【ほっかいどうれんささつじん おほーつくにきゆ ついおくのりゅうひょう なみだのにぽぽにんぎょう】
ジャンル | アドベンチャー | ![]() |
対応機種 |
Nintendo Switch Windows(Steam) |
|
発売元 | G-MODE | |
開発元 |
G-MODE room |
|
発売日 | 2024年9月12日 | |
定価 |
【Switch】パッケージ版:8,800円 【Steam/Switch】ダウンロード版:4,800円 |
|
レーティング | CERO:B(12歳以上対象) | |
プレイ人数 | 1人 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
37年の長い時を超えてのリメイクと新しい物語 フルボイスによりたっぷり感じられるドラマ性 それでいて懐かしさもある絵質で新しい感動 |
|
堀井ミステリー三部作 ポートピア連続殺人事件 (FC / AI TP) / 北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ (FC / リメイク) / 軽井沢誘拐案内 |
2024年9月12日にG-MODEから発売されたNintendo Switch、PC(Windows)のアドベンチャーゲーム。
原作はアスキーから1984年12月にPC用として発売され、1987年6月にはファミリーコンピュータ用ロムカセットソフトとして発売された『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』。
本作はそのファミコン版をベースにしたリメイクだが、新しく発売当時と同じ2024年を舞台にしたオリジナルストーリーも追加された形になっている。
スタッフはファミコン版でキャラクターデザインを担当した荒井清和氏が続投、BGMも上野利幸氏が同様に参加し新曲の作成や編曲を行っている。原作のシナリオを担当した堀井雄二氏は新たなオリジナルシナリオの監修という形で参加している。
Switchのパッケージ版のみ、ファミコンのオリジナル版もプレイが可能となっている(*1)。
あの「オホーツク連鎖殺人事件」から37年が過ぎた2024年。
当時あの事件を解決した通称「ボス」と呼ばれた警部は定年退職を間近に控え有休消化に入っていた。
事件を通じて出会った野村真紀子と結婚した部下の猿渡俊介もまた年月を重ね、一人娘まりなをさずかり、それから二十年以上の時が流れていた。
そんなある日、東京の大学に通っていた猿渡まりなはかつて父とともに事件捜査をしたボスを訪ねてくる。
母真紀子から電話を受けて、父俊介が事件に巻き込まれ何者かによって襲われ、意識不明で入院した事実を知ったのだ。
その折、ニポポ人形がなくなったことから俊介が巻き込まれた事件は37年前の事件に関係するものと思い、助けを求めてきたのだ。
ボスとまりなは一路釧路を目指すことになる。
まりなはボスに37年前の事件を聞くのであった。
旅の始まり、ボスは語り始めた……………
+ | ネタバレに触れる部分 |
+ | 記憶のかけらも…ネタバレにつき隠し |
37年という長い時を超えて現代のクオリティでリメイクされただけでも充分なほどだが、新しくなっただけでなく当時の雰囲気も大切にしており、リメイクとしてだけでもファンの期待以上に応えられたものになっている。
それだけでなく新たに現代を舞台にした物語も加わり、それはプレイヤーにとっても同じ時を重ねての再会でもあり二重の意味で感慨深く、こちらのストーリーもまた見せ場がいっぱいで良質なもの。
現実と同じ37年後の話に繋げてしまったことで、その隔たりが設定に無理を生じさせている不自然な点はあるもののストーリーに関しては元々良質だったものが現代のクオリティによって一段と磨きがかかったものとなった。
+ | 詳細 |
*1 他に初回生産分には特典として雑誌『LOGiN』を模した設定資料集とサウンドトラックCDが付属する。
*2 原作では調べる場所を指定する際に「うーむ、ここだな」といったボスのセリフはあったが、テンポを優先するためか無くなっている。
*3 ただし裏技で15枚一気賭けが可能
*4 キャラクターデザインの荒井氏の漫画、べーしっ君に登場するキャラ。頬にバカという形の傷を持っている
*5 両名ともHTBの名物番組である「水曜どうでしょう」のディレクターとして全国区で知られる人物
*6 作中には顔は不鮮明なものの1987年のボスの姿がわかる写真があり、シュンと同年代ぐらいの人物であることがわかる。
*7 警察官の定年は2023年から2年ごとに1歳ずつ段階的に引き上げられて2031年に65歳になるとされる。これに照らし合わせると本作のボスは2024年で61歳であるとされる。
*8 言及はないものの1987年の時点で若くても70代ぐらいと推測される年齢ながら、そこから30年以上生きた(つまり100歳を余裕で超えた)ことになってしまう。
*9 ノンキャリアならば珍しくはないが、本作のボスの設定で考えるとさすがに無理がある。
*10 あらゆる元凶となった出来事も含めれば約80年にもわたる壮大な話となる為、関係者の年齢がえらい事になってしまっている。
*11 その際にヒロインも「これって不法侵入…」と一旦躊躇うが、結局侵入する事になる
*12 アメリカ人の空手家ウィリー・ウィリアムスがヒグマと格闘したのは有名な話だが野生のものではなかった。