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メタルギアソリッドΔ: スネークイーター

【めたるぎあそりっどでるた すねーくいーたー】

ジャンル タクティカル・エスピオナージ・アクション
対応機種 プレイステーション 5
Xbox Series X/S
Windows(Steam)
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント
ヴァーチャス
プラチナゲームズ*1
発売日 2025年8月28日
定価(税別) パッケージ/ダウンロード版: 7,800円
デジタルデラックスエディション: 8,900円
プレイ人数 1人(FOXHUNT:最大12人)
レーティング CERO:D(17才以上対象)
備考 国内パッケージ版はPS5のみ
海外ではXSXにもパッケージ版あり
判定 良作
ポイント 最新技術で描かれる始まりの物語
原作を忠実に再現したリメイク
同時に新要素・復活要素も追加
メタルギアシリーズ



その始まりの物語。



概要

2004年に発売された『MGS3』を原作としたリメイク作品。
オリジナル版をあらゆる部分で踏襲しつつ、グラフィックやサウンド表現が最新技術で再表現され、より美しく、臨場感を増して描かれる。
ストーリー関連はほぼそのままだが、新操作の追加や過去移植でオミットされた要素の収録など、新要素・復活要素を多数収録しており、懐かしくも新鮮な気分で楽しめる。


特徴

  • 再現度の高いリメイク
    • ストーリー面の未再現要素はほぼ皆無。カットシーンはカメラアングルや効果音を忠実に再現している。あるカットシーンで敵の影がないなど、細かいミスはあったが、アップデートで修正された箇所もある。
    • ゲーム面の再現度も高く、カモフラ率やスタミナなどゲームシステムに大きな変更はない。敵配置・性能、アイテム配置も同様に変更がないため、当時の攻略法がそのまま通じる。
      • ただし、ニュースタイルでは敵の性能が強化されており、攻略法の若干の変更は必要。新操作要素によってスネークが強化されていることへの対応。
  • 新要素
    • 操作方法は『MGSV』をベースとしたニュースタイルに加え、オリジナル版同様の俯瞰カメラや一部操作を採用したレガシースタイルの2種類を収録。
      • サブシスタンスでは俯瞰と三人称カメラの切り替えができたが、本作はスタイルごとに固定。プレイ中にも変更可能だが、エリアの再ロードを挟む。
      • この他、カラーフィルターが存在。レガシーはオリジナル版同様の黄色みがかった映像だが、ニューはフィルターなしとなっている。フィルターはアクション映画、モノクロなど複数種存在。
    • 利用機会が多い無線機とカモフラージュにショートカットキーが追加。カモフラージュはメモリー機能を搭載しており、スムーズに利用できるようになった。
    • オリジナル版でステージ内に隠れていたケロタンに加え、ガーコが追加。こちらはギリースーツを着用しており発見困難だが、全て発見すると便利なアイテムをゲットできる。
    • ゲーム中・ムービー中に利用できるフォトモードが追加。被写界深度、フィルム粒子など近年のゲームにおけるフォト機能はほぼ揃っている。
  • 削除要素の復活
    • 廉価版とHD版では削除された「猿蛇合戦」「シークレットシアター」「ガイ・サベージ」が追加要素を携えて復活。
    • 「猿蛇合戦」はピポサルに加えて『アストロボット』のボットが潜伏中。ゲッチュ時の転送モーションやクリアモーションが追加されている。
      • XSX版のみボンバーマンと戦う「ボム蛇合戦」を代わりに収録。非常に手の込んだ新要素となっており、後述する。
    • 「シークレットシアター」は全16本中15本が収録。さらに新規映像3本が収録されている。
      • 既存のムービーはゲーム本編のステージ中にいる兵士の中に8mmフィルムを所持している兵士が配置されており、彼らをホールドアップして*2獲得すると解禁される。新規映像は収集率に応じて解禁される。
    • 「ガイ・サベージ」は『MGR』を手掛けたプラチナゲームスによって「ガイ・サベージΔ」に進化。主人公の容姿と一部モーション以外は完全新規レベルで別物。

FOXHUNT

本編とは独立した無料のオンライン対戦モード。過去作に収録された「メタルギアオンライン」の要素を踏襲しつつ、"かくれんぼ" の面白さに特化している。

  • 2人1組、2つのルール
    • 全ルール共通で2人組のペア戦であり、マップに応じて最大人数が8~12人で変動する。
    • ルールはステージ内のケロタンを確保するサバイバルキャプチャーと、持ち運び不可のガーコ周辺エリアを確保するサバイバルイントルードの2種。
  • リアルなグラフィックが可能とするかくれんぼ
    • 全プレイヤーがギリースーツ「AT-CAMO」を標準装備。スーツに生えた草木や岩が繊細なグラフィックで描かれており、リアルなステージと合わさって慣れない内は発見が困難。
    • 対抗策として周囲の敵やアイテムを探知する操作「NAKED SENSE」があり、潜伏している敵にアプローチが可能。鬼側が完全不利なかくれんぼとはなっていない。

評価点

  • 構造を変えずにクオリティが強化された良リメイク
    • 特徴でも触れたとおり再現度が非常に高く、オリジナル版の良さをほぼ維持した上で、演出面の強化と操作感の改善に徹した良質なリメイク作品となっている。
      • 単純なモデリングの質向上だけではなく、各効果音の新録やCGモデルを物語に合わせて変更した*3箇所があるなど、気づく人は気づくリメイクが光る。
      • メインキャラクターのボイスはほぼ流用であるが、新規操作説明など一部新録あり。声優が鬼籍に入ったシギントも、収録済み音声をうまく加工し、違和感ないセリフが追加されている。
    • パラメディックの映画トークやカロリーメイトとグラビアポスターのタイアップも継続。オリジナル版同様のレガシースタイルに対して、ニュースタイルはチーズ味に変更、ポスターは女優そのままに現在の写真になるなど小ネタあり。
      • 特に女優の写真はレガシースタイルでは水着のグラビアだったものが、ニュースタイルでは自身の子供と一緒に撮った写真になっているなど、約20年という時の流れを感じさせる演出もある。
    • 再現度が高いながらも削除要素が若干数あるが、問題点で後述する。
  • 遊びやすくなる新要素
    • ニュースタイルは過去の移植作で導入された三人称カメラ・中腰移動・肩越し射撃が可能となっている他、『MGSV』の敵に気づかれた際のインジケーターを若干仕様変更して搭載。オリジナル版以降のシリーズ経験者にとってはなじみ深い操作感となっている。
    • モーションは『MGSV』から流用されたものが多いが、武器装備時の立ちモーション追加、緊急回避が前転に変更、格闘が3連打になるなど、オリジナル版に近づけている。
      • 特にCQCは『MGSV』と似ているが、投げの前に殴りつけて姿勢を崩すなど、まだ洗練されていない感があり、これはこれで好評。
      • また、ヴォルギン戦とザ・ボス戦のCQCモーションは複数種あり、どれも作り込まれた演出となっている。特にザ・ボスは装備している武器に応じて武装解除演出があるなど、作り込みがすごい。
      • 細かいところでは緊急回避とホフクが別ボタンになったことで移動しながらホフクしたい時にスムーズに姿勢を変更できたり、グレネードなどの投擲武器を構えた時に軌道と着地点が表示されるなどオリジナル版から便利になった部分も多い。
    • 新規隠し要素のガーコを全発見すると、カモフラ率が10%前後上がる装備アイテムが入手できる。最高称号取得条件に抵触しないアイテムであり、セーブ回数が条件から撤廃されたこともあって称号取得難易度が低下している。
    • オリジナル版と異なり、周回プレイ時に難易度を再選択可能になった。低難易度で装備や特典武器を集めた状態で高難易度に挑戦できるようになり、幅広いプレイヤーに対応した。
  • 当時の懐かしさ満載のレガシー
    • レガシースタイルは俯瞰カメラや一部操作・挙動がオリジナル版ベースに再現されたスタイル。主観時の覗き込み操作の復活、壁張り付き時のモーション変更、距離による弾の落下無しが主な違い。中腰移動はこちらでも可能だが、速度がだいぶ遅い。
      • 敵の視界ギリギリを通るとオリジナル版とは異なり発見される場合があるなど、若干の挙動差はあるものの、裏を返せばそこまでしなければオリジナル版との違いが目立たない。
    • さらに特殊な挙動も再現されており、ザ・フィアーがスタン時の殺傷ダメージがスタミナダメージに変換されるバグが再現されている点が有名。この挙動はニュースタイルでは再現なし。
    • レガシースタイル選択時はタイトル画面が迷彩バックにCQCをするスネークの影とオリジナル同様になる粋な演出あり。懐かしすぎる。
  • 手の込んだ復活要素
    • 本作の直前に発売された『MGS MC1』でも収録されなかった要素がファン待望の復活。
    • こちらもオリジナル版の良さを維持した上でクオリティアップしているが、ほぼ新コンテンツの「ボム蛇合戦」と「ガイ・サベージΔ」の作り込みが凄まじい。
    • 「ボム蛇合戦」はボンバーマン相手に十字型の爆風を発生させる爆弾で挑むミニゲーム。猿蛇合戦同様に、対決相手のゲーム性を『MGS』のシステムで再現している。
    • 一部ステージは見降ろしカメラで対決するボンバーマン風エリアがある、冒頭にオタコンとメイリンの新録無線があるなど、両作のファンが楽しめる設計。
      • こちらはアストロボットの代わりに、『メタルギア』シリーズのキャラに扮したボンバーマンが潜伏。よく見るとモーションが出典作品を再現している。
    • 「ガイ・サベージΔ」はBGMやボスが追加され、ちゃんと遊べて爽快感があるアクションゲームへ進化。演出的にも悪夢感が強くなった。本編をクリアするとメインメニューから単品で遊べるようになる。
    • 『MGS3D』にしか収録されていなかった称号の収集も追加されカムフラージュ、アイテムや食料のコレクションも追加された。食料は食べた時の感想も追加されるので、全ての食料を食べる意欲が湧くつくりになっている。
      • この関係で、ゲーム中いつでも現在のリザルトを確認できるようになっており、調整がやりやすくなった。

賛否両論点

  • オープニング映像・主題歌の新録
    • 両コンテンツはオリジナル版を製作したカイル・クーパー氏、シンシア・ハレル氏によって再制作された。
    • ゲーム映像を巧みに使用した新OP、壮大感を増して歌われる主題歌はどちらも好評な一方で、オリジナル版も人気が高かったことから変更を惜しむ声がある。特にOPは迷彩を使用した演出など一部消えたシーンがあることから、惜しむ声が多い*4。
      • 主題歌はレガシースタイルでプレイしているとオリジナル版に差し変わる部分があるなど、ある程度フォローあり。

問題点

  • 削除要素が若干ある
    • 再現度が非常に高い一方で、削除・再現されなかった要素が若干ある。
    • メインキャラのボイス新録はほぼない一方で、モブ兵士は一部新録・調整が行われている模様。カットシーンをよく聞くと違う箇所があり、ボイスが減っている場面もある。
      • 新録に関しては鬼籍に入った声優が多いため、ほぼ不可能とは言える。
    • シークレットシアターは1作品だけ未収録。映像内に実在人物が表紙のグラビア雑誌が登場しており、肖像権の問題とみられている。
    • 「猿蛇合戦」の報酬アイテム、ピポサルのお面が未収録。ある意味本作を代表するアイテムであったため惜しまれている。
    • 復活要素が多い中、ボスデュエルが唯一未収録。
  • 本編の新規要素が乏しい
    • ステージ構成に変更はなく、新アイテムもガーコ報酬アイテムくらいで、ボリュームはオリジナル版そのまま。サイドコンテンツが充実しているとはいえ、本編ボリュームがPS2時代のままというのはやや厳しい。
      • 『MGSV』はオープンワールドとなっていたが、本作はエリア移動式である点も指摘がある。直接つなぐには不自然なエリア構造、エリア切り替えによる警戒度リセットがゲームバランスと直結しているなど、変えにくい事情はある。
    • BGMも曲自体はほぼオリジナル版。ただし、現代のサウンドシステムに合わせたリニューアルは行われている。
  • 『MGSV』と比較したニュースタイル・スネークの弱体化
    • 本作のスネークはニュースタイル版においてもオリジナル版を再現した性能であり、『MGSV』と比べると弱体化が多い。
      • 移動関連はダッシュが削除され、担ぎ上げは抱き上げに変更。通常移動は『MGSV』からモーション速度を若干落としている箇所があり、元を知っているともっさり気味。
      • 射撃時に弾が落下する挙動が、初期装備の麻酔ハンドガンだけ顕著で肩越し射撃だと左右にもぶれる。短距離での使用は問題ない範疇で、主観射撃なら左右ブレはほぼなし。
      • CQCはハンドガン・ナイフ以外を装備していると使用できず、連続CQCや武器奪いなど派生技も消滅。代わりに武器で殴りつけるモーションが復活しており、一長一短か。
    • 『MGSV』のスネークはシリーズ屈指の性能であり、純粋移植はゲームバランスの都合上難しかったと推測されるが、モーションを流用しているが故に上記の指摘の声が多い。

総評

オリジナル版の良さそのままにクオリティアップが図られた良リメイク。
ゲーム自体のボリュームは大差ないが、システム面での改善で初心者でも楽しめる作りとなった。
経験者であっても、直近に出た移植版と併せて体験して損はない作品となっている。


余談

  • 発売から約半年の2026年2月17日時点で累計出荷本数が200万本突破した。
  • 発売から1年弱が経ったタイミングでDL版の価格改定が実施され通常版が4,950円、デラックス版が6,160円と大きく値下げされた。
    • この値段は、オリジナル版の移植単品ほどではないが『MGS MC1』よりも低価格となっている。
最終更新:2026年10月04日 19:49

*1 「ガイ・サベージΔ」の開発を担当。

*2 殺害したり、眠らせた場合はフィルムが破壊されて獲得不能になる。

*3 敗北後のヴォルギンが『MGSV』に登場する燃える男の姿に近くなっている、終盤におけるバイクのナンバーミスの修正がわかりやすい。

*4 オリジナル版のOPは開発中素材を使っていた場面もあり、再現が難しいのも理由と思われる。