*Pro Flight Simulator 【ぷろふらいとしみゅれーた】 |ジャンル|フライトシミュレーター|#image(https://store-images.s-microsoft.com/image/apps.60401.13757131797496895.bfe52ecd-ecb2-4ddb-bbef-122d357bf9b6.38445084-323e-44dc-ba52-10db6bd50bec?mode=scale&q=90&h=1080&w=1920,height=170)| |対応機種|Xbox One&br()Nintendo Switch|~| |メディア|ダウンロード専売|~| |発売・開発元|Pix Arts|~| |発売日|【One】2021年9月24日&br()【Switch】2021年10月21日|~| |定価(税込)|【One】1,750円&br()【Switch】1,999円|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|【Switch】作成不可|~| |レーティング|IARC:3+|~| |備考|日本語非対応|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|×高解像度の風景 ○低解像度の殺風景&br()'''''&font(#808080){OUT OF FLYING AREA FLY BACK}'''''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『Easy Flight Simulator』の2ヵ月後((Switch版を参照))に配信されたPix Artsのフライトシミュレーター第2作目。~ 「壮大なスケールで描かれたオープンワールドのフライトシミュレーター」とされている。~ 本項ではNintendo Switch版を基準に解説していく。 ---- **システム・操作体系 -飛行できるフィールドは1種のみで、航空機は2種類。 --「Fairchild Republic A-10 Thunderbolt Ⅱ」か「Embraer EMB 314 Super Tucano」のどちらかを選んで開始。 --左スティックでロール/ピッチ操作、ZL/ZRでヨー操作。 --Xでフラップの展開、Yで格納を行う(4段階)。 --Bで車輪の展開及び格納。Aで車輪のブレーキ。 --右スティックを左右に傾けてエンジンの推力調整。 ---右に傾けて増加、左で減少。最大出力は166.7。 --Rで視点変更。3人称視点とコックピット視点の2種類。 ---画面をタッチする事で視点調整を行える。((3人称視点時はX軸のみの調整。)) -墜落または一定のダメージでゲームオーバー。''その場で小さな光になって消滅する。'' -燃料には制限があり、補給は不可能。 -''機能はフリーフライトのみで、ミッション等は一切無い。'' ---- **問題点 -''価格に対する圧倒的なボリュームの薄さ'' --2,000円近いソフトでありながらフリーフライトのみという時点で相当な問題だが、機体も2機のみでは遊びの幅はほとんど無い。 -問題しかないフィールド --頼みの綱のフィールドも、山と川と道路しかない非常に殺風景なもの。 ---フィールドの端に複数のトンネルのようなものがあるが、車は一切走っていない上に航空機が進入できるサイズではないため意義はない。 --その上、方角によっては''離陸から2分と経過しない内に画面上のほぼ全域のフィールドにバーコードのような線が大量に入り、殺風景にすら没入できなくなる。'' ---着陸寸前まで高度を下げなければフィールドの不具合は無くならない。%%離陸せずに車輪で走行した方が余程没入感がある。%% ---処理落ちなのか、その他の欠陥なのかは判別できない。 --ある程度高度を上げるだけで、マップが途切れた先にある焦茶色の空間((Unity製ゲームにおける3D空間の最初の状態))が見えてしまう。 ---無料の作品でさえ画像を貼る等の工夫を凝らし、見えないようにする事が多いのだが……。 --商品説明には「空港への着陸」とあるが、''フィールドを隅まで飛行しても空港らしき建築物は一切見当たらない。'' --最も悲しいのは、5分程真っ直ぐに飛行していると表示される「'''''&font(#808080){OUT OF FLYING AREA FLY BACK}'''''」の文章だろう。商品説明の「壮大なスケール」「オープンワールド」とは一体何だったのだろうか。 -操作説明にはヨー操作の項目が無い。 --右スティックで方向舵(ラダー)の操作ができるかのように表示されるが、実際はZL/ZRが担う操作。 **賛否両論点 -機体はどちらも操作がやや不安定で、飛行中にスティックを倒し直す必要がある事が多い。 --前作『Easy』と操縦難度の面で差別化を図った可能性がある。 **評価点 -操作は本格的で、画面上には推力等の細かな値が表示される。 --もっとも、この内容では残念ながらあまり意味が無いのだが。 -機体のグラフィックのクオリティは高い。 --2機にはそれぞれ個別のコックピットが与えられている。 --選択画面ではSuper Tucanoの乗り込み口が開く演出がある。 -ゲームオーバー後等に放置していると、徐々に日没し夜になる。 --普通に飛行していると気付きにくく、やや無駄な所で凝っていると言える。 ---- **総評 配信されている事に危うさを感じるレベルの作品。~ 無料でも厳しいクオリティでありながら、2,000円近い価格で配信されている事が他の粗製濫造と一線を画していると言える。~ e-Shopのスクリーンショットだけでは問題点を察し難いため、騙されないよう注意されたし。 ---- **余談 ''[[アセットフリップ>Urban Street Fighting]]''~ -本作はUnityアセットストアで販売されている『Silantro Flight Simulator Toolkit』(ゲームエンジン)と『Overflight Landscape - Basic Version』(フィールド用アセット)を組み合わせて制作されたと推測される。 --結局、本作の評価点はほとんどがゲームエンジン譲りでしかない。 ''その他''~ -ジャンル上さほど問題でないのだが、本作にはBGMが無い。 --しかし、商品説明の「''大手音楽ストリーミングサービスで「Pix Arts Pro Flight Simulator」のプレイリストを聴きながら、空を飛ぶ喜びを味わってみてはいかがでしょうか。''(原文ママ)」という記述が(小規模のインディーズゲームの中では)中々斬新。 --Spotifyで公開されているので、気になる人は調べてみよう。 --2022年にはSwitch/PS4/Xbox Oneで『Universal Flight Simulator』が発売された。2023年にはそちらのSteam版が発売され、PS5向けアップグレード版の『Universal Flight Simulator Extended』も発売。 --2024年も『Pro Flight Simulator Deluxe』をSwitch/PS5/PS4/One/Steamで発売。『Extended』とは異なり完全新作となっている。 ---紛らわしい事に『Deluxe』のSteam版は『Pro Flight Simulator』として配信されているが、内容は『Deluxe』相当。 ---『Deluxe』発売に合わせて本作も値下げされた。