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GOAL!! - (2026/09/12 (土) 16:37:41) の1つ前との変更点

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この記事では、ファミリーコンピュータソフト『GOAL!!』とそのゲームボーイ移植版にあたる『J・カップサッカー』について扱う。判定は前者が「良作」・後者が「劣化ゲー」。 ---- #contents(fromhere) ---- *GOAL!! 【ごーる】 |ジャンル|スポーツ(サッカー)|&image(https://cdn.suruga-ya.jp/database/pics_webp/game/174001004.jpg.webp,height=200)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2MbitROMカートリッジ|~| |発売元|ジャレコ|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|1992年9月25日|~| |定価|6,300円|~| |プレイ人数|1~2人(対戦・協力プレイ)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|『[[燃えサカ>燃えろ!!プロサッカー]]』の発展型&br;ビジュアル進化の反面ゲームモードは少なくなった|~| ---- **概要 1992年9月にジャレコから発売されたファミコン用のサッカーゲーム。~ 普遍的・正統派のサッカーゲームで同社製のファミコンソフト『[[燃えろ!!プロサッカー]]』(1988年12月発売)同様、クォータービューのアングルが用いられており実質的な続編。~ ~ 前述の『燃えろ!!プロサッカー』(以下『燃えサカ』)をベースに作られているため本項ではその差異を中心に扱う。 ---- **特徴 -Aボタンがロングキック(シュート・クリアー等)、Bボタンがパスといった基本操作はほぼそのまま受け継がれている。 --アウトオブプレーやキーパーが持っている間は時間が止まるのも同じ。 --ただし画面構成はクォータービューとはいえ3Dに近くなり、選手のグラフィックもフィールドビューに近くなった。 ---選手のグラフィックは『燃えサカ』の「シュートコンペティション」に近い。なお、そのモード自体は廃止された。 -ルール設定が可能になった。 --キーパーのマニュアル・オート --試合中のBGMの有無 --試合時間(1~45分・1分単位)((なお、これはリアルタイムでデフォルトは5分。)) --オフサイドの有無 --キッキング(イエローカード・レッドカード)の有無 --十字ボタンのコントロール方向 ---画面に合わせて斜めに動くか(上を押すと斜め右へ)、十字ボタンの入力方向そのまま動くかを決める(上を押すと真上へ)。 -前述の通り、キッキングの反則による退場が新しく実装された。 --これは至近距離からタックルをすると取られやすく、ただの「ファール」(相手のフリーキックのみ)で終わるか、反則をした選手に対しカードが出される。 --カードは一度目はイエローカードだが、それを受けた選手がもう一度反則を取られると、今度はレッドカードを出されて退場となる。 --退場者が出ると、最後まで欠けたままプレイしなければならないが、他の選手はこの時のみ控え選手と交代ができる。 -PK時ではキッカーがキックするまでキーパーはジャンプできなくなった。 -プレイ中の画面構成は基本は「ショートパス画面」で、高いボールが上がるとそれをズームアウトした「ロングパス画面」に移行し、再びボールが落ちてきたら「ショートパス画面」に戻る。 --後者の方はフィールドのおおよそ2/3ほどを見渡せる広い視点の反面、選手の表示も小さい。 --スローインやフリーキック、キーパーがボールを持っている時はセレクトでこの画面にして見ることもできる ---ただしプレー再開は元の「ショートパス画面」に戻す必要がある。 -フォーメーションが設定可能になった。 --「4-3-3」「4-4-2」「3-5-2」(それぞれDF-MF-FWの順)と「SWEEPER」(相手の攻撃に対して専用マーク配置したフォーメーション)の4通りから選択。 -ホリ電機の周辺機器『ホリトラック』は使えなくなった。 -BGMはメニュー画面が『燃えサカ』のタイトルのアレンジになっている以外は一新されている。 -ステータスが明確に見えるようになった。 --「KCP」 ……キーパーのキャッチング力 --「JP」 ………キーパーのジャンプ力 --「PP」 ………キーパーのパンチング力 --「SP」 ………フィールダーの走る速さ(ドリブル含む) --「KP」 ………フィールダーのキック力 --「TP」 ………フィールダーのタックル力 -試合開始前にステータスが確認でき、ポジションチェンジもできるようになった。 -ゲームモードは、ワールドカップにあたる「スーパーカップ」と単発試合のみになった。単発試合は下記3通り。 --「1P VS COM」……1人でCPUを相手にする。 --「2P VS COM」……プレイヤー2人で協力してCPUを相手にする。 --「1P VS 2P」 ………プレイヤー同士の対戦。 ''スーパーカップ'' -前作の「ワールドカップモード」は元の権利の都合上か%%エースコックの1.5倍ラーメンの人気にあやかったか%%本作では「スーパーカップ」という名前になっている。 --名前は変わったが、ルールは本家ワールドカップと同じで、各グループでリーグ(総当たり)戦を行い「勝ち点(勝ち2点・引分け1点・負け0点)>得失点差>得点」の順番で順位が付けられ、上位16チームが決勝トーナメントへ進出。 --決勝トーナメントでは引き分けは延長戦に入り、それでも時間切れで決着がつかなければPK戦に入る。 --24ヶ国制になり、当時のワールドカップの再現性が高くなった。グループ構成は下記の通り。 ---Aグループ………イタリア・コロンビア・メキシコ・ルーマニア ---Bグループ………イングランド・スイス・カナダ・アイルランド ---Cグループ………ブラジル・ポーランド・アメリカ・デンマーク ---Dグループ………アルゼンチン・フランス・ウルグアイ・スウェーデン ---Eグループ………オランダ・スコットランド・日本・オーストリア ---Fグループ………ドイツ・ベルギー・スペイン・ベネズエラ -試合が終わるとパスワードが発行されるので、これでコンティニューできる。 --文字数は24文字。 ---- **評価点 -壮大かつ迫力ある高頭身の選手グラフィックで展開される、半ばフィールドビューに見えるほどのサッカー。 --「ロングパス画面」になってグラフィックは小さくなっても、ちゃんと立って走っているように見えるなど細かいところまでこだわりが見える。 --特に選手グラフィックは、そんな視点にもマッチしていて『燃えサカ』から4年も経っていることもあって確実に進化している。 -上記に付随した選手のリアルなアクション。 --浮き球にはダイビングヘッドしたり、オーバーヘッドしたりとアクションが多彩で、キーパーも横っ飛びしたりしていずれもスピーディーで滑らかに動く。 --キック1つにしても近距離ならサイドキックしたりもするなど、表現が細かい。 --直接的にはシリーズに属していないが、こういった部分は『[[燃えろ!!シリーズ]]』のリアル志向という良さを受け継いで進化している。 --ボールなどの動きもリアルで3Dのような立体的な動きが再現されている。 -マクロとミクロの2つの視点で全体を把握しつつ、プレイヤー周辺の細かいプレイを両立できている。 --ボールの高低による2つの視点の切り替わりもスムーズ。 -選手データの明確化。 --『燃えサカ』では国ごとの大まかな強さの指標さえ攻略書籍がなければ知る術がなかったが、その点も数値で見える形になったことで国ごとの特徴が分かりやすくなり、プレイの面白みも深まった。 -戦術の選択幅が広がった。 --フォーメーションの選択に加えて、先述の選手データの明確化により選手起用のポイントなどを決めたりもできる。 --CPUの思考ロジックも改善し、無駄にボールに群がってガラ空きの空間をみすみす作ってしまう稚拙さもなくなった。 -ワールドカップの再現性も高まった。 --『燃えサカ』では発売当時から10年も前の16ヶ国制でルールも現実と違うものだったが、しっかり当時と同じシステムで再現された(もっとも上述の通り名前は「ワールドカップ」ではなくなってしまったが)。 --国別の強さもより当時の現実に近いバランスになった。 -細かいシステム設定が可能に。 --試合時間の他にもキッキングやオフサイドの有無などを細かく決められる。 --オフサイドは滅多に起きないものの本作ではタックルで反則を取られやすいこともあって、これだけでもゲームがガラッと変わる。 ---- **賛否両論点 -キッキングを取られすぎるきらいがある。 --カードこそ滅多に出ないものの、ちょっと近い距離でタックルすると大抵取られてしまう。 --もっとも、どうしてもそれが嫌だというなら設定でなしにできるので、これぐらいバランスが変化する方が面白いともとれる。 ---- **問題点 -ゲームモードが大幅に減ってしまった。 --『燃えサカ』では、クラブトーナメントやシュートコンペティションといったものもあっただけにワールドカップ(スーパーカップ)と単発試合のみなのは貧相に感じられる。 -選手交代機会が退場発生時のみ。 --サッカー本来のルールではプレー中断時にできるのに、何故かそこでできず退場時だけできるというのは不自然。 --もっとも、ファミコンの限界というのもあるだろうが、ハーフタイムでもできないのはさすがにどうかと思われる。 -選手に名前がない。 --選手データで個性があるものの、リアル路線を追求したゲームとしては名前ぐらいはないと物足りなさを感じる。 ---特に当時はJリーグ開幕を目前に控えていたこともあり、少しずつ現実のサッカーの認知度が上がってきただけに変名でもいいから取り込んでもらいたかったところ。 -「スーパーカップ」(ワールドカップ)のグループ構成が固定。 --本作の1人で攻略していくモードがこれだけなので我が母国である日本固定プレイなど、自分の好きな国でプレイしていると画一的な展開になってしまう。 ---- **総評 前身の『燃えサカ』は『燃えろ!!シリーズ』の作品にしては音声がないなどシリーズ特有の持ち味「リアル要素」が感じにくかったとはいえ、それを抜きに考えればサッカーゲームとして元々無難に良い仕上がりであり、それが様々な難点を克服し実質グレードアップ版になったともなれば当然そのクオリティは折り紙付きなのも納得。~ ゲームモードは王道な試合のみと狭くなってしまった点が残念ではあるものの、スーパーファミコンのサッカーゲームに近いような感覚でスピード感ある試合と、躍動する選手たちの様々なアクションがバッチリ融合しリアル要素が売りの『燃えろ!!』シリーズを名乗っていないことが勿体なく感じられるほど。~ スーパーファミコンへの世代交代をほぼ終えて、ファミコンは終焉期に入っていた中で同ハードのサッカーゲームも様々な試行錯誤を繰り返し、それまでの蓄積によって生み出されたクオリティを象徴するような作品だろう。 ---- **その後の展開 -1993年7月23日にゲームボーイ移植され『J・カップサッカー』とタイトルを変えて発売している。 --詳細は後述。 ---- **余談 -ゲームでは一度目がイエローカードで二度目がレッドカードだが、実際の試合では一発レッドカードもあり、イエローも二度出されると退場となる。 --加えて前の試合からの累積によるペナルティもあり累積2枚で次の試合には出られなくなる(もちろん1試合中に2枚出されて退場になった場合でも累積2枚に違いないので次の試合は出られない)。 -前身の『燃えろ!!プロサッカー』が北米では同じ『GOAL!!』のタイトルで発売されたため『GOAL! Two』(欧州版は『Goal! 2』)として、正式に続編扱いになっている。 --尚、SFCの『SUPER CUP SOCCER』が北米では『GOAL!』という少し紛らわしいタイトルで発売されたので混同されやすい点には注意((欧州版は『SUPER GOAL!』のタイトルで発売された。))。 -本作自体はあまり際立って見られることはないものの、近年ではプレミアソフトの1つとして挙げられる。 -本作のスーパーカップ(ワールドカップ)で、当時まだ出場すら叶っていない日本がしれっと出ているのは、まあご愛敬ではあるが実はもう1国、出場経験がない国がありそれがベネズエラである。 --日本は後の1998年フランスワールドカップで悲願の初出場を決めたもののベネズエラは2026年現在、未だ出場を勝ち取れていない((当時はともかく近年はだいぶ盛んになってきており南米枠はわずか10ヶ国で1998年からは4枠以上とかなり優遇されているが、それでも未だ出場できないのは同じ南米枠にブラジル、アルゼンチン、クロアチア、ウルグアイなど強豪揃いのため。))。何故そんな国を選んだのだろうか? ---なお、後述の移植『J・カップサッカー』では同モードは16ヶ国制になっているがベネズエラは外されていない。 --また、アジア出場枠は当時2枠あったのだが日本以外の国は出ていない。長年日本としのぎを削ってきて1983年のプロ化をきっかけにメキシコ大会(1986)、イタリア大会(1990)と連続出場してアジア屈指の強豪となった韓国ぐらいは入れてもよさそうだが…((とはいえ韓国も本大会では未勝利で初勝利は6大会目、試合単位では通算15試合目となる地元の釜山で行われた2002年日韓大会の初戦まで挙げられなかったので世界では底辺クラスだった。なお当時アジア代表国の本大会での勝利はイングランド大会(1966)での北朝鮮のみなので枠を考えず世界全体で23ヶ国(+日本で24ヶ国)を選ぶとなると全く入らなくてもおかしくない。))。 ---- *J・カップサッカー 【じゃれこかっぷさっかー】 |ジャンル|スポーツ(サッカー)|&image(https://cdn.base.geonet.jp/img/prod/200/003/12/0031221-01-01.jpg,height=200)| |対応機種|ゲームボーイ|~| |メディア|1MbitROMカートリッジ|~| |発売元|ジャレコ|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|1993年7月23日|~| |定価|3,900円|~| |プレイ人数|1~2人|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| |ポイント|8人制に簡略化・グラフィックもこぢんまりに&br;PK専用モードが追加|~| ---- **概要(Jカップ) 1993年7月にジャレコから発売されたゲームボーイ用のサッカーゲームで、タイトルこそ違うものの実質的には上記作品のゲームボーイ移植版。~ タイトルの「J」は「ジェイ」ではなく「ジャレコ」と呼称する。~ 全体的なゲーム性は変わらないので本項では、その差異にのみ触れるものとする。 ---- **特徴(Jカップ) -前述作と同じクォータービューのサッカーゲームで、1チーム8人制と簡略化されている。 --これはゲームボーイ版『[[サッカー>サッカー (GB)]]』(トンキンハウス)や『Jリーグファイティングサッカー』(IGS)などと同様で、やはりハード性能的に本来の11人制は再現が難しいためと考えられる。 --フォーメーションは「SWEEPER」のみ継承し、他は「2-2-3」「2-3-2」「3-3-1」に変更。 -ゲームモードの変更点 --試合では1Pと2Pの協力プレイができなくなった。 --PK専用のモードが新規追加され、これは対CPUでも対プレイヤーでも可能。 -「スーパーカップ」(ワールドカップ)の仕様が変更。 --16ヶ国制になり(下記)グループ2位までの8国が決勝トーナメントへ行くためベスト8からスタート。つまり『燃えサカ』と同じ1978年のアルゼンチン大会以前のスタイルになった。 ---Aグループ………ドイツ・イングランド・カナダ・ウルグアイ ---Bグループ………アルゼンチン・イタリア・カナダ・ベネズエラ ---Cグループ………オランダ・デンマーク・メキシコ・日本 ---Dグループ………ブラジル・コロンビア・スペイン・アメリカ -残り時間はスタートを押してポーズしないと確認できない。 -ファミコン版では、常に自分が動かしている選手の番号が見えていたが、その表示欄がなくなったため、反則が発生した際に国名と選手の背番号が表示される。 ---- **評価点(Jカップ) -小さくはなっても、その良さは引き継がれている。 --ボールの高低差の2つの視点はゲームボーイになっても円滑で、マクロとミクロの双方を把握したプレイができる。 ---特にゲームボーイはこういった部分が苦手なので、そういう意味でも評価できる部分。 --小さくて見えにくいところもあるが、ダイビングヘッドやオーバーヘッドキックといった比較的大きなアクションは取り込めている。 -ゲームボーイが苦手としているスムーズなアクションができている。 --キーレスポンスが鈍くてワンテンポ遅れたり、動きがぎこちなかったりするゲームが多い中、その点は問題なく円滑な動きをしている。 ---そのような難点を抱えたゲームでも大体が6~7人制でサッカーで重要なMFのポジションをなくしたものが多い中、本作は簡略化しながらも、それらよりは多い8人制が取られておりサッカーで重要なMFの存在も保持されている。 -PKモードの新搭載。 --特にゲームボーイは携帯機で短時間で楽しむという用途もあるため相性が良い。 --もちろんこれがないとぶっつけ本番になるので練習ができるのもありがたい。 ---- **問題点(Jカップ) -パスワードがゲームボーイ向きではない。 --特にファミコン版と変わらず24字もメモするのは、持ち運び前提のゲームボーイとの相性が特に悪い。 ---チーム数も少なくなったので、携帯機向けに文字の種類を増やしてでもパスワードの文字数は少しでも短くするべきだろう。 -画面下部の表示枠がなくなった。 --そのため残り時間が常時確認できない。 ---サッカーは時間のあるなしで判断も変わってくるので、これがないのは戦略的な判断に困りやすい。 --同時に現在動かしている選手を把握しきれない。 ---特に本作は選手起用にも実力把握が必要なので、予想外の選手を動かしていたなんてことも。 -携帯機への移植の都合上仕方のないところもあるが、全体的に見るとファミコンに比べて劣化が激しい。 --せっかく上記のように細かいアクションなども可能な限り頑張っているのに、それが目立たない。 ---- **総評(Jカップ) 前述の通り元々のクオリティは高いものの、それをゲームボーイに移植するとなると、どうしても劣化は付き物であるため仕方ないところはあるが、やはり選手の躍動感はオリジナル版に比べると大幅に劣ってしまう。~ とはいえ王道のサッカーゲームとしては十分楽しめるレベルではあるし、それをゲームボーイで持ち運んで楽しむという前提で考えるとPK専用モードの新設などもあり、ゲームボーイのサッカーゲームとしては優秀なレベルの出来であることには違いない。 ---- **余談(Jカップ) -北米では本作は元となった上記作品と同じ『GOAL!!』として発売。つまり名実ともにアレンジ移植である。 --前述の通り北米での『GOAL!!』は日本版『燃えろ!!プロサッカー』なのだが、どのみちルーツは同じなので差し支えないだろう。 -本作発売当時は既に日本プロサッカーリーグ『Jリーグ』が開幕後で、Jリーグの誕生はゲーム業界でもサッカーゲームの転換点となった。 --それまでは日本にサッカーのプロリーグがない((日本代表は実業団(サッカーは会社の部活として趣味で行うアマチュア)の選手で、実業団リーグ「JSL」はあったものの試合がテレビで放送されることは限りなくゼロに近かった。))ことから実際のサッカーの認知度の低さもありサッカーゲームは実質オリジナルで選手名がないものや、まったく架空なものばかりだった。 ---『テクモワールドカップサッカー』などワールドカップを冠した作品はあるものの実際は名ばかりで%%日本がしれっと出ていることをヌキにしても%%実大会や選手の再現性はないに等しく選手は個別のステータスがあれども名前はなく実質オリジナルサッカーゲームであった。 --だがプロリーグ誕生によりサッカー選手の知名度はグッと上がり、野球ゲーム同様に実際のプロチームを公式で起用したゲームが王道路線となり大多数はJリーグ、後にはセリエAなども起用され、それまでのような「リアル路線ながらオリジナルのサッカーゲーム」は姿を消すことになる。 --本作はそんな新時代に発売された旧体制のようなサッカーゲームのため、ある意味で「最後の旧世代型サッカーゲーム」と取ることもできる((なお本作より先にJリーグの実在チーム・選手を起用した新世代スタイルのサッカーゲーム『Jリーグ ファイティングサッカー』(GB・FC)がIGSから発売されている。))。 --とはいえ北米と違って「J」と付いたタイトルに改変しているなど、やはり当時のJリーグの爆発的人気にあやかろうとした節が見られる。なお『Jリーグ』の「J」の意味は「ジャパン(日本)」でありサッカーに関連した意味は何一つないのだが、この異常な人気もあって特に当時「J」はサッカーのイメージが強かったことが色濃く出たようなタイトルと言えよう((1994年に始まったアニメ『キャプテン翼J』の「J」も当時のJリーグによる「J=サッカー」のイメージから付けられた。なおその作中でJリーグに纏わるものは何一つない(原作『ワールドユース編』では「Jリーグの選手」「Jリーガー」と呼ばれていたがアニメではただの「プロの選手」と言い換えられている)。))。 -オリジナル版は前述の通りかなり高騰しているが、本作は2026年現在において中古市場では比較的安価なので、いくらか劣化はあるものの、オリジナル版の入手を考えている人向けのお試しプレイ用として重宝することだろう。
この記事では、ファミリーコンピュータソフト『GOAL!!』とそのゲームボーイ移植版にあたる『J・カップサッカー』について扱う。判定は前者が「良作」・後者が「劣化ゲー」。 ---- #contents(fromhere) ---- *GOAL!! 【ごーる】 |ジャンル|スポーツ(サッカー)|&image(https://cdn.suruga-ya.jp/database/pics_webp/game/174001004.jpg.webp,height=200)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2MbitROMカートリッジ|~| |発売元|ジャレコ|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|1992年9月25日|~| |定価|6,300円|~| |プレイ人数|1~2人(対戦・協力プレイ)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|『[[燃えサカ>燃えろ!!プロサッカー]]』の発展型&br;ビジュアル進化の反面ゲームモードは少なくなった|~| ---- **概要 1992年9月にジャレコから発売されたファミコン用のサッカーゲーム。~ 普遍的・正統派のサッカーゲームで同社製のファミコンソフト『[[燃えろ!!プロサッカー]]』(1988年12月発売)同様、クォータービューのアングルが用いられており実質的な続編。~ ~ 前述の『燃えろ!!プロサッカー』(以下『燃えサカ』)をベースに作られているため本項ではその差異を中心に扱う。 ---- **特徴 -Aボタンがロングキック(シュート・クリアー等)、Bボタンがパスといった基本操作はほぼそのまま受け継がれている。 --アウトオブプレーやキーパーが持っている間は時間が止まるのも同じ。 --ただし画面構成はクォータービューとはいえ3Dに近くなり、選手のグラフィックもフィールドビューに近くなった。 ---選手のグラフィックは『燃えサカ』の「シュートコンペティション」に近い。なお、そのモード自体は廃止された。 -ルール設定が可能になった。 --キーパーのマニュアル・オート --試合中のBGMの有無 --試合時間(1~45分・1分単位)((なお、これはリアルタイムでデフォルトは5分。)) --オフサイドの有無 --キッキング(イエローカード・レッドカード)の有無 --十字ボタンのコントロール方向 ---画面に合わせて斜めに動くか(上を押すと斜め右へ)、十字ボタンの入力方向そのまま動くかを決める(上を押すと真上へ)。 -前述の通り、キッキングの反則による退場が新しく実装された。 --これは至近距離からタックルをすると取られやすく、ただの「ファール」(相手のフリーキックのみ)で終わるか、反則をした選手に対しカードが出される。 --カードは一度目はイエローカードだが、それを受けた選手がもう一度反則を取られると、今度はレッドカードを出されて退場となる。 --退場者が出ると、最後まで欠けたままプレイしなければならないが、他の選手はこの時のみ控え選手と交代ができる。 -PK時ではキッカーがキックするまでキーパーはジャンプできなくなった。 -プレイ中の画面構成は基本は「ショートパス画面」で、高いボールが上がるとそれをズームアウトした「ロングパス画面」に移行し、再びボールが落ちてきたら「ショートパス画面」に戻る。 --後者の方はフィールドのおおよそ2/3ほどを見渡せる広い視点の反面、選手の表示も小さい。 --スローインやフリーキック、キーパーがボールを持っている時はセレクトでこの画面にして見ることもできる ---ただしプレー再開は元の「ショートパス画面」に戻す必要がある。 -フォーメーションが設定可能になった。 --「4-3-3」「4-4-2」「3-5-2」(それぞれDF-MF-FWの順)と「SWEEPER」(相手の攻撃に対して専用マーク配置したフォーメーション)の4通りから選択。 -ホリ電機の周辺機器『ホリトラック』は使えなくなった。 -BGMはメニュー画面が『燃えサカ』のタイトルのアレンジになっている以外は一新されている。 -ステータスが明確に見えるようになった。 --「KCP」 ……キーパーのキャッチング力 --「JP」 ………キーパーのジャンプ力 --「PP」 ………キーパーのパンチング力 --「SP」 ………フィールダーの走る速さ(ドリブル含む) --「KP」 ………フィールダーのキック力 --「TP」 ………フィールダーのタックル力 -試合開始前にステータスが確認でき、ポジションチェンジもできるようになった。 -ゲームモードは、ワールドカップにあたる「スーパーカップ」と単発試合のみになった。単発試合は下記3通り。 --「1P VS COM」……1人でCPUを相手にする。 --「2P VS COM」……プレイヤー2人で協力してCPUを相手にする。 --「1P VS 2P」 ………プレイヤー同士の対戦。 ''スーパーカップ'' -前作の「ワールドカップモード」は元の権利の都合上か%%エースコックの1.5倍ラーメンの人気にあやかったか%%本作では「スーパーカップ」という名前になっている。 --名前は変わったが、ルールは本家ワールドカップと同じで、各グループでリーグ(総当たり)戦を行い「勝ち点(勝ち2点・引分け1点・負け0点)>得失点差>得点」の順番で順位が付けられ、上位16チームが決勝トーナメントへ進出。 --決勝トーナメントでは引き分けは延長戦に入り、それでも時間切れで決着がつかなければPK戦に入る。 --24ヶ国制になり、当時のワールドカップの再現性が高くなった。グループ構成は下記の通り。 ---Aグループ………イタリア・コロンビア・メキシコ・ルーマニア ---Bグループ………イングランド・スイス・カナダ・アイルランド ---Cグループ………ブラジル・ポーランド・アメリカ・デンマーク ---Dグループ………アルゼンチン・フランス・ウルグアイ・スウェーデン ---Eグループ………オランダ・スコットランド・日本・オーストリア ---Fグループ………ドイツ・ベルギー・スペイン・ベネズエラ -試合が終わるとパスワードが発行されるので、これでコンティニューできる。 --文字数は24文字。 ---- **評価点 -壮大かつ迫力ある高頭身の選手グラフィックで展開される、半ばフィールドビューに見えるほどのサッカー。 --「ロングパス画面」になってグラフィックは小さくなっても、ちゃんと立って走っているように見えるなど細かいところまでこだわりが見える。 --特に選手グラフィックは、そんな視点にもマッチしていて『燃えサカ』から4年も経っていることもあって確実に進化している。 -上記に付随した選手のリアルなアクション。 --浮き球にはダイビングヘッドしたり、オーバーヘッドしたりとアクションが多彩で、キーパーも横っ飛びしたりしていずれもスピーディーで滑らかに動く。 --キック1つにしても近距離ならサイドキックしたりもするなど、表現が細かい。 --直接的にはシリーズに属していないが、こういった部分は『[[燃えろ!!シリーズ]]』のリアル志向という良さを受け継いで進化している。 --ボールなどの動きもリアルで3Dのような立体的な動きが再現されている。 -マクロとミクロの2つの視点で全体を把握しつつ、プレイヤー周辺の細かいプレイを両立できている。 --ボールの高低による2つの視点の切り替わりもスムーズ。 -選手データの明確化。 --『燃えサカ』では国ごとの大まかな強さの指標さえ攻略書籍がなければ知る術がなかったが、その点も数値で見える形になったことで国ごとの特徴が分かりやすくなり、プレイの面白みも深まった。 -戦術の選択幅が広がった。 --フォーメーションの選択に加えて、先述の選手データの明確化により選手起用のポイントなどを決めたりもできる。 --CPUの思考ロジックも改善し、無駄にボールに群がってガラ空きの空間をみすみす作ってしまう稚拙さもなくなった。 -ワールドカップの再現性も高まった。 --『燃えサカ』では発売当時から10年も前の16ヶ国制でルールも現実と違うものだったが、しっかり当時と同じシステムで再現された(もっとも上述の通り名前は「ワールドカップ」ではなくなってしまったが)。 --国別の強さもより当時の現実に近いバランスになった。 -細かいシステム設定が可能に。 --試合時間の他にもキッキングやオフサイドの有無などを細かく決められる。 --オフサイドは滅多に起きないものの本作ではタックルで反則を取られやすいこともあって、これだけでもゲームがガラッと変わる。 ---- **賛否両論点 -キッキングを取られすぎるきらいがある。 --カードこそ滅多に出ないものの、ちょっと近い距離でタックルすると大抵取られてしまう。 --もっとも、どうしてもそれが嫌だというなら設定でなしにできるので、これぐらいバランスが変化する方が面白いともとれる。 ---- **問題点 -ゲームモードが大幅に減ってしまった。 --『燃えサカ』では、クラブトーナメントやシュートコンペティションといったものもあっただけにワールドカップ(スーパーカップ)と単発試合のみなのは貧相に感じられる。 -選手交代機会が退場発生時のみ。 --サッカー本来のルールではプレー中断時にできるのに、何故かそこでできず退場時だけできるというのは不自然。 --もっとも、ファミコンの限界というのもあるだろうが、ハーフタイムでもできないのはさすがにどうかと思われる。 -選手に名前がない。 --選手データで個性があるものの、リアル路線を追求したゲームとしては名前ぐらいはないと物足りなさを感じる。 ---特に当時はJリーグ開幕を目前に控えていたこともあり、少しずつ現実のサッカーの認知度が上がってきただけに変名でもいいから取り込んでもらいたかったところ。 -「スーパーカップ」(ワールドカップ)のグループ構成が固定。 --本作の1人で攻略していくモードがこれだけなので我が母国である日本固定プレイなど、自分の好きな国でプレイしていると画一的な展開になってしまう。 ---- **総評 前身の『燃えサカ』は『燃えろ!!シリーズ』の作品にしては音声がないなどシリーズ特有の持ち味「リアル要素」が感じにくかったとはいえ、それを抜きに考えればサッカーゲームとして元々無難に良い仕上がりであり、それが様々な難点を克服し実質グレードアップ版になったともなれば当然そのクオリティは折り紙付きなのも納得。~ ゲームモードは王道な試合のみと狭くなってしまった点が残念ではあるものの、スーパーファミコンのサッカーゲームに近いような感覚でスピード感ある試合と、躍動する選手たちの様々なアクションがバッチリ融合しリアル要素が売りの『燃えろ!!』シリーズを名乗っていないことが勿体なく感じられるほど。~ スーパーファミコンへの世代交代をほぼ終えて、ファミコンは終焉期に入っていた中で同ハードのサッカーゲームも様々な試行錯誤を繰り返し、それまでの蓄積によって生み出されたクオリティを象徴するような作品だろう。 ---- **その後の展開 -1993年7月23日にゲームボーイ移植され『J・カップサッカー』とタイトルを変えて発売している。 --詳細は後述。 ---- **余談 -ゲームでは一度目がイエローカードで二度目がレッドカードだが、実際の試合では一発レッドカードもあり、イエローも二度出されると退場となる。 --加えて前の試合からの累積によるペナルティもあり累積2枚で次の試合には出られなくなる(もちろん1試合中に2枚出されて退場になった場合でも累積2枚に違いないので次の試合は出られない)。 -前身の『燃えろ!!プロサッカー』が北米では同じ『GOAL!!』のタイトルで発売されたため『GOAL! Two』(欧州版は『Goal! 2』)として、正式に続編扱いになっている。 --尚、SFCの『SUPER CUP SOCCER』が北米では『GOAL!』という少し紛らわしい((「!」の数が1つだけなのでぱっと見だと本作と間違えやすい。))タイトルで発売されたので混同されやすい点には注意((欧州版は『SUPER GOAL!』のタイトルで発売された。))。 -本作自体はあまり際立って見られることはないものの、近年ではプレミアソフトの1つとして挙げられる。 -本作のスーパーカップ(ワールドカップ)で、当時まだ出場すら叶っていない日本がしれっと出ているのは、まあご愛敬ではあるが実はもう1国、出場経験がない国がありそれがベネズエラである。 --日本は後の1998年フランスワールドカップで悲願の初出場を決めたもののベネズエラは2026年現在、未だ出場を勝ち取れていない((当時はともかく近年はだいぶ盛んになってきており南米枠はわずか10ヶ国で1998年からは4枠以上とかなり優遇されているが、それでも未だ出場できないのは同じ南米枠にブラジル、アルゼンチン、クロアチア、ウルグアイなど強豪揃いのため。))。何故そんな国を選んだのだろうか? ---なお、後述の移植『J・カップサッカー』では同モードは16ヶ国制になっているがベネズエラは外されていない。 --また、アジア出場枠は当時2枠あったのだが日本以外の国は出ていない。長年日本としのぎを削ってきて1983年のプロ化をきっかけにメキシコ大会(1986)、イタリア大会(1990)と連続出場してアジア屈指の強豪となった韓国ぐらいは入れてもよさそうだが…((とはいえ韓国も本大会では未勝利で初勝利は6大会目、試合単位では通算15試合目となる地元の釜山で行われた2002年日韓大会の初戦まで挙げられなかったので世界では底辺クラスだった。なお当時アジア代表国の本大会での勝利はイングランド大会(1966)での北朝鮮のみなので枠を考えず世界全体で23ヶ国(+日本で24ヶ国)を選ぶとなると全く入らなくてもおかしくない。))。 ---- *J・カップサッカー 【じゃれこかっぷさっかー】 |ジャンル|スポーツ(サッカー)|&image(https://cdn.base.geonet.jp/img/prod/200/003/12/0031221-01-01.jpg,height=200)| |対応機種|ゲームボーイ|~| |メディア|1MbitROMカートリッジ|~| |発売元|ジャレコ|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|1993年7月23日|~| |定価|3,900円|~| |プレイ人数|1~2人|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| |ポイント|8人制に簡略化・グラフィックもこぢんまりに&br;PK専用モードが追加|~| ---- **概要(Jカップ) 1993年7月にジャレコから発売されたゲームボーイ用のサッカーゲームで、タイトルこそ違うものの実質的には上記作品のゲームボーイ移植版。~ タイトルの「J」は「ジェイ」ではなく「ジャレコ」と呼称する。~ 全体的なゲーム性は変わらないので本項では、その差異にのみ触れるものとする。 ---- **特徴(Jカップ) -前述作と同じクォータービューのサッカーゲームで、1チーム8人制と簡略化されている。 --これはゲームボーイ版『[[サッカー>サッカー (GB)]]』(トンキンハウス)や『Jリーグファイティングサッカー』(IGS)などと同様で、やはりハード性能的に本来の11人制は再現が難しいためと考えられる。 --フォーメーションは「SWEEPER」のみ継承し、他は「2-2-3」「2-3-2」「3-3-1」に変更。 -ゲームモードの変更点 --試合では1Pと2Pの協力プレイができなくなった。 --PK専用のモードが新規追加され、これは対CPUでも対プレイヤーでも可能。 -「スーパーカップ」(ワールドカップ)の仕様が変更。 --16ヶ国制になり(下記)グループ2位までの8国が決勝トーナメントへ行くためベスト8からスタート。つまり『燃えサカ』と同じ1978年のアルゼンチン大会以前のスタイルになった。 ---Aグループ………ドイツ・イングランド・カナダ・ウルグアイ ---Bグループ………アルゼンチン・イタリア・カナダ・ベネズエラ ---Cグループ………オランダ・デンマーク・メキシコ・日本 ---Dグループ………ブラジル・コロンビア・スペイン・アメリカ -残り時間はスタートを押してポーズしないと確認できない。 -ファミコン版では、常に自分が動かしている選手の番号が見えていたが、その表示欄がなくなったため、反則が発生した際に国名と選手の背番号が表示される。 ---- **評価点(Jカップ) -小さくはなっても、その良さは引き継がれている。 --ボールの高低差の2つの視点はゲームボーイになっても円滑で、マクロとミクロの双方を把握したプレイができる。 ---特にゲームボーイはこういった部分が苦手なので、そういう意味でも評価できる部分。 --小さくて見えにくいところもあるが、ダイビングヘッドやオーバーヘッドキックといった比較的大きなアクションは取り込めている。 -ゲームボーイが苦手としているスムーズなアクションができている。 --キーレスポンスが鈍くてワンテンポ遅れたり、動きがぎこちなかったりするゲームが多い中、その点は問題なく円滑な動きをしている。 ---そのような難点を抱えたゲームでも大体が6~7人制でサッカーで重要なMFのポジションをなくしたものが多い中、本作は簡略化しながらも、それらよりは多い8人制が取られておりサッカーで重要なMFの存在も保持されている。 -PKモードの新搭載。 --特にゲームボーイは携帯機で短時間で楽しむという用途もあるため相性が良い。 --もちろんこれがないとぶっつけ本番になるので練習ができるのもありがたい。 ---- **問題点(Jカップ) -パスワードがゲームボーイ向きではない。 --特にファミコン版と変わらず24字もメモするのは、持ち運び前提のゲームボーイとの相性が特に悪い。 ---チーム数も少なくなったので、携帯機向けに文字の種類を増やしてでもパスワードの文字数は少しでも短くするべきだろう。 -画面下部の表示枠がなくなった。 --そのため残り時間が常時確認できない。 ---サッカーは時間のあるなしで判断も変わってくるので、これがないのは戦略的な判断に困りやすい。 --同時に現在動かしている選手を把握しきれない。 ---特に本作は選手起用にも実力把握が必要なので、予想外の選手を動かしていたなんてことも。 -携帯機への移植の都合上仕方のないところもあるが、全体的に見るとファミコンに比べて劣化が激しい。 --せっかく上記のように細かいアクションなども可能な限り頑張っているのに、それが目立たない。 ---- **総評(Jカップ) 前述の通り元々のクオリティは高いものの、それをゲームボーイに移植するとなると、どうしても劣化は付き物であるため仕方ないところはあるが、やはり選手の躍動感はオリジナル版に比べると大幅に劣ってしまう。~ とはいえ王道のサッカーゲームとしては十分楽しめるレベルではあるし、それをゲームボーイで持ち運んで楽しむという前提で考えるとPK専用モードの新設などもあり、ゲームボーイのサッカーゲームとしては優秀なレベルの出来であることには違いない。 ---- **余談(Jカップ) -北米では本作は元となった上記作品と同じ『GOAL!!』として発売。つまり名実ともにアレンジ移植である。 --前述の通り北米での『GOAL!!』は日本版『燃えろ!!プロサッカー』なのだが、どのみちルーツは同じなので差し支えないだろう。 -本作発売当時は既に日本プロサッカーリーグ『Jリーグ』が開幕後で、Jリーグの誕生はゲーム業界でもサッカーゲームの転換点となった。 --それまでは日本にサッカーのプロリーグがない((日本代表は実業団(サッカーは会社の部活として趣味で行うアマチュア)の選手で、実業団リーグ「JSL」はあったものの試合がテレビで放送されることは限りなくゼロに近かった。))ことから実際のサッカーの認知度の低さもありサッカーゲームは実質オリジナルで選手名がないものや、まったく架空なものばかりだった。 ---『テクモワールドカップサッカー』などワールドカップを冠した作品はあるものの実際は名ばかりで%%日本がしれっと出ていることをヌキにしても%%実大会や選手の再現性はないに等しく選手は個別のステータスがあれども名前はなく実質オリジナルサッカーゲームであった。 --だがプロリーグ誕生によりサッカー選手の知名度はグッと上がり、野球ゲーム同様に実際のプロチームを公式で起用したゲームが王道路線となり大多数はJリーグ、後にはセリエAなども起用され、それまでのような「リアル路線ながらオリジナルのサッカーゲーム」は姿を消すことになる。 --本作はそんな新時代に発売された旧体制のようなサッカーゲームのため、ある意味で「最後の旧世代型サッカーゲーム」と取ることもできる((なお本作より先にJリーグの実在チーム・選手を起用した新世代スタイルのサッカーゲーム『Jリーグ ファイティングサッカー』(GB・FC)がIGSから発売されている。))。 --とはいえ北米と違って「J」と付いたタイトルに改変しているなど、やはり当時のJリーグの爆発的人気にあやかろうとした節が見られる。なお『Jリーグ』の「J」の意味は「ジャパン(日本)」でありサッカーに関連した意味は何一つないのだが、この異常な人気もあって特に当時「J」はサッカーのイメージが強かったことが色濃く出たようなタイトルと言えよう((1994年に始まったアニメ『キャプテン翼J』の「J」も当時のJリーグによる「J=サッカー」のイメージから付けられた。なおその作中でJリーグに纏わるものは何一つない(原作『ワールドユース編』では「Jリーグの選手」「Jリーガー」と呼ばれていたがアニメではただの「プロの選手」と言い換えられている)。))。 -オリジナル版は前述の通りかなり高騰しているが、本作は2026年現在において中古市場では比較的安価なので、いくらか劣化はあるものの、オリジナル版の入手を考えている人向けのお試しプレイ用として重宝することだろう。

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