火の密通 - 連城三紀彦データベース（仮）

• 分類：短編小説
• 初出：「小説新潮」1992年12月号
• 雑誌時挿絵：三嶋典東
• 収録短編集：『落日の門』、『落日の門 連城三紀彦傑作集2』

あらすじ

　藤森鷹雄には自分を産んですぐに死んだ母親の記憶があった。
　炎天の野辺に、大きな樹が一本、何もない周囲から浮かびあがるように聳え、母親は浴衣姿でその幹に片手をつき、背中をむけて立っている。墓地のようなひっそりとした場所で、母親は爪先立ち背伸びをして、遠くを見守っている。誰かがやってくるのを待っているように……

死刑の判決が下った藤森鷹雄の元に、母親を名乗る女が面会に訪れる。だが、母親は自分が産まれてすぐに死んだはずだ。突然現れた〝母親〟に戸惑う藤森は……。

登場人物

• 藤森鷹雄
  • 死刑判決を受けた23歳の少尉。
• 安田一義
  • 藤森の先輩。
• 村橋暁介
  • 安田の親友。
• スエ
  • 藤森の母を名乗って現れた女。
• サワ
  • 藤森の生き別れの姉。
• 安田重希
  • 安田の弟。
• 桂木綾子
  • 大臣・桂木謙太郎の娘。

解題

（スタブ）

関連作品

• 『落日の門』収録作
  • 「落日の門」
  • 「残菊」
  • 「夕かげろう」
  • 「家路」