恋文 - 連城三紀彦データベース（仮）

• 分類：短編小説
• 初出：「小説新潮」1983年8月号
• 雑誌時挿絵：北村治
• 収録短編集：『恋文』、『六花の印 連城三紀彦傑作集1』

あらすじ

「なんなの？　いやよ、また玩具買うのは。もう箱いっぱいじゃないの。違うって、じゃあなんなのよ。今忙しいのよ、何しても怒らないけど、あんまり滅茶はしないでよ」

窓ガラスにマニキュアで描いた桜吹雪を残して、夫が家出した。かつての交際相手が白血病で余命半年と知り、その間だけそばにいてやりたいというのだが……。

登場人物

• 竹原郷子
  • 婦人雑誌社の編集者。
• 竹原将一
  • 郷子の夫。中学校の美術教師。
• 竹原優
  • 郷子の息子。小学生。
• 田島江津子
  • 将一のかつての交際相手。
• 岡村
  • 郷子の職場の編集長。
• 石野
  • 郷子の同僚。

解題

（スタブ）

各種ランキング順位

• オールタイムベスト・連城三紀彦短編　15位

映像化

映画『恋文』

1985年10月5日公開。神代辰巳監督、高田純・神代辰巳脚本。
主な出演者は萩原健一（将一）、倍賞美津子（郷子）、高橋恵子（江津子）、和田求由（優）、小林薫（神谷（郷子の昔の恋人））。
倍賞美津子は本作で日本アカデミー賞主演女優賞など多くの賞を受賞した。
原作を大幅に組み替えた『もどり川』とは異なり、こちらは郷子の昔の恋人が登場することと、映画のラストで原作のラストシーン以降の場面が描かれている以外、概ね物語は原作に添って展開する。

なお連城三紀彦原作の映画の中で、なぜか本作のみ未だにDVD化されていない。
序盤に一瞬だが竹原優役の和田求由の性器が映っている場面があり、児童ポルノになってしまうためか。

ドラマ『恋文～私たちが愛した男～』

2003年10月8日～12月10日、TBS系水曜22時枠で放送。全10話。岡田惠和脚本。
主な出演者は渡部篤郎（将一）、水野美紀（郷子）、和久井映見（江津子）。

関連作品

• 『恋文』収録作
  • 「紅き唇」
  • 「十三年目の子守唄」
  • 「ピエロ」
  • 「私の叔父さん」