「シティ・アドベンチャー タッチ ミステリー・オブ・トライアングル」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

シティ・アドベンチャー タッチ ミステリー・オブ・トライアングル - (2021/05/22 (土) 17:34:53) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE 【してぃー あどべんちゃー たっち みすてりー おぶ とらいあんぐる】 |ジャンル|アクション|&image2(touch.jpg,width=160)&br;&image2(Touchimg.jpg,width=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|1Mbit+64kRAMROMカートリッジ|~| |発売元|東宝|~| |開発元|コンパイル|~| |発売日|1987年3月14日|~| |価格|4,900円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|擁護不可能な''SHITTY ADVENTURE''&br;原作と関係がなさすぎる羊頭狗肉ゲー|~| |>|>|CENTER:&color(black)''[[少年サンデー関連作品リンク>少年サンデーシリーズ]]''| //貼った画像を使うならamazonに繋げる必要もない ---- #contents(fromhere) ---- **概要 あだち充氏による大人気''青春野球ラブコメ''漫画『タッチ』を原作としたゲーム。~ 『タッチ』のゲームは1987年1月にパソコンPC-8801シリーズ向けに発売されたアドベンチャーゲームの『タッチ』が最初であり、本作は2作目にして''最後の作品''となる。 **ストーリー ある日、みなみが買物に行こうと南風を出ると、パンチがすごいいきおいで飛びついてきました。パンチはみなみの服のそでをひっぱってはなしません。どうしたのだろうと思ったみなみは、パンチにひっぱられるままに犬小屋の前までやって来ました。  いつもなら10ぴきの子犬たちで大さわぎの犬小屋が、今朝はとても静かです。不思議におもってみなみが犬小屋をのぞくと、いっぴきも子犬たちがいませんでした。みなみがあたりをみまわすと、大きなエサの皿をパンチが悲しそうにのぞきこんでいるのに気がつきました。みなみが、大きなエサの皿の底をのぞいてみると、なんとそこには、ポッカリと大きな穴があいていました。みなみは、この穴に子犬たちがおっこちてしまったのかな?と考えました。それにしても、この穴はいったいどこにつうじているのでしょうか?………………………  そうこうしているうちに、むこうからタッちゃんとカッちゃんがやって来ました。みなみは二人にいままでのいきさつを話しました。すると不思議そうにお皿をながめていたタッちゃんは、いったいこの皿はどうなっているんだろうと、持ちあげようとしました。みなみは、それを見てあわててタッちゃんを止めました。なぜなら、穴がなくなってしまうかもしれないと思ったからでした。  結局三人は、子犬たちはいま食べざかりだから、たぶんこの穴に落ちたエサをおっかけて、この中に飛びこんだのだろうと考えました。三人がどうしようかとそうだんしていると、パンチが悲しそうにこちらを見ています。そのパンチにこたえるように、三人は顔をみあわせると、お皿の大きな穴の中に飛びこみました。  まるく光って見えるお皿の底はあっというまに点になり、そして見えなくなりました。  とそのとき、ドスン!!と三人はしりもちをつきました。いたいおしりをさすりながら、三人が見たのは、自分たちの住んでいるまちでした。  ところがその町では、道のまん中を人形やおもちゃの自動車がうごきまわっているではないですか!  三人は、しばらく目を丸くしていましたが、目の前に子犬がいることに気づいて、あわてておいかけていきました。…………………  はたして、三人はパンチの期待にこたえることが出来るでしょうか?それは、あなたのウデにかかっているのです! (説明書より抜粋) **特徴 -いわゆるベルトアクションゲームであり、複数のマップがつながっている広大な世界を探索し、行方不明となったパンチの子犬を救出するのが目的。 --先へ進むのにアイテムの入手が必要等の条件がある場所もあるが、犬を探すのに決まった順番はない。 -操作キャラは達也と和也の二人。 --一人プレイ時はセレクトボタンで達也と和也のどちらを操作するか切り替える。操作していない方(と南)は自動でプレイヤーの後をついてくる。攻撃するともう一方も同時に攻撃をする。 ---南が敵にぶつかると座り込んで泣き出す。南にはステータスが存在しないので、ダメージを受けると達也、和也の両方がダメージを受けてしまう。 ---持てるアイテムに個数制限があるため、どちらのキャラで入手・使用するためや後述の経験値を稼ぐためにキャラを切り替えて進めて行く必要がある。 -体力兼お金のステータス --画面には達也と和也それぞれに数字が表示されており、説明書ではステータス(体力)と表記されている。 --それぞれ個別に管理されており、敵を倒す事で増え、ダメージを受けたり買い物をすると減少する。 ---お金と体力で共用の為、扱いに気を付けないと''買い物直後に敵に触れて即ゲームオーバー''なんて事になったりもする。 ---逆に言えば安全に戦える序盤の敵でしっかり稼いでおけば、アクションゲームが得意でないプレイヤーでもゲームオーバーになりにくい、ということでもある。 -マップの建物に入ると買い物をしたり、この世界の住人である「せいんと」からヒントを貰ったりできる。 --中には「、、、、」と無言のせいんともいるが、この無言のせいんとがいる場所では不要なアイテムをあげる(捨てる)ことができる。 --ちなみに、上記の体力をせいんとは経験値と言っているなど、ヒントに関しては後述の問題点がある。 -あいことば --いわゆるパスワード。いつでも確認する事が出来、ステータスやアイテムの入手状況を引き継いで再開できる。 **問題点 ''タッチのゲームとして'' -「異次元空間に落ちた飼い犬パンチの子どもを救うために達也、和也、南の3人が''不思議なパラレルワールドを冒険する''」という''野球もラブコメも投げ捨てたストーリーと設定''。 --原田・松平・新田・西村・上杉家の両親・マスター・柏葉監督などの個性豊かな原作キャラは一切登場しない。主役3人とパンチ・仔犬のみである。 --ちなみに説明書には「●子犬のつかまえかた」として、「子犬をつかまえたら、すかさず子犬に“タッチ”してください。」という記述がある。数少ないタッチ要素…というか、説明書を書く方も困ったのではないだろうか、これは…。 -「野球のボールを投げて(もしくは素手で)敵を倒して情報を入手し、謎を解いて10匹の子犬を救出していく」という''『タッチ』に全くタッチできていないゲーム内容''。まさかのアクションゲームである。 --猫も杓子も赤も緑も左から右に走る時代とは言え、『タッチ』なら野球ゲー、あるいは恋愛ADV等にすべきなのは誰でも気付くはず。また、アクションゲームを作るなら他にもっと良い題材があったはず。どうしてこうなった。((とはいえ、当時のファミコンのジャンルは少なく、実際ADVゲームは「ポートピア連続殺人事件」「時空の旅人」くらいしかないため、ゲーム=アクションと言っても過言ではなかった。そのため「ファミコンでタッチのゲームを作る」ならアクションになるのは無理もない時代ではあった。)) --ちなみに飼い犬パンチの子どもは原作では''2匹''である。''あとの8匹はどこから湧いて出たのか''。もっと言うなら、原作では、パンチに子どもができる頃には、''和也はもう鬼籍に入っている''。 --雑魚敵も''戦車、ピエロ、風船、地中から出るドリル''など、原作とも野球とも一切関係のないものばかり。 ''アクションゲームとして'' -マッピング必須の広大なマップ --プレイ時間を長くという事で当時よくあった事ではあるが、FCゲームとしてはかなり広大なマップになっている。それだけなら悪いとも言えないが、似たような景色が多くマッピングなしでは迷うこと必至。 ---プレイヤーの助けになる全体マップやオートマッピングなどもなく、今自分がどこにいるのかもわからない事態に陥りやすい。 -探している犬が捕まえた数しか表示されない --現在何匹の犬を捕まえたかは画面に表示されるが、どの犬を捕まえたかは表示されない。 ---ステージクリアタイプならいいのだが、どの犬からでも捕まえる事が出来る為、きちんとメモを取っておかないと自分が既に捕まえた犬もどこの犬だったのかわからなくなる。 -ザコ敵が多い上に強すぎる。 --プレイヤーに突進してくるものがほとんどである程度の数はこちらが攻撃をしていればノックバックで距離が離れるので被弾せず倒す事は出来る。 ---ただし、敵の体力が高めの物が多く、最初期のマップ以外の敵はなかなか倒れてくれない為アクションゲームなのに爽快感が全くない。まともに相手をしているといつまで経っても先に進めない。 --しかもダメージを食らっても[[無敵時間が無い>デスクリムゾン]]ので大量に湧いてくると囲まれた挙句みるみるうちにごっそり体力が減らされていく。 ---立ち位置によっては敵を達也と和也(または南)とピンポンしてどんどん減っていくこともある。 -ゲーム中のヒントが難解 --犬捜索とボス撃破についてある程度のヒントは得られるのだが、曖昧であったり分かりにくいヒントも多く、試行錯誤してアイテムやボスの撃破方法を探す必要がある。 ---当時よくあった事ではあるが、結局は色々アイテムを買ってみて試してみるしかないのもゲームの単調さに拍車をかける。 ---「燃やして倒せ」と言われるボスに効果のありそうなものが一つのショップに4つ並んでいるが、効果があるのはマッチのみでライターやランプは火がついているのにボスにまったく効果がない、など理不尽と思える所がある。 ---雑魚敵として様々な場所に出現する風船は特定の武器を使わないとダメージが通らないのだが、それに関するヒントも不親切。風船自体は学校以外にも出現するのに、せいんとからは「学校に行く時は該当武器を持っていた方がいい」と言う旨のアドバイスを聞けるのである。 --一部はヒントがない物も有る。 ---一部の壁を攻撃する事でアイテムが出てくるのだが、武器を装備していると入手不可能。操作キャラのモーション的には変わらない為、これに引っかかってアイテムを入手できないなんて事もある。 -進め方次第でゲームクリアが不可能になる。 --ある地点のボスはその時点までに子犬を8匹救出、つまりボス討伐で救出するのが9匹目ではないと最後の子犬のいる場所に入るアイテムをくれるせいんとのいる建物に入れなくなるため、クリア不可能になる。 ---クリア不可能になったことを教えてくれるせいんとはおらず、クリア不可能になる危険がある警告も「子犬は8匹助けたかい」と言われるだけ。せめて「子犬を8匹助けてから近くのボスを倒せ」と教えてくれれば… ---このボスに有効なアイテムは同じエリアの建物に入るだけでせいんとからもらえる。入手条件を「子犬を8匹所持」にし、それ以下では「8匹助けたら来い」と言われる様にしたらこのような事態は避けられたものを…。 ---プレイ次第ではこのボスを2番目に倒す事もできてしまうため、スタートしてから自由に行動できるオープンワールドでこの仕様はかなり厳しい。 //巨大パンチの所へ行くまでに神社を通るがそこのカニを倒さないと通れないので二番目。 -南が邪魔 --南は上記仕様の関係でアクション画面では何の役にも立たず、敵にぶつかると座り込んで泣き出すので、テンポを阻害する要因にしかなっていない。ダメージの仕様も含めて邪魔者以外の何物でもない。 -クソゲー最後の砦であるBGMも微妙。 --有名なアニメ版OPテーマの『タッチ』を改変した曲などが使われているが、アレンジが過ぎて原形を留めていない部分が多かったりループの繋ぎが不自然だったりする。 -バグ --パスワードで何も入れずにスタートするとすぐにゲームオーバーになってしまうのだが、その後にコンティニューすると、''敵が無敵になってしまう''。 **評価点 -タイトル画面やエンディングの絵が原作に忠実 --エンディングでは当時放映していたアニメのアイキャッチのモーションを忠実に再現しており、ここだけは非常に凝っている。ファミコンでアニメーションするのは『[[イースII>イース (FC)#id_93d345d3]]』くらいで非常に珍しい。 ---というかゲーム本編が上記のように完全に原作と別物のため、''これくらいしか原作要素が無い''。 -当時としては類を見ないゲーム性。 --「用意されたマップのほとんどの場所に最初から行ける」という、オープンワールドとベルトスクロールアクションの組み合わせになっており、ステージも、市街地、公園、学校、建物内部、住宅地、森林、海岸、中国など豊富に用意されており奥行きは感じる。 ---ゲームを進めるための情報も、前述の難点こそあれど各所にいるせいんとから様々なヒントは得られるため、当時のクソゲーに見られた謎解きの足掛かりすら存在しない…ということはない。 --BGMの種類そのものは多めである。 -さらに二人同時の協力プレイができるという点。 --同様のゲームで二人同時プレイのできる『[[がんばれゴエモン2]]』や『[[ダウンタウン熱血物語]]』が発売されるのは本作から約2年後の89年、と考えると、当時としては高い技術力で作られており、原作人気に頼って適当に作られた作品では決してない。 ---ただし、後述の「開発中だった別のゲームにキャラをあてがっただけ」という説の可能性は否定できない。 -ボス戦は似たり寄ったりだが、見た目は大きめでBGMも相まって戦っているという実感はある。 ---- **総評 ガワ替え疑惑が出るほどに原作要素は希薄。~ ゲーム性も悪くない部分はあれどストレスの溜まる部分が多く、楽しめない時間の方が圧倒的に多い。~ 発売された当時は粗悪な版権ゲームが市場に溢れていて、「キャラゲーに名作無し」とまで言われていたが、その中でも''最悪レベルの代物''といえる。~ とりあえず、原作が好きでこれを買ってしまった人は鉄橋の下で泣いていい。 ---- **余談 -「とあるパスワードを入力するとかなり先へ進めた状態から始められる」としてよく知られる裏技があるが…。 #region(「''H3''」下ネタ注意) //タッチ、というか、あだち作品自体お色気要素もあると言えばあるし、タッチ世代は年齢的には問題なし。下ネタだっていう警告だけで、仰々しい警告はいらないかと。 >たつや:みなみに''H''してしまいました~ かずや:みなみに''H''してしまいました~ みなみ:TATUYAと''H''してしまいました -…という''性春真っ盛り''な代物。もし意図的に仕込んだ物なら原作者や小学館側から訴えられても全くおかしくないレベル。~ このパスワードは当時ファミマガ別冊の『大技林』等で裏技として堂々と掲載されていたため、そのインパクトからユーザーに広く知れ渡っていた。 -ただし元コンパイルスタッフによれば、この裏技は意図的に仕込んだものではなく偶然の産物であるとの事。~ 有名な「[[ゆうてい(略)ほりいゆうじ(略)>ドラゴンクエストII 悪霊の神々]]」のように、たまたま意味のある文章&強力パスワードとして噛み合ってしまったらしい。 --後にとあるユーザーの手でこのパスの詳細が解明された。解説は[[外部リンク>https://triplequotation.web.fc2.com/Analyze/Elucidation/Elucidation.html]]を参照。~ 簡潔に言うと実は''上記のうち有効なのは達也の「みなみにHしてしまいました」の部分のみ''で、他の2つは無効パスワード扱い。~ しかも、このゲームは''パスの整合性チェックが緩すぎる''ため、適当な文章でも高確率でそのまんま通ってしまうのである。~ 達也のパスワードにしても偶然高ステータスのものが通ってしまっただけで、「みなみに''R''してしまいました」という意味不明な文章でも通用してしまう。~ つまりパスワードを意図的に意味のある文章にしてしまえる自由度が非常に高いのである。 -また、ネタにされるように「最強」かと言えば、そんな事もない。~ 犬は10匹中7匹集まっているが、逆に言えばクリア直前というわけでもなく、何より自由度が高いゲームだけに''残り3匹がどれか分からない''。 --さらに致命的なことに前述の「9匹目に助けないと詰む子犬」を救出してしまっているため、''ゲームクリアが不可能。'' -達也の体力が3000まで上がっているが、これもFC時代で1時間もかからずに上げられる数値と考えるとそこまででもない。~ むしろ相方の和也は完全に初期ステータスのままであり、和也の体力が低すぎる方が面倒くさい。 -結論としてはこのパスワード自体はただの創作文章としか言えず、&font(red,b){本作への風評被害}以外の何物でもないということになる。 --多少パスワードをミスしても再開できるようにと言う開発の心遣いだったのかも知れないが、結果的に上記のような酷い文章が拡散されてしまい、~ 「公式で仕込んだ最強パスワード」「原作者や小学館側から訴えられた」等の根拠のない噂が拡散されてクソゲー関係のサイト等で有名になってしまった。 --上記のように''ゲームそのものが酷い内容''であるのは確実で擁護できないぐらいどうしようもないのだが、~ 意図しないパスワードで叩かれてしまう事例も多く見られるというある意味可哀想な事態にもなっている。 #endregion -ガワ替え疑惑 --ファミコンブーム時代には''既成のゲームからキャラだけを挿げ替えて''((所謂「皮(ガワ)替え」と呼ばれた手法で、システム開発費などの製作コストが安く上がるため、業界ではFC時代以後も使われ続けたテクニック。有名なところでは『高橋名人の冒険島』『スーパーマリオUSA』、サンデー繋がりなら『ラムのウェディングベル』などもこの手法で作られている。))世に送り出されたキャラゲーが多かった。~ 本作も『タッチ』と全然関係のない内容であるため、開発中だったオリジナルゲームのキャラだけを何らかの理由で『タッチ』に挿げ替えたのではないかと推測されている。 -本作を原因に''原作者のあだち充氏が激怒して、自分の漫画作品のゲーム化を一切許さなくなった''という都市伝説が存在する。 --こう言った噂が広まったのは、「原作:あだち充」の版権ゲームが非常に少ないのが原因だろう。 ---とはいえ、氏の有名なアニメ化作品には野球を題材にしたものが多く、必殺技の飛び交うバトル物の漫画やアニメと比べてゲーム化に向いていないのが一番の原因と思われる。 --本作以降も、PC88版『陽あたり良好!』が発売されたり、週刊少年サンデー×週刊少年マガジン創刊50周年記念のお祭りゲーム『サンデー×マガジン 熱闘!ドリームナイン』に『タッチ』『クロスゲーム』『H2』のキャラクターが出演したりしているので、少なくとも漫画作品のゲーム化を一切許さなくなった訳ではないのはたしかである。 ----
*CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE 【してぃー あどべんちゃー たっち みすてりー おぶ とらいあんぐる】 |ジャンル|アクション|&image2(touch.jpg,width=160)&br;&image2(Touchimg.jpg,width=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|1Mbit+64kRAMROMカートリッジ|~| |発売元|東宝|~| |開発元|コンパイル|~| |発売日|1987年3月14日|~| |価格|4,900円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|擁護不可能な''SHITTY ADVENTURE''&br;原作と関係がなさすぎる羊頭狗肉ゲー|~| |>|>|CENTER:&color(black)''[[少年サンデー関連作品リンク>少年サンデーシリーズ]]''| //貼った画像を使うならamazonに繋げる必要もない ---- #contents(fromhere) ---- **概要 あだち充氏による大人気''青春野球ラブコメ''漫画『タッチ』を原作としたゲーム。~ 『タッチ』のゲームは1987年1月にパソコンPC-8801シリーズ向けに発売されたアドベンチャーゲームの『タッチ』が最初であり、本作は2作目にして''最後の作品''となる。 **ストーリー ある日、みなみが買物に行こうと南風を出ると、パンチがすごいいきおいで飛びついてきました。パンチはみなみの服のそでをひっぱってはなしません。どうしたのだろうと思ったみなみは、パンチにひっぱられるままに犬小屋の前までやって来ました。  いつもなら10ぴきの子犬たちで大さわぎの犬小屋が、今朝はとても静かです。不思議におもってみなみが犬小屋をのぞくと、いっぴきも子犬たちがいませんでした。みなみがあたりをみまわすと、大きなエサの皿をパンチが悲しそうにのぞきこんでいるのに気がつきました。みなみが、大きなエサの皿の底をのぞいてみると、なんとそこには、ポッカリと大きな穴があいていました。みなみは、この穴に子犬たちがおっこちてしまったのかな?と考えました。それにしても、この穴はいったいどこにつうじているのでしょうか?………………………  そうこうしているうちに、むこうからタッちゃんとカッちゃんがやって来ました。みなみは二人にいままでのいきさつを話しました。すると不思議そうにお皿をながめていたタッちゃんは、いったいこの皿はどうなっているんだろうと、持ちあげようとしました。みなみは、それを見てあわててタッちゃんを止めました。なぜなら、穴がなくなってしまうかもしれないと思ったからでした。  結局三人は、子犬たちはいま食べざかりだから、たぶんこの穴に落ちたエサをおっかけて、この中に飛びこんだのだろうと考えました。三人がどうしようかとそうだんしていると、パンチが悲しそうにこちらを見ています。そのパンチにこたえるように、三人は顔をみあわせると、お皿の大きな穴の中に飛びこみました。  まるく光って見えるお皿の底はあっというまに点になり、そして見えなくなりました。  とそのとき、ドスン!!と三人はしりもちをつきました。いたいおしりをさすりながら、三人が見たのは、自分たちの住んでいるまちでした。  ところがその町では、道のまん中を人形やおもちゃの自動車がうごきまわっているではないですか!  三人は、しばらく目を丸くしていましたが、目の前に子犬がいることに気づいて、あわてておいかけていきました。…………………  はたして、三人はパンチの期待にこたえることが出来るでしょうか?それは、あなたのウデにかかっているのです! (説明書より抜粋) **特徴 -いわゆるベルトアクションゲームであり、複数のマップがつながっている広大な世界を探索し、行方不明となったパンチの子犬を救出するのが目的。 --先へ進むのにアイテムの入手が必要等の条件がある場所もあるが、犬を探すのに決まった順番はない。 -操作キャラは達也と和也の二人。 --一人プレイ時はセレクトボタンで達也と和也のどちらを操作するか切り替える。操作していない方(と南)は自動でプレイヤーの後をついてくる。攻撃するともう一方も同時に攻撃をする。 ---南が敵にぶつかると座り込んで泣き出す。南にはステータスが存在しないので、ダメージを受けると達也、和也の両方がダメージを受けてしまう。 ---持てるアイテムに個数制限があるため、どちらのキャラで入手・使用するためや後述の経験値を稼ぐためにキャラを切り替えて進めて行く必要がある。 -体力兼お金のステータス --画面には達也と和也それぞれに数字が表示されており、説明書ではステータス(体力)と表記されている。 --それぞれ個別に管理されており、敵を倒す事で増え、ダメージを受けたり買い物をすると減少する。 ---お金と体力で共用の為、扱いに気を付けないと''買い物直後に敵に触れて即ゲームオーバー''なんて事になったりもする。 ---逆に言えば安全に戦える序盤の敵でしっかり稼いでおけば、アクションゲームが得意でないプレイヤーでもゲームオーバーになりにくい、ということでもある。 -マップの建物に入ると買い物をしたり、この世界の住人である「せいんと」からヒントを貰ったりできる。 --中には「、、、、」と無言のせいんともいるが、この無言のせいんとがいる場所では不要なアイテムをあげる(捨てる)ことができる。 --ちなみに、上記の体力をせいんとは経験値と言っているなど、ヒントに関しては後述の問題点がある。 -あいことば --いわゆるパスワード。いつでも確認する事が出来、ステータスやアイテムの入手状況を引き継いで再開できる。 **問題点 ''タッチのゲームとして'' -「異次元空間に落ちた飼い犬パンチの子どもを救うために達也、和也、南の3人が''不思議なパラレルワールドを冒険する''」という''野球もラブコメも投げ捨てたストーリーと設定''。 --原田・松平・新田・西村・上杉家の両親・マスター・柏葉監督などの個性豊かな原作キャラは一切登場しない。主役3人とパンチ・仔犬のみである。 --ちなみに説明書には「●子犬のつかまえかた」として、「子犬をつかまえたら、すかさず子犬に“タッチ”してください。」という記述がある。数少ないタッチ要素…というか、説明書を書く方も困ったのではないだろうか、これは…。 -「野球のボールを投げて(もしくは素手で)敵を倒して情報を入手し、謎を解いて10匹の子犬を救出していく」という''『タッチ』に全くタッチできていないゲーム内容''。まさかのアクションゲームである。 --猫も杓子も赤も緑も左から右に走る時代とは言え、『タッチ』なら野球ゲー、あるいは恋愛ADV等にすべきなのは誰でも気付くはず。また、アクションゲームを作るなら他にもっと良い題材があったはず。どうしてこうなった。((とはいえ、当時のファミコンのジャンルは少なく、実際ADVゲームは「ポートピア連続殺人事件」「時空の旅人」くらいしかないため、ゲーム=アクションと言っても過言ではなかった。そのため「ファミコンでタッチのゲームを作る」ならアクションになるのは無理もない時代ではあった。)) --ちなみに飼い犬パンチの子どもは原作では''2匹''である。''あとの8匹はどこから湧いて出たのか''。もっと言うなら、原作では、パンチに子どもができる頃には、''和也はもう鬼籍に入っている''。 --雑魚敵も''戦車、ピエロ、風船、地中から出るドリル''など、原作とも野球とも一切関係のないものばかり。 ''アクションゲームとして'' -マッピング必須の広大なマップ --プレイ時間を長くという事で当時よくあった事ではあるが、FCゲームとしてはかなり広大なマップになっている。それだけなら悪いとも言えないが、似たような景色が多くマッピングなしでは迷うこと必至。 ---プレイヤーの助けになる全体マップやオートマッピングなどもなく、今自分がどこにいるのかもわからない事態に陥りやすい。 -探している犬が捕まえた数しか表示されない --現在何匹の犬を捕まえたかは画面に表示されるが、どの犬を捕まえたかは表示されない。 ---ステージクリアタイプならいいのだが、どの犬からでも捕まえる事が出来る為、きちんとメモを取っておかないと自分が既に捕まえた犬もどこの犬だったのかわからなくなる。 -ザコ敵が多い上に強すぎる。 --プレイヤーに突進してくるものがほとんどである程度の数はこちらが攻撃をしていればノックバックで距離が離れるので被弾せず倒す事は出来る。 ---ただし、敵の体力が高めの物が多く、最初期のマップ以外の敵はなかなか倒れてくれない為アクションゲームなのに爽快感が全くない。まともに相手をしているといつまで経っても先に進めない。 --しかもダメージを食らっても[[無敵時間が無い>デスクリムゾン]]ので大量に湧いてくると囲まれた挙句みるみるうちにごっそり体力が減らされていく。 ---立ち位置によっては敵を達也と和也(または南)とピンポンしてどんどん減っていくこともある。 -ゲーム中のヒントが難解 --犬捜索とボス撃破についてある程度のヒントは得られるのだが、曖昧であったり分かりにくいヒントも多く、試行錯誤してアイテムやボスの撃破方法を探す必要がある。 ---当時よくあった事ではあるが、結局は色々アイテムを買ってみて試してみるしかないのもゲームの単調さに拍車をかける。 ---「燃やして倒せ」と言われるボスに効果のありそうなものが一つのショップに4つ並んでいるが、効果があるのはマッチのみでライターやランプは火がついているのにボスにまったく効果がない、など理不尽と思える所がある。 ---雑魚敵として様々な場所に出現する風船は特定の武器を使わないとダメージが通らないのだが、それに関するヒントも不親切。風船自体は学校以外にも出現するのに、せいんとからは「学校に行く時は該当武器を持っていた方がいい」と言う旨のアドバイスを聞けるのである。 --一部はヒントがない物も有る。 ---一部の壁を攻撃する事でアイテムが出てくるのだが、武器を装備していると入手不可能。操作キャラのモーション的には変わらない為、これに引っかかってアイテムを入手できないなんて事もある。 -進め方次第でゲームクリアが不可能になる。 --ある地点のボスはその時点までに子犬を8匹救出、つまりボス討伐で救出するのが9匹目ではないと最後の子犬のいる場所に入るアイテムをくれるせいんとのいる建物に入れなくなるため、クリア不可能になる。 ---クリア不可能になったことを教えてくれるせいんとはおらず、クリア不可能になる危険がある警告も「子犬は8匹助けたかい」と言われるだけ。せめて「子犬を8匹助けてから近くのボスを倒せ」と教えてくれれば… ---このボスに有効なアイテムは同じエリアの建物に入るだけでせいんとからもらえる。入手条件を「子犬を8匹所持」にし、それ以下では「8匹助けたら来い」と言われる様にしたらこのような事態は避けられたものを…。 ---プレイ次第ではこのボスを2番目に倒す事もできてしまうため、スタートしてから自由に行動できるオープンワールドでこの仕様はかなり厳しい。 //巨大パンチの所へ行くまでに神社を通るがそこのカニを倒さないと通れないので二番目。 -南が邪魔 --南は上記仕様の関係でアクション画面では何の役にも立たず、敵にぶつかると座り込んで泣き出すので、テンポを阻害する要因にしかなっていない。ダメージの仕様も含めて邪魔者以外の何物でもない。 -クソゲー最後の砦であるBGMも微妙。 --有名なアニメ版OPテーマの『タッチ』を改変した曲などが使われているが、アレンジが過ぎて原形を留めていない部分が多かったりループの繋ぎが不自然だったりする。 -バグ --パスワードで何も入れずにスタートするとすぐにゲームオーバーになってしまうのだが、その後にコンティニューすると、''敵が無敵になってしまう''。 **評価点 -タイトル画面やエンディングの絵が原作に忠実 --エンディングでは当時放映していたアニメのアイキャッチのモーションを忠実に再現しており、ここだけは非常に凝っている。ファミコンでアニメーションするのは『[[イースII>イース (FC)#id_93d345d3]]』くらいで非常に珍しい。 ---というかゲーム本編が上記のように完全に原作と別物のため、''これくらいしか原作要素が無い''。 -当時としては類を見ないゲーム性。 --「用意されたマップのほとんどの場所に最初から行ける」という、オープンワールドとベルトスクロールアクションの組み合わせになっており、ステージも、市街地、公園、学校、建物内部、住宅地、森林、海岸、中国など豊富に用意されており奥行きは感じる。 ---ゲームを進めるための情報も、前述の難点こそあれど各所にいるせいんとから様々なヒントは得られるため、当時のクソゲーに見られた謎解きの足掛かりすら存在しない…ということはない。 --BGMの種類そのものは多めである。 -さらに二人同時の協力プレイができるという点。 --同様のゲームで二人同時プレイのできる『[[がんばれゴエモン2]]』や『[[ダウンタウン熱血物語]]』が発売されるのは本作から約2年後の89年、と考えると、当時としては高い技術力で作られており、原作人気に頼って適当に作られた作品では決してない。 ---ただし、後述の「開発中だった別のゲームにキャラをあてがっただけ」という説の可能性は否定できない。 -ボス戦は似たり寄ったりだが、見た目は大きめでBGMも相まって戦っているという実感はある。 ---- **総評 ガワ替え疑惑が出るほどに原作要素は希薄。~ ゲーム性も悪くない部分はあれどストレスの溜まる部分が多く、楽しめない時間の方が圧倒的に多い。~ 発売された当時は粗悪な版権ゲームが市場に溢れていて、「キャラゲーに名作無し」とまで言われていたが、その中でも''最悪レベルの代物''といえる。~ とりあえず、原作が好きでこれを買ってしまった人は鉄橋の下で泣いていい。 ---- **余談 -「とあるパスワードを入力するとかなり先へ進めた状態から始められる」としてよく知られる裏技があるが…。 #region(「''H3''」下ネタ注意) //タッチ、というか、あだち作品自体お色気要素もあると言えばあるし、タッチ世代は年齢的には問題なし。下ネタだっていう警告だけで、仰々しい警告はいらないかと。 >たつや:みなみに''H''してしまいました~ かずや:みなみに''H''してしまいました~ みなみ:TATUYAと''H''してしまいました -…という''性春真っ盛り''な代物。もし意図的に仕込んだ物なら原作者や小学館側から訴えられても全くおかしくないレベル。~ このパスワードは当時ファミマガ別冊の『大技林』等で裏技として堂々と掲載されていたため、そのインパクトからユーザーに広く知れ渡っていた。 -ただし元コンパイルスタッフによれば、この裏技は意図的に仕込んだものではなく偶然の産物であるとの事。~ 有名な「[[ゆうてい(略)ほりいゆうじ(略)>ドラゴンクエストII 悪霊の神々]]」のように、たまたま意味のある文章&強力パスワードとして噛み合ってしまったらしい。 --後にとあるユーザーの手でこのパスの詳細が解明された。解説は[[外部リンク>https://triplequotation.web.fc2.com/Analyze/Elucidation/Elucidation.html]]を参照。~ 簡潔に言うと実は''上記のうち有効なのは達也の「みなみにHしてしまいました」の部分のみ''で、他の2つは無効パスワード扱い。~ しかも、このゲームは''パスの整合性チェックが緩すぎる''ため、適当な文章でも高確率でそのまんま通ってしまうのである。~ 達也のパスワードにしても偶然高ステータスのものが通ってしまっただけで、「みなみに''R''してしまいました」という意味不明な文章でも通用してしまう。~ つまりパスワードを意図的に意味のある文章にしてしまえる自由度が非常に高いのである。 -また、ネタにされるように「最強」かと言えば、そんな事もない。~ 犬は10匹中7匹集まっているが、逆に言えばクリア直前というわけでもなく、何より自由度が高いゲームだけに''残り3匹がどれか分からない''。 --さらに致命的なことに前述の「9匹目に助けないと詰む子犬」を救出してしまっているため、''ゲームクリアが不可能。'' -達也の体力が3000まで上がっているが、これもFC時代で1時間もかからずに上げられる数値と考えるとそこまででもない。~ むしろ相方の和也は完全に初期ステータスのままであり、和也の体力が低すぎる方が面倒くさい。 -結論としてはこのパスワード自体はただの創作文章としか言えず、&font(red,b){本作への風評被害}以外の何物でもないということになる。 --多少パスワードをミスしても再開できるようにと言う開発の心遣いだったのかも知れないが、結果的に上記のような酷い文章が拡散されてしまい、~ 「公式で仕込んだ最強パスワード」「原作者や小学館側から訴えられた」等の根拠のない噂が拡散されてクソゲー関係のサイト等で有名になってしまった。 --上記のように''ゲームそのものが酷い内容''であるのは確実で擁護できないぐらいどうしようもないのだが、~ 意図しないパスワードで叩かれてしまう事例も多く見られるというある意味可哀想な事態にもなっている。 #endregion -ガワ替え疑惑 --ファミコンブーム時代には''既成のゲームからキャラだけを挿げ替えて''((所謂「皮(ガワ)替え」と呼ばれた手法で、システム開発費などの製作コストが安く上がるため、業界ではFC時代以後も使われ続けたテクニック。有名なところでは『高橋名人の冒険島』『スーパーマリオUSA』、サンデー繋がりなら『ラムのウェディングベル』などもこの手法で作られている。))世に送り出されたキャラゲーが多かった。~ 本作も『タッチ』と全然関係のない内容であるため、開発中だったオリジナルゲームのキャラだけを何らかの理由で『タッチ』に挿げ替えたのではないかと推測されている。 -1987年初期の世相は「ファミコンゲームといえばアクションorシューテング」という時代で本格派RPG『[[ドラゴンクエスト]]』や本格派アドベンチャー『[[ポートピア連続殺人事件]]』がヒットした前例はあるものの、まだまだ異端児的存在でしかなくこの先ジャンル自体が安定してヒットするかは未知数だった。~ またスポーツ系ゲームも4か月前の1986年12月に発売された『[[プロ野球ファミリースタジアム]]』の大ヒットまでは、『[[テニス]]』『[[ベースボール>ベースボール (FC)]]』など任天堂の無印スポーツシリーズばかりで割と地味臭い存在だったため「大型版権をコケさせないため安定したジャンルを取った」という判断はビジネス的観点からすれば無難だったのかも知れないが結果的にそれが先々まで語り継がれる伝説的クーソゲーになってしまった。~ そして、皮肉なことにその後のファミコンゲームは大きな転換期を迎えることになる。本作に関係のありそうな部分だけでも…((「RPG全盛期の到来」というのが一番大きいが、これは本作に関係ない。)) --同年夏期に『[[燃えろ!!プロ野球]]』が発売され野球ゲームブームの口火を切り、翌1988年は『[[究極ハリキリスタジアム]]』や『ベストプレープロ野球』といった新顔も続々登場し全盛期を迎えることになる。 --アドベンチャーゲームにしても同年夏期以降に『[[北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ]]』『[[ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島>ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島 前編/後編]]』などが発売され地位を築き、12月には恋愛要素を主眼に据えた『[[アイドルホットライン 中山美穂のトキメキハイスクール]]』まで登場している。 ---このように、この後わずか半年程度の間に野球ゲームやアドベンチャーゲームが確固たる地位を築いている。タラレバは好ましくないが、もし制作があと1年先だったなら、このようなゲーム市場を鑑みてタッチらしく野球やPC版のような恋愛アドベンチャーとして作られ、まるで違った印象を与えるものになったかも知れないと考えると「許諾を取った時期が早すぎた」という間の悪さを感じずにはいられない。 -本作を原因に''原作者のあだち充氏が激怒して、自分の漫画作品のゲーム化を一切許さなくなった''という都市伝説が存在する。 --こう言った噂が広まったのは、「原作:あだち充」の版権ゲームが非常に少ないのが原因だろう。 ---とはいえ、氏の有名なアニメ化作品には野球を題材にしたものが多く、必殺技の飛び交うバトル物の漫画やアニメと比べてゲーム化に向いていないのが一番の原因と思われる。 --本作以降も、PC88版『陽あたり良好!』が発売されたり、週刊少年サンデー×週刊少年マガジン創刊50周年記念のお祭りゲーム『サンデー×マガジン 熱闘!ドリームナイン』に『タッチ』『クロスゲーム』『H2』のキャラクターが出演したりしているので、少なくとも漫画作品のゲーム化を一切許さなくなった訳ではないのはたしかである。 ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: