ズルズキン

登録日:2011/04/13 Wed 00:53:03
更新日:2025/06/22 Sun 21:28:15
所要時間:約 7 分で読めます






■データ


全国図鑑No.560
分類:あくとうポケモン
英語名:Scrafty
高さ:1.1m
重さ:30.0kg
タマゴグループ:陸上/ドラゴン
性別比率:♂50♀50

タイプ:あく/かくとう
特性:だっぴ(ターン終了時に1/3の確率で状態異常回復)
  /じしんかじょう(相手を倒す度に攻撃力が1段階アップ)
隠れ特性:いかく(場に出た時に相手の攻撃力が1段階ダウン。先頭にすると自分よりレベルが5以上低いポケモンの出現率が半分になる)

HP:65
攻撃:90
防御:115
特攻:45
特防:115
素早さ:58
合計:488

努力値:防御+1、特防+1

進化:ズルッグ(レベル39)→ズルズキン


■概要


脱皮した皮を下半身にブカブカに被る二足歩行のトカゲのようなポケモン。

主に群れで行動し、縄張りに侵入した者を集団で叩きのめす。
頭には非常に特徴的なトサカがあり、このトサカの大きさで群れのボスを決めるという。
喧嘩っぱやく、粗暴な性格だが、家族や群れの仲間、自身の縄張りは大切にする。

頭蓋骨が非常に硬く頭突きによる攻撃を得意とする。
視線が合った相手にいきなり頭突きをかます事もある。
また脚力にも優れておりそのキックコンクリートブロックを粉々にしてしまう。イワパレスローブシン逃げろっ

他に口から酸の体液を飛ばして攻撃することも。

その脱皮後の皮は弾力性に富んでおり、これを首もとまで上げて防御に利用する。

モヒカンを模したようなトサカや腰パンのようなブカブカな皮、(タイプ相性的に)仲間の仁義を無視して殴りかかり、
その一方で純粋な格闘家には弱く、更に縄張りに入った相手を集団リンチ、メンチを切れば怒って頭突き、まるで唾を吐くような酸噴射、
おまけに待機モーションはガムクチャクチャと、明らかにチンピラや不良をモチーフに作られたポケモンで、ある意味最も悪タイプらしい。
ホウエン四天王カゲツに似ている。

またこんな見た目だが、タマゴグループがドラゴンだったり遺伝で「りゅうのまい」を覚えたりする事から種族的にはドラゴンの仲間らしい。


■ゲームでのズルズキン


進化前のズルッグは4番道路やリゾートデザート等に出現する。
割と早めに捕獲可能なうえ、能力値もそこそこ、弱点も少なく修得する技も優秀とストーリーにおいての使い勝手はかなりの物。
特にそのタイプ相性からレンブ以外の四天王に無双可能なのは頼もしい。
同じく早い段階で捕獲できるダゲキと共にゲーチスサザンドラに対抗できるので育てておいて損はないだろう。

一般トレーナーではワルビアル系列と並んでプラズマ団の使用率が高い雑魚の代名詞。
ただし高威力の「とびひざげり」や「しっぺがえし」が飛んでくる事もあり油断ならない。

主要トレーナーでは四天王のギーマが使用する。
その高い耐久力に苦しめられた人は多い。

ちなみに最初にギーマに挑戦する時の性別は♂だが、2回目からはなぜか♀になっている。

ORASでは、カゲツの強化パーティの中に入っている。

剣盾では、スパイクタウンジムリーダーにして、マリィの兄、ネズが先発として使用。

SVでは、DLC第2弾『藍の円盤』より参戦。
本DLCよりゼイユの手持ちに加わるようになる。
ちなみに本作では戦闘中の立ち姿が若干変化し、より前傾姿勢になったが顔だけは相手に向ける……
要はガンをつけるヤンキーのようになった。


■対戦でのズルズキン


高い防御と特防を誇り、攻撃もそこそこ高め。だが特攻と素早さはかなり低い物理攻撃主体の耐久型ポケモン。
その耐久種族値はあのドータクンとほぼ同等であり、モチーフである雑魚モヒカンのイメージと違ってなかなかしぶとい。

悪/格闘という非常に珍しいタイプを持ち、格闘タイプなのにエスパーゴーストに強いという珍しい存在。
この組み合わせのおかげで弱点飛行と格闘のみと少なく、
また攻撃面でこの2タイプをどちらも半減出来るポケモンはヘラクロスドクロッグだけと少ない為攻撃範囲も優秀。
しかし、XYで初登場したフェアリータイプの技を喰らうと4倍ダメージになってしまうため、そこは注意が必要。
めざめるパワー」で4倍ダメージを受けることがないのは救いか。

技も豊富でメインウェポンの格闘なら「とびひざげり」「ドレインパンチ」、悪なら「はたきおとす」「かみくだく」「しっぺがえし」。
サブウェポンも三色パンチや「もろはのずつき」「ストーンエッジ」「しねんのずつき」「アイアンテール」「いかりのまえば」「ねこだまし」と充実している。
特にタイプ一致「ストーンエッジ」に匹敵する威力の「もろはのずつき」とゴースト以外のHPを半分にする「いかりのまえば」は強力で一致技との相性も良い。
「アイアンテール」は4倍弱点であるフェアリータイプの弱点を突けるが、複合には等倍止まりなので注意。

特に前述の格闘技しっぺがえしの戦局逆転性は実に素晴らしく、
その逆転性能と耐久力の高さを兼ね備えるサマはまるでギルティギアのジョニーを彷彿させる。

「ビルドアップ」「りゅうのまい」「ドわすれ」と強力な積み技も多数取得し、
他にも「ちょうはつ」「ドラゴンテール」によるコンボ潰しや「カウンター」による奇襲等々、その気だるそうな見た目に似合わずとにかく器用。

更に特性「だっぴ」により耐久型の天敵である状態異常にも強い。

これらの利点からメジャー所に有利な相手も多く、第五世代新規追加格闘タイプではテラキオンやローブシン等と並んで強力な格闘ポケとして君臨した。

しかし弱点こそ少ないものの抵抗にも乏しく、防御・特防の値に反してHPも低い為耐久値に過信は禁物。
特に弱点である格闘タイプはメジャーで使用率が高いのは痛い。
前述の通り耐久はドータクン並だが、実際はドータクンの硬さは半減数によるところが大きい。
そのため、半減の乏しいズルズキンの単純な耐久値がいかに不安定か分かるだろう。
攻撃力も火力インフレが進む中では微妙な数値。積まないと火力不足な場合が多い。

その為基本的に前述の豊富な積み技をいかにして活かすかが鍵となる。

具体的に主な型は龍舞型とビルドレイン型に大別される。

龍舞型は名前の通り「りゅうのまい」と特性「じしんかじょう」のシナジー効果で全抜きを狙う。
ただし素の素早さの低さから「りゅうのまい」1回でも112族までしか抜けない、
素早さや攻撃に努力値を回さないといけない事から耐久が更に不安定になるという欠点がある為やや扱いは難しい。

なので最近では耐久寄りに努力値を振り「りゅうのまい」の使用回数を増やす型も増えている。また火傷や麻痺等に弱い為特性は「だっぴ」も候補。

ビルドレイン型はおなじみの「ビルドアップ」「ドレインパンチ」のコンボ。
他のビルドレイン型と比べて「だっぴ」のおかげで状態異常に強いのがメリット。
しかも、「ドわすれ」で特防も補強し、厄介な敵も「ドラゴンテール」で追っ払うこともできる。
耐久や特性を活かしやすい為これが一番メジャーな型だと思われる。
フェアリータイプが登場していなければ間違いなく、この4つの技でこと足りたであろう・・・。

どちらの型にしても積み技が基本になる為「ちょうはつ」等の補助潰しに弱い。
ただし普通に殴れるスペックもあり、たまに「こだわりハチマキ」装備のアタッカー型もいる為油断ならない。

ダブルバトルではねこだまし、格闘の本分であるカビバンギ等の高速処理に加えてティクレセシャンデラ等をも殴ることが出来る為、
主にスタンダードな構築において攻撃面の穴埋めに非常に便利であり、多用されるに至る。

ちなみに、隠れ特性は「いかく」だが、これもなかなか優秀。
場に出た瞬間、相手の攻撃力を1段階下げることができるため、物理型に対してはそこそこ強い。
(ただし、特性「まけんき」や「かちき」がいることや、攻撃力が元々高いポケモンには一撃で倒されることもあるので過信は禁物)

余談だが設定やモチーフの割に「ふいうち」や「おいうち」等のアウトローな悪技はあまり覚えない。
実は良い子?
…ただ、実はアホの子でそんなことを考え付く脳がないだけかもしれないが

■対戦でのズルッグ


ズルズキンの進化前ズルッグ。正直に言って上からハバタクカミを「マジカルシャイン」で光らせるかウーラオスの「インファイト」でぶん殴れば勝手に三途の川を渡ってくれる格好の鴨であった。
ところがスカーレット・バイオレットの伝説環境(GSルール)ではにわかに注目を集める存在となる。というのも

  • いかく+「ねこだまし」というガオガエンが証明している鬼畜コンビを使用でき*1、伝説ポケモンの選出の制限緩和*2によってクリアチャームのせいで腐りやすかったいかくデバフが有効に働くようになる*3
  • 「ねこだまし」中に相方のバドレックスはくばじょうのすがたの「トリックルーム」を通し、トリックルーム下ではバドレックスやテツノカイナ、原種ガチグマよりも素早く*4動き、「コーチング」によるこの三者の攻防両面の強化兼敵の物理系への牽制可能・「がむしゃら」による定数ダメージないしは一発逆転の一撃を与えることも可能*5*6
  • 「ねこだまし」「がむしゃら」を拒むルナアーラやバドレックスこくばじょうのすがたや、クリアチャームを装備している敵のバドレックスはくばじょうのすがたには「イカサマ」が容赦なく突き刺さる。自分のまいたいかくで仕留めそびれることがあるのはご愛嬌。フェアリーテラスタルしてドレインキッスしてきた?そんな時は相方でどうにかしろ!
  • いかく+しんかのきせきで実数値以上に硬く、かつテラスタルがあるので安易に弱点を突こうとしてもいなされるリスクがある上にその上を上回ろうとするが中々倒せず、もたもたしている間に「がむしゃら」の嵐が吹き荒れ、かつ「コーチング」で鍛えられたバドレックスはくばじょうのすがた・テツノカイナ・原種ガチグマに蹂躙されるため、どっちかを狙う迷いを相手に迫り続けることができる

といったもろもろの要素がかみ合った結果、バドレックスはくばじょうのすがたの取り巻きとして大活躍し、地域大会で準優勝の成績を収めた。その影響もあってダブルで40位代にまで肉薄する快挙を納めている。本作ではオタチやエレブーといった未進化ながら活躍するポケモンが非常にかっこいいが、まさにそれを象徴する一匹となったと言ってよいだろう。


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 ズルズキンの
 やきつくす!
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ケンホロウ「あーたたたたたたたたたたたたたたたたたた(ry」

ズルズキン「…あべし!」

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最終更新:2025年06月22日 21:28

*1 最も自主退場技に乏しいのがガオガエンに劣る点。くしくもいずれもアニメでサトシの仲間になった仲である

*2 それまでの一体のみから二体使用可能となった。早い話が物理伝説の選出機会の増加である

*3 伝説二体両方がクリアチャームを装備することは不可能故にどちらかは必ずいかくの餌食になる

*4 ズルッグが素早さ種族値48なのに対し、この三者は50。よってトリックルームの最中はズルッグより後に動く。ちなみにズルズキンは58なのでくろいてっきゅうを持たせないと同様の動かし方ができず、はたきおとすで一気にプランが狂う

*5 似たような動きができるポケモンにオタチがおり、両採用の構築が3桁構築入りを果たしている

*6 相性の悪いザマゼンタにも削りを入れることができ、一石二鳥