その男は夢を見ない。機械で作られた彼の身体は、そもそもの睡眠を必要としないからだ。その身体のおかげで、男は過酷な旅の中でも、片時も離れず主人である少年を護衛することができた。
旅で迎える朝。少年は目覚めると、夢を見た日には必ず、その内容を男に話した。男は夢というものを理解できなかったため、無邪気に語る少年に寄り添って、黙って話を聞くことにしている。
夢の話をする朝のひと時は、二人にとって数少ない安らぎの時間だった。男の夢の話も聞いてみたいと言う少年に、男は言葉を詰まらせる。少年の微笑みのために、どうにか夢を見れるといいのだが。
ある朝、男は記憶メモリに不可解な映像が生じたことに気付く。まさかこれが。男は夢の報告をしようと主へ声をかけた。……だが、 変わり果てた少年が彼に微笑むことは、もう二度とない。
武器種 | 銃 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 光 | シリーズ | |
追加日 | 2022年2月18日 | ||
EN | Dreamless Dark | ||
解放 | ディミス(射手の祝宴) |