【ポケットモンスター ピカチュウ】

ポケットモンスター ピカチュウ とは、【ゲームボーイ】用のゲーム。

概要

ポケットモンスター ピカチュウ


他言語

Pokémon Yellow (英語)

ハード

【ゲームボーイ】

メディア

8メガビットロムカセット

ジャンル

RPG

発売元

任天堂

開発元

ゲームフリーク
クリーチャーズ

プロデューサー

宮本茂
川口孝司
石原恒和

ディレクター

田尻智

プレイ人数

1~2人

発売日

1998/09/12 (日本)

値段

GB:3,000円
3DS:1,222円

レーティング

CERO:A(全年齢対象)

対応機能

通信ケーブル
【スーパーゲームボーイ】
ポケットプリンタ

シリーズ

ポケットモンスターシリーズ

移植・リメイク

3DS:バーチャルコンソール
Switch:【ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ】?

日本販売数

約312万本

世界販売数

1464万本

【ゲームボーイ】向けに発売された、【ポケットモンスター 赤・緑】のバリエーション作品。
当時好評放送中であった【ポケットモンスター(アニメ)】とのタイアップ的な趣きが強い。

アニメを再現すべく最初に選べる【ポケモン】【ピカチュウ】のみであり、ピカチュウを連れ歩いて共に世界を冒険できる。
ピカチュウはアニメ版同様に大谷育江のボイスを発する。ゲームボーイのスペックでこれが行われるのは当時では衝撃的。
他の再現としてトレーナーの中にテレビシリーズで登場したキャラクターをモチーフにしている者も出現する事がある。

ゲームバランスも調整され、一部のポケモンが新しいわざを覚える、殆どの敵トレーナーや敵ポケモンが強化されると言った具合に後の世代の「マイナーチェンジ」の発端となったような変更が行われている。
テレビ未消化部分から通常版より相手のレベルが一気に上がり、難易度が大きく上昇する。

※ストーリー等は【ポケットモンスター 赤・緑】の記事を参照。

追加要素

  • ピカチュウに重点が置かれた要素
    最初のパトーナーはピカチュウのみ。
    ピカチュウは最初はまったく懐いていないが、戦闘を重ねたりする毎に「なかよし度」が上がり、徐々に心を開いて懐くようになる。
    ピカチュウは前述通り大谷育江のボイスで鳴き声を発し、常に主人公の後ろに連れて歩ける。
    こういった「なつき」や「連れ歩き」は後のシリーズにも採用されている。
    なお、このピカチュウは「かみなりのいし」で進化する事ができず、使おうとすると嫌がられる。
    ピカチュウを主力にしてもクリアは可能ではあるが、アニメのようにタイプ相性を無視したりお情けでのジムバッジ入手が存在しないため、いわ・じめんタイプを相手にする序盤が特に厳しく、他のポケモンを使わないと苦戦を強いられる。
    • また、ピカチュウの種族値自体は特にテコ入れされていない。エスパータイプや御三家等の戦力が整う中盤以降は外してしまう手もある。
    • なつき度は、連れて歩く・キズぐすりを上げるなどで増加し、瀕死にする・かみなりのいしを使って嫌がらせるなどで低下する。
  • ピカチュウのサマービーチ
    19ばんすいどうに小屋が追加されており、なみのりを覚えたピカチュウを連れて行く事でミニゲームを遊べる。
  • グラフィック・分布・図鑑説明の変更
    ピジョンがトキワの森に出現したり、ベトベターが無人発電所に出現したりするなど、アニメを意識した生息地に変化しているポケモンがいる。
    『青』同様、ポケモンのグラフィックが変更されており、図鑑説明も新しいものとなった。
    本作では基本的にピカチュウが珍しいポケモンとして扱われており、使用するトレーナーがいないようにトレーナーの手持ちが変更されている。
    アニメ化を挟んだためかほとんどのポケモンのデザインが公式イラストに近いものへと変更され、他メディアと乖離気味であった独特のグラフィックがほぼ消滅している。
    特殊な例として、【タケシ】【カスミ】のトレーナー戦でのイラストがアニメ版の元にしたイラストに変更されている。
  • 「御三家」の入手
    【フシギダネ】【ヒトカゲ】【ゼニガメ】といった最初に選べるポケモン(通称「御三家」)が、一回の冒険で全て手に入るようになった。
    アニメ版を意識したようなイベントでそれぞれ人から譲ってもらえる。
  • ポケットプリンタ
    ポケットプリンタに接続してポケモン図鑑などの印刷を行える。
  • 敵トレーナーの強化
    名前付きの敵トレーナーのほとんどのわざが見直されており、特に【四天王】は大幅に強化されている。
    極一部ではトレーナーが新規配置していたり、トレーナーが変化していたりする。
    また、赤・緑・青時代にあった「既に状態異常になっているのに状態異常攻撃を仕掛ける」等の無駄行動は行わないようになっている。(野生のポケモンに関してはランダムのままの為、本作でも引き続き無駄行動を行う。)
  • 覚えるわざの変更
    後の世代に比べると控えめだが、レベルアップで覚えるわざが増えたり、『赤・緑・青』よりも早いレベルで覚えるわざもある。リザードンのそらをとぶ等、一部ポケモンは『赤・緑・青』では覚えられなかったわざが覚えられるようになった。
    特にピカチュウが覚えるわざは、アニメを意識して大幅に変更された。
  • コロシアム2
    通信対戦で「にんてんどうカップ」「ファンシーカップ」「イエローカップ」といった特殊なルールで遊べる。「にんてんどうカップ」以外のルールは後に【ポケモンスタジアム2】にも収録される。
    【ポケモンスタジアム】や以後の作品のような、見せ合いからの3匹選出がないため、ルール毎に出場可能なポケモン3匹だけを手持ちに入れておく必要がある。
    • にんてんどうカップ
      出場可能ポケモンは図鑑ナンバー149まで、レベル50~55で合計155までの「ニンテンドウカップ'97」が基の公式ルール。
    • ファンシーカップ
      出場可能ポケモンは高さ2.0m以下、重さ20.0kg以下で且つ進化可能で未進化のポケモンのみ。レベルは25~30で合計80まで。
    • イエローカップ
      出場可能ポケモンはミュウツー・ミュウ以外、レベルは15~20で合計55まで。基本的に出場可能のレベルまでに収まっていれば、どのポケモンでも出場可能。
      ゲーム内通信交換や『金・銀』『クリスタルバージョン』を利用しないと出場できないポケモンもおり、それらを利用しても出場出来ないポケモンは11匹存在する*1
  • バグや誤字の修正
    ゲーム自体の解析が進んだ現代においてはまだまだバグやセリフの誤字は残っていると判明しているが、「赤・緑・青」に比べれば大幅に修正されている。
    特に「赤・緑・青」で猛威を振るっていた「セレクトバグ」は完全に修正された。一部トレーナーを使用する「fifth法」は修正されておらず、利用できるトレーナーが増えている。
  • 詰み対策の処置
    お金が足りなくてサファリゾーンに入れず詰んでしまう対策として、500円未満の時にサファリゾーンに入れるようになった。
    499~1円の場合はボールの数が減らされる、0円の時は何度も入ろうとすると特別に入れてくれる形(ボールは1つだけ)で入場できるようになった。
    これにより、ひでんマシンがもらえず「なみのり」を覚えられない、それを覚えるポケモンがおらずポケモンを捕まえられないという事態は回避できるようにはなった。
    他にもポケモンセンターやフレンドリィショップの左にある空白が埋められている。その隙間に移動し、NPCが横に移動してくると身動きができずに詰んでしまう不具合が解消された。
  • 細かな変更点
    • 『青』と同じく、タイルやオブジェクト、ハナダの洞窟の地形が変更されている。
      メッセージボックスも『青』と同じ四方にモンスターボールがあるデザインとなっている。
    • ハナダシティでトレーナーが言う事を聞かないポケモンがヤドランからマルマインに変更になった。
      • 『赤・緑・青』で、ヤドランが覚えられないわざである「ソニックブーム」を使おうとしたためと思われる。
    • フィールド上にてピカチュウで「なみのり」を使うと、移動時のグラフィックがピカチュウになる。
    • グレンジムのクイズへの回答が必須となり、トレーナーとはクイズの結果に応じて無視出来るがどうかになった。
      • 回答前にトレーナーへ話しかけても、まずはクイズを回答してその後で戦うか判断してと促され、戦うことができない。
    • トキワシティで「キズぐすり」が売られている。
    • 「わざマシン49(トライアタック)」をもらった時の「たまに相手を麻痺させることがあるわ(実際は追加効果なし)」という説明が消失。
    • 23番道路、チャンピオンロード、セキエイ高原で自転車にのってもBGMが自転車のものにならなくなった。
    • ピカチュウ・ラッキー・プリン・サンド・ナゾノクサ・フシギダネにフィールド上での専用アイコンが追加された。ピカチュウ・ライチュウに至っては手持ち画面でも専用のアイコンになる。
      • ピッピに至っては従来のピッピタイプから少し修正されている。
    • ナツメ、カツラのアイコンが変更されている。

キャラクター(追加)

  • ロケットだんいん
    本作で追加された新規立ち絵のトレーナー。白い服を来ている男女二人組の【ロケット団】
    おつきみやま等の要所要所で(元々配置されていた通常のロケットだんいんを差し替えて)中ボスとして登場し、【アーボ】【ドガース】(とそれぞれの進化系)、【ニャース】を使用する。
    倒すと「やなかんじー!!」と言って退場する。
    明らかにアニメで見たことがある二人組だが、本作では名前は明かされない。 リメイクでも引き続き登場している。
    本作の時点ではダブルバトル等のシステムは無いものの、2人1組で現れる初のトレーナーとなった。

    ちなみにロケット団のニャースの方も本作のTVCMで出演しており、屋台で本作の特徴を愚痴の様に話している。

関連作品

攻略情報

  • 序盤に使うポケモンの例
    • 【マンキー】
      『ピカチュウ』では22ばんどうろにも出現する*2ので序盤に捕まえられる。更に『ピカチュウ』ではL9でかくとうタイプの「けたぐり」を覚えるので、いわタイプ相手にこうかばつぐんで攻撃できる。
    • 【ニドラン♀】【ニドラン♂】
      『ピカチュウ』では2ばんどうろにも出現し最高でL7で出現するため、ニビシティ側に行ってしまっても調達しやすく育てやすい。L12でかくとうタイプの「にどげり」を覚えるので、いわタイプ相手にこうかばつぐんで攻撃できる。
      そのまま進化させて主力にする点もあり、わざマシンで多彩なわざを覚えられるので非常に攻略しやすい。攻撃面を考えると♂の方が使いやすい。
    • 【キャタピー】【トランセル】【バタフリー】
      『ピカチュウ』ではL10でバタフリーに進化した直後エスパータイプの「ねんりき」を覚える。いわタイプ・じめんタイプに対しては普通の効果だが、本作のいわタイプは防御が高く特殊が低い傾向があるので特殊依存のエスパータイプの攻撃である「ねんりき」は効きやすい。(アニメ版でのサトシが捕まえたポケモンを考えるとキャタピーを捕まえるのが想定されている攻略だと考えられる。ただしアニメ版ではタケシ戦でバタフリーは使用されていない。)
      ※ピカチュウ版では【ビードル】は出ないので無駄に粘らないように注意が必要

移植・リメイク

  • バーチャルコンソール
    2016/02/27に【ニンテンドー3DS】で配信された。
    ダウンロードコードが付属しているパッケージ版も同時発売。こちらは当時のパッケージが再現されている*3。当時のパッケージを再現したマグネット、説明書風シール、復刻版タウンマップが付属している。
    バーチャルコンソールには原則として存在しない通信機能を特別に搭載しており、ローカル通信による交換や対戦を行える。
    更に【ポケモンバンク】にポケムーバーを使用してポケモンを送る事も可能。
    変更点として、ポケットプリンタに関する部分は選択不可能になっていたり、原作では「なみのりピカチュウ」が必要だった「ピカチュウのサマービーチ」が条件無しで遊べるようになっている*4
    一応「なみのりピカチュウ」の水上用のグラフィックのデータ自体は存在するため、バグ技によって見ることは可能である。
    特殊なバージョンであるためか、ダウンロード数ランキングでは4バージョン中で本作がトップだった。

余談

  • 『赤・緑』は出現ポケモンが対になっているのでこの2つのバージョンで通信交換をすれば全てのポケモンが揃うが、『青』と『ピカチュウ』はどのバージョンとも出現ポケモンが対になっていないので、『青』と『ピカチュウ』を持っていてもポケモンが揃わず、『赤・緑』の2つと通信しないと全てのポケモンが揃わない。

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最終更新:2025年03月09日 18:49

*1 バグを利用しない限り出場出来ないポケモンは、フシギバナ・リザードン・カメックス・ピジョット・ゴローン・オムスター・カブトプス・サンダー・ファイヤー・フリーザー・カイリュー。ゴローン以外は出現・進化レベルが制限より上回る、ゴローンは規定レベル以内で出現せず、『青』で手に入る「さぶろう」は通信交換で進化してしまう。

*2 ただし出現率はニドランよりも低い

*3 ニンテンドー3DSの表記や「ワイヤレス通信でモンスターをとっかえっこ!」「ニンテンドー3DSはあざやかカラー」と時代に合わせて、変更されている箇所はある

*4 仮に条件を原作と同じに設定すると、『赤・緑』『青』でセレクトバグを発生させるしか手段がない