描いた本作は「『時オカ』を元にした外伝的なパラレルワールド」と解釈されることが多かったが、
『ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説大全』で時系列に組み込まれた結果、
「『トワイライトプリンセス』から数百年後の世界でゲルド族から産まれた新たなるガノンドロフ」 とされたため、
このガノンドロフだけ他の時系列とは別人になっている。

ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス

「光と影を統べる王に弓引く 愚か者よ。

   その身をもって
   我が力に触れるがいい!!」

『時のオカリナ』より百数年後の世界。
同作において7年後にガノンを封印した後に戻ってきた、子供時代から本作へと繋がっている。
6人の賢者により影の世界『トワイライト』に追放されるが、トワイライトの野心家ザントを手中に収め、
自らの魔力を使い光の世界を闇の世界に変えようとしたが、リンクとミドナ、そしてゼルダ姫によって倒される。
この作品ではゼルダに憑依、魔獣ガノン、騎馬戦と段階を踏んでからガノンドロフとの一騎打ちとなる。
なおこのときにガード崩しとして肘打ちを使ってくるが、これは『大乱闘スマッシュブラザーズ』からの逆輸入。
最期は胸にマスターソードを刺し込まれ、今度こそ完全に死亡したが、
今わの際にリンクとゼルダに対し憎悪と呪いの言葉を遺し、立ち往生を遂げた。
「これで、全てが終わったと思うなよ。

 これが、光と闇の
   血塗られた歴史の始まりだと思え!」

ゼルダの伝説 スカイウォードソード

『時のオカリナ』の数百年以上前にあたる物語であるため当然ながらガノンドロフ本人は登場しない。
しかし、本作のラスボスである「終焉の者」はその容貌、魔族の王という肩書きなどガノンドロフを連想させるものが多く、
死に際に 「魔族の呪い、女神の血、勇者の魂を持つ者共の戦いの輪廻は永久に終わらない」 と呪詛を吐いたことから
終焉の者は転生したガノンドロフの前世か、あるいはそうでなくとも何かしら影響を与えているのではないかと言われている。

…彼が残した呪詛を見た後は、『風のタクト』におけるガノンドロフの独白も違った印象を受けるかもしれない。

(以上、Wikipediaより抜粋、一部加筆)

……正直、かなりややこしい。

『時のオカリナ』で世界が分かれてしまったこと、そして『四つの剣』などの時系列が不明な外伝があること、
またガノンドロフが同一人物であるとしても同姓同名の別人が存在することが、事態をややこしくしている原因である。

『ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説大全』にて公式に現時点での時系列が公開されたので、
改めて時系列順番にまとめると、
『スカイウォードソード』(2011年作品)
トライフォースとマスターソードの力により、天空島からハイラルの大地へ人々が帰還。ガノンドロフは登場せず。
『時のオカリナ』(1998年作品)
ガノンドロフ、トライフォースの獲得とハイラルの支配を試みる。 リンクとの決戦の結果によって以降の世界が分岐している。
青年リンクの世界:
『風のタクト』(2002年作品)
賢者達によってハイラルごと海底へ追放されるも復活し、
風の勇者によって封印される。
子供リンクの世界:
『トワイライトプリンセス』(2006年作品)
数百年後、
追放された影の世界にて封印から復活。
光の世界に侵攻を試みるも失敗し、倒される。

『4つの剣+』(2004年作品)
「ガノン」として生まれ変わる。
グフーを復活させトライデントを入手するも、
リンクに倒される。
リンクが敗北した世界:
『神々のトライフォース』(1991年作品)
全てのトライフォースを手にするも、
七人の賢者達が決死の覚悟でガノンを封印。
数百年後、闇の世界から
分身である司祭アグニムを操って
賢者の末裔ゼルダ姫を攫い、復活するも倒される。

『ふしぎの木の実』(2001年作品)
魔道士ツインローバによって
不完全な復活を遂げるも、
リンクによって倒される。

『夢をみる島』(1993年作品)
「ふしぎの木の実」の冒険の後、
武者修行中にコホリント島へ漂着したリンクの前に
悪夢の化身として登場、倒される。
ガノンドロフ本人は登場せず。

『ゼルダの伝説』(1986年作品)
「神々のトライフォース」から数百年後、
再復活したガノンによるハイラル侵攻が始まるも、
知恵のトライフォースを得たリンクに滅ぼされる。

『リンクの冒険』(1987年作品)
数年後、
ガノン軍残党による復活の儀式が行われるが、
勇気のトライフォースを得たリンクに阻止される。
これが今のところ正しい来歴となるようだ。

+ ゼルダ無双におけるガノンドロフ
無双シリーズとコラボした『ゼルダ無双』ではプレイアブルキャラとして使用できる。
『トワイライトプリンセス』版をベースにした衣装に、長く伸びた髪が特徴的。
武器は『時のオカリナ』のガノンを彷彿とする大剣二刀流、更に魔法や魔獣の幻影を纏っての攻撃を操る。
見た目通りの重量感と殲滅力は一級品で、一部ファンからつけられたあだ名は「ガノンド呂布」。さもありなん。

本作のガノンドロフは原作との繋がりのないオリジナルの設定で、「古よりハイラルを脅かし続けた邪悪の化身」とも呼べる存在。
かつて勇者によって魂を4つの欠片に分割され、3つの異世界と聖地にそれぞれ分けられ封印されていたが、
トライフォースの均衡を司る魔女(後のシア)を唆して利用し異世界に封じられた魂の欠片の回収に成功、シアの持つトライフォースを狙う。
その後、シア討伐に攻め込んだハイラル軍に敗れ去るも、聖地のマスターソードが抜かれた事で最後の封印が解け、完全復活を遂げた。
それからの再起~トライフォース奪取までのシナリオはガノンドロフの視点で描かれる。魔王様ファンには堪らない展開ではなかろうか。
召喚した側近が二名とも色物悪役だったのはご愁傷様としか
最終決戦では再び敗北するがトライフォースの力を完全に解放し、魔獣ガノンに変貌する事となる。

また、有料DLCでの追加モード限定で魔獣ガノンも操作できるようになった。
しかしその追加モードの裏に隠された更なるサプライズをいったい誰が想像できただろうか…
3DS移植作『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』ではこれまで魔獣形態でしか使わなかったトライデントが新武器として追加、
大剣とはうって変わってスピーディ且つオーソドックスな立ち回りが可能となっている。「ガノンド呂布っぷりが増した」との声も…



大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにおけるガノンドロフ

『DX』から登場。『for 3DS』までにおいては隠しキャラとして登場する。
シリーズ中暗黒(『DX』のみ紫炎)属性のワザを持つ数少ないファイターである。

+ 各種必殺ワザ(以降「B」と表記)
各種必殺ワザ(以降「B」と表記)
  • 魔人拳(NB)
片手に闇の力を込めた後で強力な一撃をお見舞いする。「ふっはっくらえ」ではない。
ファルコンパンチよりもパワーが高く、発生が遅くなっているロマンワザ
モーションが差別化された『X』以降は左手で裏拳を放つ動作に変更された他、
発動直後に背中側にスティックを押すと方向転換し、威力も増す「ふりむき魔人拳」が実装された。
とにかく前隙が尋常では無いのでタイマンではロマンどころか死に技に片足一歩突っ込んでいるレベルだが、ガードブレイク時やねむるミスに対する最大反撃として、また乱戦から若干離れた位置で放つのもあり。
『for』では アーマーが付与 され、相手の攻撃をある程度受けてものけぞることなく強引に叩き込むことができるように。
その分弱体化したが、一方でふりむき版の吹っ飛ばし力が強化。よりホムコン乱戦で脅威を振るうことになった。

  • 雷神掌(上B)
空中へ飛び上がり、上昇中に敵に触れると抱き付いて電撃を浴びせた後で爆発して吹き飛ばす掴みワザ。
『X』以降は相手を掴めないと暗黒属性が付与された片方の拳を振り回して攻撃するようになった。
地味に上昇量は多く、炎獄握よりも復帰性能は高いのだが、いかんせん動作が単調なために復帰阻止されやすい。

  • 烈鬼脚(下B)
暗黒をまとった蹴りで突進するワザ。ファルコンキックと比べて発生は遅い方で動作も重たい。
地上では真横に進み、空中では斜め下に急降下する。壁や床にぶつかると隙をさらしてしまうので注意。
その遅さを逆に利用し回避狩りには使いやすく、またガノンドロフ自身の普段の立ち回りが鈍重なので、前隙少なめな突進技の地上版の使い勝手はなかなか。
しかし読まれてガードされると反確であり、使いやすいということは逆に読まれやすいと言う事でもあるのでぶっぱは控えめに。
『DX』では空中で発動することで空中ジャンプが回復するバグがあり復帰にも大いに貢献したのだが、
当然と言うべきか『X』以降ではそういった仕様もバグも無く、復帰には使えなくなった。
しかし『for』では空中版の出だしにメテオが付いたため、崖際での攻防に一役買うようになった。

  • 地竜拳(『DX』までの横B)
一旦身を構えた後、真横に突進し、攻撃できるものに触れれば紫炎をまとった左拳で殴りつけるワザ。
地上では上方向にかち上げ、空中では下方向へメテオを決めて自分は若干飛び上がる。
空振ると地上では転び、空中では尻もち落下状態に移行する。
属性が紫炎であることと動作の遅さ以外、ファルコンナックルと同じ。
しかしその動作の遅さが災いし、揺さ振りをかけやすいファルコン以上にわざわざこのワザを放つ状況が無く、復帰のバリエーション以外ほぼ使われることは無いだろう。

  • 炎獄握(『X』からの横B)
真横に突進し、敵に触れると掴んで攻撃。格ゲー的に言えばヨハンっぽい掴み投げだろうか。
地上ではぶどうジュース暗黒属性の魔法らしきパワーを発動し、敵は必ず真下に落ちる。ここで敵が回避したり受け身を取らなければ下Aなどで追撃が可能。
空中では敵を掴んだまま自身も真下に急降下し、床に当たって初めてダメージが与えられる。
当然、床がなければバーストするが、場合によっては道連れに使える。
ファルコンナックルと違ってワザの途中で崖に差し掛かると普通に尻もち落下状態になって落ちてしまう。
強制ダウン技のため受け身を取るかどうかすらも選択に入る技で、そこからこちらが読み勝つとかなり有利になる主力技。
『for』では互いに残りのストックが1つだけの状況時に空中版で道連れすると必ずガノンドロフが勝つようになっている。

巨大な魔獣ガノンに変身し、正面へ突進する最後の切りふだ。
巨大化した瞬間と突進前に腕を地面に叩きつける時にも攻撃判定が存在する(前者は地上にいる敵を地面に埋める効果も)。
特筆すべきはほとんどのキャラクターと比べても 特に判定が大きく撃墜力が高い ことである。
ガノンドロフの真後ろに居るか、よっぽどタイミングよく突進だけを回避しない限りは命中する巨大さであり、
当て方もタイミングもそう気にする必要も無く放てるため、性能はトップクラスである。

この他、必殺ワザではないが、
ふっとばし力が高く状況次第では撃墜も狙える(代わりに連打による派生はない) 小パン 「雷打」や、
%がある程度蓄積した後に当てれば 横方向へ異常に吹っ飛ぶ 横Aヤクザキック」「突破蹴」(『X』以降)、
発生まで 2秒近くかかる (その分威力も並のスマッシュ以上)上A「爆裂蹴」というように、
他のファイターにはない個性的な通常ワザも持っている。

+ 『DX』におけるガノンドロフ
『DX』では驚くことにキャプテン・ファルコンモデル替えキャラ
ディレクターの桜井政博氏による『速報スマブラ拳!!』での解説や当時『ニンテンドードリーム』に掲載されたインタビューよると、
元々登場する予定はなかったが、当初リアル路線で開発が進んでいたGC版ゼルダの伝説開発陣への3Dモデル提供の依頼を受けていたこと、
体格がファルコンとほぼ同じであったこと、そして何よりキャラ自体の人気が高かったために参戦することが決定されたようだ。
そういった意味では幸運なのかもしれない。
なお、『DX』におけるモデル替えキャラは基本的に参戦元の作品が一致しており、ガノンとファルコンはそれが当てはまらない唯一の例外である。
モーションは前述の通りファルコンのものが流用されており、ワザも似たようなものが多いが、
鈍重で吹っ飛ばされにくく、ワザ全般が威力・吹っ飛ばし力共に高く調整されており、
見掛け倒しの大王様と違ってワザの一つ一つに重みのあるパワーキャラである。
またファルコンのコンパチということもあって空中ワザの性能はどれも良い部類に入り、
ふっとばし力の強さからそこそこ%が溜まっていれば単発で撃墜できる。
もう一つ言うと、ほとんどのワザの発生がファルコンと同じであるため、威力に反して 前隙はそこまで大きくない
このため、初心者同士の戦いや乱闘では猛威を振るうキャラ。4人で乱闘してたら常に撃墜王だったなんてのはザラである。
ただし、その低すぎる移動性能とピーキーなワザ、飛び道具を持たないなどの欠点のため、
上級者同士の戦いとなるとテクニックは当然のこと、先読みや細かい間合い取りを要求される玄人キャラでもある。
格ゲーにおけるパワーキャラと同じ宿命を背負っているのだろう。魔王様は弱者になど興味を持たないのだ。

勝利演出の一つで剣をこれ見よがしに振り回すが、剣を使った攻撃は一切無い。その剣は飾りか。
まあモーションがファルコンのコンパチであることを考えると制作期間の都合でそうせざるを得なかったのかもしれない。

+ 『X』におけるガノンドロフ
『X』ではデザイン・声優が『時のオカリナ』基準から『トワイライトプリンセス』基準に変化。
本作においては技全般こそファルコンの物と共通性はあるものの独自のプログラム・モーションが用いられ、ファルコと共にモデル替え枠から脱出。
前作よりも更に吹っ飛ばし能力が向上したが、 ダッシュがおっさん臭くなった 上に全体的な速度は更に遅くなった。
上Bの「雷神掌」が強化され、横Bが「地竜拳」から「炎獄握」に変わり、
上A「爆裂蹴」が発動までの間風が吹いて敵を近寄らせるようになるなど、一部のワザに変更がなされている。
アピールコマンドが増えたお陰で剣を見せる機会も増えたが、やっぱり剣を使った攻撃は無い。
使えよ。 …と公式でディレクターに突っ込まれていたりする。
しかし、発売初期から長らくタイマン戦におけるダントツの最弱キャラ扱いを受けていた。
理由としては、
  • ワザの発生が全キャラ最低クラスな上に後隙がでかい。 小パンですら8Fかかる。
  • 徒手にしてはリーチ・判定ともに強めだが、ワザの発生が遅すぎて割に合わない。アーマーや無敵で補えるわけでもない。
  • 地上、空中とも機動力が全キャラ中最低。飛び道具もないので、撃たれて逃げ回られるだけでも苦戦する。
  • 掴みのリーチが全キャラで一番短い。よってガーキャン掴みによる切り返しが全く出来ない。
  • 投げ連などに対する嵌め耐性が最低クラスな上、復帰力も低い。
挙げていけばキリが無いのだが、製作陣は恨みでもあったのだろうか悲惨な性能である。
見つかるネタも、魔人拳をマリオのマントやピットの鏡で反転されると 何故か物凄い勢いでステージの端まで飛んでいく 「ガノンピンボール」や、
ある特定の操作をすると 何故かガノンドロフが遥か上空に飛んで行く 「ジャンピングG」、
膨大な隙を晒して 小パン以下の威力 の衝撃波を発生させる「ガノンウェーブ」など、
我々の笑いを誘うユニークなものが多く、ガノンドロフのネタキャラ化は増すばかりである。
しかし、その悲惨さとネタっぷりが受けたのか、キャラの愛され度とやり込みによる研究はピカ一。
そしてやり込み勢による長年の研究により、 ついに1弱を脱出。
魔王としての体裁はともかく日本では 準最下位 というポジションに何とか落ち着くことができた(同列はポケトレ)。
海外では未だに1弱のままだけど
アイテムなしタイマンというルールでは不遇なキャラクターではあるが、
中には卓越した読みでそのパワーを生かし恐ろしい強さを発揮し上位キャラを葬っていく使い手も居る。その様はまさに大魔王様。
モーションが遊んでるようにしか見えないが、小ジャンプから最速で空中↓Aを入力し着地の隙を消すホッピングと呼ばれるテクニックは、
元のやたらでかい威力をそのままに、地上の攻撃をスカして当てれたり牽制にも使えるため、これをマスターするのがガノン使いの第一歩。
上記のダッシュモーションと合わせて「ジョギングおじさん」「ホッピングおじさん」のあだ名で親しまれている。
また、アイテムを利用したハメが多数あるので、アイテムを一度手に取るとなかなかの強さを誇る。

+ ガノン様参考動画

+ 亜空の使者での活躍
『X』本編のアドベンチャーモードでは最初は亜空軍側で、クッパワリオと組んでいながら途中で見限って見捨てたり、
仲間のエインシャント卿でさえも容赦なく攻撃を加えたり創造主を出し抜こうとしたりと凄く悪役しているが、
黒幕が判明したストーリー終盤でゼルダやリンクと一時的に和解・協力し真の巨悪へと立ち向かっている。
ちなみにスマブラの世界が各作品のキャラのフュギュアが活躍しているという、すなわち原作とは関係の無い世界であるとしても、
ゼルダの伝説の歴史において、リンク&ゼルダとガノンドロフが共闘する作品は現時点では唯一この「亜空の使者」のみである。
大魔王はどこぞの亀どこぞのペンギンのようにそう簡単にはデレないのである。他のラスボスはマイナーだし。

+ 『for』におけるガノンドロフ
『for 3DS』発売前の公式PVの中で一瞬だけなんとルーペで登場し、「 ルーペおじさん 」と呼ばれるように。
恐らくはスタッフによるミスだろうが、さすがは魔王、ネタには事欠かない。
その後すぐに修正されてしまい、リンク、賢者に続いてついに任天堂にまで封印されてしまった。哀れガノンドロフ。

本作でも『トワイライトプリンセス』基準でのデザインだが、
胸に傷が出来たりマントがボロボロになったりと原作での最終決戦時の外見へと微妙に変更されている。
また、『X』になかった目を見開いたり口を大きく開ける顔芸表情も存在する。

今まで剣を使ってくれなかったガノン様だったが、
この作品では(通常必殺ワザのカスタマイズでインターネット「だれかと」では使用不可能だが) ついに剣を使ってくれるようになった!!
その名も「魔人」(ちなみにもう一つは「魔拳」)。「ネーミングにひねりが無いな。そのまんまじゃないか。」
魔人拳のモーションで剣を突き出す(よく見ると突き出す時の拳の向きが違う)という内容なので華麗に振る舞うわけではないが、
使わないよりはマシだろう。よかったねおっさん!
また、上必殺ワザのカスタマイズには「 雷神拳 」なるものも存在する。
本作ではバンダイナムコゲームスも開発に携わっているのだが、まさか某鉄拳親父にその名称が由来しているのだろうか……?

そして『for Wii U』ではまさかの 初期キャラ に昇格を果たすことになった。

性能としては、 技構成が一切変わっていない上にホッピングが使えなくなってしまった
地上版炎獄握が受け身可能になったことや、空中回避の仕様変更も大きな痛手となっている。
機動力の低さや復帰性能の悪さも相変わらずであり、長身故の大きい食らい判定や重量級故のコンボ耐性の低さから
手数の多いキャラに終始攻められ固め続けられ、ワンチャンス巡ってくる前に負けることが多い。
アプデごとに少しずつ強化されているものの、タイマンランクは3DS版の発売から現在に至るまで下位の中~下をうろついている。

しかし、本作では多くのファイターの撃墜力が軒並み低下しているデフレ状態の中、
彼は一つのワザの蓄積も撃墜力も重量級の中でも特筆すべき物を持つ、
つまるところ バ火力キャラ として君臨しているためいかに下位キャラと言えど相対する時のプレッシャーは半端ではない。
プレッシャーだけで終わることも多々あるのだが

幸い本作のゲームバランスは、世紀末だった前作『X』と違って良好なのだが、タイマンに苦しい性能であるのはそのまま。
ガノンドロフで勝利するには立ち回りキャラを徹底することと、他キャラ以上に全行動のリスクリターンを計る必要がある。
詳細はガノンドロフ専用wikiを参照されたし。
求められる操作が多い上にやれることは少ないため、プレイヤーの実力が反映されやすい。
先述通りパワーはバ火力級なのでダメージレースで負けていてもワンチャン獲れば逆転・早期撃墜もできるため、愛用するプレイヤーも多い。

…とここまで書けばあのトレンチコートに鉄仮面の男を思い浮かべるかもしれない。
実際どちらも「デカい・遅い・硬い・重い」といった特徴、悩みのタネや強みが似通っているフシがある。
こちらはキャラクターのできる行動が多く可動範囲も広い都合上格闘ゲームであるあちらよりも厳しいので
通常の格ゲー以上に行動に気を付けて良く立ち回り、ガノンドロフというファイターに対する理解を深めていこう。


…とまあこの様に『X』以降は弱キャラとされたり、
近年のネット上のアンチの風潮で「原作無視」の典型例としてしばしば槍玉に挙げられたりと何かと不遇なガノン様。
とはいえ元々参戦予定がなかった『DX』にて急きょファルコンのコンパチキャラとして登場したことや
基本的に隠しキャラクターであること、製作期間の短さなどから
新キャラクターの製作やメディアに露出できる初期キャラクターのモーション変更が優先されるために
原作のような魔法使いキャラや剣使いキャラに作り直す時間がないのかもしれない。*1
そもそもスマブラは「原作の 面白い要素を活かす 」が原則で、
ゲームバランスや他作品との兼ね合いがあることにも留意する必要がある。
実際にガノン以外のキャラのモーションの多くがオリジナルであり、
マリオクッパドンキーコングピットなど続編でモーションやワザが変更されたキャラも根幹はそのままである。
また、原作とスマブラの両方を好きなファンや「徒手空拳で戦う」ガノンドロフも受け入れているファンも多いし、
執拗な批判や製作者の発言の曲解、そもそもの問題点から外れた粗探しをするアンチに辟易している人がいるのも事実。
ネットの発達により誰もが評論家に成り得る時代において、今後のスマブラの在り方を考えるだけでなく、
自身の言動も反省し改める必要があるのかもしれない。そしてこれはスマブラだけでなく他の作品・人物でも同様である。*2
勿論、だからこそおじさん呼ばわりを嫌うファンもいるのでほどほどに。せめて本家ゼルダシリーズではやめておこう。

頑張れ魔王様。タイマンでもそこそこ戦え、極限まで研究・やり込みをしてくれる熱心なファンが居るという点において君は『DX』での某亀より間違いなく上だ。


MUGENにおけるガノンドロフ

MUGENでは以下の3体のガノンドロフが確認されている他、
Youtubeで『時のオカリナ』基準のデザインのものも確認することができる。
+ chuchoryu氏製作
『X』でのグラフィックを根性キャプチャーしたもの。
MVC仕様の操作になっており、
パンチとキックが弱中強の6ボタン方式、スーパージャンプ、(バック)ステップが搭載されている。
テレポート技と魔人拳(飛び道具が追加)に炎獄握、ハイパーコンボとして炎獄握の強化版が使用できる。
環境に因るものなのか、『Windows MUGEN Plus』においてはハイパーコンボを決めると相手のスプライトが表示されなかったり
魔人拳の直当てと飛び道具を同時に当てるとクラッシュして終了してしまうといった不具合が存在するので注意。
+ YOUTUBE対戦動画(『MUGEN1.0』環境下で、上記の不具合は出ていない)
+ ぼうし氏製作
  • ぼうし氏製作
名前やカットインはガノンドロフのものだが、グラフィックは初代『ゼルダの伝説』の豚ガノンのドット絵をベースにしている。
見た目は豚だが、技やボイスはスマッシュブラザーズXのものを搭載。ホッピングもしっかり再現している。
ストック制や、3ゲージ技として最後の切り札を搭載しているのは、同氏製作の他のキャラと同じ。

+ キクラゲ氏製作 Mr.ガノン
  • キクラゲ氏製作 Mr.ガノン
chuchoryu氏の物と同様に人型だが、2頭身。…何故この頭身になった。
細い体と巨大な顔で構成されており、ちびキャラではなく縦のサイズは一応普通。
胴体部分は一色で、顔はAAに色を塗ったようなものという、一見すれば手抜きに見えるキャラであるが、
技はスマッシュブラザーズXのものが搭載されており、最新版ではジャストガードもしっかりできる。
本体性能も忠実に動きが遅くて火力が高いなど、外見に目をつぶれば作りこみはかなりのもの。
必殺技の「雷神掌」は発生から上昇中無敵の昇龍投げであり、動作の遅いガノンドロフにとっては貴重な切り返し手段となる。
超必殺技の「魔人拳」も発生から演出中は無敵だが、攻撃判定が出た瞬間から無敵が途切れるのでカウンターに注意。
しかし演出中は暗転する上に暗転後の発生も僅か5F、さらに1ゲージ3割という火力を持つので、一発逆転を狙うには十分である。
ちなみに、バージョン1.10更新に伴い剣アピ(挑発)が追加された。やはり剣は眺めるだけ。
負けたらジョジョのようなカットインが入る。
使えよ!!ここ、つっこみどころです。

        r::-、-r::ゝ、_
      r:/、i , └<:::rっ::ヽ   魔王ガノンドロフ惨状
      Y:l、` O ´ r::-i:::::::▽   俺が来たからにはもう色々と駄目だ
      l(__ヽ_'` _ノ__:イ:::::;ヘ:)>
     .<|l '┸ソ下┸’ 〉Yノ }:i>
      l:ト _く!__ス__ イ::::l_ノ:/> 
      ヾ!ー---一/::::l:::ノ
      ヾ:二ニ二´::ノ
        /:::::::::::::::::l  
       /::::::::::i:i:::::::i,.
       l:::/::::::::i:i:::、:::丶
       l;;ノ:::::::::::::::l l;.,.,.! 
        /::::::::::::::::l
       /:::::::;へ:::::::l~ 
      /:::::/´  ヽ:::l   
      .〔:::::l     l:::l   
      ヽ;;;>     \;;>

Rel氏によってAIも作られた。

出場大会


「おのれ…おのれ…ゼルダ!おのれ…賢者共!おのれ…リンク!
   いつの日か…この封印が解き放たれし時…
   その時こそキサマたちの一族根絶やしにしてくれる!!
   我が手の内に力のトライフォースある限り…」


*1
『X』のゲームエンジンを使ってバランスを再調整した非公式MOD『ProjectM』においても
一部キャラに原作要素が搭載される中でガノンドロフの基本的なモーションは体術メインのままであり、
魔法はNBの飛び道具反射及び空中浮遊(魔人拳は横スマに移行)と一部通常ワザに付与された暗黒属性や電撃属性、
剣は下アピールの追加入力といった程度に留まっている。
尤も、『ProjectM』の目的は「『DX』を意識しつつ独自に改良する」ことであり、「原作再現」ではないので注意。

*2
ここまで書けばわかるだろうが、同じクロスオーバー対戦ゲームであるKOFにも同じことが言える。
一部キャラの原作にないモーションやや原典から誇張された性格付けオリジナルの要素特定作品勢優遇など。
ただしあちらはKOFオリジナルのややギャグ色が強い設定がメジャーになるという逆転現象が起こったのに対し、
スマブラでのガノンは公式スナップ写真でギャグキャラをやらされることがあったとはいえ、
『X』の亜空の使者での行動などからしっかり正統派の悪役を通しているのがわかる。