ザ・グレイトバトルVI

【ざ ぐれいとばとる しっくす】

ジャンル アクションゲーム
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM
発売元 バンプレスト
開発元 アスペクト
発売日 1997年4月11日
価格 5,800円(税抜)
プレイ人数 1人
判定 クソゲー
ポイント 最初で最後のPS作品なのにセーブ・パスワード機能なし
ロアのリストラに加えコンパチチェンジと協力プレイもスルー
フルプライスなのにペラペラなボリューム
デザインをアレンジしなかったせいで逆に原作レイプ化
テンプレストーリー、寒い演出、稚拙な展開、低質なポリゴン
縦スクロールSTG面だけは高評価
コンパチヒーローシリーズリンク


概要

ザ・グレイトバトルV』の続編。『IV』以降から続く横スクロールアクションゲームとなっている。
シリーズでは初めてフルポリゴン表現を用いており、普通のイラストが使用されているのはパッケージなどごく僅か。
III』以降、SDキャラクター達の多くはそれぞれの世界観に合わせたデザインアレンジが施されてきたが、本作は『II』と同じくSDデザインをほぼそのまま使用している。
本作では版権キャラ3名のみがプレイアブルキャラとなり、参戦キャラは「ウイングガンダムゼロ」「仮面ライダーBLACK RX」「ウルトラマンパワード」の3名。
プレイアブルではないが、オリジナル枠では消えた「ロア」の代わりに導き手として「妖精シーラン」が登場した。

非常に知名度が薄い作品であるが、その理由の全ては内容の低クオリティさから来ている。
本作は制作会社が交代し、『グレイトバトル』初参加の会社アスペクトが担当している。
おそらくポリゴン表現へ移行するためにそういった技術を持つ会社に任せたのだと思われるが、その内容はお世辞にも良いとは言えない。
これまで担当してこなかった会社のせいか、『グレイトバトル』の空気や設定などを本作で全て無視。安っぽい独自設定を採用してしまっている。

敵は「邪竜神インフェリオス」というモンスターを蘇らせようとしている悪の軍団「サタンダークネス」。
本作で出演する3名のプレイアブルキャラにとって、原作でもライバル的な立ち位置だったキャラ「トールギス」「シャドームーン」「サイコバルタン」が幹部として登場する。
さらにその上の存在として皇帝「ガンダムエピオン」が登場する。いずれもSD化を除きデザインアレンジは殆どない。

ゲームは通常のアクションパート、戦闘機に搭乗して戦う縦スクロールシューティングパート、巨大ロボットで巨大な敵と格闘するロボット戦闘パートの3つが存在する。
それだけ聞くと、本作はシリーズの集大成的に聞こえるが、その実態はどれもこれもレベルの低いものとなった。


ストーリー

ある時、3人のヒーローの前に「妖精シーラン」が現れ、世界を滅ぼす力を持つ「邪竜神インフェリオス」を復活させようとする「サタンダークネス」の襲来を警告する。
シーランからそれぞれのフラッシュクリスタルを授かった「ウイングガンダムゼロ」「仮面ライダーブラックRX」「ウルトラマンパワード」の3人は、「閃光特捜オプティカルスリー」を結成し、サタンダークネスの野望を打ち砕くために戦う。


特徴

3つの異なるゲームパート

  • 横スクロールのアクションパートと、縦スクロールのシューティングパート、そして巨大ロボットで戦う対戦格闘のようなパートが存在する。
    • アクションパートはスタンダードなアクションゲーム。メイン攻撃と特殊攻撃を使用しながら敵を倒す。
    • シューティングパートはこちらも普通の縦スクロールシューティング。戦闘機に乗り込み、出現する敵を撃ち落としていく。
    • ロボット格闘パートは、3機の戦闘機が合体したメカ「ゴッドフラッシュ」に搭乗し、敵のHPをゼロにするまで戦う対戦格闘モード。

3人のプレイアブルキャラ

  • 本作はオリキャラ枠のロアがおらず、版権キャラ3人のみの登場となる。キャラ選択できるのはステージ開始時かコンティニュー時のみ。「マイティパワー」と呼ばれるゲージを使うことで特殊技が使える。
    • ウイングガンダムゼロ
      • 当時の最新に近いキャラだが、パイロットであるヒイロ・ユイの性格*1は一切反映されておらず、『II』~『III』のロアの精神年齢を少しあげたような個性。声は無い。
      • メイン武器は通常がマシンキャノン、パワーアップするとバスターライフルへと変化する。ジャンプ攻撃はビームサーベル。
      • 特殊技はローリングバスターライフル。
      • 通常攻撃が飛び道具である代償か、唯一チャージ攻撃そのものがなく、パワーアップなしでは戦いづらいキャラ。
    • 仮面ライダーブラックRX(RX)
      • 前作から続投だが、設定は一切受け継いでいない。声が付いており、オリジナルの「倉田てつを」っぽくしているが別人。性格は『ヒーロー戦記』の南光太郎に似ている。
      • メイン武器はリボルケイン、パワーアップするとリーチが大きく伸びる。チャージすることでロボライダーに変身してショットを放つ。ジャンプ攻撃はRXキック。
      • 特殊攻撃はバイオライダーによるゲルアタック。ある意味一番原作に寄っている。
      • 性能的には悪くはないが、パワードを使えば十分な感は否めない。
    • ウルトラマンパワード(パワード)
      • 『IV』から復活。声は原作と同じくウルトラマンの声を流用。性格は『グレイトバトル』のウルトラマンにありがちな真面目系寄り。
      • メイン武器はチョップ、パワーアップでエナジーナックルへ変化。ジャンプ攻撃で飛び蹴り。
      • 特殊技はメガスペシウム光線。弧を描きながら放つ。
      • 唯一移動しながらチャージ攻撃を溜めることが可能で、上の2名に比べれば断然使いやすい。

問題点

  • ステージが5つしかない*2。そのせいかセーブ・ロード・パスワード機能は一切ない。
    • 一つ一つのステージも別に内容が濃いわけではなく、コンティニュー制限もないので実際必要性は薄い…が、裏を返せば「データセーブが必要ない程度の内容」と制作側が判断したということである。
    • 一応、隠しコマンドの1つにステージセレクトが存在する(後述)。
  • しょぼいグラフィック。
    • 低質なポリゴンをドット絵に起こしているため、一目で粗さがわかるレベル。また、枚数が全体的に少なくカクついている。
    • 当時はまだポリゴン技術の過渡期であったことを考慮しても低クオリティで、特にウイングガンダムゼロの目玉部分は時折変な形になる。ザコキャラの怪獣ブルトンも変な形でさっぱり似ていない。
    • 自キャラのモーションに格好良さがないうえ、HPがゼロになると「コトン」と音がしそうな寂しい死に方をする*3。元々死亡演出に凝っているのは一部の作品のみとはいえ、本作は妙に物悲しい。
  • コンパチチェンジ(自キャラの交代機能)と協力プレイの廃止。
    • 前作『V』でもキャラクターを自由に選べない問題があったが、本作では俗に言う「コンパチチェンジ」そのものが廃止されており、各ステージの開始時とコンティニュー時に1人だけ選ぶ方式である。
      • しかも、コンパチチェンジを廃止する理由が見当たらない。前作ではストーリー展開にあわせた処置ともとれるが、本作では3人が終始揃ったままで、別行動するシーンもない。
      • もっとも、キャラ性能に格差があり固有アクションもないので、仮にチェンジできたとしても恩恵は薄いのだが。
    • さらに『II』からシリーズ恒例となっていた協力プレイも廃止されており、制作会社の技術力不足がひしひしと伝わってくる。
  • 杜撰なアクションパート。
    • 自キャラの各種モーションはもっさり感に溢れているうえ、「振り向き・着地時に硬直があり、その間はダッシュ入力が無視される*4」「ジャンプ攻撃の入力が早いと到達高度が下がってしまう*5」「被ダメージ時のノックバックが着地まで続く(≒落とし穴へ直行)」など、操作性も劣悪。
    • 攻撃手段についても通常攻撃(水平方向)、ジャンプ攻撃(やや下向き・着地まで持続)、チャージ攻撃(地上限定・水平方向の飛び道具)、マイティパワー(ストック式の画面全体攻撃)の4つしかない。
      • 過去作で見られた連続攻撃・投げ・ガード・しゃがみ・二段ジャンプ・踏みつけ、タックル、専用ギミックなどが存在せず、あまりにも単調*6
      • しかも、通常攻撃(ウイングゼロを除く)とジャンプ攻撃の射程はわずか1キャラ分程度。パワーアップアイテムを取れば通常攻撃の強化(モーション変化・威力↑・射程↑)とジャンプ攻撃の強化(威力↑)を両方得られるものの、1回ダメージを受けただけでリセットされてしまうため限定的。
    • 横スクロールアクションにおいて「地上から斜め方向や頭上へ届く通常技が一切なく、ジャンプ攻撃の射程もやたら短い」というのは致命的と言えよう。わずかな高低差のためにジャンプ攻撃を強いられ、間合いの調整に失敗して接触ダメージを受けるなど、終始ストレスフルである。
      • 敵の配置も嫌らしく、坂を飛んで降りた先に敵が居ることもしばしばなので、ある程度予測してジャンプ攻撃を置いておかないといけない。
      • ザコの動きや攻撃方法は非常に単調なのだが、それは自キャラも同様。さらに回復アイテムの配置数が少なく、その場復活もできないなど、イライラさせられるばかりで面白くない。
      • 幸い、残機潰しによるマイティパワーの補充と無限コンティニューの合わせ技でごり押せるため、ゲームクリア自体は簡単な部類。
    • 操作性の悪さに加えて、この時期のポリゴンゲー特有の 背景のどこが移動可能なのかわかりにくい 問題点もあるため、ステージの進行ルートが非常にわかりにくい。
      • どのステージも「単純に左から右に進んでいけば良い」というわけではないため、余計わかりにくくなっている。
      • さらに99カウントの時間制限があり、ルートに迷うと余裕で時間切れになる。
    • ボスは総じて低体力かつ動きがモッサリしており、行動パターンも少ないため面白みに欠ける。それでいて、無敵付きのモーションがあったり*7突進や飛び道具で不意打ちしてくるため、手抜き感と理不尽さが酷い。
      • 自キャラは劣悪な操作性により「的確に避けて反撃」が困難であるため、中~遠距離からチャージ攻撃でごり押すのが無難。
  • プレイヤーキャラの性能差が大きい。
    • ウイングゼロは通常攻撃の射程が約4キャラ分ある代わりに低威力で、チャージ攻撃(=画面端まで届く威力高めの貫通弾)も持っておらず、射程・火力ともに不利。ただし、パワーアップ時はチャージ攻撃とほぼ同質のバスターライフルを連射可能。
    • RXは空中でのチャージ開始およびチャージ中の移動ができないため、実質的な機動力でパワードに劣る。なお、パワーアップ時の通常攻撃の射程は約4キャラ分(素のウイングゼロと同等)。
    • パワードはチャージ攻撃の隙が小さく、移動したりジャンプ攻撃を出しながらチャージできる。ただし、パワーアップしても通常攻撃の射程はほとんど変わらない(約1.5キャラ分)。
    • 総じて、ジャンプ攻撃の出しっぱなしで前進しつつチャージを済ませ、隙あらば飛び道具を撃てるパワードが優勢。仮にノーダメージを維持できるならパワーアップ時のウイングゼロが最強だが、3人とも対空性能が壊滅的=ジャンプ攻撃で事故りやすいため、現実的とは言い難い。
  • ロボット戦の操作にラグがある。
    • 一部のパートでは戦闘機が合体して「ゴッドフラッシュ」という巨大メカになる。巨大と言ってもこちらもSDなのだが…。
      • このゴッドフラッシュ、ボタン操作一つ一つにラグがあるためかなりプレイしづらい。攻撃手段も貧弱で戦いづらい。
      • かたや、ただ画面端に追い込んでしゃがみ攻撃を連打すると、ラスボスでもパターンにはめられることがある。確実に勝ちたい場合は、ひたすら「↓→+□」の特殊攻撃(無消費・長射程)を連発すれば圧勝できてしまう。…なんとも極端過ぎるバランスである。
    • ダメージを受けると二歩三歩程度後ずさる。これが地味に鬱陶しくテンポを悪くしている。
  • 魅力のないキャラ・舞台設定。
    • まず、シリーズ皆勤であったロアをリストラした理由が謎。物語の進行役としてオリキャラのシーランを用意するあたり、シリーズに新鮮さをもたらす意図があった…と思いきや、自キャラ3人のうちRXは『II』『III』と前作『V』、パワードも『IV』にて参戦済である。
      • オリキャラのシーランは淡々と状況説明やお願い事をするだけ。自身やラスボス、フラッシュクリスタルの由来を詳しく語るシーンすらなく、キャラも設定も薄い。ただし、モデリングは時代を考えるとそこまで悪くない。力の入れどころを間違えている気がするが…。*8
    • 本作の舞台は何故か現代の東京。そこに3人のヒーローが集まるという展開となっている。
      • RXはともかく、パワードの舞台はアメリカである。ウイングガンダムに至ってはそもそも時代も異なるので、現代東京を舞台にする必然性も薄い。
    • また、本作が以前のグレイトバトルと異なるのは、ある程度原作に歩み寄りを見せている*9ということである。『V』までのデザインアレンジ路線はなく、世界観も上記の通り現代である。
      • キャラ方面で見ても、RXはロボライダーやバイオライダーに変身するし、ウイングゼロやパワードの技も再現しようという気概が見られる。
    • こう聞くと折衷案のように見えるが、本作はむしろ原作再現も中途半端ならアレンジも中途半端である。こういった半端さから原作の影がちらついてしまううえ、キャラとしての魅力がないので余計不満を生んでしまうのである。
    • 結局のところ、再参戦となったRX・パワードは過去作の設定を引き継いでいるわけでも、本作の世界観を深めているわけでもない。そして、オリキャラ枠をロアからシーランに変える必然性もないという、マイナスばかりが残ってしまった。
  • ザコ敵のチョイスが謎だったり再現度が薄かったりする。
    • 従来通りザク、戦闘員、バルタン星人*10がザコとして登場。ライダーとウルトラはそこまで違和感がないチョイスだが、ガンダム系は何故か異様に『機動武闘伝Gガンダム』の機体からのチョイスが多い。
    • しかもやたらマイナーな機体ばかりで、採用機はネーデルガンダム、スカルガンダム、そして原作では1シーンのみの登場なマンモスガンダム。中ボスにマンダラガンダムを選んだのはある意味先見の明があるとも言えるか。
    • ウルトラやライダーのザコキャラにもパイロット版『ウルトラマンネオス』*11に登場するドレンゲランや、劇場版スカイライダーに登場するサドンダス*12などといった。途轍もなくマイナーなキャラも何種類か登場している。
      • マイナーなこと自体は悪いことではないが、チョイスが適当過ぎるものが多く、特にGガン系はとりあえず悪役っぽいからという理由で選ばれているような空気すら感じる適当さ。
      • ボスキャラとして最強怪人グランザイラスも登場するが、頭以外はほとんど似ていない。
    • しかし、ウルトラ6兄弟相手に怯みすらしなかったグランドキングまでザコキャラとして大量に出すのはいかがなものか。悪い前例があるというのに。
      • ちなみにこのグランドキング、ザコキャラとしては厄介な存在で、正面からの攻撃は防御したあげく電撃でやり返す、ダメージを受けると射程の長いグランレーザーで反撃する、あげく耐久力が高いと、およそ大量に出す強さをしていない。結局スルーしたほうが安定する。
  • 稚拙で寒い演出の数々。
    • OPと各ステージの開始時、シーランによる現状説明が挿入されるのだが、黒い背景で顔をドアップにしたシーランが喋るだけなので非常に淡白。
    • ボスと戦う前、主人公達が「閃光特捜オプティカルスリー!*13」と名乗るシーンが毎度挿入される。かなりしょぼいうえに実質1人で戦うことは変わらず、パワーアップしたり回復したりするわけでもないため、ただただ鬱陶しい。
    • また、一部ボスに対するトドメ演出として「トリプルオプティックシュート」という技を使うが、一々長いだけの寒い演出と化している。
    • BGMも全般的に単調で、これまでのシリーズのように心に残るものがない。特に先の名乗り・技演出では、アニメやドラマの劇中劇で描かれる戦隊番組のような安っぽいBGMが流れるので、ただでさえ微妙な演出をさらに盛り下げている。ステージ中も妙に静かで寂しい。
  • 面白みのないストーリー。
    • フルプライスのゲームとは思えないほど内容が薄い。「邪神復活を狙う連中がいるから倒そう」というもので、内容も台詞回しもテンプレ。
    • 悪キャラ達の台詞も、ヒーローの活躍を紹介するナレーションもチープ。特にナレーションは「俺達の戦いはこれからだ!」的な内容過ぎてギャグになりつつある
    • そもそも三将軍にガンダム出典のトールギスがいるのに、その上の皇帝エピオンもガンダム出典(しかも同じ作品)なので、ガンダムがえこひいきされているように感じてしまう。ここは三作品の公平性を保つために、オリジナルキャラで良かったはず。過去作ではそういった手法もとっている。
      • しかも、その皇帝エピオンも傲慢な性格と微妙な扱いにより、わざわざ出典を重複させてまで登場させた意図が見出せない始末。
    • ボスとなる三将軍のうち、サイコバルタン星人とシャドームーンは原作では組織や軍団の大ボスであるが、特に 原作っぽいキャラを再現しているシャドームーン がエピオンの手下としてヘコヘコしているのは、半端な原作再現*14が災いしてファンから見て気分が良いものではない。
      • SDアレンジ作品でも特にコンパチヒーローにおいて、原作の上下関係がごちゃごちゃになるのはよくあることではあるが、本作はキャラの作り込みが浅い上、原作再現の精度にムラがありすぎるせいで設定に何ら魅力が無く違和感ばかりが強調されているのである。
      • しかも三将軍はエピオンに用済み扱いされ、不気味なモンスターに改造され、ラスボスの前座として登場する。名前は「バイオモンスター合体三将軍」……捻りも何もない
      • 名前も酷ければ見た目も酷く、各キャラをカプセルに詰めて頭のないモンスターに埋め込むという酷いデザイン。一定時間経つとそれぞれ取り込んだキャラの姿を模した不気味なモンスターに変化して攻撃を繰り返す。いくらコンパチヒーローシリーズとはいえ、投げやりさが強すぎて原作レイプ臭が強い。過去作でも扱いの差はあれど、ここまで版権キャラの扱いが酷いケースは無い。
    • 合体三将軍が倒されると、エピオンは「・・・どこまでもやくたたずなヤツらめ。ゼロはいくらたしてもやはりゼロということか!」と酷い台詞を吐く。部下を罵る台詞だけはテンプレを通り越して実に不愉快な言葉選びをしていると言える。
    • エピオンと戦う場所の後半は壊された公園で、なぜかシーソーと滑り台が無事に残っていたりする。雰囲気も何もあったものではない。
      • しかもエピオンは倒された後、復活させたインフェリオスの力に頼ろうとするが、実は全然操れておらず、食われて死亡。小物臭い最期に変な笑いが起きる。
      • あげくその末路を見たパワードに「ひにくなものだな・・・。」と言われてしまう。皮肉な最期というよりただ哀れである。
    • 最後にインフェリオスを倒しても、エンディングはまた簡素なシーランの独白のみ。そこから黒い背景にローマ字オンリーのスタッフロールと、いつもの寒いエセ戦隊風ナレーションを経て、3人の決めポーズにて終了。
      • ナレーションの〆に至っては「ありがとう!閃光特捜オプティカルスリー!!」。これはひょっとしてギャグでやっているのか?
  • 各ステージのサブタイトルについては、なぜかスーパー戦隊シリーズの1エピソードと同一である。
    • ステージ1『君達は妖精を見たか!?(高速戦隊ターボレンジャー)』
      ステージ2『東京が消える日!?(超電子バイオマン)』
      ステージ3『見たか!巨大ロボ(超新星フラッシュマン)』
      ステージ4『突入!最終決戦(恐竜戦隊ジュウレンジャー)』
      ステージ5『進め!輝く未来へ(大戦隊ゴーグルファイブ)』
    • 正確な表記は異なるものもあるが、ほとんど丸パクリしてしまっている。いくら戦隊が直接参戦していないとはいえ、ここまで丸パクリするのはいかがなものかと・・・
  • ステージセレクトやロボット戦モード*15が隠しコマンドになっている。
    • 他にも「マイティパワー無限」「残機無限」「エンディング視聴」のいうものがあるが、「エンディングの最後で公開するなどの措置を取っていない」「複数の隠しコマンドを併用できない」など、ユーザーへの配慮が足りていない事は間違いない。
    • これまでのシリーズにもそういうモードは搭載されていないが、ロボット戦はまがりなりにも対戦格闘であり、シューティング面はそこそこ楽しめるという都合上、ゲームクリアのご褒美として教えてくれてもよさそうなものである。

評価点

  • シューティング面だけは何故か出来が良い。
    • こちらはポリゴンゲームとしてはなかなかプレイしやすい。何故こんなところだけプレイしやすいのか
    • 「合体する前のメカで戦う」というのは、『IV』では実現しなかったシチュエーションでもある。
  • 多くのSE、ウルトラマンの声、バルタンの声などは原作のものをそのまま使っている。
    • 「『コンパチヒーロー』の世界観には逆に合わない」という意見もあるが。
  • 一部シナリオではシャドームーンがキングダークに乗り込むなど、子供の自由帳みたいではあるがそれなりに面白いクロスオーバーも散見される。
    • 寝そべっていない立ち上がった状態のキングダークは本作にしか登場していない。一応これは評価点。
  • ゴッドフラッシュや妖精シーランのデザイン自体は特に批判は少ない。

総評

アクションゲームとしてもキャラゲーとしても稚拙な内容。

ポリゴンに関しては百歩譲って許容出来たとしても、ゲームのプレイしづらさは如何ともしがたく、とにかく一々ストレスが溜まる。しかも褒められるところはキャラゲー的な要素でも本筋のアクションでもなく、シューティング面というチグハグさ。

『グレイトバトル』の歴史にトドメを刺したと言われるのも頷ける低クオリティであり、シリーズに泥を塗る一作と言える。


余談

  • 厳密には次作に『POCKET』があるが、アクションゲームではない。
  • 正当な次作としては『グレイトバトル フルブラスト』を待つことになるが、発売されるまでは本作を例にあげてクオリティが不安視されていた。
最終更新:2025年03月10日 05:29

*1 尤も、ヒイロ自体非常にストイックかつ命知らずな性格なため余りヒーローものには向かないとも言える。放送当時コミックボンボンで連載されていた4コマ漫画『がんばれ!ドモンくんW』でも「暗い」「わけがわからない」「デュオ(副主人公)の方が主人公っぽい」などとネタにされていた。

*2 一応一つのステージはいくつかの段階に分かれており、クリアした地点からコンテニューできる。

*3 SE自体はバタッといった音がする。

*4 とっさに背後へダッシュジャンプしたい場合でも、振り向き終わってダッシュが始まるのを待つか、前方へダッシュジャンプした瞬間に切り返す必要がある。

*5 ジャンプ攻撃は着地まで持続する出し得技なのだが、最速気味に出すと小ジャンプに固定されてしまう。

*6 一応、ジャンプ攻撃は一部の弾を打ち消せるため、それによってパターンで倒せる相手がいる(中ボスのマンダラガンダムなど)。

*7 分かりやすい予備動作や独特のエフェクトを伴う、といった目印はほとんどない。

*8 一応、この時期は酷いレベルの人物ポリゴンも多い。

*9 「多くの人間が~」と言う台詞があることから、怪獣やMS以外に普通の人間がいることがわかる、など。

*10 主人公にあわせてパワードバルタン星人となっているが、ここは評価できる。

*11 2001年にビデオ映画として作られた『ネオス』ではなく、そのPVとして1995年に作成された短編ドラマの方。

*12 その他にもドロリンゴやらガマギラスやらといったネオショッカー怪人がなぜか多い。

*13 チーム名を決めるシーンもなく、プレイヤー置いてきぼりなのも寒い理由。

*14 足音や技も再現。無駄口を利かない点など変に原作っぽい。シャドーキックもちゃんと両足蹴りである。そのくせRXとの絡みは無い。

*15 キングダーク戦→インフェリオス戦→エンディングとなる。敗北時はコンティニュー可。